時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。

屋月 トム伽

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第一章 ブラッドフォード編

一時の休息

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狩りを始めると、オズワルド様は本当に一番に山鳥を射った。

「オズワルド様、お見事です。」

そういうと、オズワルド様は満面の笑みだった。
どんだけ、お見事と言って欲しかったのか。
有言実行のオズワルド様に驚いた。

その後は、ヒース様が山鳥を射ち、アレク様も難なく山鳥を射った。

「お見事です。」

私はそれぞれに、軽く手をあわせて、お見事です、と言った。
和やかに会話しながら、ゆるりと狩りをしていると、一頭の馬に乗った方がやって来た。
乗っている方は邸に残っていた警備の方だった。
到着すると、馬から降りアレク様に片膝をつき報告を始めた。

「アレクセイ様、レオンハルト様が急遽お帰りになると言われまして、」

私は内心ガッツポーズをしたが、顔には出さないようにした。

「急にどうしたんだ?」
「わかりません。ご理由をおっしゃらないので。」

アレク様はよくわからず困惑していた。
アレク様の後ろにいたヒース様は、おい、とでも言うようにオズワルド様を見た。
オズワルド様はシレッとしている。

「行き掛けからおかしかったが、何かあったのか?」

アレク様がオズワルド様と私を見た。
私にフラれたからと言っていいものか。

「オズワルド様、どうします?」
「俺が言おう。」

アレク様は察したように、警備の方に、レオンと先に帰りまた明日ブラッドフォード邸に来い。と指示を出していた。

そして、下僕達に昼食の準備をしてもらい、敷物の上に四人で座った。

「さあ、話せ。何があった。」

アレク様は、何でも聞くぞ、という体で構えた。
そしてオズワルド様は、玄関先のことを話した。
話を聞いていると、オズワルド様はずっと最初から見てたな、とわかりジロリと見た。

「では、レオンはリディアにフラレて帰ったということか。」
「隙あらばと思って来たのかもしれないがリディアはやらんぞ。」
「わかっている。レオンのことは王宮に帰ってから諭す。婚約者も決めさすから心配するな。」

アレク様はため息をついていた。

「リディアもオズが好きなんだな。」
「はい…私はオズワルド様をお慕いしてます。」
「そうか、レオンが悪かったな。」
「アレク様のせいではありません。」

そうです。
アレク様のせいではありません。
帰ったら、どなたでもいいのでレオン様に婚約者を決めて下さい。

アレク様は、きっとレオン様との一緒の休暇を楽しみたかったのだろう。
何だか、残念そうに見えた。

話が終わると、少し休むと言い、アレク様がゴロンと転がった。

「ヒースもオズも休め。狩り場は警備もいるし、リディアも疲れただろう。」

ヒース様は、膝を立て少し体を崩していた。
オズワルド様は、私の膝に転がってきた。

ちょっと!ナチュラルに膝枕をしないで欲しい!

私も転がりたいが、アレク様やヒース様の前で転がることは出来ない。

「オズワルド様。」

膝枕をするな、という表情で訴えてみた。

「俺をお慕いしているんだろう。」

あの話の流れで嫌だとは言えない。
それに、オズワルド様を好きになってきているのは本当だ。

「今だけですよ。」

しょうがない、と思いながら一時の休息をとっていた。




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