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魔術大会
第28話 大会3日目:個人戦予選②
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魔術大会3日目、つまり今日は個人戦の予選だけ行われる。午前と午後で4試合ずつなので、私は午前中は暇である。
「じゃあ僕最初だから行ってくるね!」
「うん。私はマリー達と一緒に応援してるよ、頑張って。」
「ありがとう!」
そういうとジークは選手の集合場所へと向かっていった。私は観客席にいるマリーとアランの元へ着く。
「よう、カナさん!」
「来たわねカナ!」
「うん。そろそろ始まるかな、試合」
「そうね!ジークさん個人戦の方はどうなるかしら?」
「トーナメントのメンツ的に考えても決勝進出は硬いんじゃないかと思うけどね…ただ勝敗を決める要素は他にもあるし絶対とは言えないけど。」
「お、始まるぞ!」
「では準備が整いましたので、試合を始めていこうと思います!第一試合はA組ジーク・ロバン選手 vs H組ベン・ シュミット選手です!」
「ファイトジーク!」
「ジーク頑張れ!」
「ジークさん頑張って!」
ジークの予選の相手はあのベークマンがいたクラスの代表だった人のようだ。団体戦でジークが倒したのとは別の方の様だが、まあ既に緊張で倒れそうになっているところを見てお察しである。
「制限時間は30分!それでは始め!」
「ア、アーススピア!」
「最初に攻撃を仕掛けたのはシュミット選手だ!ロバン選手どうする?」
「えいっ!」
「なっ!一瞬で!?」
「ロバン選手、風の刃でシュミット選手のアーススピアを粉砕してしまった!」
「魔法の撃ち合い?それなら次は僕の番だね!とりゃあ!!」
「うわぁ!!」
「またしてもロバン選手の風の大砲が炸裂しシュミット選手に直撃!そのまま飛ばされて場外になってしまった!」
「わーい勝った!!」
「やったなジーク!」
アランがそう叫ぶとこちらに気がついたジークが手を振ってきた。
「さすがだわ、ジークさん!」
「そうだね」
「首席は伊達じゃねえな」
――――――――――――
「さあ、続いては第2試合…」
「あ!」
「どうしたのマリー?」
「私教室に忘れ物してしまったわ、取ってくる!」
「おう、カナさんの試合もまだ先だし急ぎすぎなくて大丈夫だぞ!」
「ええ!じゃあまた後で!」
そういうとマリーは教室に戻っていった。ジークはまだ来ていないので私とアランだけになる。アランが"しまった"とでもいうような顔をする。
「………で、昨日はどうだった?」
「…やっぱそれかよ…」
「お膳立てしてあげたんだし、それくらい聞いてもバチは当たらないでしょ?」
「いやまあ…そうだな。つっても特に言うようなこと無かったぞ?マリーさんの行きたい店回って、昼くって、また店回って最後武器屋で剣買ったくらいだ。」
「『自分の髪や目と同じ色の宝石が使われたネックレス選んで買わせた』が抜けてるんじゃ?」
「…(なんでそこまで詳しくわかるんだよ…)」
「いやいや、別に必ずしもからかいたいわけじゃないよ?そうやって一喜一憂できるのもそれくらいの年齢の少年少女の特権だしね。」
「『それくらいの年齢の』って、お前も同じ歳じゃねえか。」
「ん?ああ、それもそうか…」
「なんだよそれ…カナさんこそそういうのないのか?俺ばっかいじられるのは…」
「いや、私はいいんだよ。」
「……?それってどういう…」
「おーい!!」
そこにちょうど試合が終わったジークが戻ってきた。
「あ、ジークおかえり。お疲れ様」
「さすがジークだな」
「ありがとう2人とも!あれ、マリーは?」
「マリーなら忘れ物取りに行ってるよ」
「そっか!」
「このあとどうする?カナさんは試合あるけどそれまで結構時間あるよな?」
「このまま試合観戦でいいんじゃないかな?あと3試合終わったらご飯だしね!」
「それもそうだな」
――――――――――――
「午前の4試合が終わり、次は昼休憩です!」
「じゃあ僕最初だから行ってくるね!」
「うん。私はマリー達と一緒に応援してるよ、頑張って。」
「ありがとう!」
そういうとジークは選手の集合場所へと向かっていった。私は観客席にいるマリーとアランの元へ着く。
「よう、カナさん!」
「来たわねカナ!」
「うん。そろそろ始まるかな、試合」
「そうね!ジークさん個人戦の方はどうなるかしら?」
「トーナメントのメンツ的に考えても決勝進出は硬いんじゃないかと思うけどね…ただ勝敗を決める要素は他にもあるし絶対とは言えないけど。」
「お、始まるぞ!」
「では準備が整いましたので、試合を始めていこうと思います!第一試合はA組ジーク・ロバン選手 vs H組ベン・ シュミット選手です!」
「ファイトジーク!」
「ジーク頑張れ!」
「ジークさん頑張って!」
ジークの予選の相手はあのベークマンがいたクラスの代表だった人のようだ。団体戦でジークが倒したのとは別の方の様だが、まあ既に緊張で倒れそうになっているところを見てお察しである。
「制限時間は30分!それでは始め!」
「ア、アーススピア!」
「最初に攻撃を仕掛けたのはシュミット選手だ!ロバン選手どうする?」
「えいっ!」
「なっ!一瞬で!?」
「ロバン選手、風の刃でシュミット選手のアーススピアを粉砕してしまった!」
「魔法の撃ち合い?それなら次は僕の番だね!とりゃあ!!」
「うわぁ!!」
「またしてもロバン選手の風の大砲が炸裂しシュミット選手に直撃!そのまま飛ばされて場外になってしまった!」
「わーい勝った!!」
「やったなジーク!」
アランがそう叫ぶとこちらに気がついたジークが手を振ってきた。
「さすがだわ、ジークさん!」
「そうだね」
「首席は伊達じゃねえな」
――――――――――――
「さあ、続いては第2試合…」
「あ!」
「どうしたのマリー?」
「私教室に忘れ物してしまったわ、取ってくる!」
「おう、カナさんの試合もまだ先だし急ぎすぎなくて大丈夫だぞ!」
「ええ!じゃあまた後で!」
そういうとマリーは教室に戻っていった。ジークはまだ来ていないので私とアランだけになる。アランが"しまった"とでもいうような顔をする。
「………で、昨日はどうだった?」
「…やっぱそれかよ…」
「お膳立てしてあげたんだし、それくらい聞いてもバチは当たらないでしょ?」
「いやまあ…そうだな。つっても特に言うようなこと無かったぞ?マリーさんの行きたい店回って、昼くって、また店回って最後武器屋で剣買ったくらいだ。」
「『自分の髪や目と同じ色の宝石が使われたネックレス選んで買わせた』が抜けてるんじゃ?」
「…(なんでそこまで詳しくわかるんだよ…)」
「いやいや、別に必ずしもからかいたいわけじゃないよ?そうやって一喜一憂できるのもそれくらいの年齢の少年少女の特権だしね。」
「『それくらいの年齢の』って、お前も同じ歳じゃねえか。」
「ん?ああ、それもそうか…」
「なんだよそれ…カナさんこそそういうのないのか?俺ばっかいじられるのは…」
「いや、私はいいんだよ。」
「……?それってどういう…」
「おーい!!」
そこにちょうど試合が終わったジークが戻ってきた。
「あ、ジークおかえり。お疲れ様」
「さすがジークだな」
「ありがとう2人とも!あれ、マリーは?」
「マリーなら忘れ物取りに行ってるよ」
「そっか!」
「このあとどうする?カナさんは試合あるけどそれまで結構時間あるよな?」
「このまま試合観戦でいいんじゃないかな?あと3試合終わったらご飯だしね!」
「それもそうだな」
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「午前の4試合が終わり、次は昼休憩です!」
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