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やはり戦闘や魔法は無理でした!
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相談した結果、自分に合う科目で良いのでは? という事になったので、一通り試験をしてみる事にした。
学園長は基本である読み書きを出してきた。
読みは学園長に直接言って、書く方は学園長が言った言葉を書く簡単なもの。
「基本は合格で御座います、礼儀作法の方も先程のカーテシーや立ち振る舞いを拝見しての判定としましては合格です。
続きまして次は政務です」
何々、困窮民を防ぐには? って、上層部が農園や漁の仕方を教え、物資の供給支援すれば良いじゃない!
暑い地域には、野菜が出来るように田畑を用意すれば良いし、寒い地域ならドームを作って作物を育てたら良いじゃないの!
この世界には便利な魔法があるのに、何でその魔法を生かさないんだろ?
みんな出来るってわけではないから仕方ないって事は分かるけど、その魔法で仕事が出来るよね?
それが出来るのなら問題になったりしないか。
授業が無い時に視察しに行ってみたいな。
それよりも今は試験をしないと!
「口頭でお答えしても良いかしら?」
顔に出さないように学園長に問うたところ。
「はい」即答、この問題が解決出来てるなら困窮民がいないはずだ。
だから学園長には『甘い考え、甘い答え』と思われてるんだろうな。
「困窮民を防ぐにはって、なぜ上層部が動かないんですか?
困窮の民に、農園や漁の仕方を教えたり物資の供給はしているのですか?
稼ぎが少ない民には税率を下げ、裕福な貴族が多く税を納めるのが普通ですよね?
何でもかんでも庶民の方達からお金(税金など)を巻きあげれば良いってものではありませんよね?
それを考え対策を決めたり実行するのが貴族の仕事です!
魔法が使える庶民がいるのなら、貴族だけにしか仕事を与えないと言う線引きを解いて、庶民にも仕事を与える事が、困窮にならない道になるんじゃないのですか?
この世界には助け合いの精神や良心は無いのですか!!」
ハァハァッ、最後は怒鳴る感じになっちゃった。
チラッと周りを見ると。
ジンと養父は頷いていた。
「……!」
「生意気な事を言ってしまい、申し訳ありません!」
立ち上がって勢い良く頭を下げて、学園長に謝った。
「いえ、お顔を上げて下さい。
このような事を考えられる人はいませんでした。
合格ですよ」
苦笑いして合否を伝えてくれた。
何で苦笑いなのかしら?
でも良かった。
内心ドキドキしてたよ。
「次ですが、本当に宜しいのですか?
お怪我、しても良いんですかな?」
「戦いがない世界にいたのもあるのですが、戦いに自信は無いです。
ですが、一通り試験を受けると申したのはわたくし自身ですから、戦います。
手加減……なんて無いですよね。
オール、わたくしが負傷したら助けてね?」
私は泣きそうな顔になってしまった。
だって、戦った事なんて無いんだもの。
「では、魔術・物理攻撃の担当をアラン教官、ヘンリー教官が試験担当なんです。
先生方、宜しくお願いしますよ」
ジン、オール、養父は私の前に出て怒鳴った。
「学園長、正気なのか?
アランとヘンリーはSS級の戦士なんだぞ!
ユアに危険な事をさせる気か!!」
オールはツノを出し、ジンの毛まで逆立てながら学園長に抗議をした。
「ユア様に剣や杖を向けると言うのですか⁉︎」
「今は私の娘だ!
取り返しのつかない事になったらどうするのですか!」
養父とジンは怒りを抑えながら言ってるの分かるよ、でもジンの毛が逆立ってるのは見なかった事にしよう。
「これはユア様が自ら望んだ事です!
先生方も試験官としての責務がありますから!」
学園長も声を荒げて言った。
私は全ての試験を受けると申し出た事に対して後悔してしまい、少し心配になってしまった。
「試験会場へ行きましょう!」
学園長の一言で移動をし、学園長室を出た。
「オール怖いけど、頑張ってみるよ。
本当に危険になったら助けてね!」
「ああ、分かった!」
オール、心配させてゴメンね。
でもね、私が発言した事だから。
「物理から行くか!
剣を持ちな!
……おいおい、そんなヨロヨロしてて大丈夫かよ。
演技が上手い嬢ちゃんだな。
んじゃあ、行くからな……本気を出せよ、オパール殿下の番様よ!
行くぜ……はあぁぁっ!」
ギイイィィィンッ!!
「くっ、……む……り」
私は涙目になり、剣が手から落ちそうになったが、何とか持ち直した。
アラン教官は容赦なく、後方から魔法攻撃をして来た。
「こちらも行きますよ!
オパール殿下の番さん、演技を止めて本気を出しなさい!
風弾!!」
風の弾は威力も速度もあり、私には弾の動きを見る事が出来ず、足元に風の弾が落ちて来た。
ドガ~ン! ドガゴゴゴ~~!!
「うぐっ!」
風弾による風が、剣を持ったままの私を羽のように飛ばし、壁に激突寸前でオールに助けられた。
「……!」
「……!」
「……!」
「ヘンリー、アラン、よくも俺のユアに!」
アラン教官とヘンリー教官は、オールの威圧にピクリとも動けない状態になっている。
「も、申し訳ありませんでした。
黒竜族の番と聞いていたので、お強い方なのかと思っていました」
学園長は、激怒しているオールを見て、青い顔をしていた。
学園長は基本である読み書きを出してきた。
読みは学園長に直接言って、書く方は学園長が言った言葉を書く簡単なもの。
「基本は合格で御座います、礼儀作法の方も先程のカーテシーや立ち振る舞いを拝見しての判定としましては合格です。
続きまして次は政務です」
何々、困窮民を防ぐには? って、上層部が農園や漁の仕方を教え、物資の供給支援すれば良いじゃない!
暑い地域には、野菜が出来るように田畑を用意すれば良いし、寒い地域ならドームを作って作物を育てたら良いじゃないの!
この世界には便利な魔法があるのに、何でその魔法を生かさないんだろ?
みんな出来るってわけではないから仕方ないって事は分かるけど、その魔法で仕事が出来るよね?
それが出来るのなら問題になったりしないか。
授業が無い時に視察しに行ってみたいな。
それよりも今は試験をしないと!
「口頭でお答えしても良いかしら?」
顔に出さないように学園長に問うたところ。
「はい」即答、この問題が解決出来てるなら困窮民がいないはずだ。
だから学園長には『甘い考え、甘い答え』と思われてるんだろうな。
「困窮民を防ぐにはって、なぜ上層部が動かないんですか?
困窮の民に、農園や漁の仕方を教えたり物資の供給はしているのですか?
稼ぎが少ない民には税率を下げ、裕福な貴族が多く税を納めるのが普通ですよね?
何でもかんでも庶民の方達からお金(税金など)を巻きあげれば良いってものではありませんよね?
それを考え対策を決めたり実行するのが貴族の仕事です!
魔法が使える庶民がいるのなら、貴族だけにしか仕事を与えないと言う線引きを解いて、庶民にも仕事を与える事が、困窮にならない道になるんじゃないのですか?
この世界には助け合いの精神や良心は無いのですか!!」
ハァハァッ、最後は怒鳴る感じになっちゃった。
チラッと周りを見ると。
ジンと養父は頷いていた。
「……!」
「生意気な事を言ってしまい、申し訳ありません!」
立ち上がって勢い良く頭を下げて、学園長に謝った。
「いえ、お顔を上げて下さい。
このような事を考えられる人はいませんでした。
合格ですよ」
苦笑いして合否を伝えてくれた。
何で苦笑いなのかしら?
でも良かった。
内心ドキドキしてたよ。
「次ですが、本当に宜しいのですか?
お怪我、しても良いんですかな?」
「戦いがない世界にいたのもあるのですが、戦いに自信は無いです。
ですが、一通り試験を受けると申したのはわたくし自身ですから、戦います。
手加減……なんて無いですよね。
オール、わたくしが負傷したら助けてね?」
私は泣きそうな顔になってしまった。
だって、戦った事なんて無いんだもの。
「では、魔術・物理攻撃の担当をアラン教官、ヘンリー教官が試験担当なんです。
先生方、宜しくお願いしますよ」
ジン、オール、養父は私の前に出て怒鳴った。
「学園長、正気なのか?
アランとヘンリーはSS級の戦士なんだぞ!
ユアに危険な事をさせる気か!!」
オールはツノを出し、ジンの毛まで逆立てながら学園長に抗議をした。
「ユア様に剣や杖を向けると言うのですか⁉︎」
「今は私の娘だ!
取り返しのつかない事になったらどうするのですか!」
養父とジンは怒りを抑えながら言ってるの分かるよ、でもジンの毛が逆立ってるのは見なかった事にしよう。
「これはユア様が自ら望んだ事です!
先生方も試験官としての責務がありますから!」
学園長も声を荒げて言った。
私は全ての試験を受けると申し出た事に対して後悔してしまい、少し心配になってしまった。
「試験会場へ行きましょう!」
学園長の一言で移動をし、学園長室を出た。
「オール怖いけど、頑張ってみるよ。
本当に危険になったら助けてね!」
「ああ、分かった!」
オール、心配させてゴメンね。
でもね、私が発言した事だから。
「物理から行くか!
剣を持ちな!
……おいおい、そんなヨロヨロしてて大丈夫かよ。
演技が上手い嬢ちゃんだな。
んじゃあ、行くからな……本気を出せよ、オパール殿下の番様よ!
行くぜ……はあぁぁっ!」
ギイイィィィンッ!!
「くっ、……む……り」
私は涙目になり、剣が手から落ちそうになったが、何とか持ち直した。
アラン教官は容赦なく、後方から魔法攻撃をして来た。
「こちらも行きますよ!
オパール殿下の番さん、演技を止めて本気を出しなさい!
風弾!!」
風の弾は威力も速度もあり、私には弾の動きを見る事が出来ず、足元に風の弾が落ちて来た。
ドガ~ン! ドガゴゴゴ~~!!
「うぐっ!」
風弾による風が、剣を持ったままの私を羽のように飛ばし、壁に激突寸前でオールに助けられた。
「……!」
「……!」
「……!」
「ヘンリー、アラン、よくも俺のユアに!」
アラン教官とヘンリー教官は、オールの威圧にピクリとも動けない状態になっている。
「も、申し訳ありませんでした。
黒竜族の番と聞いていたので、お強い方なのかと思っていました」
学園長は、激怒しているオールを見て、青い顔をしていた。
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