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アリアの家で昼食

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 アリアの家に入って、私が魔法を使った事と治癒をした事は平民だけの秘密にしてほしいと、お願いした。

 私の魔法や治癒を貴族に知られたら、誘拐や王族に何をされるか分からないから。

 何かあれば、平民や困民にだけは無償で『ヒール』と『キュア』を使いたいからと話した。

 アリアの父親は、私が何処に住んでいるのかを聞いて来たので

「冒険者のダンを知っていますか?
 私はには親がいません、飢え死にしそうな時に助けてくれて、今はダンがいる拠点にいます。
 皆さん良い人達なんです」

「良く知ってるよ!
 俺もアリアの母である、リリーも昔は冒険者だったんだよ。
 今は引退してのんびり暮らしてるがな」

 私はニコニコ笑顔で話してたんだけど、アリアとリリーに抱きしめられて、アリアの家族は『涙ほろろ』でしたよ。

 
 ふわぁ~~っと良い匂いがして来た。

 見ると、シチュー? のようなスープにパンだった。

「美味しい!」

 ご飯はやっぱり、和気あいあいな雰囲気が良いよね。

 スープ美味しい! シチューと同じ味で懐かしい。

 ふううぅぅぅ~~! 「食べた食べた!」お腹をポンポンしてたら。

「ミオったら女の子なんだから、それはどうかと思うよ。
 それに、私のお父さんみたいよ!」

 隣を見ると同じように

「あぁ~~、食った食った!」
 ポンポン!!

 同じだ、お~~な~~じ~~だ~~!! 頬を両手で押さえ「ぎゃぁっ」

 いつもの悲鳴も、注意されました。

「アリアってば、私の仲間のゼクスみたい」

 私は口を尖らせて言うと、おじさんとおばさんに笑われちゃったよ。

「アリア、この街は活気があって良い雰囲気だけど、何か困った事とかない?」

 私は聞いたが、困った顔をして両親の顔を見ていた。

「ここはまだマシなのよ。
 隣町はスラム化のように困民で、ほとんどが病人なのよ」

 詳しく聞くと、王宮から国民全土へ渡るよう十分なお金が支給されたはずなのだが、領主が不必要な町には何も与えず放置をし、自分の懐にしまい『豪遊』と言う甘い蜜を吸い続けたせいで、命を落としている人々が後をたたないそうだ。

 私は領主が許せなかった! でも子供の言葉なんて信じてくれないだろう。

 特に貴族は! 私はこのまま隣町へ行こうと思い、おじさんにダン達への伝言をお願いした。

 そして勝手な行動をして、ごめんなさい! と言う謝罪も一緒に伝言してもらうようお願いした。

「アリア、3日くらい留守にするけど必ず帰って来るから。
 だから、待ってて」

 行こうとしたのだが、アリアに止められてしまった。

「待って、隣町への道は分からないでしょ?
 私も行くから!」

 危険だから駄目だと言ったのに言い出したアリアは頑固で聞いてくれない。

 アリアは槍を背中に背負い、私と手を繋ぎ硬く頷き合い、私達は隣町の『イーベル』へ向かう事にした。

「行ってきます!」
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