異世界聖女召喚(仮)

如月 桜

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15.翌日の。。。

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【あんた、何やらかしてんのよ】
 日が昇り、きらきらとした陽光が降り注ぐ中、セイは呆然と立ち尽くしているノアへと言葉を吐き捨てた。
【――――――】
【あーもう、ほんとうに、あんたって使い物になんないのねっ!!】
 付き合ってらんないっ!というと、セイはさっさと姿を変え、どこかへと走り去っていった。
 セイは光の神獣だ。
 太陽の光が降り注ぐこの時間は、セイにとっては黄金タイムに等しい。
 光あふれる世界はすべて、セイの感知できるものだった。
 だから、夜の間にどこかへと消えていった桃子を見つけるのはたやすいことだった。
 それに、女の子の足じゃ、たいして距離は稼げてないだろし、夜ともなると一人歩きは怖いだろうしねぇ・・・・・・。
 あ、あんなところにうずくまってる。
【モーモ】
 声をかければ、びくりとモモの肩が揺れた。
 膝を抱き、俯かせていた顔を上げると目の前にいるセイを不思議そうに見た。
【モモ、誰かわかる?】
 すとんとモモの前に腰を落とし聞くセイに、モモは小さくうなずいた。
【ノワールと喧嘩でもしたの?】
 くすくすと笑いながら聞いてきたセイの問には答えず、モモはわずかに口を開き、
「セイって、くまさんだったんだね・・・・・・」
 金色のきれいな毛並みの大きな熊は、まるでテディーベアのようだった。
 思わず手を伸ばし、むぎゅぅとその大きな前足に抱き着くと、モモは大きく息を吐き出した。
【どうしたの?】
 優しく聞いてくるセイに、モモは首を横に振ってなんでもない、と答える。
【でも、何でもないって顔、してないわよ?】
 ふふっと笑うセイ。
 それでも、モモは首を横に振るだけで答えた。
【言いたくないなら、しょうがないっか。それにしても、すごいわね、モモの魔法は】
 フフッと、笑うセイは空いていた片方の前足でモモの頭をぽんぽんと叩くようになでた。
【あっという間に世界をまるっと浄化しちゃうなんて、あたしでもできないわよ】
 ありがと。
【さぁ、ノワールのところにまで戻りましょ】
 セイに言われ、びくりと肩を震わし、そして、首を横に振るモモに、セイはまた笑った。
【さすがにこのままモモを見つけたのに連れて帰らなかった、ノワールが怖いのよ。ね、一度、戻りましょ?きちんとノワールと話をして、それでもやっぱり一緒にいるのが嫌っていうなら、あたしがどうにかしてあげるから】
 ね、一度だけ、戻りましょ。
 そう静かに言い聞かすように言うセイ。
 何度目かの説得に、やっと首を縦に振ると、セイは嬉しそうに笑った。






 もふもふのセイの背中に乗ってノアのもとへと戻ると、ノアは相変わらず呆然と立ち尽くしていた。
【ノワール。ほら、しゃきっとしないっ!!】
 セイががうっ、と吠えいえば、ノアはひくりと身体を震わせた。
【――――――――――モモ】
 セイの背にまたがっているモモを見て、ノアは息を吐き出した。
【ちゃんと連れ戻してあげたんだから、あんたたち二人できちっと話をしなさい。じゃないと、モモを連れて、二人で旅してまわっちゃうわよ】
 むしろ、あたしはこのままカワイ子ちゃんと二人旅でもいいのよん?
 なんて、ノアをからかうように言うセイ。
「――――――私も、セイと二人でもいいよ・・・・・・」
 そういうと、セイは、あらうれしぃこと言ってくれるのね、と笑った。
【でもね、やっぱり、きちっとノアと話したほうがいいと思うわよ?】
「――――――」
【気に入らぬことがあるのならば、教えてくれ】
 しばしの沈黙の後、ノアが絞り出すように言った。
【俺が何か、モモの気に障ることをしたのだろうか】
 続けられた言葉。
 何も答えずにいると、セイが大きく息を吐き出した。
【モモ、黙ってたらわかんないわよ】
「――――――」
【あーもう、ほんっと、じれったいわねっ!!】
 そういうと、セイの身体がぐにゃりと歪み、無理矢理モモを地面へとおろすと、モモの横にノアと同じぐらいの身長の人が現れた。
 それは、セイが小さな妖精のような姿だったころと変わらない外見だが、どう見ても、セイは―――――――男だった。
「――――――――セイ、男の人、なの・・・・・・?」
 今まで小さな妖精サイズだったことと、おかっぱ頭だったこと、あと、アイテムボックスからぽいぽい女ものの服が出てきていたから、てっきり女の人なんだと思ってたのに・・・・・・。
【あら、言ってなかったかしら?生物学的に言うと、男になるわよ】
 と、あいっかわらずの口調で言うセイ。
「――――――――女の人、かとおもった・・・・・・」
【あら、心は乙女よ?】
 ふふっと笑うセイに、わずかに距離を開けると、セイはそんなモモの反応に笑った。
【それじゃ、あたしはしばらくどこかに行っとくから、話がついたら呼んでねん】
 と、語尾にハートを飛ばしまくって、また、大きな熊の姿になりセイがどこかへと消えていった。
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