Rely on -each other-

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haze

2-13

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 シーツの上に仰向けにされて、腰の下には枕を据えられる。胸に膝が付くほど体を折り曲げられれば、がっちりと固定されたように動けなくなる。
 まだ滑りを纏っているそこにローションを足して、昂良がゆっくりと挿ってきた。

「ウッ……うう! あ!」

 過敏な内側に触れる熱が、異常に生々しい。一度も身を引く事なくそのまま奥まで満たされ、乾き始めていた汗が再び滲み出した。

 朔斗の身を案じてか、前後運動はかなり鈍重だ。心では受け入れようとしているのに体は拒絶している今、愛着を持って握られた手や、舌を包み込むキスにさえ安堵する。

「……大丈夫? やっぱやめる?」

 柔らかい声とは裏腹に、昂良の腰は物欲しそうに揺れていた。ゆっくりと抽送されているせいで、粘膜が擦れ合う感覚がより鮮明になる。

「大丈夫、好きに動いたらいいよ。こんなゆっくりじゃ、いけないでしょ」

 心配させまいと口にするも、少し昂良が動けば短く呻き声が漏れる。いいから、と催促すると昂良は一度首筋に口付けて奥を突いた。

 敏感になっている内部で受け止めるにはあまりにも強い衝撃に、思わず昂良の腕を掴む。

「あっ、アァ……いっ……ッ」

 急速に腰の動きが速くなる。息もつかせぬ抽挿に、朔斗は歯を食いしばり爪を立てた。

 どれだけ我慢していたのか、いくら叫喚しても彼の肉欲が収まることはない。奥を抉りながら肩口に噛み付かれ、己の快感だけで体内を突き上げられ、目の前に靄がかかる。

 数分後、昂良が達する頃には精も根も尽き果て、朔斗は指一本動かすことが出来ないまま、仰臥するしかなかった。




 
 昂良が作った蜂蜜生姜湯を口に含み、一息つく。
 あれから30分眠り、シャワーを浴びて、漸く頭がスッキリしてきた。
 しかし、長時間の交情による体への負荷は凄まじく、朔斗は未だに真っ直ぐ歩くことが出来なかった。

 壁伝いに歩いて、居間に辿り着く。
 いつもよりも遅い夕食は何処とはなく特別だ。さらにその内容が二千円もする幕の内弁当なのだから、祝日でも満喫している気分になる。
 俺の奢りだと言った昂良の好意に甘えて、一番初めに目に留まった大振りの海老フライを口に含んだ。

「そういえばはい、これ、お土産」

 海老の弾力と甘さを堪能しながら、差し出された紙袋を受け取る。中には『地域限定』と掲げた焼き菓子が入っていた。これと言って珍しいものではないが、思った以上に心が弾む。

 “お土産”が嬉しいのか。それとも土産をくれたのが“昂良だから”嬉しいのか。

 喜びの理由を明確にしないまま感謝の言葉を述べると、昂良は表情を緩め、開口した。
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