『 私、悪役令嬢にはなりません! 』っていう悪役令嬢が主人公の小説の中のヒロインに転生してしまいました。

さらさ

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29話 私はどう対応すれば?

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「申し訳ございません、私はレオンハルト様が好きなのです 」

いやいや、レオンハルト様はクリスティーナ様と結ばれるのよ、私はジャスタ皇子と結ばれてはいけないのかしら? 確か二部には私は登場しないのよ、ここで会うのもイレギュラーなんだし、二部で二人の仲を引き裂こうとするのがジャスタ皇子なんだから、私が貰えば万々歳じゃない?
でも、ストーリーのメインキャラとは出来るだけ関わらないで生きたいと思ってるのに、ジャスタ皇子はメインキャラなのよね、関わるのは危険かも知れない。

私の心の声が自問自答している間に、私はいつの間にかレオンハルト様の腕の中に居た。

「レオンハルト様? 」

「エリシアは渡しません 」

いつの間にレオンハルト様の胸に中に入ったのかしら?
そんな事を考えていると、ジャスタ皇子が舌打ちをするのが聞こえた。

「エリシア嬢、俺はクシャナ帝国の第一王位継承権を持つジャスタだ、今日はレオンハルトに譲るけど、また会いに行くからよろしくな 」

ジャスタ皇子はそう言うとその場を離れていった。

「っ、レオンハルト様、苦しいです 」

強く抱きしめられていたので息が詰まる。

「ああ、ごめん 」

レオンハルト様はそう言って腕は弛めてくれたけど、離してはくれない。
ラブラブ演技を続けるのね、しょうがない。
そう思っていると、また耳元で囁く。

「・・・ジャスタ皇子に少しときめいてただろ 」

そう言われてドキッとする。何で分かったんだろう。
ちょっとそうよって言ってみたいけど、ここでそんな話をする訳にはいかない。
私はレオンハルト様に惚れてる娘役なんだから、ちゃんと演じなくちゃ。

「レオンハルト様より素敵な方なんていません、レオンハルト様は疑われるのですか? 」

少し拗ねたようにレオンハルト様を見る。

「ああ、エリシア、疑ってごめんね、少し嫉妬したんだ 」

そう言ってまた私を抱きしめる。
レオンハルト様、その綺麗な顔と声が近いのはやっぱり心臓に悪いです。早く離れないと私の心臓持ちそうに無いです。
早く離れたい・・・そう思いながらふとレオンハルト様の肩越しにこちらを見る視線に気が付いて見ると、私に身分を聞いてきたご令嬢が私を睨んでいる。

うーん・・・完全に敵視されてるわね、しかも、今レオンハルト様とめちゃくちゃスキンシップ取ってるし、余計イライラさせてそう。

出来れば関わりたくないわね、うん、無視しておこう。
ああ、なんかここに来て面倒事に沢山首を突っ込んでる気がする。もちろん故意にじゃないけど、何故か周りが私に関わってくる。何で? 私は平凡に暮らせればいいのよ、国に帰ったらもうレオンハルト様には関わらないわ。

「相変わらず仲がいいな 」

レオンハルト様は私以外に興味が無いと見せつけたいのか、ラブラブ演技を続けていると、シュナイダー国王様が話しかけて来た。シュナイダー様、流石です、この雰囲気に話しかけることが出来るなんて勇者ですわ!

「シュナイダー王、お恥ずかしい 」

私はやっと解放されてほっとひと安心する。

「今日は昨日とは趣向を変えてみたけど、楽しんでいただけているかな? 」

「はい、楽しませていただいております。流石はシュナイダー王、豊かな国の象徴だけあって素晴らしい会をご用意頂いて感激してます 」

「はは、レオンハルト殿、そんなにかしこまる必要は無い。私の大剣と渡り合える騎士らしくないな 」

え? レオンハルト様ってシュナイダー王と渡り合えるの?

「お褒め頂き光栄です。ですが、やはり昼間見せて頂いた工場も街も人も皆輝いていました。シュナイダー王の明智のお陰ですね、我が国も見習わねばならぬ所が多いですよ 」

「いやいや、貴殿の国の豊かさにはかなわんよ、私も今以上発展させるにはどうしたらいいものか、頭を悩ませているのだ、そうだ、貴殿に何かいい案はないかね? 」

シュナイダー王はニコニコと笑いながら問いかける。
きっと、社交辞令よね。

「どのような事でお悩みですか? 」

「うむ、我が国は鉄で豊かなのだが、鉄は重くて一度に多く運べん、何かいいては無いものかと思っているんだが、なかなかいい手が思い浮かばなくてな 」

「なるほど・・・そうですね・・・」

レオンハルト様は顎に綺麗な長い指を置いて考える。
まあ、シュナイダー王はここで正確な答えなんて求めていないでしょうけど、何かは答えないといけないわね、どう答えるのかしら。
そう思ってレオンハルト様を見ていると、不意にいたずらっぽく私を見る。

「エリシアはどう思う? 」






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