ニューハーフな生活

フロイライン

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「ユキちゃん。あなた才能があるわ。
ワタシをマジイキさせるなんてね。」

ユウさんは体を起こすと、ワタシを見つめて笑って言った。

「いえ、ユウさん…すごかったです」

「ワタシは一応経験者だからね。
ユキちゃんはそんなに男の人とやった回数も少ないでしょ?
これまで何人経験したの?」

「えっと、ユウさんで4人目です。」

「へえ、やっぱりすごいわ。

まあヘルスでも上手くやっていけると思うよ。とにかく可愛いし、人気出ると思う。
さあ、シャワー浴びちゃおっか」
 

「あ、はい。

えっと、ユウさん」

「ん?」

「最後にもう一回フェラの練習させてもらってもいいですか?」

「別にいいけど。
勉強熱心だね」

ユウさんは声を出して笑った。

薬のおかげでまだボッキ状態の私たちはシックスナインの体勢で、お互いのペニスを咥え合った。

肉棒に唾液が絡みつく音が、静かな部屋に響き渡った。

さすがにお互いに射精はもうしなかった。

全てを終えて、二人でベッドで寝ていたが、ワタシの心にある事が浮かんだ。



「ユウさん、ワタシもタマ抜きしよっかなあ。」

「えっ、なんで?」

「ユウさんのを見てたら、なんか良いなあって。」

「良いかなあ」

「このタマタマがぶら下がってるフォルムがなんとなく好きじゃないんです。
ユウさんみたいに、竿だけがいいです。」


「外見だけでしようとするなら、よく考えた方がいいわよ。
風俗で働くなら尚更ね。」


実のところ、タマ抜きに対してそれほど必要性を感じてなかったんだけど、なんか、まだワタシ自身、失恋した事を引きずっているのか、自分を堕ちるところまで堕としてみたいという気分になったからだ。

それと、今後の人生をニューハーフとして生きていく覚悟というか…

女ホルのやりすぎで、もう子供も作れないし、多分男に戻ろうとしても無理な段階に来てるとは思うけど、タマ抜き…去勢したら、もう戻れる可能性は完全にゼロになるから。

覚悟を決めるという意味では良いのかもしれない。


「まあ、するもしないも個人の自由だけどね。
ワタシはほら、ホルモン打ちにいってる」山下美容外科で手術してもらったわ。」


「あー、山下かあ。
あそこモグリだけど、まあ腕はたしかだって評判ですもんね。」


「ちゃんとした性転換、つまり造膣手術までするときはタイに行くと思うけど。」

「ですよね、ワタシも多分、するとしたらタイ一択です。
今のところ、全く考えてないけど。」


「そうね。ワタシも考えてない。
下取っちゃったからって生理が来るわけでも妊娠できるわけでもないから、あんまり意味を感じてないのよ。

多分、こういうところが本当の性同一性障害の人達とは違う部分なんだと思う。

どっちかといえば、ワタシらは性倒錯者の部類に近いのかもね。」


「そうですね。
ワタシの場合も、元々男性が好きだったわけでもないし、自分の性に違和感を感じたこともありませんでした。

でも、ニューハーフとして生きる事が楽しいっていうか、自分にすごく合ってるって感じるようになって、ここまで来た感じですね。」


まあ、そういうことなんだよね
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