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15 私と言う存在
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“ローウェンの話し相手”
次の依頼は、話を聞くだけみたいなんだけど。そんな依頼もあるの?
依頼って何でもあるんだな。依頼表を見ながら場所を確認していると、リュカが欠伸をしながら起きてきた。
「おはよう。」
「はよー」
まだ眠そうにしているリュカにイスンはシャンとしろ!と背中に喝を入れていた。
なんだろ、だらだらするお父さんにしっかり者のお兄さん。
ふふ、コントみたいで楽しいな。
「いてて、ちっとは手加減しろよな~」
「いつまで寝ているつもりだったんだ?俺とチズルは散歩してきたんだぞ?」
「なんだと!?」
「うん!美味しい果物を食べたんだよ~」
「誘われてないぞ!!」
「だって、寝てたじゃない。」
「そっそれは、、」
「イスンもう行ける?」
「あぁ行こうか」
「なっなっなんでそんなに親しくしてるんだ!?」
おどおどしているリュカを置いて、依頼主の所に歩いていくと猛スピードでリュカが追いかけてきた。顔が怖いよ。
「ローウェン?話し相手をするだけなのか?」
「はい。そうみたいです。何か分かりますか?」
「ローウェン。確かヴァンパイア一族にそんな名前があったようなーーチズル?」
「ヴァ、ヴァンパイア?吸血鬼がいるんですか?」
「吸血鬼、古い名を良く知ってるな。いるぞ?」
「ひぃーーー」
インリン!そんな話聞いてないよ!!ヴァンパイアって女性の生き血を吸うんでしょ!?嫌だな~行きたくないな~
「仮に依頼を達成出来なかったら、何かあるんですか?」
仮に!そう、仮の話だからね!!
「依頼失敗となり、しばらく新しい依頼は受けられないな。」
まぢか、それは嫌だな。はぁー、気が重い。
「・・・何だか嫌そうだな?」
「だって、ヴァンパイアって言ったら女性の生き血を吸うじゃないですか、時に美女に目がないとか…怖いですよ。」
「ブフー!どこに美女がいるんだっっグフゥ」
ムカついたので、リュカのみぞおちに空気砲を打ちましたよ。
風さんありがとう。
「しょうがない。腹を決めて依頼をします!!」
◇
腹を決めたけど、やっぱり怖いよー
何この屋敷!!ホラー映画に出てくるまんまじゃない!!怖いわ!
ビクビクしていると、イスンが手を握ってくれた。
「大丈夫だ。俺がいる。」
そうだよね、会ってみないと分からないよね。よし、先入観は捨てて、「よ、よし。中に入りますっっ」やっぱり怖いよーー!!
足がすくんで進めないとイスンがふわりとお姫様抱っこをしてくれた。イケメン半端ない!って違う!「お、おろしてください」
「本当に下ろしていいのか?1人で行けるのか?」
イスンに言われ、屋敷の道を見ると何だか鬱蒼と茂っており、怖いよ。
「ムリ、無理無理無理」
「ははっだろうな。大丈夫だ、入り口まで連れていくよ」
「すみません」
恥ずかしい!!でも、こんな所歩けるわけ無いじゃない!…あれ?リュカは?
やけに静かだなと思ったら、門の所でひらひら手を振っている。「リュカ?」
「あいつも怖がりだから来れないよ」
「え?!そうなの??」
意外な弱点を知ってしまった。てか、え!イスンが居なかったら本当に、私1人だったじゃん!!良かった~~イスンがいて。
「ありがとう」
「?どういたしまして」
サワサワと木々が揺らめき不気味さを増している中、イスンは微動だにせず、スタスタと歩いていく。
道中怖くてイスンにしがみつく千鶴は、ぎゅっと目をつぶっていた。
(可愛いな、エレンも怖がりだったな)
そんな千鶴を愛しく感じながら、屋敷の入り口についた。
トントントン
降ろしてもらい、千鶴がドアを叩くとギーーっと開いた。
「すみませんー、依頼に来ましたー」
声をかけると横からミイラがぬっと現れた。
「きゃーきゃーきゃーでたーーー!!!」
必死にイスンにしがみつく千鶴は、もう半泣きである。
「失礼な娘だな。何が出ただ。呼んだからきただろうに」ぶつぶつ文句を言う執事は、2人を中に案内する。
「ご主人様、お連れしました。」
「あーやっと来たか。私の依頼を受けてくれたんだね?」
案内された部屋には真っ赤な椅子に座った白髪の老人が座っていた。用意されたソファーに腰を落とすと先程の執事がお茶を持ってきた。
「はい。依頼を受けました千鶴と言います。彼は私の付き添いです。」
「そうか、よく来てくれた」
「あの、依頼内容なんですが。」
「話を聞いて欲しいのだ。息子のな」
そう言うと、部屋を案内すると言い後についていく。てっきり、主人の話だと思ったら違かったようだ。
「ここだよ。息子はもう長い間、眠っている。何が原因なのか、話を聞いて欲しいのだ。」
そこには、黒い棺桶の中に若い男性が眠っていた。眠っているのに、どうやって話を聞くの?って疑問に思ったら、男性からスーっと幽体離脱した男が出てきた。
《また来たのか!!懲りもせず、よく諦めないな。俺は起きないぞ!!》
なるほど。これが話を聞くって事なのね。
「初めまして、千鶴と言います。お名前を聞いても宜しいですか?」
千鶴に気付いた男性は、先程の強気な態度とは裏腹にしおらしくなった。
《なっなっなんだ、親父はこっこんな可愛い子を連れてくるなんて。ふっふん、俺は起きないぞ。名前はディレン・ウイだ》
「ディレン。カッコいい名前ですね。」
《ふふん!これでも誇り高き吸血鬼だからな!!》
「あら、そんな誇り高き吸血鬼様が何故起きないのです?」
《それはーーー》
急にクネクネし出したディレンは、チロチロっと壁にかかれた絵を見ている。
イスンが、千鶴に教えるとそこには銀髪の女性が描かれていた。
「この絵は?」
「これは、先祖が愛した女性です。昔、恋に落ちた先祖は彼女の事が忘れられず絵にかかせたのです。」
「そう、」
この髪は、光の一族。昔はこの辺りにもいたのね。
黙って見てるいるとディレンが怒りながら近づいてきた。
《彼女に近づくな!!彼女は、繊細なんだぞ!傷つける奴は許さない!!》
「急にどうしたのかしら?」
戸惑っていると、イスンが近くにあった本を手に取る。
それは、眠り続けた姫に王子がキスをして目覚める話だ。ピーンときたイスンは、ディレンに話しかけた。
「君はこの絵に恋をして、この本の様になりたいと思ったんだね」
《!!!黙れ黙れ黙れぇぇーーー!!!》
図星を突かれたディレンは、けたましく騒ぎ始めた。
「とりあえず、部屋を出よう」
部屋から出るとき、壁の絵に口付けをしているディレンが目に入る。叶わない恋だと本人も分かってる。だけど、体は動きを止めてしまったのね。
「お見苦しい所を見せてしまいました。しかし、これで理由が分かりました。息子の叶わぬ夢ですね。お話が聞けたので、依頼達成とします。ありがとうございます」
依頼表に印を押す主人に、千鶴は胸のモヤモヤが晴れずにいた。
「あの、もし。彼の願いを叶えたら目覚めるでしょうか?」
「チズル。何をする気だ?」
「これから起こる事は他言無用だと約束して下さい。」
「?あぁ、構わないが…何を?」
戸惑う主人に対して、笑みを浮かべる千鶴。
イスンが嫌な気がして千鶴を止めるが千鶴は心に決め「解除」自分に魔法をかけた。
すると、髪の色が黒色から銀色に光り輝き、瞳も黒から青に変わっていく。バーから教わる内に自分でも変えられる様になったのだ。
見た目が変わりその姿に主人とイスンは、固まる。
「エレン・・・?」
「騙した形になり、すみません。訳は終わってから話しますね。」
「やっぱり!エレンなのか!?その髪!なんで今まで黙っていたんだ!!」
「シーー、終わってから話します。」
ニコリと笑い、イスンに話すと内心は同様していたが落ち着きを取り戻す。
コクリと頷くのを見て、千鶴は先程の絵に描かれていた服装を思いだし「変幻」着ている服を絵と同じようにした。
「さっ。ディレンの所に行きましょう。」
次の依頼は、話を聞くだけみたいなんだけど。そんな依頼もあるの?
依頼って何でもあるんだな。依頼表を見ながら場所を確認していると、リュカが欠伸をしながら起きてきた。
「おはよう。」
「はよー」
まだ眠そうにしているリュカにイスンはシャンとしろ!と背中に喝を入れていた。
なんだろ、だらだらするお父さんにしっかり者のお兄さん。
ふふ、コントみたいで楽しいな。
「いてて、ちっとは手加減しろよな~」
「いつまで寝ているつもりだったんだ?俺とチズルは散歩してきたんだぞ?」
「なんだと!?」
「うん!美味しい果物を食べたんだよ~」
「誘われてないぞ!!」
「だって、寝てたじゃない。」
「そっそれは、、」
「イスンもう行ける?」
「あぁ行こうか」
「なっなっなんでそんなに親しくしてるんだ!?」
おどおどしているリュカを置いて、依頼主の所に歩いていくと猛スピードでリュカが追いかけてきた。顔が怖いよ。
「ローウェン?話し相手をするだけなのか?」
「はい。そうみたいです。何か分かりますか?」
「ローウェン。確かヴァンパイア一族にそんな名前があったようなーーチズル?」
「ヴァ、ヴァンパイア?吸血鬼がいるんですか?」
「吸血鬼、古い名を良く知ってるな。いるぞ?」
「ひぃーーー」
インリン!そんな話聞いてないよ!!ヴァンパイアって女性の生き血を吸うんでしょ!?嫌だな~行きたくないな~
「仮に依頼を達成出来なかったら、何かあるんですか?」
仮に!そう、仮の話だからね!!
「依頼失敗となり、しばらく新しい依頼は受けられないな。」
まぢか、それは嫌だな。はぁー、気が重い。
「・・・何だか嫌そうだな?」
「だって、ヴァンパイアって言ったら女性の生き血を吸うじゃないですか、時に美女に目がないとか…怖いですよ。」
「ブフー!どこに美女がいるんだっっグフゥ」
ムカついたので、リュカのみぞおちに空気砲を打ちましたよ。
風さんありがとう。
「しょうがない。腹を決めて依頼をします!!」
◇
腹を決めたけど、やっぱり怖いよー
何この屋敷!!ホラー映画に出てくるまんまじゃない!!怖いわ!
ビクビクしていると、イスンが手を握ってくれた。
「大丈夫だ。俺がいる。」
そうだよね、会ってみないと分からないよね。よし、先入観は捨てて、「よ、よし。中に入りますっっ」やっぱり怖いよーー!!
足がすくんで進めないとイスンがふわりとお姫様抱っこをしてくれた。イケメン半端ない!って違う!「お、おろしてください」
「本当に下ろしていいのか?1人で行けるのか?」
イスンに言われ、屋敷の道を見ると何だか鬱蒼と茂っており、怖いよ。
「ムリ、無理無理無理」
「ははっだろうな。大丈夫だ、入り口まで連れていくよ」
「すみません」
恥ずかしい!!でも、こんな所歩けるわけ無いじゃない!…あれ?リュカは?
やけに静かだなと思ったら、門の所でひらひら手を振っている。「リュカ?」
「あいつも怖がりだから来れないよ」
「え?!そうなの??」
意外な弱点を知ってしまった。てか、え!イスンが居なかったら本当に、私1人だったじゃん!!良かった~~イスンがいて。
「ありがとう」
「?どういたしまして」
サワサワと木々が揺らめき不気味さを増している中、イスンは微動だにせず、スタスタと歩いていく。
道中怖くてイスンにしがみつく千鶴は、ぎゅっと目をつぶっていた。
(可愛いな、エレンも怖がりだったな)
そんな千鶴を愛しく感じながら、屋敷の入り口についた。
トントントン
降ろしてもらい、千鶴がドアを叩くとギーーっと開いた。
「すみませんー、依頼に来ましたー」
声をかけると横からミイラがぬっと現れた。
「きゃーきゃーきゃーでたーーー!!!」
必死にイスンにしがみつく千鶴は、もう半泣きである。
「失礼な娘だな。何が出ただ。呼んだからきただろうに」ぶつぶつ文句を言う執事は、2人を中に案内する。
「ご主人様、お連れしました。」
「あーやっと来たか。私の依頼を受けてくれたんだね?」
案内された部屋には真っ赤な椅子に座った白髪の老人が座っていた。用意されたソファーに腰を落とすと先程の執事がお茶を持ってきた。
「はい。依頼を受けました千鶴と言います。彼は私の付き添いです。」
「そうか、よく来てくれた」
「あの、依頼内容なんですが。」
「話を聞いて欲しいのだ。息子のな」
そう言うと、部屋を案内すると言い後についていく。てっきり、主人の話だと思ったら違かったようだ。
「ここだよ。息子はもう長い間、眠っている。何が原因なのか、話を聞いて欲しいのだ。」
そこには、黒い棺桶の中に若い男性が眠っていた。眠っているのに、どうやって話を聞くの?って疑問に思ったら、男性からスーっと幽体離脱した男が出てきた。
《また来たのか!!懲りもせず、よく諦めないな。俺は起きないぞ!!》
なるほど。これが話を聞くって事なのね。
「初めまして、千鶴と言います。お名前を聞いても宜しいですか?」
千鶴に気付いた男性は、先程の強気な態度とは裏腹にしおらしくなった。
《なっなっなんだ、親父はこっこんな可愛い子を連れてくるなんて。ふっふん、俺は起きないぞ。名前はディレン・ウイだ》
「ディレン。カッコいい名前ですね。」
《ふふん!これでも誇り高き吸血鬼だからな!!》
「あら、そんな誇り高き吸血鬼様が何故起きないのです?」
《それはーーー》
急にクネクネし出したディレンは、チロチロっと壁にかかれた絵を見ている。
イスンが、千鶴に教えるとそこには銀髪の女性が描かれていた。
「この絵は?」
「これは、先祖が愛した女性です。昔、恋に落ちた先祖は彼女の事が忘れられず絵にかかせたのです。」
「そう、」
この髪は、光の一族。昔はこの辺りにもいたのね。
黙って見てるいるとディレンが怒りながら近づいてきた。
《彼女に近づくな!!彼女は、繊細なんだぞ!傷つける奴は許さない!!》
「急にどうしたのかしら?」
戸惑っていると、イスンが近くにあった本を手に取る。
それは、眠り続けた姫に王子がキスをして目覚める話だ。ピーンときたイスンは、ディレンに話しかけた。
「君はこの絵に恋をして、この本の様になりたいと思ったんだね」
《!!!黙れ黙れ黙れぇぇーーー!!!》
図星を突かれたディレンは、けたましく騒ぎ始めた。
「とりあえず、部屋を出よう」
部屋から出るとき、壁の絵に口付けをしているディレンが目に入る。叶わない恋だと本人も分かってる。だけど、体は動きを止めてしまったのね。
「お見苦しい所を見せてしまいました。しかし、これで理由が分かりました。息子の叶わぬ夢ですね。お話が聞けたので、依頼達成とします。ありがとうございます」
依頼表に印を押す主人に、千鶴は胸のモヤモヤが晴れずにいた。
「あの、もし。彼の願いを叶えたら目覚めるでしょうか?」
「チズル。何をする気だ?」
「これから起こる事は他言無用だと約束して下さい。」
「?あぁ、構わないが…何を?」
戸惑う主人に対して、笑みを浮かべる千鶴。
イスンが嫌な気がして千鶴を止めるが千鶴は心に決め「解除」自分に魔法をかけた。
すると、髪の色が黒色から銀色に光り輝き、瞳も黒から青に変わっていく。バーから教わる内に自分でも変えられる様になったのだ。
見た目が変わりその姿に主人とイスンは、固まる。
「エレン・・・?」
「騙した形になり、すみません。訳は終わってから話しますね。」
「やっぱり!エレンなのか!?その髪!なんで今まで黙っていたんだ!!」
「シーー、終わってから話します。」
ニコリと笑い、イスンに話すと内心は同様していたが落ち着きを取り戻す。
コクリと頷くのを見て、千鶴は先程の絵に描かれていた服装を思いだし「変幻」着ている服を絵と同じようにした。
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