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第一章 鬼神と巫女
第五話 留まる理由
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ホームルームが終わり、一時間目の授業は国語。
一時間目なので、妙に眠く感じる時間帯だ。授業が国語というのも、眠気を誘う原因だろう。
私は、何度もふわぁとあくびをしてしまう。
夜見はというと、まったく顔色を変えない。少し息づかいは荒いような気もするけど、気にならないくらいだ。
私が夜見の正体について聞いたときは、だいたい四メートルほど離れていてあれだったと考えると、なかなかの演技力である。多分、授業が終わったら即行で廊下に出るだろうけど。
そんな私の予想は大当たりだったのだが、夜見が外に出ることは叶わないようだった。
夜見が登校したことを聞きつけた他のクラスの子や、上級生までもがここまで見に来てしまい、廊下に出ることがそもそもできない状況になってしまったからだ。
夜見は廊下のほうを見ながら立ちすくんでいる。
そりゃあ、あそこに飛び込んだら間違いなく蜜に集る虫のように密集してしまうだろうから、誰も行きたくないだろう。
仕方ないので、私が廊下のほうに移動することにした。本当は移動したくなかったけど。
理由は、夜見と同じファンクラブに見つかりたくないというものだけど、ファンクラブの人たちが向ける感情は、夜見のものとは真逆である。
ファンクラブの人たちは、キッと私のほうを睨んできた。
私が幼なじみというのは、ファンクラブの人たちは全員が知っている常識だ。
つまるところ、嫉妬の睨みである。
夜見が私だけを下の名前で呼ぶのも嫉妬の拍車をかけていると思われる。
「神野さん……だったわよね?」
ほとんどの人が睨みを利かせてくるだけだけど、一人の女子生徒は話しかけてきた。
この人も、同じ中学校だった人。一つ上の先輩で、名前は牧田理穂先輩。
牧田先輩は、今で言う二年生のファンクラブを仕切っていた人。二年生の代表とも言えるべき存在だ。
ちなみに、一年生の代表は星宮さんである。
「な、何でしょう?牧田先輩」
「今度こそはっきりしてもらうわ。あなた、赤城さんのことをどう思ってるの」
「どうって……幼なじみですよ。ただの」
それ以上もそれ以下もない。……きっと。
「そう?赤城さんがどう思っているかは知らないけど、あなたの様子は、どう考えても幼なじみに対してというようには見えないわ」
「そう言われましても……」
あれが私たちにとっては普通でしたし。
今は私の巫女としての力の関係で距離を置いているけど……
「異性として見ているのなら、止めておいたほうがいいわ。あなたは気に食わないもの。いじめられても知らないわよ?」
「……はい」
先輩は、こういう性格だ。
夜見のファンではあるけど、あくまで遠目でも姿を見ることができたら満足というタイプらしく、今回も夜見に会いに来たというよりは、私にこういう警告をしに来たというのが主の目的のような気もする。
私に警告をしているのも、夜見に近い私が気に食わないというよりは、私のことを心配してのことだというのは、ちゃんと聞いていればわかる。
先輩は、夜見に近づく私が気に食わないという姿勢を崩さないけどね。
でも、言われなくても、近づくつもりはない。
夜見の苦しそうな姿は見たくないし。まぁ、苦しむ前に夜見か私が逃げるんだけど。
……あれ?よく考えれば、なんで夜見たちは引っ越したり何なりして逃げないんだろう?
少なくとも、他校に転校くらいはできたんじゃないの?
「三咲~!もう休み時間終わるから、早く戻ってきな~!」
「はいはい、今行くよー!」
私を呼ぶ花音の声がする。私は思考を切り替えて、席へと戻った。
でも、一度考えてしまったことは、簡単には消えてくれない。苦しんでしまうとわかっていながら、わざわざ私の近くに留まるのはなんでなのか。
私は授業なんてそっちのけで、夜見のほうをじっと見る。
私の視線が気になるのか、夜見が時々シャープペンの動きを止めているけど、私は見るのを止めなかった。いや、なぜか、止められなかった。
夜見は、ノートの隅に何か書くと、さりげなく私のほうによせて見せてくる。
そこには、『何か用か?』とだけ書いてあった。
どうやら、授業中なので、私語は遠慮したらしい。
私は、『後で話がしたい』とだけ書いて、同じように夜見に見せる。
それを見た夜見は、軽くため息をつく。そして、『今日、家に来い』と書いたものを見せてきた。
ため息をついたのは、必然的に私と話せるくらいの距離までは近づかないといけないからだろう。
でも、なんだかんだ引き受けてくれる夜見は、やはりお人好しだ。あやかしであろうとなんだろうと、夜見の性格は変わらないみたいで、そこはほっとした。
「……さて、神野さん。問2の答えは?」
「えっ!?あーっと……」
先生がじとっとした目でこちらを見ている。
どうやら、授業を聞いていなかったのがバレていたらしい。
なんとなく夜見のほうを見てしまうと、夜見はため息をつきながら言う。
「3xだ。授業くらい、真面目に聞いておけ」
「ご、ごめん……」
「謝るのは赤城さんにですか?」
「すみません、先生……」
私は改めて先生に謝罪する。
教室からは、一部でクスクスと笑いが漏れていた。
おそらく笑っているのは、私が気に入らないファンクラブの人たちだろう。
先生はというと、「次は気を付けてくださいね」とだけ言った。そして、おそらくクスクスと笑っていたであろう人たちにも軽く視線を向けると、とたんに笑い声は止んだ。
この先生は怒らせたらダメだ。
私は、直感でそう感じた。
また怒られないためにも、次の時間からはちゃんと授業は聞いておこう……
◇◇◇
学校が終わって、私は家で支度を整えてから、夜見の家に訪ねた。
一緒に帰らないのかと思われそうだけど、少しでも離れたかった夜見が、陸上選手もびっくりなスピードで高速帰宅してしまったため、バラバラでの帰宅となったのだ。
チャイムを鳴らそうとすると、夜見が玄関のドアを開ける。
「鳴らさなくていいから入れ」
夜見はそれだけ言って、パタンとドアを閉める。
夜見は、透視能力でもあるの?というか、開けたままでもいいじゃん。
そう思いながらも、私は玄関のドアを開けて中へと入る。
そして、夜見の正体を聞いたときと同じように、私はソファに座り、夜見は壁にもたれている。
「それで、話ってなんだ」
「なんで夜見たちは引っ越さないのかなって思って。私の力が辛いなら、遠くに行くのが一番簡単でしょ?」
夜見は一瞬、『は?』とでも言いたげに呆けていたけど、すぐに何かを思い出したように「ああ、知らないのか」と呟き、説明してくれた。
「俺たちはこの土地を離れられないんだ」
「えっ!?そうなの!?」
私がそう言うと、夜見は表情も変えずに頷く。
離れられないというのは、この土地に縛られているという意味なんだろうというのは、私にもなんとなくわかる。
でも、失礼かもしれないけど、夜見たちは地縛霊とか、土地神には思えない。
「なんで?」
「俺の父さんたちとお前の先祖が昔、いろいろあったみたいだぞ。俺も詳しくは知らん。父さんたちはそう言うのは話したがらないからな」
「へぇ~……」
夜見の父親を見たこともないし、巫女なんて身近な存在でもなかった私は、そう言う風に呟くことしかできなかった。
神野家と赤城家。思ったよりも、深い繋がりがありそうな気がした。
一時間目なので、妙に眠く感じる時間帯だ。授業が国語というのも、眠気を誘う原因だろう。
私は、何度もふわぁとあくびをしてしまう。
夜見はというと、まったく顔色を変えない。少し息づかいは荒いような気もするけど、気にならないくらいだ。
私が夜見の正体について聞いたときは、だいたい四メートルほど離れていてあれだったと考えると、なかなかの演技力である。多分、授業が終わったら即行で廊下に出るだろうけど。
そんな私の予想は大当たりだったのだが、夜見が外に出ることは叶わないようだった。
夜見が登校したことを聞きつけた他のクラスの子や、上級生までもがここまで見に来てしまい、廊下に出ることがそもそもできない状況になってしまったからだ。
夜見は廊下のほうを見ながら立ちすくんでいる。
そりゃあ、あそこに飛び込んだら間違いなく蜜に集る虫のように密集してしまうだろうから、誰も行きたくないだろう。
仕方ないので、私が廊下のほうに移動することにした。本当は移動したくなかったけど。
理由は、夜見と同じファンクラブに見つかりたくないというものだけど、ファンクラブの人たちが向ける感情は、夜見のものとは真逆である。
ファンクラブの人たちは、キッと私のほうを睨んできた。
私が幼なじみというのは、ファンクラブの人たちは全員が知っている常識だ。
つまるところ、嫉妬の睨みである。
夜見が私だけを下の名前で呼ぶのも嫉妬の拍車をかけていると思われる。
「神野さん……だったわよね?」
ほとんどの人が睨みを利かせてくるだけだけど、一人の女子生徒は話しかけてきた。
この人も、同じ中学校だった人。一つ上の先輩で、名前は牧田理穂先輩。
牧田先輩は、今で言う二年生のファンクラブを仕切っていた人。二年生の代表とも言えるべき存在だ。
ちなみに、一年生の代表は星宮さんである。
「な、何でしょう?牧田先輩」
「今度こそはっきりしてもらうわ。あなた、赤城さんのことをどう思ってるの」
「どうって……幼なじみですよ。ただの」
それ以上もそれ以下もない。……きっと。
「そう?赤城さんがどう思っているかは知らないけど、あなたの様子は、どう考えても幼なじみに対してというようには見えないわ」
「そう言われましても……」
あれが私たちにとっては普通でしたし。
今は私の巫女としての力の関係で距離を置いているけど……
「異性として見ているのなら、止めておいたほうがいいわ。あなたは気に食わないもの。いじめられても知らないわよ?」
「……はい」
先輩は、こういう性格だ。
夜見のファンではあるけど、あくまで遠目でも姿を見ることができたら満足というタイプらしく、今回も夜見に会いに来たというよりは、私にこういう警告をしに来たというのが主の目的のような気もする。
私に警告をしているのも、夜見に近い私が気に食わないというよりは、私のことを心配してのことだというのは、ちゃんと聞いていればわかる。
先輩は、夜見に近づく私が気に食わないという姿勢を崩さないけどね。
でも、言われなくても、近づくつもりはない。
夜見の苦しそうな姿は見たくないし。まぁ、苦しむ前に夜見か私が逃げるんだけど。
……あれ?よく考えれば、なんで夜見たちは引っ越したり何なりして逃げないんだろう?
少なくとも、他校に転校くらいはできたんじゃないの?
「三咲~!もう休み時間終わるから、早く戻ってきな~!」
「はいはい、今行くよー!」
私を呼ぶ花音の声がする。私は思考を切り替えて、席へと戻った。
でも、一度考えてしまったことは、簡単には消えてくれない。苦しんでしまうとわかっていながら、わざわざ私の近くに留まるのはなんでなのか。
私は授業なんてそっちのけで、夜見のほうをじっと見る。
私の視線が気になるのか、夜見が時々シャープペンの動きを止めているけど、私は見るのを止めなかった。いや、なぜか、止められなかった。
夜見は、ノートの隅に何か書くと、さりげなく私のほうによせて見せてくる。
そこには、『何か用か?』とだけ書いてあった。
どうやら、授業中なので、私語は遠慮したらしい。
私は、『後で話がしたい』とだけ書いて、同じように夜見に見せる。
それを見た夜見は、軽くため息をつく。そして、『今日、家に来い』と書いたものを見せてきた。
ため息をついたのは、必然的に私と話せるくらいの距離までは近づかないといけないからだろう。
でも、なんだかんだ引き受けてくれる夜見は、やはりお人好しだ。あやかしであろうとなんだろうと、夜見の性格は変わらないみたいで、そこはほっとした。
「……さて、神野さん。問2の答えは?」
「えっ!?あーっと……」
先生がじとっとした目でこちらを見ている。
どうやら、授業を聞いていなかったのがバレていたらしい。
なんとなく夜見のほうを見てしまうと、夜見はため息をつきながら言う。
「3xだ。授業くらい、真面目に聞いておけ」
「ご、ごめん……」
「謝るのは赤城さんにですか?」
「すみません、先生……」
私は改めて先生に謝罪する。
教室からは、一部でクスクスと笑いが漏れていた。
おそらく笑っているのは、私が気に入らないファンクラブの人たちだろう。
先生はというと、「次は気を付けてくださいね」とだけ言った。そして、おそらくクスクスと笑っていたであろう人たちにも軽く視線を向けると、とたんに笑い声は止んだ。
この先生は怒らせたらダメだ。
私は、直感でそう感じた。
また怒られないためにも、次の時間からはちゃんと授業は聞いておこう……
◇◇◇
学校が終わって、私は家で支度を整えてから、夜見の家に訪ねた。
一緒に帰らないのかと思われそうだけど、少しでも離れたかった夜見が、陸上選手もびっくりなスピードで高速帰宅してしまったため、バラバラでの帰宅となったのだ。
チャイムを鳴らそうとすると、夜見が玄関のドアを開ける。
「鳴らさなくていいから入れ」
夜見はそれだけ言って、パタンとドアを閉める。
夜見は、透視能力でもあるの?というか、開けたままでもいいじゃん。
そう思いながらも、私は玄関のドアを開けて中へと入る。
そして、夜見の正体を聞いたときと同じように、私はソファに座り、夜見は壁にもたれている。
「それで、話ってなんだ」
「なんで夜見たちは引っ越さないのかなって思って。私の力が辛いなら、遠くに行くのが一番簡単でしょ?」
夜見は一瞬、『は?』とでも言いたげに呆けていたけど、すぐに何かを思い出したように「ああ、知らないのか」と呟き、説明してくれた。
「俺たちはこの土地を離れられないんだ」
「えっ!?そうなの!?」
私がそう言うと、夜見は表情も変えずに頷く。
離れられないというのは、この土地に縛られているという意味なんだろうというのは、私にもなんとなくわかる。
でも、失礼かもしれないけど、夜見たちは地縛霊とか、土地神には思えない。
「なんで?」
「俺の父さんたちとお前の先祖が昔、いろいろあったみたいだぞ。俺も詳しくは知らん。父さんたちはそう言うのは話したがらないからな」
「へぇ~……」
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