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第一章 ブラッドフォード編

ヒース様は不機嫌

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オズワルド様はノートン親子は待たせればいいと言って、かなりゆっくりと城へ向かった。
そして、ついた頃には夜だった。
まあ、お茶でも飲むか、と、オズワルド様がいい、何度も寄り道をしたからだけど。

それにしても、アリシアは自分から私を呪おうとしたことを城に言ったのかしら。

私は呪いにかかってないから、アリシアが自白しない限り、私とオズワルド様以外は私に呪いをかけようとしたことはわからないはずなのに。
まさか、リディアを呪おうとしましたー!なんて陽気に言ったんじゃないでしょうね。

そして、城に行くと今日は調書を取るはずだったが、もう終わっていた。
何故かそこにはヒース様もいた。

「オズ!遅いぞ!何をやっとるんだ!」
「審議はどうせ明日だろう。今日は調書だけじゃないのか?大体、家は遠いんだ。すぐには来れん。」

オズワルド様、かなりゆっくり来ましたよね?
しれっと言って大丈夫ですか?

「調書を取る役人はもう帰らせたぞ。俺が取るから、こっちに来い。」

ヒース様は不機嫌だった。

「なんでヒースがするんだ?護衛はどうした?」
「ノートン親子を捕らえたのは俺だ!おかげで休暇返上になったんだぞ!」

どうやら、ヒース様は休暇の為に魔法騎士団に書類を持って行った時にノートン親子に出くわしたらしい。
そして、どうやら、ヒース様が拘束したから休暇返上でノートン親子の逮捕の調書を作っていたらしい。

「では、私は外で待っていますね。」

私は、時間が戻ってからノートン親子に関わってないからロビーで待っていようとすると、ヒース様に止められた。

「貴女も来なさい。」

何故?
ノートン親子と金の話はオズワルド様ですよね。
何故呪いをかけようとしたのかはアリシアに聞けばいいのに。
時間が戻ってからのアリシアとの接点はあのレストランだけですけど。
あの時も、アリシアが勝手に来て、オズワルド様に追い出されただけですし。

面倒くさいと思うと、ヒース様は不機嫌な顔のままだった。

「何だ、リディアはやらんぞ。リディア、気を付けろ。ヒースはむっつりスケベだ。近づくな。」
「まあ、そうなんですか。」
「やかましい!誰がむっつりだ!いいから二人とも来い!」

オズワルド様、冗談を言って大丈夫ですか。
怒ってますよ。

「冗談だ。怒るなよ。」

オズワルド様は飄々と言っていた。

そして私達はヒース様と机を挟み、向かい合って座らされた。






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