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事故
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「アリス、泊まっていってもいいんだよ?」
「結婚前のレディになんてこと言うの!」
「冗談だってば」
「冗談でも言うことじゃないだろう」
見送りに来てくれた三人の親子らしい様子を見ているだけでアリスは微笑ましくなる。
馬車に乗り込み窓を開けるとセシルが伸ばす手をアリスが握った。
「今日は来てくれてありがとう」
「こちらこそ、お招きいただきありがとうございました」
「また明日、学校で」
「うん」
握った手を握手のように揺らして約束をするとゆっくりと手が離れる。
「大好きだよ、アリス」
「知ってる」
同じ言葉は返ってこないことをセシルは知っている。それでも今はこの言葉だけでじゅうぶんだった。
アリスが父親に語ってくれた将来図。涙が出そうなほど嬉しかったのだから。
「では、失礼します」
「お気をつけて」
「ベンフィールド侯爵によろしくお伝えください」
「はい」
アッシュバートン夫妻にも挨拶をすると馬車が発車する。
行きの馬車の中では緊張の連続だった。服装はおかしくないか、髪型はおかしくないか、挨拶はちゃんとできるのか、嫌な印象は与えないか──と。
上手くいったかはわからない。相手は伯爵、自分は公爵令嬢。嫌な印象を持ったとしても態度に出すはずがないのだから。
胸を張って生きると決めたが、これは話が別。
それでもアリスは今日、アッシュバートン家に来れてよかったと思った。
父親の話も聞けて、セシルの両親の思いも聞けて、自分の想いも伝えられた。
「もっとちゃんと言えたらよかったんだけどな……」
アッシュバートン夫妻からすればもっとちゃんと言ってくれる人間のほうがよかっただろう。息子を好きだとちゃんと言葉にしてくれたらと思ったかもしれない。
だが、中途半端なまま想いを口にすることはできなかった。それをすることは誰よりもセシルに失礼だと思ったから。
「お父様に話したらびっくりするかしら」
母親は賛成し、兄は反対する。これはもはや確定しており、問題は父親。
ネイサンはカイルと違って頭ごなしに否定することはしない。なぜそう思ったのかをまず聞いてくる。それに答えると次は問題が発生した場合の問いに変わる。起こってもないことをこの場で答える必要があるのかと聞いたとき、父親は『問題が起こっていない今でさえ答えられないのに実際に問題が起こったときに対処できるとは思えない』と言った。
父親は常に何かしら考えて動かなければならないと言う。考えなしに動けば失敗したときに対処が遅れる。そうならないよう努力することは大事だが、努力していれば報われると言うわけでもないため最悪の事態を想定していることも大事だと。
だからアリスは何度も考えた。セシルの銃の所持の重要性、この国の法律、夫婦の在り方など。
そして出た結論は別の国で結婚生活を始めるというもの。
いつかは家を出なければならない。ベンフィールド家の後継はアリスではなく兄のカイル。家を出るの延長線上に国を出る結論があっただけ。
「過大解釈しすぎだって怒られそうだけど」
カイルの怒りは間違いなくセシルに向くだろうが、セシルは結婚の話についてはあまりカイルを怖がらない。
彼の中ではカイルに怯えて従うことでアリスの気持ちを軽んじられたくないという思いがあるためだ。
「手が出なきゃいいけど……お兄様のことだから手は出そう。でもだからといってそれで手打ちにするってことはなさそうだし……」
カイルは冷静な人間だが、アリスが関わるとどうにもそういうわけにはいかなくなる。リオに対する暴力がそれを証明している。
セシルにはそういうことはしないでほしいと願ったところでカイルは裏でなんでもやってしまう。
アリスもある程度のことには気付いていても証明するだけの証拠がないためカイルには何も聞けないし言えないでいる。
「でもまずはお父様に話してみよう。お父様とお話しすれば答えが見つかりそ──……?」
まだ言葉にできない状態であるのに話をするのは気が早いだろうかと思うが、思えば誰かに深く相談することはなかったことに気付いた。
母親にでも相談すればよかったのだが、アリスは変化を怖がるばかりで結論を出そうとはしなかったため、母親にさえ相談しなかった。
変化していると教えられたから考えることができた。ちゃんと向き合おうと思った。
人にちゃんと話すことで答えが見つかるかもしれないとアリスは父親の反応を楽しみに顔を窓の外に向けて自宅までの景色を眺めることにした。
だが、その道中、ほんの少し先の歩道を歩く男に目がいった。手にはトランペット。
おかしなことではない。トランペットを吹く男は街に出たときにたまに見かけた。トランペットを吹いて小銭を稼いでいた。
しかし、アリスがその男に疑心を持ったのは男がトランペットを持って立ち尽くしていたから。
足元にケースを広げて置くわけでもなく、持参した椅子に腰掛けるわけでもない。まるで何かを待っているようにそこに立っていた。
なぜ嫌な予感がした。心臓が不規則が動きをする。不安を感じているときの動きだ。
「なんなの……ッ!?」
不安から目が離せなくなり、早く通り過ぎてと願っていると男と目が合った気がした。
そしてその直後、男は思いきり息を吸い込んでトランペットを吹いた。音色も何もないただの爆音が辺りに響き渡り、歩道を歩いていた市民の足が止まるが、馬は逆に突然の音に驚いて対処できなくなった。
「キャアアアッ!!」
大きな声で嘶きながら起立しては暴れる馬に馬車が大きく揺れる。御者が必死に何かを訴える声が聞こえるが、それも連続して吹き続けられるトランペットの音にかき消されてしまう。
揺れる馬車の中で男が走って逃げていくのを見るが、アリスの運動神経では馬車から飛び出して男を追うことはできない。
暴れていたのはアリスの馬車の馬だけではなく、同じ道を走行していた別の馬車を引く馬も同じ。
何かがどこかにぶつかった大きな音とそれを見た市民の悲鳴が聞こえる。
「待って! ダメッ! 誰か──キャアアアアアアアッ!」
止まれ!と御者の声が聞こえた瞬間、アリスはまさかと思った。今すぐドアを開けて逃げなければと思ったが、それよりも馬が走りだすほうが先だった。
ドアにかけたアリスの手は馬が勢いよく走り出したことでズレてしまい、御者の叫び声が聞こえると同時にアリスは身体が浮き上がったような感覚に襲われた。そしてどこかに叩きつけられるような衝撃と全身に走る痛みを感じた。
揺れは止まった。聞こえるのは悲鳴だけ。アリスは自分の身体がどうなっているのかわからなかった。
見えるのは天井か壁か。何か窮屈な場所に押し込まれているような感じがする。
手を動かそうにも痛みで動かず、足も同様。
助けてと声を出そうにも声は出ず、目の前が掠れ始める。
瞼が重い。良い感覚ではない。
(まだ……伝えてない……)
意識が薄れる中で浮かんできたのは後悔。
もっとちゃんとセシルに伝えればよかった。もっと早く母親に相談して気持ちと向き合っていればよかった。
良い方へと答えは出ているのに伝え方にこだわって伝えなかった。
(言葉なんて……なんでもいいのに……)
好きだと言ってくれるセシルに「私も」と返すだけでセシルは喜んでくれたはず。くだらないことにこだわった自分の過ち。
(ごめんなさい……セシル……)
頭痛がする。視界がボヤけるのは頭を打ったせいか、涙のせいか──手が動かないアリスには確認しようがない。
(……ああ……いやだ……)
薄れゆく意識の中に浮かんだのはセシルの笑顔と名前を呼んでくれる声だった。
「結婚前のレディになんてこと言うの!」
「冗談だってば」
「冗談でも言うことじゃないだろう」
見送りに来てくれた三人の親子らしい様子を見ているだけでアリスは微笑ましくなる。
馬車に乗り込み窓を開けるとセシルが伸ばす手をアリスが握った。
「今日は来てくれてありがとう」
「こちらこそ、お招きいただきありがとうございました」
「また明日、学校で」
「うん」
握った手を握手のように揺らして約束をするとゆっくりと手が離れる。
「大好きだよ、アリス」
「知ってる」
同じ言葉は返ってこないことをセシルは知っている。それでも今はこの言葉だけでじゅうぶんだった。
アリスが父親に語ってくれた将来図。涙が出そうなほど嬉しかったのだから。
「では、失礼します」
「お気をつけて」
「ベンフィールド侯爵によろしくお伝えください」
「はい」
アッシュバートン夫妻にも挨拶をすると馬車が発車する。
行きの馬車の中では緊張の連続だった。服装はおかしくないか、髪型はおかしくないか、挨拶はちゃんとできるのか、嫌な印象は与えないか──と。
上手くいったかはわからない。相手は伯爵、自分は公爵令嬢。嫌な印象を持ったとしても態度に出すはずがないのだから。
胸を張って生きると決めたが、これは話が別。
それでもアリスは今日、アッシュバートン家に来れてよかったと思った。
父親の話も聞けて、セシルの両親の思いも聞けて、自分の想いも伝えられた。
「もっとちゃんと言えたらよかったんだけどな……」
アッシュバートン夫妻からすればもっとちゃんと言ってくれる人間のほうがよかっただろう。息子を好きだとちゃんと言葉にしてくれたらと思ったかもしれない。
だが、中途半端なまま想いを口にすることはできなかった。それをすることは誰よりもセシルに失礼だと思ったから。
「お父様に話したらびっくりするかしら」
母親は賛成し、兄は反対する。これはもはや確定しており、問題は父親。
ネイサンはカイルと違って頭ごなしに否定することはしない。なぜそう思ったのかをまず聞いてくる。それに答えると次は問題が発生した場合の問いに変わる。起こってもないことをこの場で答える必要があるのかと聞いたとき、父親は『問題が起こっていない今でさえ答えられないのに実際に問題が起こったときに対処できるとは思えない』と言った。
父親は常に何かしら考えて動かなければならないと言う。考えなしに動けば失敗したときに対処が遅れる。そうならないよう努力することは大事だが、努力していれば報われると言うわけでもないため最悪の事態を想定していることも大事だと。
だからアリスは何度も考えた。セシルの銃の所持の重要性、この国の法律、夫婦の在り方など。
そして出た結論は別の国で結婚生活を始めるというもの。
いつかは家を出なければならない。ベンフィールド家の後継はアリスではなく兄のカイル。家を出るの延長線上に国を出る結論があっただけ。
「過大解釈しすぎだって怒られそうだけど」
カイルの怒りは間違いなくセシルに向くだろうが、セシルは結婚の話についてはあまりカイルを怖がらない。
彼の中ではカイルに怯えて従うことでアリスの気持ちを軽んじられたくないという思いがあるためだ。
「手が出なきゃいいけど……お兄様のことだから手は出そう。でもだからといってそれで手打ちにするってことはなさそうだし……」
カイルは冷静な人間だが、アリスが関わるとどうにもそういうわけにはいかなくなる。リオに対する暴力がそれを証明している。
セシルにはそういうことはしないでほしいと願ったところでカイルは裏でなんでもやってしまう。
アリスもある程度のことには気付いていても証明するだけの証拠がないためカイルには何も聞けないし言えないでいる。
「でもまずはお父様に話してみよう。お父様とお話しすれば答えが見つかりそ──……?」
まだ言葉にできない状態であるのに話をするのは気が早いだろうかと思うが、思えば誰かに深く相談することはなかったことに気付いた。
母親にでも相談すればよかったのだが、アリスは変化を怖がるばかりで結論を出そうとはしなかったため、母親にさえ相談しなかった。
変化していると教えられたから考えることができた。ちゃんと向き合おうと思った。
人にちゃんと話すことで答えが見つかるかもしれないとアリスは父親の反応を楽しみに顔を窓の外に向けて自宅までの景色を眺めることにした。
だが、その道中、ほんの少し先の歩道を歩く男に目がいった。手にはトランペット。
おかしなことではない。トランペットを吹く男は街に出たときにたまに見かけた。トランペットを吹いて小銭を稼いでいた。
しかし、アリスがその男に疑心を持ったのは男がトランペットを持って立ち尽くしていたから。
足元にケースを広げて置くわけでもなく、持参した椅子に腰掛けるわけでもない。まるで何かを待っているようにそこに立っていた。
なぜ嫌な予感がした。心臓が不規則が動きをする。不安を感じているときの動きだ。
「なんなの……ッ!?」
不安から目が離せなくなり、早く通り過ぎてと願っていると男と目が合った気がした。
そしてその直後、男は思いきり息を吸い込んでトランペットを吹いた。音色も何もないただの爆音が辺りに響き渡り、歩道を歩いていた市民の足が止まるが、馬は逆に突然の音に驚いて対処できなくなった。
「キャアアアッ!!」
大きな声で嘶きながら起立しては暴れる馬に馬車が大きく揺れる。御者が必死に何かを訴える声が聞こえるが、それも連続して吹き続けられるトランペットの音にかき消されてしまう。
揺れる馬車の中で男が走って逃げていくのを見るが、アリスの運動神経では馬車から飛び出して男を追うことはできない。
暴れていたのはアリスの馬車の馬だけではなく、同じ道を走行していた別の馬車を引く馬も同じ。
何かがどこかにぶつかった大きな音とそれを見た市民の悲鳴が聞こえる。
「待って! ダメッ! 誰か──キャアアアアアアアッ!」
止まれ!と御者の声が聞こえた瞬間、アリスはまさかと思った。今すぐドアを開けて逃げなければと思ったが、それよりも馬が走りだすほうが先だった。
ドアにかけたアリスの手は馬が勢いよく走り出したことでズレてしまい、御者の叫び声が聞こえると同時にアリスは身体が浮き上がったような感覚に襲われた。そしてどこかに叩きつけられるような衝撃と全身に走る痛みを感じた。
揺れは止まった。聞こえるのは悲鳴だけ。アリスは自分の身体がどうなっているのかわからなかった。
見えるのは天井か壁か。何か窮屈な場所に押し込まれているような感じがする。
手を動かそうにも痛みで動かず、足も同様。
助けてと声を出そうにも声は出ず、目の前が掠れ始める。
瞼が重い。良い感覚ではない。
(まだ……伝えてない……)
意識が薄れる中で浮かんできたのは後悔。
もっとちゃんとセシルに伝えればよかった。もっと早く母親に相談して気持ちと向き合っていればよかった。
良い方へと答えは出ているのに伝え方にこだわって伝えなかった。
(言葉なんて……なんでもいいのに……)
好きだと言ってくれるセシルに「私も」と返すだけでセシルは喜んでくれたはず。くだらないことにこだわった自分の過ち。
(ごめんなさい……セシル……)
頭痛がする。視界がボヤけるのは頭を打ったせいか、涙のせいか──手が動かないアリスには確認しようがない。
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薄れゆく意識の中に浮かんだのはセシルの笑顔と名前を呼んでくれる声だった。
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