24 / 31
24 竜涎国ギルド
しおりを挟む
広場の近くに立派な建物のギルドがあった。
ギルドは、街の収益にもなるからどの国も立派な造りで目立つようにしてると教えてもらった。
確かにこれならすぐ分かる。
中に入ると人の列に驚く。街中にあれだけ人で溢れていたから考えればわかる事だけど、色んな人がいるんだと見渡してしまう。
獣耳や角が生えた人や背が低かったり、長身だったり・・・あの耳は!!?まさか!!
「エルフ!!」
ヤバっ、興奮して声に出ちゃったよ。周りの人もえっ?って顔で見てるし。穴があったら入りたい。
ーーーん?何故か皆んなの視線が上なんだけど?
「おいっ白銀が2人もいるぞ?」
「マジかよ!よく見せろ!」
「初めて白銀のツーショット見たぜ!!」
皆んなの視線は、イスンとリュカでした。
そうだった。この2人って白銀だったね、忘れてたよ。
おかげさまで一目見ようと集まった人集りに潰される寸前。
150センチの身長が憎い。
「大丈夫か?」
リュカが千鶴に気付き抱き上げた。
「わっわっ!おろして!大丈夫だよー!!」
「チズルはチビだからな、このまま受付に行くぞ」
はははと笑いながら周りなど気にしていないリュカは、ずんずん進んでいく。
視線は千鶴に集中したのは言うまでもない。
飛び交う声に「誰だあの子供は?」と聴こえてきたが、恥ずかしさでそれどころでは無かった。
イスンは鋭い眼光でヒソヒソ話す輩を睨み黙らしていた。千鶴が知ったら怖いと震える事だろう。
「ほら、受付に着いたぞ」
「ぁりがとぅ」恥ずかしさで真っ赤な顔になりながら小声でお礼を言う。
(照れてる、可愛い!)
リュカがキュンときたのは言うまでもない。
「どのようなご用件でしょうか?」
「えっと、住居と店を経営できる場所をさがしているんですが。出来れば人通りがある所をお願いします」
「畏まりました。予算はどれくらいでしょうか?」
「安いのから高いのを教えてください。相場が分からないので」
そう答えると、受付嬢は書類を探しに席を立つ。
「では、こちらが最安値。こちらが最高値になります。」
値段と建物のかかれた図面を見せられ、拝見すると安くても1000万近い金額に目が眩むが普通に考えたらそんなものだよなと思う。
最高値など億を超えたもので無理だと速攻で判断する。
「最安値でこれは、高いな。」
一緒に見ていたイスンが紙を見ながら教えてくれた。
実は、平均で最安値といったら200万~500万だと言う。さすがに竜涎国は盛んなだけあり、高い様だ。
「いまの私の財力だと、最安値しか買えないな。あの!ローンとか…月々の返済でも購入は可能ですか?」
「可能ですが、失礼ですがランクはいくつでしょうか?」
「ランク?あぁ、冒険者カードのね。はい、まだFです」
「誠に申し上げにくいのですが、Bランクの方からしか月々の返済は認められておりません。」
受付嬢が申し訳ないと言ったが、確かにそれもそうだと納得する。ランクは信用も表している。
一番下のランクだと信用はゼロに等しいからだ。
ランクを上げないと無理なんだと諦めようとしたら「俺が保証人になる。それなら問題ないだろ?どの道一緒に住むから俺名義でもいいしな。」
イスンが身分証を提示してくれた。
「えっ?お兄ちゃんに迷惑かけられないよ」
「大事な妹の為だ。気にするな」
「はい。大丈夫です、白銀様なら問題ありません。」
「ありがとう」
ニコっと笑い、イスンが手続きをしてくれたのでさっそく実物を見に行く事にした。
図面や場所を見て、中央の広場から近い三ヶ所に絞ると案内人がやってきた。
「初めまして、案内人を努めますシュルツです。以後お見知り置きを」
「よろしくお願いします」
シュルツと名乗る男性は、ニコニコしながら三ヶ所の案内をしてくれた。
1軒目は、意外にも外見がゴテゴテしておりパッと見、趣味が悪かった。建物は小さめで庭も狭いのによくわからない銅像が並び…夜見たら怖くて叫びそうだ。
2軒目は、程よい外見で周りの建物と馴染んでいた。庭もそこそこ広く可愛らしい感じ。中に入ると広いリビングに台所も使いやすそう。二階には、部屋が3つあり十分。
3軒目は、最安値の割に広かった。建物が平屋で店舗と住居が別の建物になっていた。実際にお店だった様で作りも理想だった。住居もリビングに寝室が2部屋で客間が1部屋だが、しっかりした造りで好感が持てる。
全て見て終わると理想に近いのは3軒目だった。
一階がお店で二階が住居とも考えだが、別でもいいと思ったのが3軒目。
詳しく話を聞いて、リフォームした際に増築する場合は、申請すれば問題ないと言われお店を広くする時の対処法も聞けたから、購入する事にした。
と言っても、支払いはローンだけどね。
ギルドに戻り手続きをすると、手付け金を支払うと言われ戸惑う。予定の金額より多かったからだ。
イスンがスッと立て替えてくれたので事なきを得たが、持っていた分を先に支払うと言っても受け取って貰えなかった。
「それは、必要な時に取っておきなさい。これは新居祝いだ」
そう言って、やんわりと断られてしまった。
優しさに甘えてしまった。この恩は必ず返さなくては。
名義はイスンになってしまったが、ローンをするのにはそうする他なかった。
全ての手続きが終わり鍵を貰った時には既に外は暗くなってきていた。
毎月の支払いを考えると、大変だがこれも自分の為。
よし!早くお店が開ける様に準備しなくては!
グッと手に力を入れて、購入した家に向かう。
隣にはイスンとリュカもいるから安心出来る、大切な私の家族。
ギルドは、街の収益にもなるからどの国も立派な造りで目立つようにしてると教えてもらった。
確かにこれならすぐ分かる。
中に入ると人の列に驚く。街中にあれだけ人で溢れていたから考えればわかる事だけど、色んな人がいるんだと見渡してしまう。
獣耳や角が生えた人や背が低かったり、長身だったり・・・あの耳は!!?まさか!!
「エルフ!!」
ヤバっ、興奮して声に出ちゃったよ。周りの人もえっ?って顔で見てるし。穴があったら入りたい。
ーーーん?何故か皆んなの視線が上なんだけど?
「おいっ白銀が2人もいるぞ?」
「マジかよ!よく見せろ!」
「初めて白銀のツーショット見たぜ!!」
皆んなの視線は、イスンとリュカでした。
そうだった。この2人って白銀だったね、忘れてたよ。
おかげさまで一目見ようと集まった人集りに潰される寸前。
150センチの身長が憎い。
「大丈夫か?」
リュカが千鶴に気付き抱き上げた。
「わっわっ!おろして!大丈夫だよー!!」
「チズルはチビだからな、このまま受付に行くぞ」
はははと笑いながら周りなど気にしていないリュカは、ずんずん進んでいく。
視線は千鶴に集中したのは言うまでもない。
飛び交う声に「誰だあの子供は?」と聴こえてきたが、恥ずかしさでそれどころでは無かった。
イスンは鋭い眼光でヒソヒソ話す輩を睨み黙らしていた。千鶴が知ったら怖いと震える事だろう。
「ほら、受付に着いたぞ」
「ぁりがとぅ」恥ずかしさで真っ赤な顔になりながら小声でお礼を言う。
(照れてる、可愛い!)
リュカがキュンときたのは言うまでもない。
「どのようなご用件でしょうか?」
「えっと、住居と店を経営できる場所をさがしているんですが。出来れば人通りがある所をお願いします」
「畏まりました。予算はどれくらいでしょうか?」
「安いのから高いのを教えてください。相場が分からないので」
そう答えると、受付嬢は書類を探しに席を立つ。
「では、こちらが最安値。こちらが最高値になります。」
値段と建物のかかれた図面を見せられ、拝見すると安くても1000万近い金額に目が眩むが普通に考えたらそんなものだよなと思う。
最高値など億を超えたもので無理だと速攻で判断する。
「最安値でこれは、高いな。」
一緒に見ていたイスンが紙を見ながら教えてくれた。
実は、平均で最安値といったら200万~500万だと言う。さすがに竜涎国は盛んなだけあり、高い様だ。
「いまの私の財力だと、最安値しか買えないな。あの!ローンとか…月々の返済でも購入は可能ですか?」
「可能ですが、失礼ですがランクはいくつでしょうか?」
「ランク?あぁ、冒険者カードのね。はい、まだFです」
「誠に申し上げにくいのですが、Bランクの方からしか月々の返済は認められておりません。」
受付嬢が申し訳ないと言ったが、確かにそれもそうだと納得する。ランクは信用も表している。
一番下のランクだと信用はゼロに等しいからだ。
ランクを上げないと無理なんだと諦めようとしたら「俺が保証人になる。それなら問題ないだろ?どの道一緒に住むから俺名義でもいいしな。」
イスンが身分証を提示してくれた。
「えっ?お兄ちゃんに迷惑かけられないよ」
「大事な妹の為だ。気にするな」
「はい。大丈夫です、白銀様なら問題ありません。」
「ありがとう」
ニコっと笑い、イスンが手続きをしてくれたのでさっそく実物を見に行く事にした。
図面や場所を見て、中央の広場から近い三ヶ所に絞ると案内人がやってきた。
「初めまして、案内人を努めますシュルツです。以後お見知り置きを」
「よろしくお願いします」
シュルツと名乗る男性は、ニコニコしながら三ヶ所の案内をしてくれた。
1軒目は、意外にも外見がゴテゴテしておりパッと見、趣味が悪かった。建物は小さめで庭も狭いのによくわからない銅像が並び…夜見たら怖くて叫びそうだ。
2軒目は、程よい外見で周りの建物と馴染んでいた。庭もそこそこ広く可愛らしい感じ。中に入ると広いリビングに台所も使いやすそう。二階には、部屋が3つあり十分。
3軒目は、最安値の割に広かった。建物が平屋で店舗と住居が別の建物になっていた。実際にお店だった様で作りも理想だった。住居もリビングに寝室が2部屋で客間が1部屋だが、しっかりした造りで好感が持てる。
全て見て終わると理想に近いのは3軒目だった。
一階がお店で二階が住居とも考えだが、別でもいいと思ったのが3軒目。
詳しく話を聞いて、リフォームした際に増築する場合は、申請すれば問題ないと言われお店を広くする時の対処法も聞けたから、購入する事にした。
と言っても、支払いはローンだけどね。
ギルドに戻り手続きをすると、手付け金を支払うと言われ戸惑う。予定の金額より多かったからだ。
イスンがスッと立て替えてくれたので事なきを得たが、持っていた分を先に支払うと言っても受け取って貰えなかった。
「それは、必要な時に取っておきなさい。これは新居祝いだ」
そう言って、やんわりと断られてしまった。
優しさに甘えてしまった。この恩は必ず返さなくては。
名義はイスンになってしまったが、ローンをするのにはそうする他なかった。
全ての手続きが終わり鍵を貰った時には既に外は暗くなってきていた。
毎月の支払いを考えると、大変だがこれも自分の為。
よし!早くお店が開ける様に準備しなくては!
グッと手に力を入れて、購入した家に向かう。
隣にはイスンとリュカもいるから安心出来る、大切な私の家族。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
行き場を失った恋の終わらせ方
当麻月菜
恋愛
「君との婚約を白紙に戻してほしい」
自分の全てだったアイザックから別れを切り出されたエステルは、どうしてもこの恋を終わらすことができなかった。
避け続ける彼を求めて、復縁を願って、あの日聞けなかった答えを得るために、エステルは王城の夜会に出席する。
しかしやっと再会できた、そこには見たくない現実が待っていて……
恋の終わりを見届ける貴族青年と、行き場を失った恋の中をさ迷う令嬢の終わりと始まりの物語。
※他のサイトにも重複投稿しています。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる