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サラ・ローゼトーテ
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「そういえばさ~」
2層に入ったところでティルナがサラの周りを飛びながら言う。美味しそうな果実を食べている。
「サラのあの魔法、なんなの?」
「ああ、あれ?」
目の前の岩を軽く飛び越えながらサラはひょいと首を傾げた。
「確かね…霊獣召喚とかそんな感じのやつ!ぼ…私の村に古くからあるっぽいよ!」
「サモンバースト?!」
「正確には武器に霊獣が宿ってる、っていうか…ほらほら」
サラは腰の白い大きなベルト(ベルトを閉めているというか、ぶら下げていると言った方が正しい)を指す。金色の玉が3つくっついている。
「これがそう。だと思う」
「えっ絆玉?!」
今度はセシルが割って入る。
男3人は前を歩きながらそっと耳をたてた。
「これ、絆玉じゃないです。あなたの目は節穴なんですか?みんなのを見てご覧なさい。そもそも色が違う」
「えっそうなの?!あ、ほんとだ」
セシルは得物の絆玉を掲げ、サラがびっくりしてのぞき込む。
「へぇ~。ぼ…私の村ではこの得物たちが祀られててね、数十年に1度の確率でどれか一つと絆を結べる人が現れるんだって。それが私、全部とできちゃったんだ~」
けろっと言いやがる。
「そんでしきたり通りにこの子達と森やら山やら駆け回ってきたの~グラストは昨日貰ったんだ」
「そういえば、レベルは幾つなのですか?」
「え、どうやって見るの?」
「……貸しなさい」
セシルはサラのグラストをいじり、空中に情報が映し出されるように設定する。
いそいそと男3人も、寄ってくる。
最初から話に加わっていれば良かったものを、とセシルが呟くが無視無視。
「レベルはっと…」
セシルがステイタスの画面を開く。
「「は?!」」
一番近くで覗いていたリルファナとギンダルが目を見開く。
釣られるように他のメンバーも見やる。
「「はぁッ?!」」
「ぶふぅッ?!」
キルアとセシルも奇声をあげ、ティルナにいたっては口いっぱいに頬張っていた果実を噴き出した。
ぎゃあぁぁっとサラの悲鳴が散るが、今はそんなことではない。
「「「「「チートかよッ!!!!」」」」」
サラのレベルは9。昨日の今日でこのレベルはチート以外何物ではないだろう。
「サラ、本当にグラスト昨日貰ったの?!最初Lv1だったよね?!」
セシルは敬語さえ忘れ去っていた。
「そうだけど、皆どうしたの?」
「うわあああああチートだああチートがいるううぅ」
「それをいうなら昨日の魔法からチートだっただろ、ギンダル」
「冷静になるなキルアの生意気小僧おおぉぉ!」
「それにしてもウェアウルフの威嚇ってすごいね!2層じゃあもうモンスター来ないじゃん!」
「話を逸らすなあああぁぁ!お前の話だサラァッ!」
ギンダルが喚く中、セシルとリルファナは額を合わせていた。
「リルファナ、どうしますか?サモンバーストのことといい、他の冒険者たちに公表しない方がいいのではないでしょうか」
「俺も、そう思う。下層でつかわれると、面倒だから、上層限定で使ってもらおう」
「了解です」
確認し合い、頷く頭脳派。
脳筋派はまだわちゃわちゃしている。
「ね、ギンダル、あっちの方がやけに明るいのはなんで?」
「あ、はい、もう1層だからです」
「え、じゃあ出口?」
「そうです」
「なんで敬語なの?」
「なんでだろ?なんとなく?」
「変なの」
「……」
ごっついくせにナイーブなギンダルはかなりブルーに。
そんなことに気づかないサラは出口に走っていこうとする。
「「まてまてまて」」
キルアとリルファナがぐいっと引き止める。
「「およっ?」」
あまり人に干渉しない、ましてや知り合って間もない人に自分から話しかけるキルアにこういうことには敏感なギンダルとティルナがにやっとする。
「え、なんで?」
「もう、出口だから」
「えわかんない」
「まあ、出たら、分かるから」
話している間にもリルファナが華麗な手さばきでサラの長く、ぼさぼさな髪を整えていく。アホ毛もなんとかしまい込む。
「ぼ…私わけ分からないよ!なんで!」
「出たら分かるから少し黙っとけ」
キルアはぶっきらぼうに言う。
「それから…」
「なに?!」
「無理して私、と言うこともないんじゃないか?」
ぎく、と固まり、上目遣いでキルアを見上げる。
「僕のこと、変に思わない?」
「思うわけないだろう。」
キルアはわしゃっとサラの頭を撫でた。しまったアホ毛が飛び出す。
「よし、じゃあ、行こうか」
リルファナが歩き出すと、残りのメンバーもそれにならう。
澄ましたように顔を決めているギンダルとティルナだが。
『『キルア、サラに惚れてるキタァー!!』』
サラはリルファナ・ダンパの最後尾につき、ダンジョンの出口へと歩いていった。
リルファナたちがどんどん光の中に吸い込まれていくような錯覚。サラも光の中に踏み込むと、明るすぎる光が目をさす。
目を瞬かせながら進むと…わあっ!と、歓声が上がる。
「お帰りなさい、リルファナ・ダンパ!!」
思わず、はたと立ち止まった。
そこには沢山の人々が。出てきた彼らを取り囲む。
「リルファナ様、おかえりなさぁい!お怪我はございませんかぁ?」
「だ、大丈夫、です…」
「セシル様、こちらを向いてくださいッ俺を御身の下に引いてくださいぃ」
「恥を知りなさい、ゲス野郎。こちらにこないでください」
「マイラブリーティルナちゃーん!!」
「いえーい!ティルナだよー!」
「キルア君、今日も可愛い!むっつり素敵!」
「…」
「ギンダルにぃちゃん!今回のお土産なあに!!」
「おう、お前ら!ほら見ろよこれ!クラウドバードのクラウドフェザーだ!」
「え、ださ。もっとカッコイイのがいー!!」
「………」
色気を漂わせる風妖精、たくさんの獣人、子供たち。珍しいことに人間の姿も多い。
そんな中でも彼らは(一人除き)堂々と、胸を張っている。サラの目には彼らは目を刺した陽の光より輝き、眩しく思えた。
自分とは、違う。
サラは余計出にくくなった。が、
「サラ、おいで?」
リルファナがすこし微笑んで手を伸ばした。
サラは恐縮しながらリルファナに駆け寄る。
途端にざわめく周囲の人々。空気が少し張り詰める。
「新入りか…?」
「胸でかッ」
「小さいな…リルファナ・ダンパに見合う実力があるのか?」
「細すぎやしねぇか?すぐモンスターにやられそうだ」
「胸でかッ」
「リルファナ様がスカウトしたの?あの娘、小賢しい真似でもしたのかしら」
「胸で
「「うるせぇーよッ!!」」
一人がズバンッと思い切り叩かれる。
どっ、と笑いが起こり、空気が一気に和らいだ。
「彼女は、サラ・ローゼトーテ。新しくリルファナ・ダンパに入った、ニューメンバー。ダンジョンで、俺がスカウトした。みんな、よろしく」
「サラです。よろしくおねがいしますッ」
サラはばっと頭をさげた。長い髪がぶんっと前に飛び、周囲の人に襲いかかる。
「うおぁっ?!」
「いてぇ?!」
「わあああああごめんなさいッ!!」
サラが悲鳴に近い声で謝り、また笑いがおこる。
「お前可愛いなあ!ほれ新入り、これ持ってけ!」
「えっありがと!」
「私からもこれをあげるよ!」
「ええっ?!」
サラにどんどんと食べ物やら衣服やらが渡されていく。
「サラちゃん、ティルナちゃんよりボンキュッじゃねぇか?!」
「まて、そもそもティルナちゃんはキュッキュッだろ?!」
「こらああああ!!お前らそれを言ったらいけないだろおおお!!」
「すみませええぇん!!」
暖かい空気に包まれ、サラはにこやかにニューメンバーとして迎えられたのだった。
「僕、リルファナ・ダンパでよかったあ!」
2層に入ったところでティルナがサラの周りを飛びながら言う。美味しそうな果実を食べている。
「サラのあの魔法、なんなの?」
「ああ、あれ?」
目の前の岩を軽く飛び越えながらサラはひょいと首を傾げた。
「確かね…霊獣召喚とかそんな感じのやつ!ぼ…私の村に古くからあるっぽいよ!」
「サモンバースト?!」
「正確には武器に霊獣が宿ってる、っていうか…ほらほら」
サラは腰の白い大きなベルト(ベルトを閉めているというか、ぶら下げていると言った方が正しい)を指す。金色の玉が3つくっついている。
「これがそう。だと思う」
「えっ絆玉?!」
今度はセシルが割って入る。
男3人は前を歩きながらそっと耳をたてた。
「これ、絆玉じゃないです。あなたの目は節穴なんですか?みんなのを見てご覧なさい。そもそも色が違う」
「えっそうなの?!あ、ほんとだ」
セシルは得物の絆玉を掲げ、サラがびっくりしてのぞき込む。
「へぇ~。ぼ…私の村ではこの得物たちが祀られててね、数十年に1度の確率でどれか一つと絆を結べる人が現れるんだって。それが私、全部とできちゃったんだ~」
けろっと言いやがる。
「そんでしきたり通りにこの子達と森やら山やら駆け回ってきたの~グラストは昨日貰ったんだ」
「そういえば、レベルは幾つなのですか?」
「え、どうやって見るの?」
「……貸しなさい」
セシルはサラのグラストをいじり、空中に情報が映し出されるように設定する。
いそいそと男3人も、寄ってくる。
最初から話に加わっていれば良かったものを、とセシルが呟くが無視無視。
「レベルはっと…」
セシルがステイタスの画面を開く。
「「は?!」」
一番近くで覗いていたリルファナとギンダルが目を見開く。
釣られるように他のメンバーも見やる。
「「はぁッ?!」」
「ぶふぅッ?!」
キルアとセシルも奇声をあげ、ティルナにいたっては口いっぱいに頬張っていた果実を噴き出した。
ぎゃあぁぁっとサラの悲鳴が散るが、今はそんなことではない。
「「「「「チートかよッ!!!!」」」」」
サラのレベルは9。昨日の今日でこのレベルはチート以外何物ではないだろう。
「サラ、本当にグラスト昨日貰ったの?!最初Lv1だったよね?!」
セシルは敬語さえ忘れ去っていた。
「そうだけど、皆どうしたの?」
「うわあああああチートだああチートがいるううぅ」
「それをいうなら昨日の魔法からチートだっただろ、ギンダル」
「冷静になるなキルアの生意気小僧おおぉぉ!」
「それにしてもウェアウルフの威嚇ってすごいね!2層じゃあもうモンスター来ないじゃん!」
「話を逸らすなあああぁぁ!お前の話だサラァッ!」
ギンダルが喚く中、セシルとリルファナは額を合わせていた。
「リルファナ、どうしますか?サモンバーストのことといい、他の冒険者たちに公表しない方がいいのではないでしょうか」
「俺も、そう思う。下層でつかわれると、面倒だから、上層限定で使ってもらおう」
「了解です」
確認し合い、頷く頭脳派。
脳筋派はまだわちゃわちゃしている。
「ね、ギンダル、あっちの方がやけに明るいのはなんで?」
「あ、はい、もう1層だからです」
「え、じゃあ出口?」
「そうです」
「なんで敬語なの?」
「なんでだろ?なんとなく?」
「変なの」
「……」
ごっついくせにナイーブなギンダルはかなりブルーに。
そんなことに気づかないサラは出口に走っていこうとする。
「「まてまてまて」」
キルアとリルファナがぐいっと引き止める。
「「およっ?」」
あまり人に干渉しない、ましてや知り合って間もない人に自分から話しかけるキルアにこういうことには敏感なギンダルとティルナがにやっとする。
「え、なんで?」
「もう、出口だから」
「えわかんない」
「まあ、出たら、分かるから」
話している間にもリルファナが華麗な手さばきでサラの長く、ぼさぼさな髪を整えていく。アホ毛もなんとかしまい込む。
「ぼ…私わけ分からないよ!なんで!」
「出たら分かるから少し黙っとけ」
キルアはぶっきらぼうに言う。
「それから…」
「なに?!」
「無理して私、と言うこともないんじゃないか?」
ぎく、と固まり、上目遣いでキルアを見上げる。
「僕のこと、変に思わない?」
「思うわけないだろう。」
キルアはわしゃっとサラの頭を撫でた。しまったアホ毛が飛び出す。
「よし、じゃあ、行こうか」
リルファナが歩き出すと、残りのメンバーもそれにならう。
澄ましたように顔を決めているギンダルとティルナだが。
『『キルア、サラに惚れてるキタァー!!』』
サラはリルファナ・ダンパの最後尾につき、ダンジョンの出口へと歩いていった。
リルファナたちがどんどん光の中に吸い込まれていくような錯覚。サラも光の中に踏み込むと、明るすぎる光が目をさす。
目を瞬かせながら進むと…わあっ!と、歓声が上がる。
「お帰りなさい、リルファナ・ダンパ!!」
思わず、はたと立ち止まった。
そこには沢山の人々が。出てきた彼らを取り囲む。
「リルファナ様、おかえりなさぁい!お怪我はございませんかぁ?」
「だ、大丈夫、です…」
「セシル様、こちらを向いてくださいッ俺を御身の下に引いてくださいぃ」
「恥を知りなさい、ゲス野郎。こちらにこないでください」
「マイラブリーティルナちゃーん!!」
「いえーい!ティルナだよー!」
「キルア君、今日も可愛い!むっつり素敵!」
「…」
「ギンダルにぃちゃん!今回のお土産なあに!!」
「おう、お前ら!ほら見ろよこれ!クラウドバードのクラウドフェザーだ!」
「え、ださ。もっとカッコイイのがいー!!」
「………」
色気を漂わせる風妖精、たくさんの獣人、子供たち。珍しいことに人間の姿も多い。
そんな中でも彼らは(一人除き)堂々と、胸を張っている。サラの目には彼らは目を刺した陽の光より輝き、眩しく思えた。
自分とは、違う。
サラは余計出にくくなった。が、
「サラ、おいで?」
リルファナがすこし微笑んで手を伸ばした。
サラは恐縮しながらリルファナに駆け寄る。
途端にざわめく周囲の人々。空気が少し張り詰める。
「新入りか…?」
「胸でかッ」
「小さいな…リルファナ・ダンパに見合う実力があるのか?」
「細すぎやしねぇか?すぐモンスターにやられそうだ」
「胸でかッ」
「リルファナ様がスカウトしたの?あの娘、小賢しい真似でもしたのかしら」
「胸で
「「うるせぇーよッ!!」」
一人がズバンッと思い切り叩かれる。
どっ、と笑いが起こり、空気が一気に和らいだ。
「彼女は、サラ・ローゼトーテ。新しくリルファナ・ダンパに入った、ニューメンバー。ダンジョンで、俺がスカウトした。みんな、よろしく」
「サラです。よろしくおねがいしますッ」
サラはばっと頭をさげた。長い髪がぶんっと前に飛び、周囲の人に襲いかかる。
「うおぁっ?!」
「いてぇ?!」
「わあああああごめんなさいッ!!」
サラが悲鳴に近い声で謝り、また笑いがおこる。
「お前可愛いなあ!ほれ新入り、これ持ってけ!」
「えっありがと!」
「私からもこれをあげるよ!」
「ええっ?!」
サラにどんどんと食べ物やら衣服やらが渡されていく。
「サラちゃん、ティルナちゃんよりボンキュッじゃねぇか?!」
「まて、そもそもティルナちゃんはキュッキュッだろ?!」
「こらああああ!!お前らそれを言ったらいけないだろおおお!!」
「すみませええぇん!!」
暖かい空気に包まれ、サラはにこやかにニューメンバーとして迎えられたのだった。
「僕、リルファナ・ダンパでよかったあ!」
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