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胸騒ぎ
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「雪儿、今日は雷大丈夫だと思うよ」
せっかく杏儿に送り出してもらったというのに雪儿の表情は浮かない。窓の側に立ったまま外を見つめている。
「何か不安なことでもあんの?」
雨は強いが雷雲は見えない。背後から抱きしめても雪儿の表情に柔らかさは戻らず、何を考えているのかと顔を覗き込んだ。
「なんもないと思う」
「思う?」
「なんもないはずやけど……わからん。なんか、妙な……」
自分でもわからない感情が存在している。胸の奥がぞわぞわするような、じっとしていられないような違和感がある。言葉では言い表せない、不安にも似た感情。かといって不安とは少し違う。初めての感覚にどうも落ち着かない。
「何を考えてそう感じてる?」
今日は雪儿ともう少し先の関係まで進もうと下心を持っていた瑞成だが、雪儿の様子にそれどころではなくなった。
手を握ってベッドに導き、座らせる。隣に腰掛け、静かな声で問いかけるも雪儿はかぶりを振った。
(理由はない、か……)
野生の勘のようなものかと瑞成は思った。
雪儿にとって嫌な思い出はいくつかある。母親が亡くなった日。猛虎邪蛇が紫雫楼に乗り込んで来たとき。杏儿と瑞成の間に挟まれたとき。
今回はそのどれでもない。思い当たる節は一つだけある。
「唐志龍のことが頭から離れないんじゃない?」
「……そうかもしれん。考えてはないけど、どっかにあるんかな……」
瑞鳳と瑞成が危惧していることが雪儿の不安になる。もし、二人が杏儿を守れないのなら誰にも守れないという不安。考えていないと思っていても頭の片隅にあり続けるそれが漠然とした不安になり、胸の奥でもやついているのかもしれないと思った。
「大丈夫だって。守るって言ったでしょ?」
それにどう返していいのかがわからない。子供のように純粋に笑顔で頷くことができればよかった。瑞成に絶対の信頼を寄せて、それだけで不安が消えるような単純さであればよかったのにと雪儿は思う。
絶対はない。以前、瑞成にもそう言った。それは恋人関係になったからといって変わるものではない。信頼していないわけじゃない。ただ、現実を見ているだけ。
「雪儿は繊細だね」
「そんなええもんやない。面倒な性格しとるって自分で思う」
「それはない。面倒事が嫌いな俺が雪儿のこと好きになったんだもん。君が面倒な性格してるなら好きになってないよ」
「瑞成は変わり者やもん」
「あ、酷いなぁ」
和ませてくれようとする瑞成に小さな笑みを返す雪儿を抱きしめてベッドに横になる。
「人の心って難しいねぇ」
「せやなぁ……」
雪儿の定番の髪型であるシニヨンをキュッキュッと握って遊びながら瑞成は今、雪儿が感じている感情を自分が感じたことがないと気付いた。
「俺さぁ、生まれたときからマフィアでしょ? マフィアの世界はわかりやすくてね、奪うか奪われるかなんだよ」
「何を?」
「なあんでも。縄張りも、金も、商品も、人も、命も……ぜーんぶ」
「そっか……」
「それが当たり前だから不安になったことってないんだよね。奪えたら勝ち。奪われたら終わり。それだけだから」
「奪われたらどないしよって思わんの?」
「思わないねぇ。そういう世界に身を置いてんのに不安になる意味ないじゃん?」
瑞成にとってマフィアという組織は至極単縦明快で、生きるか死ぬか、しかない。だからこそ楽しめる。だからこそ向いている。奪うことも奪われることも死を意味する世界は吐き気がするほど居心地が良い。
「こういうとき、雪儿の気持ちに寄り添って、それわかる~って共感してあげられるのが一番良いんだろうけど、俺にはちょっと難しいからなぁ」
「そう言うてくれるだけで嬉しい。ありがとぉ」
逆に気を遣わせてしまったことに苦笑する。
雪儿のこの感情は唐志龍と決着をつけない限りは消えないだろう。それなら手っ取り早く始末してしまおうかとすら考えていた。
「絶対、なんてものは存在しないけどさ、これだけは信じてほしいんだ」
「ん?」
「俺は辰龍と戦争になっても紫雫楼を守るよ」
その声は妙に静かだった。嘘ではないと疑うこともできないような声色に顔を上げると神妙な表情を見せる瑞成と目が合った。
「茶香里はどないなるん?」
「担当者が辰龍から俺になるってだけだよ」
「……ほいたらまーた忙しなるなぁ」
聞きたいことはあった。でも呑み込んだ。相手にその答えを言わせたくなかったから。
「秘書がいるね。雪儿ならない?」
「雪儿は紫雫楼の仕事で手一杯やから無ー理」
「えー、でもさぁ、優秀な人間にはかーわいい秘書が必要なんだよ?」
「犬連れたら?」
「なんで犬?」
「かわええやん」
予想外の返事にキョトンとする瑞成は雪儿の真顔での返事に大きく吹き出した。
「あっははははははは! 犬じゃ役に立たないじゃん!」
部屋中に響き渡る笑い声に雪儿も自然と笑顔になる。身体を揺らしながらの大笑い。時折見せる瑞成のその笑いが雪儿は好きだった。
「あー笑った笑った。雪儿って時々そういうこと言うよね」
「ごめん」
「ふふっ、でも久しぶりにこんなに笑ったかも」
「笑うことは大事やで」
「じゃあ、雪儿も笑わないとね」
「雪儿はいつも笑顔やし」
「笑顔と笑うことは違うでしょ」
目を瞬かせて三秒ほど黙った雪儿は苦笑を滲ませる。瑞成の発言にこれまで幾度となく見透かされているような感覚に陥ってきた。彼は人をよく見ている。それはマフィアとして生きてきた癖なのだろう。嘘をついてもすぐにバレてしまう。だから雪儿は瑞成相手に無駄なことはしないと決めた。
「波のない人生を望むんって贅沢なんかなぁ……」
「波のない人生ってさ、楽だとは思うけど、退屈でもあるんじゃないかなぁ」
顔を下げて瑞成の胸に額を当てる雪儿の声はどこかぼんやりとしたもので、瑞成はのんびりとした声で言葉を返す。
「問題は何も起きずに心穏やかにいられたとしても波がないってことは喜びとかもほとんどないってことでしょ? 悲しみや不安や怒りもない代わりに喜びや幸せもない。毎日変わり映えのない日々を淡々と過ごすだけの人生って本当に望める?」
「そう言われるとそうなんやけど……不安にはなりとうないやんか……。雪儿にできることって限られとるし、問題解決できる力なんかないし。自分でどうにかできへんことが起こるんは嫌いや」
紫雫楼という囲いの中で生きてきた雪儿にとって外で起こる問題はあまりにも大きすぎて、それを解決する術を持っていないからこそ波のある人生が嫌になる。
「雪儿は力持ってるじゃん」
「持ってへんよ。守られてばっかの弱虫や」
「雪儿は龍瑞成を動かせる力を持ってる」
今度は雪儿がキョトンとした顔で瑞成を見たあと、目を細めて笑った。
「それは強いな」
「でしょ? 最強の力だよ」
「確かに」
瑞成はいつも笑わせてくれる。どんなに心が落ちていても必ず掬い上げてくれる優しい人。だからこそマフィアだと知っても、杏儿が嫌っていても、彼を拒むことはできなかった。
「俺と出会ってからの人生、退屈だった?」
「まさか。波乱万丈すぎて困っとるぐらいやのに」
「でも君は俺といることを選んだ」
「だから腹括っとる」
「男前だねぇ」
「だから、死なんといて」
切実な願いに瑞成は驚きはしなかった。この世界で命の尊さを知る雪儿のその言葉は穏やかな人生を送ることよりもずっと強い願いだろうから。
「死ぬときは一緒だって約束したもんね」
一緒に生きて一緒に死のうと海で約束した。結婚もしない。子供もいらない。だから生きるのも死ぬのも一緒だと。
生まれて初めて約束を大切だと思った。守り抜かなければならないものだと。
唐志龍の問題は近々片付けなければならないと、瑞成の中で固い決意となった。
せっかく杏儿に送り出してもらったというのに雪儿の表情は浮かない。窓の側に立ったまま外を見つめている。
「何か不安なことでもあんの?」
雨は強いが雷雲は見えない。背後から抱きしめても雪儿の表情に柔らかさは戻らず、何を考えているのかと顔を覗き込んだ。
「なんもないと思う」
「思う?」
「なんもないはずやけど……わからん。なんか、妙な……」
自分でもわからない感情が存在している。胸の奥がぞわぞわするような、じっとしていられないような違和感がある。言葉では言い表せない、不安にも似た感情。かといって不安とは少し違う。初めての感覚にどうも落ち着かない。
「何を考えてそう感じてる?」
今日は雪儿ともう少し先の関係まで進もうと下心を持っていた瑞成だが、雪儿の様子にそれどころではなくなった。
手を握ってベッドに導き、座らせる。隣に腰掛け、静かな声で問いかけるも雪儿はかぶりを振った。
(理由はない、か……)
野生の勘のようなものかと瑞成は思った。
雪儿にとって嫌な思い出はいくつかある。母親が亡くなった日。猛虎邪蛇が紫雫楼に乗り込んで来たとき。杏儿と瑞成の間に挟まれたとき。
今回はそのどれでもない。思い当たる節は一つだけある。
「唐志龍のことが頭から離れないんじゃない?」
「……そうかもしれん。考えてはないけど、どっかにあるんかな……」
瑞鳳と瑞成が危惧していることが雪儿の不安になる。もし、二人が杏儿を守れないのなら誰にも守れないという不安。考えていないと思っていても頭の片隅にあり続けるそれが漠然とした不安になり、胸の奥でもやついているのかもしれないと思った。
「大丈夫だって。守るって言ったでしょ?」
それにどう返していいのかがわからない。子供のように純粋に笑顔で頷くことができればよかった。瑞成に絶対の信頼を寄せて、それだけで不安が消えるような単純さであればよかったのにと雪儿は思う。
絶対はない。以前、瑞成にもそう言った。それは恋人関係になったからといって変わるものではない。信頼していないわけじゃない。ただ、現実を見ているだけ。
「雪儿は繊細だね」
「そんなええもんやない。面倒な性格しとるって自分で思う」
「それはない。面倒事が嫌いな俺が雪儿のこと好きになったんだもん。君が面倒な性格してるなら好きになってないよ」
「瑞成は変わり者やもん」
「あ、酷いなぁ」
和ませてくれようとする瑞成に小さな笑みを返す雪儿を抱きしめてベッドに横になる。
「人の心って難しいねぇ」
「せやなぁ……」
雪儿の定番の髪型であるシニヨンをキュッキュッと握って遊びながら瑞成は今、雪儿が感じている感情を自分が感じたことがないと気付いた。
「俺さぁ、生まれたときからマフィアでしょ? マフィアの世界はわかりやすくてね、奪うか奪われるかなんだよ」
「何を?」
「なあんでも。縄張りも、金も、商品も、人も、命も……ぜーんぶ」
「そっか……」
「それが当たり前だから不安になったことってないんだよね。奪えたら勝ち。奪われたら終わり。それだけだから」
「奪われたらどないしよって思わんの?」
「思わないねぇ。そういう世界に身を置いてんのに不安になる意味ないじゃん?」
瑞成にとってマフィアという組織は至極単縦明快で、生きるか死ぬか、しかない。だからこそ楽しめる。だからこそ向いている。奪うことも奪われることも死を意味する世界は吐き気がするほど居心地が良い。
「こういうとき、雪儿の気持ちに寄り添って、それわかる~って共感してあげられるのが一番良いんだろうけど、俺にはちょっと難しいからなぁ」
「そう言うてくれるだけで嬉しい。ありがとぉ」
逆に気を遣わせてしまったことに苦笑する。
雪儿のこの感情は唐志龍と決着をつけない限りは消えないだろう。それなら手っ取り早く始末してしまおうかとすら考えていた。
「絶対、なんてものは存在しないけどさ、これだけは信じてほしいんだ」
「ん?」
「俺は辰龍と戦争になっても紫雫楼を守るよ」
その声は妙に静かだった。嘘ではないと疑うこともできないような声色に顔を上げると神妙な表情を見せる瑞成と目が合った。
「茶香里はどないなるん?」
「担当者が辰龍から俺になるってだけだよ」
「……ほいたらまーた忙しなるなぁ」
聞きたいことはあった。でも呑み込んだ。相手にその答えを言わせたくなかったから。
「秘書がいるね。雪儿ならない?」
「雪儿は紫雫楼の仕事で手一杯やから無ー理」
「えー、でもさぁ、優秀な人間にはかーわいい秘書が必要なんだよ?」
「犬連れたら?」
「なんで犬?」
「かわええやん」
予想外の返事にキョトンとする瑞成は雪儿の真顔での返事に大きく吹き出した。
「あっははははははは! 犬じゃ役に立たないじゃん!」
部屋中に響き渡る笑い声に雪儿も自然と笑顔になる。身体を揺らしながらの大笑い。時折見せる瑞成のその笑いが雪儿は好きだった。
「あー笑った笑った。雪儿って時々そういうこと言うよね」
「ごめん」
「ふふっ、でも久しぶりにこんなに笑ったかも」
「笑うことは大事やで」
「じゃあ、雪儿も笑わないとね」
「雪儿はいつも笑顔やし」
「笑顔と笑うことは違うでしょ」
目を瞬かせて三秒ほど黙った雪儿は苦笑を滲ませる。瑞成の発言にこれまで幾度となく見透かされているような感覚に陥ってきた。彼は人をよく見ている。それはマフィアとして生きてきた癖なのだろう。嘘をついてもすぐにバレてしまう。だから雪儿は瑞成相手に無駄なことはしないと決めた。
「波のない人生を望むんって贅沢なんかなぁ……」
「波のない人生ってさ、楽だとは思うけど、退屈でもあるんじゃないかなぁ」
顔を下げて瑞成の胸に額を当てる雪儿の声はどこかぼんやりとしたもので、瑞成はのんびりとした声で言葉を返す。
「問題は何も起きずに心穏やかにいられたとしても波がないってことは喜びとかもほとんどないってことでしょ? 悲しみや不安や怒りもない代わりに喜びや幸せもない。毎日変わり映えのない日々を淡々と過ごすだけの人生って本当に望める?」
「そう言われるとそうなんやけど……不安にはなりとうないやんか……。雪儿にできることって限られとるし、問題解決できる力なんかないし。自分でどうにかできへんことが起こるんは嫌いや」
紫雫楼という囲いの中で生きてきた雪儿にとって外で起こる問題はあまりにも大きすぎて、それを解決する術を持っていないからこそ波のある人生が嫌になる。
「雪儿は力持ってるじゃん」
「持ってへんよ。守られてばっかの弱虫や」
「雪儿は龍瑞成を動かせる力を持ってる」
今度は雪儿がキョトンとした顔で瑞成を見たあと、目を細めて笑った。
「それは強いな」
「でしょ? 最強の力だよ」
「確かに」
瑞成はいつも笑わせてくれる。どんなに心が落ちていても必ず掬い上げてくれる優しい人。だからこそマフィアだと知っても、杏儿が嫌っていても、彼を拒むことはできなかった。
「俺と出会ってからの人生、退屈だった?」
「まさか。波乱万丈すぎて困っとるぐらいやのに」
「でも君は俺といることを選んだ」
「だから腹括っとる」
「男前だねぇ」
「だから、死なんといて」
切実な願いに瑞成は驚きはしなかった。この世界で命の尊さを知る雪儿のその言葉は穏やかな人生を送ることよりもずっと強い願いだろうから。
「死ぬときは一緒だって約束したもんね」
一緒に生きて一緒に死のうと海で約束した。結婚もしない。子供もいらない。だから生きるのも死ぬのも一緒だと。
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