異世界聖女召喚(仮)

如月 桜

文字の大きさ
18 / 31

17.国づくり?いえいえ生活基盤確保です。

しおりを挟む
 世界を浄化してから数日。
 セイとノアに連れられて山向こうの世界へと来てから三日。
 今は着々と魔法の修行をしています。
 え、国造り?
 そんな暇ないない。
 だって、何をするにしても魔法が必要なんだもん。
 セイとノアが眷属を呼び出してくれて、せっせと三人で住む家を作ってくれている横で、私はというと、今日も魔法の修行です。
 とはいっても、最初のころに比べてだいぶ上手になりました。
 曲がりなりにも小説大好き、漫画大好き、ファンタジーは主食です、という人生を歩んできただけあって、術を行使するために必要な想像力は半端なくあるのですよ!!
 なので、攻撃魔法も魔力の練り方さえわかってしまえが簡単に行使することができました。
 今頑張っているのは、これから生活していくために必要となる野菜とかの栽培することです。
 野山からセイが探してきてくれた薬草とか野菜とか果物とかを畑を作って植えて、そんでもって、魔力をそれらに流して害虫や冷害につよい株にして、ちょこっと、成長促進の魔法をかけて、ついでに持って、株分けがたくさんできて量産できるようにぃなんて、ものすっごく都合のいいものを作っています。
 最初そんなことを始めたら、ノアとセイは信じられないものを見ているような目で見てきました。
 なんでも、この世界では、野菜や薬草を栽培するという考えはないらしい。
 果物とかも、山になっているものを探してくるとか。
 農家がないのか、と思ったので、じゃぁ、とついでのように、肉とかってどうしてるの?ってきけば、やっぱり、野山で狩りをしてとってきているらしい。
 根本的に育てるということをしないのか。
 ていうか、育てる、ということをしないでも成り立っているこの世界の自然のすごさにびっくりなんですが。
 まぁ、そんなものは横に置いておいて。
 ひとまず、セイが集めてくれているそれらを畑を作って育てています。
 とりあえず、当面、三人で食べていけるだけのものさえあればいいよね・・・・・・。
 ちなみに、通年通して収穫できればいいなぁとか日本のスーパー的な発想で言ったら、さらに驚かれました。
【モモ、そろそろ行かないと夕方までに帰ってこれないわよ】
 おっきなくまさんが声をかけてきた。
 もちろんセイです。
 でも、どうしても、おっきぃくまさんにしか見えないんです。いや、ほんと、おっきぃですよ。ノアのライオン姿と大差ないですからね。
 そして、今日も今日とてもふもふな毛皮をしていらっしゃる。
 くまさんバージョンのセイを見ると、どうしても、むぎゅぅっとしたくなるんですよね、うん、これはもうしょうがないと思うんだ。
【本当に、モモはこの姿が好きねぇ】
 と、むぎゅぅとし返してくれるセイ。ノリがよくてなによりです。中身男ですけど!!え、気にしませんよ?気にしたら負けですもの!!!っていうか、今目の前にいるのは、おっきぃ毛並みふっかふかのくまさんですからね!!
【モモにかまうなっ】
 と、すぐさまノアが私をセイの腕の中から奪い返してしまいます。
 もふもふきもちぃのに・・・・・・。
 じとーっと恨めしそうにノアを眺めていると、セイは面白そうに笑った。
【っと、ノアをからかっている場合じゃないんだったわっ!!モモ、そろそろ行かないと、本当に間に合わないわよ!!ノアも、モモが外泊なんていやでしょ?いやだったら、さっさとその手を放しなさい】
 若干渋ったが、早々にノアは私をセイへと返してくれた。
【それじゃぁ、ちょっとドワーフの国まで行ってくるからね。ノアはおとなしく待ってるのよ?】
【―――――――――――我が一緒に行ってはならぬのか】
 昨晩から続くその応酬に、セイは【だーめ】と同じ科白を返した。
【女の子の買い物なんだから、ノアはおとなしく待ってなさい】
【しかし】
【しつこいと嫌われるわよ。モモ、少し飛ばすからしっかりつかまってなさいよ】
「はぁい。それじゃぁ、ノア、いってきまぁす」
 出かける挨拶をすると同時に、セイはあっさりと精霊界へと入った。
 今日は、セイといっしょにドワーフの国へと行くのです!
 当初、ノアと二人の旅の時は、ドワーフの国へといって冒険者カードを作る予定だったのだけど、あっさり浄化しちゃって、ついでに、国興しまで始めちゃったため、結局行くことはなかったドワーフの国に、とうとう行くのです!!
 何をしにって?そりゃぁ、女の子としての買い物と、食材アイテムの下見。そしてそして、なんと、冒険者カードを作りに行くのです!!
 どういう状態に今後なるにしても、冒険者カードは持っていて損はない、むしろ持っていたほうが何かといい、というセイの一言で、作りに行くことになったのです。もちろん、行く、という話になって、ノアが黙っているわけがなかった。
 自分がついていくという一点張りに、セイは、あっさりときっぱりとざっくりと、ノアの意見を却下した。
 女の子の何たるかも知らないあんたがついていっても足手まとい、むしろ、邪魔!食材アイテムにしたって、口にできればいい程度に思ってるノアでは、役立たず以下!と、そりゃぁもう、横で聞いてる私が青ざめるぐらいにノアにずばずばといってくれたセイ。
 結局、セイと二人で行くことに収まったのに、いまだに渋るとは、そんなにセイと一緒だと心配なのだろうか・・・・・・。
【モモ、そろそろ精霊界抜けるから、しっかりマントの前しめときなさいよ。ドワーフの国は、人間のいるところよりも寒さが厳しいからね】
「わかったー」
 しっかりとマントの前をしめ、ついでにセイから教えてもらった外気温遮断の魔法もかける。
 これをすると骨まで凍ってしまいそうな寒さも絶えることができるようになるのだ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

聖女の、その後

六つ花えいこ
ファンタジー
私は五年前、この世界に“召喚”された。

踏み台(王女)にも事情はある

mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。 聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。 王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

召喚聖女に嫌われた召喚娘

ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。 どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる

みおな
恋愛
聖女。 女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。 本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。 愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。 記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。

処理中です...