62 / 120
嘘
しおりを挟む
朝から雲一つない青空が広がっていたのに突然雨が降り始めた。大粒で勢いのある雨に誰もが驚いていた。散歩に出ていた瑞成と雪儿は手を繋いで廃屋のような小屋の中に避難した。
「うーわ、びしょ濡れだよ…」
「水も滴るええ男になったなぁ」
「そう言ってもらえるのは嬉しいけどさぁ、セットが台無し~」
「スットントン」
「ダサいよね。だから毎朝セットしてんのに…雨め…」
ストレートヘアになっている瑞成に笑いながら髪を分けてやると突然抱き寄せられた。予想もしていなかった行動に目を瞬かせながらどうしたのかと軽く背中を叩く。
「最近あんまりこういうことできてないと思わない?」
「ふふっ、確かに」
「瑞鳳も杏儿もお泊まりはダメだーって頑なだよね。恋人同士なんだよ? 泊まりぐらい普通じゃん」
瑞鳳には何度も提案したが、全て却下。杏儿には言ったところで無駄だとわかっているため交渉すらしていない。瑞成としてはもっと二人きりで恋人同士の甘い時間を作りたいと思っているのだが、雪儿の忙しさもあってなかなかそうはいかない。
「今は二人きりやからええやん」
「えー、雪儿は満足してるわけ?」
「しとる」
「もっと俺と深い仲になりたいと思わない?」
「恋人に浅いも深いもないやろうに」
「あるんだよねぇ、これが~」
服の裾から手を差し込もうとする相手の腕に拳を叩きつけることで引っ込めさせると不貞腐れて床に座った相手の膝に背を向けて雪儿が乗る。それを拒むことなく受け入れる瑞成が大きく息を吐き出した。
「久しぶりだなぁ、此処に来るの」
「瑞成の小屋なん?」
「俺のじゃないけど、子供の頃から来てたんだよね。秘密基地って感じかなぁ?」
黒龍白虎の幹部の秘密基地にしてはとても粗末な場所。蹴れば壊れてしまいそうなほど古い小屋。中は湿気と埃が混ざったような少しムッとした匂い。カビ臭さもある。
「どないして知ったん?」
「話すとながーくなるよ?」
「ええやん。雨が止むまで帰られへんし、時間ならある」
雪儿らしい返事に小さな笑みを浮かべた瑞成が天井を見上げてポツリと語り始めた。
「俺に母親がいないって話はしたよね?」
「生きとるか死んどるかもわからんのやろ?」
「そっ。家出か誘拐かもわからない。でもたぶん出て行ったんだと思う」
「なんでそない思うん?」
「幸せじゃなかったから」
誰が、と聞くには少し重たい雰囲気を纏う瑞成に雪儿は黙っていた。
「父親はマフィアのボスとしてはスゲー厳しい人で、父親としてはゲロ甘。でもそれは組織の役に立つ息子にのみ適用されるもので、妻に対してはそうじゃなかった」
「なんで?」
「龍豪昇って男にとって女は子供を産むだけの存在だったんだと思う。少なくとも、俺の目には二人が愛し合ってるようには見えなかった。母親はいつも暗い顔をして父親に怯えてたし、父親は母親に命令しかしなかったから」
家族という言葉が嫌いなのはそのせいだと瑞成は自覚している。母親の暗い顔、父親の冷たい視線と言葉。思い出すのも忌々しいと思う。
「嘘でも愛し合う姿勢を見せなかった夫婦に瑞成は愛そのものを信じなくなった。兄二人は父親に従い、母親を蔑ろに扱うようになった。いないものとして扱うことも増えた」
「ひどいなぁ……」
「ね。そりゃ逃げ出しもするっての。でもさ、ひどいのはそのあと。父親も兄貴も母親が帰ってこないのは事件に巻き込まれたからじゃなくて逃げ出したってわかってた。それでも探そうとしなかったからね」
「なんでやろ?」
「息子を三人も産んだからもういいって。マフィアの妻として生きる覚悟のない女を養ってやる必要はないとか言ってさ」
子供ながらにひどい親だと思った。それでも、母親を探そうとしなかった自分も同類だと自重する瑞成の胸に背を預ける雪儿が上を向いて瑞成の顔を見る。
「自分を責めとる?」
「まさか。俺はそんなに優しい人間じゃないよ。言ったでしょ? マフィアの妻は金はあるけど自由はない。その覚悟が必要だって。あの人には覚悟がなかった」
「粗末に扱われるって聞いとったら結婚してなかったと思うけど」
「まあ、借金のかたに両親から差し出されたらしいからね、あの人。結婚するしないって選択できる立場じゃなかったんだよ」
「あー……」
なんと言えばいいのかわからない壮絶な嫁入りに雪儿は開けた口を静かに閉じた。
「優しい母親じゃなかったよ。父親に従う息子を可愛いと思えないのは当然で、息子に何かあると夫の手が飛んでくる。だから家族団欒なんてものはなかったし、母親が絵本を読んでくれることもなかった。美味しい飲茶も作れないし、優しい笑顔もない。人質みたいに怯えた姿しか覚えてないんだ」
金があれば幸せではない。愛だけでも幸せではない。生きるためには金がいる。でも金があるだけでは心が貧しくなる。
母親が消えて父親の支配下で育った瑞成が権力というものを上手く使って生きる理由が雪儿にはなんとなくわかった。
「そんな母親でもさ、いなくなるとなーんか寂しかったんだよね。でも親父や兄貴には言えないじゃん? どこに行くにも護衛が一緒で愚痴ひとつ溢せない。いつもは平気なんだけど、ある日それがすごく鬱陶しく感じて護衛を撒くことにしたんだ。そのとき逃げ込んだのがこの場所だったってわけ」
「見つからんかったん?」
「幸運でしょ?」
古びた小屋に入るとは想像しなかった護衛たちは必死に声を張って探し続けていた。板越しに聞く護衛たちの必死な声を思い出して瑞成が笑う。
「此処って誰か住んどったんやろか?」
「住んでたんじゃなくて使ってたんだよ」
「せなん?」
机と椅子だけでなく、金属板や金槌などの資材と道具が残されているのを見た雪儿に胸ポケットから取り出したいつものプレートを見せた。
「此処で拾ったん?」
ロマンのない言葉に吹き出した瑞成がかぶりを振る。
「拾ってない。もらったんだよ。あの道具があるってことは誰かが此処を使ってたってことでしょ? 俺を勝手に泥棒にしないでくれる?」
「ふふっ、ごめんやで」
ふと、プレートを見て気付いた雪儿が刻まれている文字を指でなぞる。
「水鏡?」
何度か見たが、いつも見ているのは煙草を押し付けている側で、その裏ではなかったため気付かなかった。なにか言葉が刻まれているほうは汚れのない美しいままを保っている。
「読めるの?」
ハッとした雪儿はかぶりを振る。
「ちゃう。読めへん。でも見たことはある。姐ちゃんがたくさん本読んでくれるから、その中に出てきた言葉で覚えとっただけ。雪儿、記憶力がいいからいろんな言葉覚えとるし、別に難しい言葉やないやろ? 覚えるのだって簡単やんか。雪儿別に──」
焦ってはいけないと思えば思うほど饒舌になり、怪しさを増す。今の様子は必死に言い訳をする子供にしか見えず、瑞成は後ろからそっと雪儿の口を手で覆った。
いつもは意地悪に聞いてくる相手がこういうときはいつも戸惑うほど優しくなる。
大きな手に自分の手を重ねて雪儿は口を閉じた。
「誰も来ない俺だけの秘密基地だと思ってたのにさぁ、ある日突然そこの引き戸が開いたんだ。入ってきたのは仙人みたいな髭を蓄えた爺さん。びっっっくりしたなぁ。でも相手は別に驚いた顔もしないで俺を見て『誰だお前』ってぶっきらぼうに言ったんだよ。なんだこいつ感じ悪いなって思ったね」
「それがあの道具使っとった人?」
「そっ。愛想のない不器用な爺さんだったよ」
今でも鮮明に思い出せる初対面の日のこと。良い思い出とは言えないが、それでも思い出すと瑞成は自然と笑顔になる。
「うーわ、びしょ濡れだよ…」
「水も滴るええ男になったなぁ」
「そう言ってもらえるのは嬉しいけどさぁ、セットが台無し~」
「スットントン」
「ダサいよね。だから毎朝セットしてんのに…雨め…」
ストレートヘアになっている瑞成に笑いながら髪を分けてやると突然抱き寄せられた。予想もしていなかった行動に目を瞬かせながらどうしたのかと軽く背中を叩く。
「最近あんまりこういうことできてないと思わない?」
「ふふっ、確かに」
「瑞鳳も杏儿もお泊まりはダメだーって頑なだよね。恋人同士なんだよ? 泊まりぐらい普通じゃん」
瑞鳳には何度も提案したが、全て却下。杏儿には言ったところで無駄だとわかっているため交渉すらしていない。瑞成としてはもっと二人きりで恋人同士の甘い時間を作りたいと思っているのだが、雪儿の忙しさもあってなかなかそうはいかない。
「今は二人きりやからええやん」
「えー、雪儿は満足してるわけ?」
「しとる」
「もっと俺と深い仲になりたいと思わない?」
「恋人に浅いも深いもないやろうに」
「あるんだよねぇ、これが~」
服の裾から手を差し込もうとする相手の腕に拳を叩きつけることで引っ込めさせると不貞腐れて床に座った相手の膝に背を向けて雪儿が乗る。それを拒むことなく受け入れる瑞成が大きく息を吐き出した。
「久しぶりだなぁ、此処に来るの」
「瑞成の小屋なん?」
「俺のじゃないけど、子供の頃から来てたんだよね。秘密基地って感じかなぁ?」
黒龍白虎の幹部の秘密基地にしてはとても粗末な場所。蹴れば壊れてしまいそうなほど古い小屋。中は湿気と埃が混ざったような少しムッとした匂い。カビ臭さもある。
「どないして知ったん?」
「話すとながーくなるよ?」
「ええやん。雨が止むまで帰られへんし、時間ならある」
雪儿らしい返事に小さな笑みを浮かべた瑞成が天井を見上げてポツリと語り始めた。
「俺に母親がいないって話はしたよね?」
「生きとるか死んどるかもわからんのやろ?」
「そっ。家出か誘拐かもわからない。でもたぶん出て行ったんだと思う」
「なんでそない思うん?」
「幸せじゃなかったから」
誰が、と聞くには少し重たい雰囲気を纏う瑞成に雪儿は黙っていた。
「父親はマフィアのボスとしてはスゲー厳しい人で、父親としてはゲロ甘。でもそれは組織の役に立つ息子にのみ適用されるもので、妻に対してはそうじゃなかった」
「なんで?」
「龍豪昇って男にとって女は子供を産むだけの存在だったんだと思う。少なくとも、俺の目には二人が愛し合ってるようには見えなかった。母親はいつも暗い顔をして父親に怯えてたし、父親は母親に命令しかしなかったから」
家族という言葉が嫌いなのはそのせいだと瑞成は自覚している。母親の暗い顔、父親の冷たい視線と言葉。思い出すのも忌々しいと思う。
「嘘でも愛し合う姿勢を見せなかった夫婦に瑞成は愛そのものを信じなくなった。兄二人は父親に従い、母親を蔑ろに扱うようになった。いないものとして扱うことも増えた」
「ひどいなぁ……」
「ね。そりゃ逃げ出しもするっての。でもさ、ひどいのはそのあと。父親も兄貴も母親が帰ってこないのは事件に巻き込まれたからじゃなくて逃げ出したってわかってた。それでも探そうとしなかったからね」
「なんでやろ?」
「息子を三人も産んだからもういいって。マフィアの妻として生きる覚悟のない女を養ってやる必要はないとか言ってさ」
子供ながらにひどい親だと思った。それでも、母親を探そうとしなかった自分も同類だと自重する瑞成の胸に背を預ける雪儿が上を向いて瑞成の顔を見る。
「自分を責めとる?」
「まさか。俺はそんなに優しい人間じゃないよ。言ったでしょ? マフィアの妻は金はあるけど自由はない。その覚悟が必要だって。あの人には覚悟がなかった」
「粗末に扱われるって聞いとったら結婚してなかったと思うけど」
「まあ、借金のかたに両親から差し出されたらしいからね、あの人。結婚するしないって選択できる立場じゃなかったんだよ」
「あー……」
なんと言えばいいのかわからない壮絶な嫁入りに雪儿は開けた口を静かに閉じた。
「優しい母親じゃなかったよ。父親に従う息子を可愛いと思えないのは当然で、息子に何かあると夫の手が飛んでくる。だから家族団欒なんてものはなかったし、母親が絵本を読んでくれることもなかった。美味しい飲茶も作れないし、優しい笑顔もない。人質みたいに怯えた姿しか覚えてないんだ」
金があれば幸せではない。愛だけでも幸せではない。生きるためには金がいる。でも金があるだけでは心が貧しくなる。
母親が消えて父親の支配下で育った瑞成が権力というものを上手く使って生きる理由が雪儿にはなんとなくわかった。
「そんな母親でもさ、いなくなるとなーんか寂しかったんだよね。でも親父や兄貴には言えないじゃん? どこに行くにも護衛が一緒で愚痴ひとつ溢せない。いつもは平気なんだけど、ある日それがすごく鬱陶しく感じて護衛を撒くことにしたんだ。そのとき逃げ込んだのがこの場所だったってわけ」
「見つからんかったん?」
「幸運でしょ?」
古びた小屋に入るとは想像しなかった護衛たちは必死に声を張って探し続けていた。板越しに聞く護衛たちの必死な声を思い出して瑞成が笑う。
「此処って誰か住んどったんやろか?」
「住んでたんじゃなくて使ってたんだよ」
「せなん?」
机と椅子だけでなく、金属板や金槌などの資材と道具が残されているのを見た雪儿に胸ポケットから取り出したいつものプレートを見せた。
「此処で拾ったん?」
ロマンのない言葉に吹き出した瑞成がかぶりを振る。
「拾ってない。もらったんだよ。あの道具があるってことは誰かが此処を使ってたってことでしょ? 俺を勝手に泥棒にしないでくれる?」
「ふふっ、ごめんやで」
ふと、プレートを見て気付いた雪儿が刻まれている文字を指でなぞる。
「水鏡?」
何度か見たが、いつも見ているのは煙草を押し付けている側で、その裏ではなかったため気付かなかった。なにか言葉が刻まれているほうは汚れのない美しいままを保っている。
「読めるの?」
ハッとした雪儿はかぶりを振る。
「ちゃう。読めへん。でも見たことはある。姐ちゃんがたくさん本読んでくれるから、その中に出てきた言葉で覚えとっただけ。雪儿、記憶力がいいからいろんな言葉覚えとるし、別に難しい言葉やないやろ? 覚えるのだって簡単やんか。雪儿別に──」
焦ってはいけないと思えば思うほど饒舌になり、怪しさを増す。今の様子は必死に言い訳をする子供にしか見えず、瑞成は後ろからそっと雪儿の口を手で覆った。
いつもは意地悪に聞いてくる相手がこういうときはいつも戸惑うほど優しくなる。
大きな手に自分の手を重ねて雪儿は口を閉じた。
「誰も来ない俺だけの秘密基地だと思ってたのにさぁ、ある日突然そこの引き戸が開いたんだ。入ってきたのは仙人みたいな髭を蓄えた爺さん。びっっっくりしたなぁ。でも相手は別に驚いた顔もしないで俺を見て『誰だお前』ってぶっきらぼうに言ったんだよ。なんだこいつ感じ悪いなって思ったね」
「それがあの道具使っとった人?」
「そっ。愛想のない不器用な爺さんだったよ」
今でも鮮明に思い出せる初対面の日のこと。良い思い出とは言えないが、それでも思い出すと瑞成は自然と笑顔になる。
10
あなたにおすすめの小説
竜帝と番ではない妃
ひとみん
恋愛
水野江里は異世界の二柱の神様に魂を創られた、神の愛し子だった。
別の世界に産まれ、死ぬはずだった江里は本来生まれる世界へ転移される。
そこで出会う獣人や竜人達との縁を結びながらも、スローライフを満喫する予定が・・・
ほのぼの日常系なお話です。設定ゆるゆるですので、許せる方のみどうぞ!
【完結】教会で暮らす事になった伯爵令嬢は思いのほか長く滞在するが、幸せを掴みました。
まりぃべる
恋愛
ルクレツィア=コラユータは、伯爵家の一人娘。七歳の時に母にお使いを頼まれて王都の町はずれの教会を訪れ、そのままそこで育った。
理由は、お家騒動のための避難措置である。
八年が経ち、まもなく成人するルクレツィアは運命の岐路に立たされる。
★違う作品「手の届かない桃色の果実と言われた少女は、廃れた場所を住処とさせられました」での登場人物が出てきます。が、それを読んでいなくても分かる話となっています。
☆まりぃべるの世界観です。現実世界とは似ていても、違うところが多々あります。
☆現実世界にも似たような名前や地域名がありますが、全く関係ありません。
☆植物の効能など、現実世界とは近いけれども異なる場合がありますがまりぃべるの世界観ですので、そこのところご理解いただいた上で読んでいただけると幸いです。
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
目覚めたら魔法の国で、令嬢の中の人でした
エス
恋愛
転生JK×イケメン公爵様の異世界スローラブ
女子高生・高野みつきは、ある日突然、異世界のお嬢様シャルロットになっていた。
過保護すぎる伯爵パパに泣かれ、無愛想なイケメン公爵レオンといきなりお見合いさせられ……あれよあれよとレオンの婚約者に。
公爵家のクセ強ファミリーに囲まれて、能天気王太子リオに振り回されながらも、みつきは少しずつ異世界での居場所を見つけていく。
けれど心の奥では、「本当にシャルロットとして生きていいのか」と悩む日々。そんな彼女の夢に現れた“本物のシャルロット”が、みつきに大切なメッセージを託す──。
これは、異世界でシャルロットとして生きることを託された1人の少女の、葛藤と成長の物語。
イケメン公爵様とのラブも……気づけばちゃんと育ってます(たぶん)
※他サイトに投稿していたものを、改稿しています。
※他サイトにも投稿しています。
婚約破棄された令嬢、気づけば宰相副官の最愛でした
藤原遊
恋愛
新興貴族の令嬢セラフィーナは、国外の王子との政略婚を陰謀によって破談にされ、宮廷で居場所を失う。
結婚に頼らず生きることを選んだ彼女は、文官として働き始め、やがて語学と教養を買われて外交補佐官に抜擢された。
そこで出会ったのは、宰相直属の副官クリストファー。
誰にでも優しい笑顔を向ける彼は、宮廷で「仮面の副官」と呼ばれていた。
その裏には冷徹な判断力と、過去の喪失に由来する孤独が隠されている。
国内の派閥抗争、国外の駆け引き。
婚約を切った王子との再会、婚姻に縛られるライバル令嬢。
陰謀と策略が錯綜する宮廷の只中で、セラフィーナは「結婚ではなく自分の力で立つ道」を選び取る。
そして彼女にだけ仮面を外した副官から、「最愛」と呼ばれる存在となっていく。
婚約破棄から始まる、宮廷陰謀と溺愛ラブロマンス。
小さな姫さまは護衛騎士に恋してる
絹乃
恋愛
マルティナ王女の護衛騎士のアレクサンドル。幼い姫に気に入られ、ままごとに招待される。「泥団子は本当に食べなくても姫さまは傷つかないよな。大丈夫だよな」幼女相手にアレクは戸惑う日々を過ごす。マルティナも大きくなり、アレクに恋心を抱く。「畏れながら姫さま、押しが強すぎます。私はあなたさまの護衛なのですよ」と、マルティナの想いはなかなか受け取ってもらえない。※『わたしは妹にとっても嫌われています』の護衛騎士と小さな王女のその後のお話です。可愛く、とても優しい世界です。
異世界転移した私と極光竜(オーロラドラゴン)の秘宝
饕餮
恋愛
その日、体調を崩して会社を早退した私は、病院から帰ってくると自宅マンションで父と兄に遭遇した。
話があるというので中へと通し、彼らの話を聞いていた時だった。建物が揺れ、室内が突然光ったのだ。
混乱しているうちに身体が浮かびあがり、気づいたときには森の中にいて……。
そこで出会った人たちに保護されたけれど、彼が大事にしていた髪飾りが飛んできて私の髪にくっつくとなぜかそれが溶けて髪の色が変わっちゃったからさあ大変!
どうなっちゃうの?!
異世界トリップしたヒロインと彼女を拾ったヒーローの恋愛と、彼女の父と兄との家族再生のお話。
★掲載しているファンアートは黒杉くろん様からいただいたもので、くろんさんの許可を得て掲載しています。
★サブタイトルの後ろに★がついているものは、いただいたファンアートをページの最後に載せています。
★カクヨム、ツギクルにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる