悪役令嬢になりたいのにヒロイン扱いってどういうことですの!?

永江寧々

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悪役令嬢になれない理由

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 目を覚ましたリリーの視界に真っ先に飛び込んできたのはクロヴィス・ギー・モンフォールの整った顔だった。

「寝てないの?」
「少し寝た」

 疲れた顔を見れば一睡もしていない事はわかる。何より体勢が変わっていない。眠っていた自分をずっと抱いていたのかと呆れるも嬉しさに笑ってしまう。

「身体はどうだ? しんどくないか?」
「大丈夫」
「そうか」

 クロヴィスがリリーの謝罪をたくさん聞いたように、リリーはクロヴィスの安堵の表情をたくさん見ている。表情を表に出さなかったクロヴィスが子供の頃のように表情を見せる姿はどこか嬉しかった。

「夢を見たの」
「どんな夢だ?」
「過去の思い出。貴方がまだ笑ってた時の事や、会えば喧嘩してた事や、婚約破棄の時のこと。まるで走馬灯みたいだった」
「縁起でもない事を言うな」

 クロヴィスは実際、リリーの顔色と高熱に不安を感じていた。周りはどこを見ても水と木しかない場所で、解熱剤を作ろうにもそれに必要な植物がない事は下調べで確認済みだったため出来る事は何もなく、ただ熱が下がる事を祈るしか出来なかった。

「ずっと忘れてた」
「何をだ?」
「私がクソ女だったってこと」
「今更思い出したのか?」
「うん」

 思い出したのは忘れていた自分の言動。いつの間にか記憶は自分を美化して相手を悪者にしていた。
 自分はいつだって正しい。悪いのは相手だと思い込んでいた愚かな言動をこんな状況で思い出すとは思ってもいなかったリリーにとって苦笑したい思い出だった。

「クソ女っぷりからいえば恋愛小説の悪役令嬢になれそう。主役の方じゃなくてね」
「そこまで酷くなかっただろう」
「酷かった。貴方を知ろうともしないで未来を諦めてどうでもいいって感じで生きてた。そのくせ人の目は気にして良い子ぶって。表裏でそれだけ違う顔してれば人の目を気にして当たり前よね。私が気にしてたのは貴方の婚約者としての評価じゃなくてブリエンヌ家のリリーとしての評価だった」

 冷たいのも酷いのも全てクロヴィスで、自分は親の結婚に逆らえない可哀相な女。と思い込んでいた痛い女だった事は思い出したくなかったが、何故自分達が仲の良い婚約者になれなかったのかを思い出せたのは良かった。

「貴方に婚約破棄された理由も今ならわかるわ」
「俺が愚かだっただけだ」
「愚かだったのは私の方。もっと貴方に興味を持つべきだったのに貴方の婚約者だからって自由がない事が嫌で不貞腐れて、ずっと貴方を無視してた。どうでもいいみたいに」

 世の中では浮気する男や女が悪いというが、される側に問題がある例もある。実際浮気をしたのだからそれを当然とは言えないが、リリーは今回の婚約破棄は自分に問題があったと自覚していた。

「自分に自由がない事に不満を持つのではなく、クロヴィス・ギー・モンフォールの婚約者である事を誇りに思うべきだった。恵まれた環境にいるのだと自覚して、その環境を維持するために父が媚び公爵と呼ばれる言動を繰り返している事も理解するべきだったのに私は馬鹿だから不満しか持てなくて……」

 言葉にすれば込み上げるのは恥ずかしさより情けなさ。
 自分に出来る事はまだ山のようにあったのに目の前に積まれた問題に手を伸ばすどころかそれを無視して生きてきた。
 笑わなくなったつまらない男ではなく、責任感ある真面目な男に成長しただけな事さえ理解出来なかった愚かな自分が情けなかった。

「悪役令嬢に憧れていなければ俺を受け入れてたか?」
「……かもしれない。でもたぶん抗議はしたでしょうね。私には落ち度なんてないのにいきなり婚約破棄だなんてどういうつもり? 何考えてるのよ!ってね」
「その後は?」
「話し合う。下半身で物を考えるクソ野郎って罵ってからね」
「口が悪いぞ」
「知らなかったの? 私って口も性格も悪いの」
「隠していたな?」
「ええ、だって王子様の婚約者だもの」

 こんなにも見つめ合って笑う事は久しぶりなようで初めてな気がした。模様替えされたサロンに招かれた時も楽しいと思った。だが、悪役令嬢になりたいという思いが強く、それからも仲良くとはいかなかった。それも全て自分の気持ち、考え一つだったのにそれを自ら遠ざけたのは自分だった。

「今も憧れはあるか?」
「ええ。でも私には無理だった。なりたくてもなりきれない。本当に強い人だけがなれる。私は根性ナシだからムリだった」

 願えば叶う事ばかりではなく、自分は強くなろうという努力さえもしなかった。口調を真似て高笑いをするだけの嫌な女で、それは自分が憧れていた悪役令嬢からはかけ離れていた。

「なら話し合うか?」
「何を?」
「結婚するかどうか」

 庭で会った時に言われた『考えておいてくれ』を思い出した。クロヴィスの口から出る『結婚』という言葉は今のリリーを意識させるにはじゅうぶんなものだったが、すぐに『イエス』を返す事は出来なかった。
 ゆっくり身体を起こしてクロヴィスから離れて地面に座るリリーを無理矢理引き止める事はしなかったが手だけは離さなかった。

「一つ聞いてもいい?」
「ああ」

 優しい微笑みが向けられる中、リリーは目を覚ましてから抱えた疑問をぶつけようと口を開いた。

「記憶、戻ってるでしょ」

 確信を持っているようなハッキリとした言い方にクロヴィスがイエスと答える代わりにあからさますぎる動揺を肩を跳ねさせ動きを止める事で表していた。

「……何の事だ?」

 声こそ裏返らなかったが表情が硬い。これは無表情というわけではなく何か誤魔化そうとしている時の様子。

「今思い出したとか、そこまで酷くなかったとか、婚約破棄した時の事を覚えてないのに自分を愚かだとか……記憶戻ってなかったら言わない事でしょ?」
「セドリックに散々聞かされていたからだ」
「嘘つくのね? これから結婚を申し込む相手に嘘をつくってわけね?」
「そういう言い方は卑怯だぞ」
「じゃあ正直に言いなさいよ」

 弱弱しかったリリーの態度は段々といつもの調子に戻り腕を組んで少し怒ったような雰囲気を纏いながらクロヴィスを見つめる。
 話し合うとか結婚するかと言う人間が妻になる相手に嘘をつくのは誠意がないと眉を寄せるリリーにクロヴィスは諦めたように溜め息を吐いた。

「怒らないと約束してくれるか?」
「内容による。最初から記憶を失くしてなかったって言うなら許さない」
「……怒らないと約束してくれ」
「……冗談でしょ? 全部嘘だったの?」
「……怒るな」
「ハッキリ言って」
「リリー」
「クロヴィス」

 怒気を含んだ本気の声にもう一度溜息をつくとリリーから一度視線を逸らし首を振った後、視線を戻すもリリーの表情があまりにも恐ろしいためなかなか言葉に出来なかった。

「三秒あげる。三、二、一……」
「記憶は失ってなかった!」

 慌てて正直に白状するとゴゴゴゴゴと大きな地鳴りが聞こえてきた。リリーの後ろに見える黒いオーラのようなモノが怒りである事は疑う余地もなく、クロヴィスはそれを抑えるよう両手を胸の前まで上げてジェスチャーで伝えた。

「聞いてくれ。これも全てお前を守るためにやった事だ」
「守るため? 私は貴方に謝りたかったのに! お礼だって言いたかったし心配だってしたかった! それなのに貴方は私だけを忘れたフリをしてた!」
「悪かったと思っている! だがお前の命が狙われた以上、お前をこれ以上追い続ける真似はやめた方がいいと思ったんだ」
「やめればよかったじゃない! 記憶があるままやめればよかった! それなのにどうしてそんな嘘をついたのよ! 私はてっきり貴方が私を思い出したくないから忘れてるんだと思って……」

 エステルに言われた言葉がずっと胸に突き刺さっていた。拒否し続けた立場で傷付く権利などないと何度自分に言い聞かせてもそれでもやっぱり辛かった。
 それでも守るためだと話してくれればそれを受け入れたのにクロヴィスはあえて嘘をつく事を選んだ。

「お前を傷つける事になるとわかっていたが、お前が狙われたのは俺がお前を追いかけているせいなのか、それともお前自身が恨みを買っているからなのか知る必要があった。誰が裏切り者かわからん状況ではお前と話をする事も出来ないだろう。お前を受け止めきれなかったのは失敗だったが、目覚めてすぐにチャンスだと思ったんだ」

 言っている事は理解出来るが納得できるものではなかった。言葉にはしないものの首を振って否定するリリーに手を伸ばして抱きしめればドンッと胸を押されて拒絶された。

「なに良い雰囲気に持っていこうとしてるのよ」
「ダメか?」
「ダメじゃないと思った?」
「ああ」
「馬鹿!」

 抱きしめられて胸に頬を擦り寄せながら許すのが恋愛の基本だというのであればリリーはまだ恋愛をするに至っていない。それはクロヴィスも同じで、リリーが悪役令嬢に憧れていると告白した日から読んでいた恋愛小説を基に行動しただけで怒っている人間の慰め方を知らず、ましてや色気ある恋愛の仕方など知りもしない。

「私を股の緩い女扱いしたのはワザとね?」
「あれは……ああ言うしかなかった」
「そう思ってるのね?」
「それはそうと、結婚するのか?」
「……ホンット馬鹿! こんな状況で聞いてイエスって答えると思うの⁉」
「俺はそう答えてほしい」

 リリーは開いた口が塞がらなかった。
 正直なのは悪くないが、今この状況で再度話題に戻すものではないし、正直に言ったからといって親が子を許すように許せるはずがない。
 だが、あまりに真剣な表情で言うものだからリリーは怒る気も失せてしまった。

「でもどうして突き放し続けなかったの?」

 ずっと抱えていた疑問だった。あれだけ突き放すような冷たい態度を取っていたのに急に記憶が戻ったようにリリーに接近し始めた。そして執着さえ見せるようになった。
 セドリックから聞いて気になってきたのか、それとも欠片でも思い出したのかと思っていた。実際は最初から記憶を失ってなかっただけだと知ってもそれが謎だった。

「……笑わないか?」
「笑わない。呆れるだろうから」

 何を聞いても笑えるほどリリーの心は広くなく、絶対の自信があった。

「……お前を忘れたフリをしようとは思っていたが、お前と離れている間に変な虫がついたらと思うと貫けなかったんだ……」
「女々しすぎる……」
「……わかっている」

 呆れるでも笑うでもなく驚きに目を見開いたリリーの言葉にクロヴィスは少し拗ねたような表情で視線を逸らし呟いた。

「実際にお前はユリアス王子と婚約しようとしただろう」
「父が憔悴していくのを見てられなかったの。貴方がこんなくだらない嘘をつかなきゃ婚約しようとしなかった。貴方のせいで私は大恥かいたのよ!」
「自業自得だ……うぐっ」

 ユリアスに笑顔で断られた事を思い出すと今でも叫び出したくなるほど恥ずかしいのにそれを馬鹿にするようにフンっと鼻を鳴らして言い放つクロヴィスの頬をリリーが掴むように挟んで強制的に唇を尖らせる。そしてまた地鳴りのような音を響かせながらトラウマ必須の笑顔を向ける。

「ごめんなさいでしょ?」
「ふまなひ……」

 謝罪の言葉を聞いて手を離せば大きく息を吐き出す。

「とりあえずこの話は一旦保留にしましょ」
「好きだな、保留」
「ねえ、結婚しないって言わせたいの? それなら今すぐ言えそうだけど」
「保留だな」

 苛立っていたのは自分だけのせいではないと思うが口にはしない。苛立ってしまったとしてもいつまでもそれに正論ぶった意見をぶつけていては喧嘩になる。
 いつかオレリアは言っていた。

『男の人は子供だからすぐ怒っちゃうけどそれにハイハイ、イイ子ねって頭を撫でてれば大抵の事は丸く収まるから』と。

 自分が怒った時の対処法ではなかったがオレリアならきっとこう言う。

『向こうがひれ伏すまで怒り続ける』と。オレリアにしか出来ない技だ。

「私を押した人は見た?」
「見たが、ローブを着ていた」
「顔は見てないってこと?」
「ああ。だが体格からして女だろう」
「女……」

 エステル・クレージュの顔が浮かんだが、誰かに見られる可能性のある行為を彼女が率先してやるとは思えずまた頭を抱える。
今度は男ではなく女を雇ったのだとしたら理由は何なのか? 
背が男並みに高いリリー相手に一目見れば女だとわかる体格の人物を宛がったのは何故か……

「身軽な女だった」
「身軽?」
「ああ。そこらの女というわけではなさそうだ」

 クロヴィスの言葉にリリーの中でまた混乱が起きる。エステルが身軽かどうか知らないため否定は出来ないが『そこらの』と言われてはエステルであるという確信も薄れていく。

 ———やっぱり雇ったってこと?

「心当たりは?」
「……ないわけではないがまだ確証がない。不安だろうがもう暫く辛抱してくれ」

 リリーも同じだ。心当たりはあるが決め手になる証拠がない。思い込みで決めつければそれこそ本当に立場を危うくしてしまう。言い逃れが出来ない証拠が必要だがリリーにはそれを見つけ出すだけの力がない。

「なに?」

 手を伸ばしてくるクロヴィスが何を考えているのかと眉を寄せるリリーにクロヴィスも眉を寄せる。

「フレデリックがこうしたらお前は腕の中に入っていくだろう」
「あれは子供の頃からなの」
「俺は忙しくて出来なかっただけだ。暇があればしていた」
「そう」
「今は暇だ」

 結局のところまだフレデリックへの対抗心は持っていて負けたくないのだとわかるとリリーは笑ってしまう。それを見たクロヴィスは腕を下ろしてどこか安堵したような表情さえ見せた。この顔を見るといちいちカッとなる自分を反省する事になる。

「ほら、ここ」
「何だ?」
「今度は私が起きてるから貴方は少し寝て」
「だが……」
「見るな」

 ずっと起きてくれていたクロヴィスを少し眠ってもらおうと地面に座って膝を叩くと戸惑いを見せるが、目はリリーが濡れたスカートの上に寝かせられないと上に少しズラしたために丸見えとなった生足に注がれている。
頬を押して強制的に向こうを向かせればそのまま寝るよう腕を引っ張った。

「柔らかくなくて悪いけど地面に寝るよりマシでしょ」
「お前の足が痺れるぞ」
「平気。たぶん貴方の顔の上で涎垂らして寝てるから痺れに気付かない」
「まだ涎垂らしながら寝てるのか」
「冗談に決まってるでしょ」
「どうだかな」
「違うってば」

 昔を知っているだけにからかうように信用しない言葉を吐くクロヴィスにリリーは反論するもつられて笑ってしまう。
 膝枕で見上げるリリーの笑顔に目を細めたクロヴィスは手を伸ばしリリーの後頭部に手を回すとそのまま引き寄せ唇を重ねた。

「ッ⁉」
「おやすみ」

 すぐに離れはしたが、リリーにとってこれが初めてのキス。火がついたように顔を赤くしながら口を押さえて目玉がこぼれ落ちそうなほど見開くもクロヴィスは眠る挨拶だけして横を向き、目を閉じてしまった。
 だが、横を向いたことで流れた髪の間から見える耳は赤く、スマートな王子様を演出出来ていない事に気付き表情が緩む。

「ッ⁉」
「おやすみ、クロヴィス」

 そのまま赤い耳に一瞬触れるだけのキスを落とすと大袈裟なほど肩が跳ねるも驚いた顔を見せる事も返事をする事もなかった。本当はひっくり返してどんな顔をしているのか見たかったが、今は休ませようとクロヴィスが寝息を立てるまで髪を撫でていた。


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