「偽聖女の妹が良い」と婚約破棄された私、辺境の呪われ公爵様に拾われ溺愛されています~今さら国が滅びそうと泣きつかれても手遅れです~

eringi

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第28話 妹の乱入「お姉様だけズルい! その男の人を私に頂戴!」

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アイスバーン城は、有史以来、最高潮の祝祭ムードに包まれていた。
城壁には色とりどりの旗がはためき、中庭の噴水からは魔法で虹色の水が吹き上がっている。
城下町から続く街道は、お祝いに駆けつけた領民たちや、各国からの来賓の馬車で埋め尽くされていた。

今日は、私、エルナ・フォレスティと、レオンハルト・アイスバーン公爵の結婚式だ。

「……息が止まりそうですわ、マダム」

「我慢してくださいませ、エルナ様! これが美しさの代償です!」

控室では、マダム・ロゼと侍女たちが総出で私の身支度を整えていた。
純白のウェディングドレスは、この日のためにロゼが魂を削って作り上げた一着だ。
最高級のシルクを幾重にも重ねたプリンセスラインのスカートには、無数のダイヤモンドダストが織り込まれ、動くたびに雪の結晶のように煌めく。
上半身は繊細なレースで覆われ、背中は大胆に開いているが、そこにはレオン様が贈ってくれた氷魔石のネックレスが輝き、肌の白さを際立たせていた。

「よし、完璧です! 世界一……いいえ、史上最高の花嫁ですわ!」

ロゼが感涙にむせびながら仕上げのヴェールを被せてくれた。
鏡の中に映る自分を見て、私も少しだけ息を呑んだ。
そこにいるのは、かつて王都で「地味」と言われていた少女ではない。
愛を知り、自信を持ち、多くの人々に支えられて輝く、一人の女性だった。

「エルナ様、そろそろお時間です」

セバスチャンが呼びに来た。
今日の彼は、燕尾服をビシッと着こなし、いつにも増して背筋が伸びている。
その目元が少し赤いのは、きっと気のせいではないだろう。

「ありがとうございます、セバスチャン。……行きましょう」

私は深呼吸をして、部屋を出た。

   ***

大聖堂へと続く長い廊下を歩く。
父、フォレスティ公爵は引退し、隠居生活に入っているため、バージンロードを一緒に歩くのは、領民代表として選ばれた農場長のハンスさんだ。
彼はガチガチに緊張していて、真新しい礼服に着られているような状態だった。

「エ、エルナ様……俺なんかが、こんな大役でいいんでしょうか……」

「ハンスさんがいいんです。貴方は、私がこの地で初めて『奇跡』を起こした時の証人ですから」

私が微笑むと、ハンスさんは「うぅっ、一生の誇りですぅ!」と男泣きした。

大聖堂の扉が開く。
パイプオルガンの荘厳な音色と共に、光が溢れ出した。

参列席には、見知った顔がたくさんあった。
最前列には、ロベルト様が正装(やはり筋肉が強調される特注品だ)で座り、号泣しながらハンカチを噛んでいる。
その後ろには、城の使用人たち、領民の代表たち、そして王都の評議会から派遣された謝罪使節団(メイスン枢機卿たちは末席で小さくなっている)の姿もあった。

そして、祭壇の前。
そこには、私の愛する人が待っていた。

レオンハルト様。
純白のタキシードに身を包み、蒼いサッシュを肩からかけた彼は、この世のものとは思えないほど美しかった。
氷の貴公子と呼ばれた冷たい美貌はそのままに、私を見る瞳だけが、春の日差しのように温かく、甘く溶けている。

私はハンスさんにエスコートされ、一歩ずつ彼のもとへ歩んだ。
一歩進むごとに、これまでの記憶が蘇る。
婚約破棄された絶望。
雪の中での出会い。
温かいスープ。
初めてのキス。
共に戦った日々。

すべての道が、今日、この瞬間に繋がっていたのだ。

祭壇の下でハンスさんが立ち止まり、レオン様に私の手を託した。

「公爵閣下……! 俺たちの女神様を、頼みましたぜ!」

「ああ。……命に代えても守り抜く」

レオン様は力強く答え、私の手を握った。
その手は温かく、少しだけ震えていた。
最強の公爵様も、今日ばかりは緊張しているらしい。

「エルナ……。綺麗だ。言葉にならない」

彼が小声で囁く。

「レオン様こそ、素敵です」

私たちは祭壇の前に並んで立った。
司祭様(なぜかロベルト様が連れてきた筋肉質の神父様だ)が、朗々とした声で誓いの言葉を述べ始める。

「新郎、レオンハルト・アイスバーン。汝は、この女性を妻とし、健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、これを愛し、敬い、慰め、助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓うか?」

「誓う」

レオン様の声が、大聖堂に響き渡った。
迷いのない、確固たる響き。

「新婦、エルナ・フォレスティ。汝は……」

「誓います」

私も、彼の目を見てはっきりと答えた。

「では、指輪の交換を」

レオン様がポケットから取り出したのは、あの時、彼が工房で不器用に作ってくれた、氷魔石の指輪だった。
王都の宝石商が「もっと高価なものを」と提案してきたけれど、彼は「これがいい」と譲らなかったし、私もそれがよかった。

彼が私の左手薬指に指輪を通す。
指輪がキラリと光り、私の魔力と共鳴して温かな波動を放つ。
続いて、私が彼のために用意した、対になるプラチナの指輪を彼の手にはめる。

「では、誓いの口付けを」

司祭様の言葉に、レオン様が私のヴェールを上げた。
彼の顔が近づいてくる。
世界中の音が消え、ただ彼の瞳だけが見える。

「愛している、エルナ」

唇が触れ合う。
優しく、深く、そして永遠を約束するキス。
会場から、割れんばかりの拍手が巻き起こった。
ロベルト様の「おめでとぉぉぉ! マッスルウェディング!」という叫び声や、マーサさんたちのすすり泣く声が聞こえる。

ああ、幸せだ。
これ以上の幸せなんて、きっとない。

……そう思った、その時だった。

「待ったぁぁぁぁぁ!!」

感動のフィナーレをぶち壊すような、甲高い絶叫が大聖堂に響き渡った。

静まり返る会場。
全員の視線が、入り口の方へ向く。
そこには、地味な修道服を着ているはずなのに、なぜかピンク色のオーラを放っている少女――ミューアが立っていた。

「ミ、ミューア……?」

私はレオン様と唇を離し、呆然と彼女を見た。
彼女は数日前、改心して泣きじゃくり、不格好なハンカチをくれたはずだ。
今日も大人しく参列席の隅に座っていたはずなのに、なぜ通路の真ん中で仁王立ちしているのか。

「お姉様! ズルいですわ!」

ミューアはスカートの裾をまくり上げ、ダダダッと祭壇まで駆け寄ってきた。
警備の騎士たちが止めようとしたが、彼女の鬼気迫る表情に一瞬怯んでしまったようだ。

「な、何がズルいのよ?」

「全部ですわ! そのドレス! その宝石! そして何より……!」

ミューアはビシッとレオン様を指差した。

「その男の人! 公爵様! 格好良すぎますわ!」

彼女は叫んだ。

「数日前に会った時は、私も落ち込んでいたからよく見ていませんでしたけど……改めて見たら、国宝級のイケメンじゃありませんの! しかも、あんなに優しそうな目でキスをするなんて……! 私のカイル様なんて、いっつも自分の顔ばっかり鏡で見ていたのに!」

「そ、そう……」

比較対象がアレなのは同情するけれど、だからといって結婚式の最中に言うことではない。

「お姉様だけ、んないい思いをするなんて許せません! 私だって、イケメンに溺愛されたい! 豪華なドレスを着て、みんなに祝福されたいんですのよ!」

彼女の地団駄は、床を揺らすほどの激しさだった。
修道院での労働で足腰が鍛えられたのだろうか。

「ミューア、落ち着きなさい。貴方はシスター・マリアでしょう? 神に仕える身として……」

「神様よりもイケメンですわ! ああもう、我慢できません!」

ミューアはレオン様に詰め寄った。

「ねえ、公爵様! 考え直してくださいな! お姉様は確かに美人になりましたけど、中身は地味で真面目なままですわよ? 私の方が若いですし、愛嬌もありますし、何よりこのバイタリティ! 退屈させませんわよ!?」

彼女は上目遣いで、必死にアピールした。
修道服姿での色仕掛けは、ある意味で背徳的だが、彼女がやると単なるコントにしか見えない。

会場は凍りついていた。
新郎に横恋慕しようとする義妹。
それも、結婚式の真っ最中に。
前代未聞のスキャンダルだ。

レオン様が、ゆっくりと口を開いた。
その表情は、笑顔のままだった。
しかし、その目は笑っていなかった。
絶対零度の冷気が、祭壇の周りに漂い始める。

「……君は、死にたいのか?」

美声だが、恐ろしく低い声。

「私の神聖な式を汚し、あまつさえ私の妻を愚弄するとは。……先日、城から追い出しただけでは足りなかったようだな」

「ひっ……!」

ミューアは本能的な恐怖に一歩下がった。
しかし、彼女の煩悩は恐怖を凌駕していたらしい。

「で、でも! 欲しいものは欲しいんですの! お姉様だけズルい! その男の人を私に頂戴!」

言ってしまった。
タイトルの台詞を、この上なく空気の読めないタイミングで。

レオン様が指を上げた。
魔法発動の合図だ。
本気で氷漬けにするつもりだ。

「レ、レオン様、待ってください!」

私は慌てて彼の腕を掴んだ。
結婚式場に氷像(義妹モデル)が飾られるのは避けたい。

「彼女は……その、病気なんです! イケメンを見ると理性が飛んでしまう、不治の病なんです!」

「そんな病気があるか。ただのふしだらな女だ」

「そ、そうなんですけど! でも、ここで彼女を処刑したら、式の雰囲気が台無しですわ!」

私が必死に止めていると、客席から救世主が現れた。

「ぬん! 任せろ!」

ドスドスという足音と共に、ロベルト様が祭壇に上がってきた。

「おい、そこのピンク色のシスター! お前のパッションは認めるが、方向性が間違っているぞ!」

「な、なによ筋肉ダルマ!」

「筋肉ダルマだと!? 褒め言葉として受け取っておく!」

ロベルト様はニカッと笑い、ミューアを軽々と米俵のように担ぎ上げた。

「きゃぁぁぁ! なにするのよ! 離して! 私のイケメンがぁぁぁ!」

「お前のイケメンはここにはいねぇ! 頭を冷やすために、俺と一緒にスクワット一万回だ! 筋肉は煩悩を消し去るぞ!」

「嫌ぁぁぁ! スクワットはもう嫌ぁぁぁ!」

ミューアはバタバタと暴れたが、ロベルト様の剛腕からは逃れられなかった。
彼はそのまま、大聖堂の出口へと走っていった。

「レオンハルト! エルナ嬢! 邪魔者は俺が引き受けた! 続きを楽しんでくれ! マッスル・退場!」

ドーン! と扉が閉まる音と共に、嵐は去っていった。
遠くから「覚えてらっしゃいお姉様ぁぁぁ!」という断末魔のような叫びが聞こえたが、すぐに静寂が戻った。

シーン……。

会場の人々は、何が起きたのか理解できず、ポカンとしていた。
私も、レオン様も、しばらく呆然としていた。

「……なんだったんだ、あれは」

レオン様がこめかみを押さえた。

「すみません、レオン様。……妹が、ご迷惑を」

私が申し訳なさそうに謝ると、彼はふっと息を吐き、それからクスクスと笑い出した。

「ははっ……。いや、いいさ。これで私の『エルナへの愛』がどれほど強いか、より一層証明されただろう?」

彼は私の腰を引き寄せ、再び向き合った。

「どんな誘惑があろうとも、私の目には君しか映らない。……安心したか?」

「……はい。とても」

私もつられて笑ってしまった。
完璧な結婚式もいいけれど、こういうハプニングがあるのも、私たちくらしくていいのかもしれません。

「では、気を取り直して。……退場のパレードといこうか」

レオン様が腕を差し出す。
私はその腕に手を回し、しっかりと寄り添った。

パイプオルガンが、高らかに祝福の曲を奏で始める。
私たちは腕を組み、バージンロードを歩き出した。
今度は、二人で。

「おめでとう!」
「お幸せに!」

フラワーシャワーが降り注ぐ。
色とりどりの花びらの中を歩きながら、私は参列者たちの笑顔を見た。
マーサさんが泣きながら手を振っている。
ハンスさんが鼻をかんでいる。
セバスチャンが満足げに頷いている。

そして、大聖堂の外へ出ると、そこには数千の領民たちが待っていた。

「わぁぁぁぁ!」

大歓声が空気を震わせる。
青空の下、私たちはバルコニーに立ち、民衆に手を振った。

「皆、ありがとう!」

レオン様が叫ぶ。

「今日、私は世界一の果報者となった! この喜びを、我が領土の繁栄に変えて、皆に還元することを誓おう!」

「公爵様万歳! エルナ様万歳!」

熱狂の渦。
私は胸がいっぱいになり、隣のレオン様を見上げた。
彼も私を見つめ返し、優しく目を細めた。

「エルナ。……幸せか?」

「はい。……夢みたいに」

「夢じゃない。これが私たちの現実だ」

彼は私の手を取り、指輪にキスをした。

「これから先、どんなことがあっても、私は君の隣にいる。……共に歩いていこう、永遠に」

「はい、あなた」

私が初めて「あなた」と呼ぶと、彼は嬉しそうに目を見開き、そして愛おしそうに私を抱きしめた。
民衆の前だというのに、彼は躊躇いもなく、再び私に口付けた。
今度は、長く、甘い、誓いのキスを。

   ***

その後、城の大広間で披露宴が行われた。
北の幸をふんだんに使った豪華な料理、楽団による生演奏、そして次々と運ばれてくる祝電やお祝いの品々。

ミューアは、ロベルト様による強制スクワットの刑を終え(実際には五分で根を上げて解放されたらしい)、披露宴の隅っこで大人しくケーキを食べていた。
彼女の周りには、なぜかロベルト様の部下たち(筋肉集団)が集まっており、「いいガッツだったぞ嬢ちゃん!」「もっとプロテインを食え!」と励まされていた。
意外と馴染んでいるのかもしれない。

「……お姉様、綺麗だったわよ」

私が近くを通った時、彼女がボソッと言った。
口元にクリームをつけたまま、少し拗ねたような、でもどこか吹っ切れたような顔で。

「悔しいけど、完敗よ。……公爵様のあの目、本当にお姉様しか見てなかったもの」

「ありがとう、ミューア。……貴方にも、いつか素敵な人が見つかるわ」

「ふん、当たり前よ! 私は転んでもタダでは起きない女ですもの! ……次はもっとお金持ちで、私を甘やかしてくれる筋肉質じゃないイケメンを探すわ!」

彼女はケロリと言って、またケーキを頬張り始めた。
その逞しさに、私は苦笑するしかなかった。
彼女は彼女なりに、この世界で生きていくのだろう。

披露宴の最後。
レオン様と私は、メインテーブルでグラスを合わせた。

「長い一日だったな」

「ええ。でも、一生忘れられない一日になりました」

「ああ。……だが、本当の『お楽しみ』はこれからだぞ?」

レオン様が、妖艶な笑みを浮かべて囁く。

「初夜だ。……王都の宿では色々と自重していたが、ここは我が城、我が寝室だ。誰も邪魔する者はいない」

「うっ……」

「君の体力が持つか心配だが……まあ、私が回復魔法をかけながら愛せば問題ないだろう」

「それは反則ですわ……!」

顔を真っ赤にする私を見て、彼は楽しそうに笑った。
その笑顔は、かつての「呪われ公爵」の影など微塵もない、幸せに満ちた一人の青年の顔だった。

窓の外では、祝砲の花火が打ち上がっている。
北の夜空を彩る光の華。
それは、私たちの輝かしい未来を祝福しているようだった。

「愛しているよ、エルナ」

「私も愛しています、レオン様」

私たちは、三度目の口付けを交わした。
物語はハッピーエンドを迎えたけれど、私たちの愛の物語は、ここからが本番だ。

(第28話 完)
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