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暗闇
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目を覚したとき、雪儿はここが天国だとは思わなかった。むしろ地獄だと思った。
「臭い……」
絶対に天国ではないと確信するほどの臭いが広がっている。
鼻にまとわりつくようなじめっと感がある湿気の匂い。
埃っぽい、新しくない地面の匂い。古いビルの地下とかで嗅ぐカビや苔のあの地下特有の匂い。
それから古い排水パイプから漂う鉄錆の匂いと下水のようなツンとくるアンモニア臭。
鼻が曲がりそうなほど嫌な匂いが漂っている。
「雪儿、地獄行きやったんかぁ…」
ゆっくりと起き上がると周りは真っ暗だった。
天国ならもっと明るいはず。
「雪儿……」
瑞成の声にハッとする。
慌てて周りを見回すも目がまだ暗闇に慣れていない。手探りで瑞成を探すと手を握られた。
大きな手に安堵しながら引き寄せられるままに身体を寄せて抱きついた。
「いてて……」
「地獄やのにまだ痛いん?」
「ははっ、確かにここは地獄だよね。青巷の地下道より酷いよ」
「青巷の地下道?」
「あー……まあ、ここは地獄のようだけど地獄じゃないってこと」
わからないことは深く気にしないタイプである雪儿の性格に救われる。
起き上がることができるだけまだマシかと雪儿を抱きしめながら瑞成は思う。
「地獄やなかったらどこなん?」
「上見て」
言われるがままに顔を上げると僅かに光が見える。差し込むほどではないが、確かに光があった。
「あの小屋の下に地下道があるって話したの覚えてる?」
「床が腐っとるって言うとった──あ……」
正解、と瑞成が頷く。
「手榴弾投げたときの勢いで腐ってた床板が割れたんだ。で、幸か不幸か、ここに落ちましたってこと」
「……運がええのか悪いのか……」
光は遠い。あそこから落ちて助かったのは奇跡と言えるだろう。
死ぬ覚悟だっただけに死んでいない状況をどう喜べばいいのかわからない。真っ暗な地下道の中で瑞成が動けるかどうかもわからないのだから。
「雪儿、どこか痛い場所はない?」
「大丈夫」
「そっか。よかった」
いつもの声が安堵の息を吐き出す。
負担になってはいけないとそっと身体を離すが、瑞成は手を掴んで離さない。
「傍にいてよ」
「……うん」
その言葉に涙が出そうだった。
その言葉が立ち上がろうとしない理由なのだろうかと唇を噛みながらもう一度抱きつく。
強く抱きしめられ、瑞成の肩に頬を乗せた。
「梯子がないってマジだったなぁ」
「梯子あっても爆発で千切れとったんやない?」
「確かに?」
とてもじゃないが這い上がれる距離ではない。
「ちょっと待ってね」
ポケットを漁った瑞成のほうからカシャンと軽い金属音がした。すると周囲が明るくなった。
「ね? 吸っててよかったでしょ?」
瑞成が得意げに笑う。
『吸いすぎたらあかんねんで』
雪儿に何度そう言われたかわからない。普段は火を持っていないことがほとんどだが、今回は皮肉にもキースのライターで救われた。
互いの顔がはっきり見えたことで瑞成が雪儿の頬に触れた瞬間、雪儿の顔がくしゃっと歪む。
「雪儿?」
「……った……」
「ん?」
「怖かったよぉ……!!」
幼子のように声を上げて泣きじゃくる雪儿の口からこぼれた言葉に瑞成は思わずライターを放って抱きしめた。
雪儿が強いのは間違いない。だが、いつも強くいられるわけではない。心配かけないように強がっていたのだ。震えないように、明るく、いつもどおりの自分でいようと強く強く言い聞かせ、怖いという本音を呑み込んでいた。
瑞成は何も声をかけなかった。かけられる言葉など持っていない。
「ごめん」
「ありがとう」
「もう大丈夫」
どれも違う気がした。
怖い思いをさせてしまったことへの謝意はある。
来てくれた喜びの感謝もある。
安心させてやりたい庇護もある。
だが、今はただ静かに抱きしめることにした。その言葉全てを伝えるように。もう二度と離さないと言うように。
「……出られそうにないなぁ」
ひとしきり泣いたらケロッとして地上を見上げる雪儿に瑞成が小さく笑いながらライターを拾う。
「雪儿のそういうとこ、好きだよ」
「立ち上がって大丈夫なん?」
「立たなきゃ歩けないし、歩かないと出られないしね」
「……もう少し休む?」
「大丈夫。止血剤がついた包帯のおかげで上手く止血されてるっぽいし、意識があるうちに急いだほうがいい」
客観的な判断に雪儿は戸惑いながらも頷いた。
すぐにこの場を去ることはせず、瑞成も地上を見上げる。
穴が空いた場所から差し込む光が少ないのは幸いだ。手榴弾によって破壊された小屋が木の板になって穴を塞いでいるのだろう。
キースの部下も木と同じ状態になっているだろうし、追っ手が来るにはまだ少し時間がかかるのではないかと推測する。
木片をどけて死体を確認するのにまず時間がかかる。地下道の存在には気付いていないだろうし、ここで気付いたとしても梯子を用意する必要がある。
紫雫楼の人間を逃すよりもずっと時間はあると瑞成はホッと息を吐き出した。
「行こっか」
「出口がどこにあるか知っとるん?」
「俺のことドブ鼠だと思ってる?」
「龍渓のことやったらなんでも知っとるんかなって」
「さすがに地下道までは把握してないよ」
「やーくに立たんなぁ」
「あ、そんなこと言う? 傷ついた! 腹より胸のほうがずっと重症になりました!」
「ふふふっ、元気やなぁ」
いつもどおりではない。
龍渓にはもう戻れない。紫雫楼はもうない。黒龍白虎も崩壊し、瑞成が持っていたものは全てが消えた。
だが、彼にとってそんなことはどうでもいいことなのだ。
雪儿が隣にいる。二度と会えないと思っていた最愛の人がここにいる。一緒に死ぬ覚悟を決めて、姉と離れることを選んでまで来てくれた。
それだけで幸せだった。
「もしさ、あのとき、一緒に生きて一緒に死のうって約束しなかったら来てくれなかった?」
「んー……わからん」
「来てたって即答してくんないんだよね、雪儿は」
それもまた雪儿らしいと思ってしまう。
「あの言葉がずっと心にあってん」
自分でも不思議なほどずっと心にあった言葉。雪儿にとって原動力のようなものだった。
「瑞成がああ言うてくれたあの瞬間、雪儿は何があってもこん人と一緒におろうって決めとったんやと思う。だから瑞成を一人にしたくなかった。一緒に生きたんやから一緒に死ななあかんって思ってん」
「怖かったくせに……」
「一人で死ぬんはもっと怖いやんか」
「……そうだね。……怖かったな……」
雪儿への態度を後悔しながら一人で死ぬ覚悟だったが、やはり小さな恐怖はあった。それは死ぬことではなく、雪儿と一緒にいられなかったことだ。
心のどこかで、死ぬときも一緒が良かったと思っていたから。
静かな地下道の中、二人の歩く音だけが響く。不気味ではない。寂しくもない。
「大丈夫やで、瑞成」
「そうだね」
長い時間は歩けない。
歩いては休みの繰り返し。
地面に座って壁にもたれかかり、そのたびにシュエアルは瑞成の膝に乗って抱きしめる。体重がかかるし痛むのではないかと心配するが、瑞成がそれを望む。
「安心する」
そう言われると拒否できない。
相手の熱を感じながら「生きている」ことを実感する。
「龍渓……どないなっとるんやろ……」
「おしゃれな街になるんだろうね。名前も龍渓とかじゃなくて、なんかこう……スーパーウルトラタウン、みたいなのに変えるんだよ。アイツ、センスなさそうだから」
「意味はわからんけど響きはイマイチやな」
「ははっ、だよね」
終わったというには苦しい。
瑞成にとっては生まれ育った街を捨て、誇りだった黒龍白虎はもうない。
だが、雪儿を手放してまで縋りつこうとは思っていない。この手を離すぐらいなら誇りなど捨ててやる。
「寝ないで平気?」
「それは瑞成に聞きたい」
「まだ眠くないよ」
今は“まだ”眠くない。
眠くなる前にどこかに辿り着かなければならないが、保証はない。それでも二人は諦めていない。
しっかりと手を繋ぎながらゆっくりと歩いていく。
微かに聞こえる風の音だけを頼りに──……
「臭い……」
絶対に天国ではないと確信するほどの臭いが広がっている。
鼻にまとわりつくようなじめっと感がある湿気の匂い。
埃っぽい、新しくない地面の匂い。古いビルの地下とかで嗅ぐカビや苔のあの地下特有の匂い。
それから古い排水パイプから漂う鉄錆の匂いと下水のようなツンとくるアンモニア臭。
鼻が曲がりそうなほど嫌な匂いが漂っている。
「雪儿、地獄行きやったんかぁ…」
ゆっくりと起き上がると周りは真っ暗だった。
天国ならもっと明るいはず。
「雪儿……」
瑞成の声にハッとする。
慌てて周りを見回すも目がまだ暗闇に慣れていない。手探りで瑞成を探すと手を握られた。
大きな手に安堵しながら引き寄せられるままに身体を寄せて抱きついた。
「いてて……」
「地獄やのにまだ痛いん?」
「ははっ、確かにここは地獄だよね。青巷の地下道より酷いよ」
「青巷の地下道?」
「あー……まあ、ここは地獄のようだけど地獄じゃないってこと」
わからないことは深く気にしないタイプである雪儿の性格に救われる。
起き上がることができるだけまだマシかと雪儿を抱きしめながら瑞成は思う。
「地獄やなかったらどこなん?」
「上見て」
言われるがままに顔を上げると僅かに光が見える。差し込むほどではないが、確かに光があった。
「あの小屋の下に地下道があるって話したの覚えてる?」
「床が腐っとるって言うとった──あ……」
正解、と瑞成が頷く。
「手榴弾投げたときの勢いで腐ってた床板が割れたんだ。で、幸か不幸か、ここに落ちましたってこと」
「……運がええのか悪いのか……」
光は遠い。あそこから落ちて助かったのは奇跡と言えるだろう。
死ぬ覚悟だっただけに死んでいない状況をどう喜べばいいのかわからない。真っ暗な地下道の中で瑞成が動けるかどうかもわからないのだから。
「雪儿、どこか痛い場所はない?」
「大丈夫」
「そっか。よかった」
いつもの声が安堵の息を吐き出す。
負担になってはいけないとそっと身体を離すが、瑞成は手を掴んで離さない。
「傍にいてよ」
「……うん」
その言葉に涙が出そうだった。
その言葉が立ち上がろうとしない理由なのだろうかと唇を噛みながらもう一度抱きつく。
強く抱きしめられ、瑞成の肩に頬を乗せた。
「梯子がないってマジだったなぁ」
「梯子あっても爆発で千切れとったんやない?」
「確かに?」
とてもじゃないが這い上がれる距離ではない。
「ちょっと待ってね」
ポケットを漁った瑞成のほうからカシャンと軽い金属音がした。すると周囲が明るくなった。
「ね? 吸っててよかったでしょ?」
瑞成が得意げに笑う。
『吸いすぎたらあかんねんで』
雪儿に何度そう言われたかわからない。普段は火を持っていないことがほとんどだが、今回は皮肉にもキースのライターで救われた。
互いの顔がはっきり見えたことで瑞成が雪儿の頬に触れた瞬間、雪儿の顔がくしゃっと歪む。
「雪儿?」
「……った……」
「ん?」
「怖かったよぉ……!!」
幼子のように声を上げて泣きじゃくる雪儿の口からこぼれた言葉に瑞成は思わずライターを放って抱きしめた。
雪儿が強いのは間違いない。だが、いつも強くいられるわけではない。心配かけないように強がっていたのだ。震えないように、明るく、いつもどおりの自分でいようと強く強く言い聞かせ、怖いという本音を呑み込んでいた。
瑞成は何も声をかけなかった。かけられる言葉など持っていない。
「ごめん」
「ありがとう」
「もう大丈夫」
どれも違う気がした。
怖い思いをさせてしまったことへの謝意はある。
来てくれた喜びの感謝もある。
安心させてやりたい庇護もある。
だが、今はただ静かに抱きしめることにした。その言葉全てを伝えるように。もう二度と離さないと言うように。
「……出られそうにないなぁ」
ひとしきり泣いたらケロッとして地上を見上げる雪儿に瑞成が小さく笑いながらライターを拾う。
「雪儿のそういうとこ、好きだよ」
「立ち上がって大丈夫なん?」
「立たなきゃ歩けないし、歩かないと出られないしね」
「……もう少し休む?」
「大丈夫。止血剤がついた包帯のおかげで上手く止血されてるっぽいし、意識があるうちに急いだほうがいい」
客観的な判断に雪儿は戸惑いながらも頷いた。
すぐにこの場を去ることはせず、瑞成も地上を見上げる。
穴が空いた場所から差し込む光が少ないのは幸いだ。手榴弾によって破壊された小屋が木の板になって穴を塞いでいるのだろう。
キースの部下も木と同じ状態になっているだろうし、追っ手が来るにはまだ少し時間がかかるのではないかと推測する。
木片をどけて死体を確認するのにまず時間がかかる。地下道の存在には気付いていないだろうし、ここで気付いたとしても梯子を用意する必要がある。
紫雫楼の人間を逃すよりもずっと時間はあると瑞成はホッと息を吐き出した。
「行こっか」
「出口がどこにあるか知っとるん?」
「俺のことドブ鼠だと思ってる?」
「龍渓のことやったらなんでも知っとるんかなって」
「さすがに地下道までは把握してないよ」
「やーくに立たんなぁ」
「あ、そんなこと言う? 傷ついた! 腹より胸のほうがずっと重症になりました!」
「ふふふっ、元気やなぁ」
いつもどおりではない。
龍渓にはもう戻れない。紫雫楼はもうない。黒龍白虎も崩壊し、瑞成が持っていたものは全てが消えた。
だが、彼にとってそんなことはどうでもいいことなのだ。
雪儿が隣にいる。二度と会えないと思っていた最愛の人がここにいる。一緒に死ぬ覚悟を決めて、姉と離れることを選んでまで来てくれた。
それだけで幸せだった。
「もしさ、あのとき、一緒に生きて一緒に死のうって約束しなかったら来てくれなかった?」
「んー……わからん」
「来てたって即答してくんないんだよね、雪儿は」
それもまた雪儿らしいと思ってしまう。
「あの言葉がずっと心にあってん」
自分でも不思議なほどずっと心にあった言葉。雪儿にとって原動力のようなものだった。
「瑞成がああ言うてくれたあの瞬間、雪儿は何があってもこん人と一緒におろうって決めとったんやと思う。だから瑞成を一人にしたくなかった。一緒に生きたんやから一緒に死ななあかんって思ってん」
「怖かったくせに……」
「一人で死ぬんはもっと怖いやんか」
「……そうだね。……怖かったな……」
雪儿への態度を後悔しながら一人で死ぬ覚悟だったが、やはり小さな恐怖はあった。それは死ぬことではなく、雪儿と一緒にいられなかったことだ。
心のどこかで、死ぬときも一緒が良かったと思っていたから。
静かな地下道の中、二人の歩く音だけが響く。不気味ではない。寂しくもない。
「大丈夫やで、瑞成」
「そうだね」
長い時間は歩けない。
歩いては休みの繰り返し。
地面に座って壁にもたれかかり、そのたびにシュエアルは瑞成の膝に乗って抱きしめる。体重がかかるし痛むのではないかと心配するが、瑞成がそれを望む。
「安心する」
そう言われると拒否できない。
相手の熱を感じながら「生きている」ことを実感する。
「龍渓……どないなっとるんやろ……」
「おしゃれな街になるんだろうね。名前も龍渓とかじゃなくて、なんかこう……スーパーウルトラタウン、みたいなのに変えるんだよ。アイツ、センスなさそうだから」
「意味はわからんけど響きはイマイチやな」
「ははっ、だよね」
終わったというには苦しい。
瑞成にとっては生まれ育った街を捨て、誇りだった黒龍白虎はもうない。
だが、雪儿を手放してまで縋りつこうとは思っていない。この手を離すぐらいなら誇りなど捨ててやる。
「寝ないで平気?」
「それは瑞成に聞きたい」
「まだ眠くないよ」
今は“まだ”眠くない。
眠くなる前にどこかに辿り着かなければならないが、保証はない。それでも二人は諦めていない。
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