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8 シュラン街ギルド2
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「皆、死んでる」
そんな事は、早く言わないと分からないでしょ!っと心の中で、叫ぶも「あのー?」と心配そうにみるお姉さんに今更、間違えました。って言うのも嫌だな。
「初めての方ですよね?大丈夫ですよ。あちらに並び直して下さい。」
ニコリと笑いかけられ、自分が惨めになる。
戸惑っているのが分かってしまったのだ。
ええい!腹を決めないと!
「大丈夫!ここに、記入すればいいんですね!」
そう言って、紙に名前、年齢。と記入していく。書いているうちに違和感を覚える。
(なんだかピリピリする?)
指先から、電気のような物が流れる感じがしてふと前を見るとステータスが【危険】と表示されていた。
「えっ?」
書いていた指を止めて、ペンを置き。ステータスをタッチすると、【危険 : 死者の呪いを受けています。聖女の力で止めています】と出た。
「死者の呪い?」
ボソリと呟くとリュカが聞き耳を立てていたのか「死者の呪いがどうした?」と聞いてきた。
「今、死者の呪いを受けているんですけど。どうすればいいですか?」
「はぁ!?今だと!?何でそんな事が分かるんだ!」
「えっ?ここにーーー」
そこまで言って言葉をつまらせた。バーにステータスの事は言うなと言われていたのを忘れていた。
他の人には見えないらしい、誤魔化せ…ないよね。うん。ガッツリ私の事を見ているね。圧が怖い。
「何でもないです。とりあえず、跳ね返してますから。でもしつこいですね、どうしましょう?」
腹を括り、素直に意見を聞く事にした。
だって。何度やっても警告が消えないからイライラしてくる。
別に私が短気だからじゃないからね?
分からない事は聞きましょうって小さい頃からの教えに従っているだけですから。
自分に言い訳しながら、リュカを見ると頭を抱えながらため息をついていた。
「どうしましょうって、はぁーギルド長を呼んでくれ。」
リュカの声で注目を浴びてしまい、お姉さんの案内でギルド長の部屋に行く事にした。
その間も、【危険】は消えていない。何が原因なのか、調べてみると原因はお姉さんだった。
【鑑定:インリン。最愛の人を亡くしたショックが死者に気に入られ、インリンに近づく者に呪いをかけて更に孤立させている】
その内容を見て苛立ちがこみ上げてくる。
人の悲しみに付け込み、更に孤立させるなんて。許せない。
「ギルド長、白銀のリュカ様とお連れ様です」
案内が終わり、受付に戻ろうとしたインリンを引き止めた。
「お姉さんもいて下さい。」
「私ですか?」
不思議そうな顔でインリンは入り口の横に立つ。
「何かあったのか?リュカ」
椅子に座りながら書類を眺めているおじさんが声をかけてきた。
ちょび髭のダンディーな顔立ちで、服から盛り上がる筋肉に目がいってしまう。
ボディービルダーみたいだと。
「実は、彼女。チズルが今“死者の呪い”を受けてます。」
「!!」
「はい。でも、弾いているので大丈夫ですがーー」チロリとお姉さんを見る。
驚いた表情でこちらを見ている。
「弾くだと?死者の呪いは、かかれば治せんと聞くが。それを弾いてるだと?」
「はい。消してもまたなるので、元凶を経たないとダメですね。」
「はぁ?!消しただと!!!そんな馬鹿な!」
「チズル!いつ消したんだ!?」
「ここに来る途中ですよ。でも、しつこいな…まだいる。」
千鶴がシッシッと手振りで追い払う仕草をしていて、本当に消したのか?と疑問に思ってしまう。
言葉が出ないギルド長とリュカをほっといて、千鶴はインリンに近づく。
すると【警告】がけたましく鳴り出した。
「お姉さん。もう、呪いは解いてあげる。死んだ人は戻らないけど。悲しんだままではダメだよ、前に進まないと。だから、死者に気に入られてしまう。今からでも遅くないよ。笑顔で最愛の人にさよならをしよう?」
千鶴がニッコリ笑うとインリンは、最初はポカンと訳が分からないと千鶴を見ていたが、真剣な目に自分に起きている事を理解した。「はい。」笑顔で返事をすると、千鶴は手を握り「浄化」と呟く。
淡い光がインリンを包むと、先程まで負のオーラを纏っていたのが無くなった。
インリンは、今までの暗い気持ちが嘘のように晴れやかな気分になった。
自然と顔が綻び「ありがとう」涙を零しながらお礼を言うインリンに、千鶴は照れくさそうに「気にしないでいいよ」と答えた。
【警告】も消えて、一件落着。そう思っていたのは、千鶴だけだった。
「今のは浄化か?どうやって使ったんだ!?何の精霊だ!!」
「おい!ギルド長!気安くチズルに触るんじゃない!!」
2人に挟まれ、めんどくさくなった千鶴は、「うるさい」と呟いた。
2人の声を一時、閉じ込めたのだ。
パクパクと声が出ない2人は、驚愕の表情で千鶴を見る。
「質問はしない。私が誰だろうとあなた達には関係ない。いい?」
コクコク頷く2人に「解除」した。
「私は身分証が欲しいだけ。この街もすぐ出ていく。面倒ごとは嫌い、ここで起きた事は絶対に話さない。約束よ?」
「わかった」
素直に答えたのは、リュカだった。
ギルド長は、何やら考えていて「今回の件。死者の呪いだけは、皆に伝えたい。インリンの所為では無かったんだ。それを皆に言うのはダメだろうか?」
確かに、それは伝えるべきだろう。
それが無くなった今は、インリンを避ける理由が無いのだ。
「それは、きちんと伝えて欲しい。お姉さんは悪くないんだから。でも、私が関わった事は伏せて下さい。」
「・・・善処しよう。」
ホッと胸をなで下ろす。
ギルド長が気を利かせて、身分証もその場で発行出来るようにしてくれた。
《チズル・カーター・ブルック。20歳。鑑定士。ランク12》
「「そんな馬鹿な!!!」」
千鶴の書いた用紙を見ながら、ギルド長とリュカが驚きの声をあげた。
「15だと思ったら20歳だと!!?俺と1つしか変わらないじゃないか!!」
リュカーー失礼な奴だな。よし。後でしめよう。
「鑑定士でランク12だと!?浄化は鑑定士が出来るはずない!そもそも12だと子供と同じではないか!?いや、赤ん坊の方がレベルが上か?」
私は赤ん坊以下ですか。ギルド長、三枚におろしましょうか?
「カーター・ブルック?聞いたことないな?ギルド長は知ってるのか?」
「……いや。分からない」
2人のやりとりに気付かない千鶴は、失礼な男性陣にプンプンしていた。
冷静になったインリンが手続きを進めてくれる。
「では。チズル様、こちらに血を垂らしてください。」
指を紙に押し付けるとチクリと、刺される感じがしたが痛みはない。
「はい。これがカードになり、身分証となります。無くさない様気をつけて下さい。紛失した場合、発行料がかかります。」
紙がシュルシュルとカードの形になり、身分証が出来上がった。
これで、どこにでもいける。
あっ、その前に「お姉さん、竜涎国に行くにはどれくらいお金が必要かな?」
バーがくれたけど、出来れば使いたくない。
せっかくなら、稼いで行きたいよね。
私の言葉に、再び部屋は静まり返った。
そんな事は、早く言わないと分からないでしょ!っと心の中で、叫ぶも「あのー?」と心配そうにみるお姉さんに今更、間違えました。って言うのも嫌だな。
「初めての方ですよね?大丈夫ですよ。あちらに並び直して下さい。」
ニコリと笑いかけられ、自分が惨めになる。
戸惑っているのが分かってしまったのだ。
ええい!腹を決めないと!
「大丈夫!ここに、記入すればいいんですね!」
そう言って、紙に名前、年齢。と記入していく。書いているうちに違和感を覚える。
(なんだかピリピリする?)
指先から、電気のような物が流れる感じがしてふと前を見るとステータスが【危険】と表示されていた。
「えっ?」
書いていた指を止めて、ペンを置き。ステータスをタッチすると、【危険 : 死者の呪いを受けています。聖女の力で止めています】と出た。
「死者の呪い?」
ボソリと呟くとリュカが聞き耳を立てていたのか「死者の呪いがどうした?」と聞いてきた。
「今、死者の呪いを受けているんですけど。どうすればいいですか?」
「はぁ!?今だと!?何でそんな事が分かるんだ!」
「えっ?ここにーーー」
そこまで言って言葉をつまらせた。バーにステータスの事は言うなと言われていたのを忘れていた。
他の人には見えないらしい、誤魔化せ…ないよね。うん。ガッツリ私の事を見ているね。圧が怖い。
「何でもないです。とりあえず、跳ね返してますから。でもしつこいですね、どうしましょう?」
腹を括り、素直に意見を聞く事にした。
だって。何度やっても警告が消えないからイライラしてくる。
別に私が短気だからじゃないからね?
分からない事は聞きましょうって小さい頃からの教えに従っているだけですから。
自分に言い訳しながら、リュカを見ると頭を抱えながらため息をついていた。
「どうしましょうって、はぁーギルド長を呼んでくれ。」
リュカの声で注目を浴びてしまい、お姉さんの案内でギルド長の部屋に行く事にした。
その間も、【危険】は消えていない。何が原因なのか、調べてみると原因はお姉さんだった。
【鑑定:インリン。最愛の人を亡くしたショックが死者に気に入られ、インリンに近づく者に呪いをかけて更に孤立させている】
その内容を見て苛立ちがこみ上げてくる。
人の悲しみに付け込み、更に孤立させるなんて。許せない。
「ギルド長、白銀のリュカ様とお連れ様です」
案内が終わり、受付に戻ろうとしたインリンを引き止めた。
「お姉さんもいて下さい。」
「私ですか?」
不思議そうな顔でインリンは入り口の横に立つ。
「何かあったのか?リュカ」
椅子に座りながら書類を眺めているおじさんが声をかけてきた。
ちょび髭のダンディーな顔立ちで、服から盛り上がる筋肉に目がいってしまう。
ボディービルダーみたいだと。
「実は、彼女。チズルが今“死者の呪い”を受けてます。」
「!!」
「はい。でも、弾いているので大丈夫ですがーー」チロリとお姉さんを見る。
驚いた表情でこちらを見ている。
「弾くだと?死者の呪いは、かかれば治せんと聞くが。それを弾いてるだと?」
「はい。消してもまたなるので、元凶を経たないとダメですね。」
「はぁ?!消しただと!!!そんな馬鹿な!」
「チズル!いつ消したんだ!?」
「ここに来る途中ですよ。でも、しつこいな…まだいる。」
千鶴がシッシッと手振りで追い払う仕草をしていて、本当に消したのか?と疑問に思ってしまう。
言葉が出ないギルド長とリュカをほっといて、千鶴はインリンに近づく。
すると【警告】がけたましく鳴り出した。
「お姉さん。もう、呪いは解いてあげる。死んだ人は戻らないけど。悲しんだままではダメだよ、前に進まないと。だから、死者に気に入られてしまう。今からでも遅くないよ。笑顔で最愛の人にさよならをしよう?」
千鶴がニッコリ笑うとインリンは、最初はポカンと訳が分からないと千鶴を見ていたが、真剣な目に自分に起きている事を理解した。「はい。」笑顔で返事をすると、千鶴は手を握り「浄化」と呟く。
淡い光がインリンを包むと、先程まで負のオーラを纏っていたのが無くなった。
インリンは、今までの暗い気持ちが嘘のように晴れやかな気分になった。
自然と顔が綻び「ありがとう」涙を零しながらお礼を言うインリンに、千鶴は照れくさそうに「気にしないでいいよ」と答えた。
【警告】も消えて、一件落着。そう思っていたのは、千鶴だけだった。
「今のは浄化か?どうやって使ったんだ!?何の精霊だ!!」
「おい!ギルド長!気安くチズルに触るんじゃない!!」
2人に挟まれ、めんどくさくなった千鶴は、「うるさい」と呟いた。
2人の声を一時、閉じ込めたのだ。
パクパクと声が出ない2人は、驚愕の表情で千鶴を見る。
「質問はしない。私が誰だろうとあなた達には関係ない。いい?」
コクコク頷く2人に「解除」した。
「私は身分証が欲しいだけ。この街もすぐ出ていく。面倒ごとは嫌い、ここで起きた事は絶対に話さない。約束よ?」
「わかった」
素直に答えたのは、リュカだった。
ギルド長は、何やら考えていて「今回の件。死者の呪いだけは、皆に伝えたい。インリンの所為では無かったんだ。それを皆に言うのはダメだろうか?」
確かに、それは伝えるべきだろう。
それが無くなった今は、インリンを避ける理由が無いのだ。
「それは、きちんと伝えて欲しい。お姉さんは悪くないんだから。でも、私が関わった事は伏せて下さい。」
「・・・善処しよう。」
ホッと胸をなで下ろす。
ギルド長が気を利かせて、身分証もその場で発行出来るようにしてくれた。
《チズル・カーター・ブルック。20歳。鑑定士。ランク12》
「「そんな馬鹿な!!!」」
千鶴の書いた用紙を見ながら、ギルド長とリュカが驚きの声をあげた。
「15だと思ったら20歳だと!!?俺と1つしか変わらないじゃないか!!」
リュカーー失礼な奴だな。よし。後でしめよう。
「鑑定士でランク12だと!?浄化は鑑定士が出来るはずない!そもそも12だと子供と同じではないか!?いや、赤ん坊の方がレベルが上か?」
私は赤ん坊以下ですか。ギルド長、三枚におろしましょうか?
「カーター・ブルック?聞いたことないな?ギルド長は知ってるのか?」
「……いや。分からない」
2人のやりとりに気付かない千鶴は、失礼な男性陣にプンプンしていた。
冷静になったインリンが手続きを進めてくれる。
「では。チズル様、こちらに血を垂らしてください。」
指を紙に押し付けるとチクリと、刺される感じがしたが痛みはない。
「はい。これがカードになり、身分証となります。無くさない様気をつけて下さい。紛失した場合、発行料がかかります。」
紙がシュルシュルとカードの形になり、身分証が出来上がった。
これで、どこにでもいける。
あっ、その前に「お姉さん、竜涎国に行くにはどれくらいお金が必要かな?」
バーがくれたけど、出来れば使いたくない。
せっかくなら、稼いで行きたいよね。
私の言葉に、再び部屋は静まり返った。
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