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Chapter 1/最初の国
№50 あっちそっちこっち⑦
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不良たちに施されていた【土】による拘束や【混乱】が解けたところで、サキが“三体のサーヴァント”を召喚した。
[ラウス]がステータスを倍増していくなか、[ダクドニア]と[リン]が前線へと駆けてゆく。
“坊主頭の黒人男性”が放った【氷の玉】を、右に躱したダクドニアが、口から【火の玉】を飛ばす。
これが“黒魔術士”の左脛に当たるなり〝ボワッ!〟と燃える。
リンは、“黒人女性弓術士”が射った矢を左へと避けた。
なおもダッシュしてくるリンに慌てた“敵のアーチャー”が、急ぎ弦を引く。
しかし、ラウスによって【素早さ】もUPしているリンは、間合いを詰めた流れで、[木剣]を払い、右太腿にヒットさせる。
そうしたなか、“黒人男性”へとスイが発砲し、“黒人女性”に【雷の玉】を使うソソであった…。
▽
フィールドの魔物らを倒した[イッチューズ]は、“要塞”を目指して更に進んでいく。
“土路”を歩きながら、
「鉄製の装備品に替えたけど、あまり重くないわよね。」
ふと喋ったカリンに、
「あー、重量も“体感系”だから、運営側で軽めに設定されてるんだよ、予め。」
こうニケが説明する。
「へぇ~、そうなんだぁ。」
カリンを中心に女性陣が納得したところで、
「ま、現実と同じだったら、さすがに動き回れねぇよ。」
穏やかに補足するヤトだった……。
▽
[Team D]は、“調査団護衛の報酬”を貰ったあと、“イヤリング探し”に出ている。
▽
[Team K]は、まだ“遺跡”に到着しておらず、草原でモンスターらとのバトルを行なっていた。
▽
改めての“闘技場”にて…。
残すは“赤髪ソフトリーゼントの武闘家”となっている。
他の不良らは全て【戦闘不能】に陥っていた。
連中のリーダーである“武闘家”が振るう[ヌンチャク]をかい潜ったシエルが、走り抜けざまに[ダガー]で左脇腹を斬り付ける。
「ぐッうッ?!!」
どうやら【毒】のスキルが付与されていたようで、“赤髪ソフトリーゼント”がふらつく。
そこへ、シューラが[鉄の中剣]を突きだす。
腹部の正面に刺さったこの一撃が決定打となり、勝利を収める[Team S]であった……。
▽
[ノースイーストギルド]でイヤリングを渡したシリウスが“36枚の金貨”を受け取る。
一人につき3枚ずつ配りながら、
「次は、別のギルドで発注されてる“ペットの捜索”にするか??」
このように訊ねるシリウスに、
「ん。」
「そうだね。」
シューラが賛成した。
「また戦うことになるのかなぁ?」
ソソが首を傾げたところ、
「だったら回復しとくぅ??」
それとなく“白魔術士のセイラン”が提案する。
「うーむ……。」
「ま、戦闘になりそうだったら、その時にでも構わんのじゃないか?」
ソリュウの意見に、
「りょぉかぁい。」
微笑みながら返すセイランだった。
「じゃ、とりあえず、外に出るか。」
シリウスを筆頭に玄関へと向かうメンバーである…。
▽
数分が過ぎた……。
“コロッセウム”で攻防を繰り広げているのは[Team D]だ。
▽
[Team S]は“図書館”の側に訪れている。
「付近にネコ達が集まってくるのは、夜になってからよ。」
「残念だけど。」
「他には…、南の大通りでも、割と猫が目撃されているみたいね。」
[若い女性のNPC]から情報を得たタイミングで、シューラたちの背後より、
「おぉ~っと!」
ズデンッ!!
という声と音が聞こえてきた。
案の定、“太った中年男性”が、うつ伏せで倒れている。
「あれって、間違いなく“ダイヤのマーク”よね??」
誰ともなく質問したスイに、
「ああ、そうだな。」
サイザーが頷く。
「ソソ、話しかけてみる?」
シューラが勧めたら、
「うんッ!」
嬉しそうに応じて、
「おじさん、だいじょうぶぅ?」
いささか心配そうに尋ねる“少年黒魔術士”であった―。
[ラウス]がステータスを倍増していくなか、[ダクドニア]と[リン]が前線へと駆けてゆく。
“坊主頭の黒人男性”が放った【氷の玉】を、右に躱したダクドニアが、口から【火の玉】を飛ばす。
これが“黒魔術士”の左脛に当たるなり〝ボワッ!〟と燃える。
リンは、“黒人女性弓術士”が射った矢を左へと避けた。
なおもダッシュしてくるリンに慌てた“敵のアーチャー”が、急ぎ弦を引く。
しかし、ラウスによって【素早さ】もUPしているリンは、間合いを詰めた流れで、[木剣]を払い、右太腿にヒットさせる。
そうしたなか、“黒人男性”へとスイが発砲し、“黒人女性”に【雷の玉】を使うソソであった…。
▽
フィールドの魔物らを倒した[イッチューズ]は、“要塞”を目指して更に進んでいく。
“土路”を歩きながら、
「鉄製の装備品に替えたけど、あまり重くないわよね。」
ふと喋ったカリンに、
「あー、重量も“体感系”だから、運営側で軽めに設定されてるんだよ、予め。」
こうニケが説明する。
「へぇ~、そうなんだぁ。」
カリンを中心に女性陣が納得したところで、
「ま、現実と同じだったら、さすがに動き回れねぇよ。」
穏やかに補足するヤトだった……。
▽
[Team D]は、“調査団護衛の報酬”を貰ったあと、“イヤリング探し”に出ている。
▽
[Team K]は、まだ“遺跡”に到着しておらず、草原でモンスターらとのバトルを行なっていた。
▽
改めての“闘技場”にて…。
残すは“赤髪ソフトリーゼントの武闘家”となっている。
他の不良らは全て【戦闘不能】に陥っていた。
連中のリーダーである“武闘家”が振るう[ヌンチャク]をかい潜ったシエルが、走り抜けざまに[ダガー]で左脇腹を斬り付ける。
「ぐッうッ?!!」
どうやら【毒】のスキルが付与されていたようで、“赤髪ソフトリーゼント”がふらつく。
そこへ、シューラが[鉄の中剣]を突きだす。
腹部の正面に刺さったこの一撃が決定打となり、勝利を収める[Team S]であった……。
▽
[ノースイーストギルド]でイヤリングを渡したシリウスが“36枚の金貨”を受け取る。
一人につき3枚ずつ配りながら、
「次は、別のギルドで発注されてる“ペットの捜索”にするか??」
このように訊ねるシリウスに、
「ん。」
「そうだね。」
シューラが賛成した。
「また戦うことになるのかなぁ?」
ソソが首を傾げたところ、
「だったら回復しとくぅ??」
それとなく“白魔術士のセイラン”が提案する。
「うーむ……。」
「ま、戦闘になりそうだったら、その時にでも構わんのじゃないか?」
ソリュウの意見に、
「りょぉかぁい。」
微笑みながら返すセイランだった。
「じゃ、とりあえず、外に出るか。」
シリウスを筆頭に玄関へと向かうメンバーである…。
▽
数分が過ぎた……。
“コロッセウム”で攻防を繰り広げているのは[Team D]だ。
▽
[Team S]は“図書館”の側に訪れている。
「付近にネコ達が集まってくるのは、夜になってからよ。」
「残念だけど。」
「他には…、南の大通りでも、割と猫が目撃されているみたいね。」
[若い女性のNPC]から情報を得たタイミングで、シューラたちの背後より、
「おぉ~っと!」
ズデンッ!!
という声と音が聞こえてきた。
案の定、“太った中年男性”が、うつ伏せで倒れている。
「あれって、間違いなく“ダイヤのマーク”よね??」
誰ともなく質問したスイに、
「ああ、そうだな。」
サイザーが頷く。
「ソソ、話しかけてみる?」
シューラが勧めたら、
「うんッ!」
嬉しそうに応じて、
「おじさん、だいじょうぶぅ?」
いささか心配そうに尋ねる“少年黒魔術士”であった―。
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