言霊付与術師は、VRMMOでほのぼのライフを送りたい

工藤 流優空

文字の大きさ
83 / 304
チラシと目玉商品づくり

目玉アイテム作成 PART2

しおりを挟む

 ということで、目玉アイテムの作成に取り掛かろう。私は思わず腕まくりをする。このお店の目玉アイテムにするとしたら、どんなアイテムがいいだろう。前回は、売れない商品を目玉商品にすることで、売れ残り商品を売るという作戦で行った。今回は……。

 私がうんうん唸っていると、フジヤさんがふふっと笑う。

「悩んでるねぇ」
「そうなんですよ。一つの商品を常に目玉商品としてピックアップする方がいいのか、毎回目玉商品を変える方がいいのか……」
「うーん、同じ商品をピックアップするのもいいと思うけど、毎回じゃなくてもいいから、変えてあげると面白いよね。月ごとにとか、曜日ごとに目玉商品を変えてみるとか」

 フジヤさんの言葉に、私は納得する。あれだね、レストランとかの日替わりランチみたいな感じかな。あれって、毎月曜日ごとのランチが違ったり、本当に毎日別の料理になっていたりする。確かに、ああいうタイプは面白そう。

 時間でゲリラ的に特売するっていうのも面白そうだけど、あれは私のログイン時間的に、毎回夜中になることが必至だ。だとすると、これは厳しい気がする。月に1、2度やるのは楽しいと思うけど。

 あ、でもちょっと待って。そうか、私がいなくても、カンナさんに頼めばいいんだ。前日にカンナさんに目玉商品を預けておいて、あらかじめ決めておいた時間に商品を出してもらえばいい。

「でも目玉商品って、いくつか用意できるの」

 フジヤさんが聞いてくる。そう、その部分に関しても考えていた。1つしか用意できないのは、問題だろう。いくつか用意できるようにしなきゃいけない。せめて、3個から5個。となると。

 私のスキル的には、3つしか作成できない。だから1日に作るのは、3つが限界。

「目玉商品をどのくらいの頻度で変えていくかにもよるけど、ある程度作り置きしてた方がいいね」

 フジヤさんがさらっと言う。確かに、こういうのって作り置きしておくのが大切だよね。少なくとも一週間分は余裕を持ちたい。ああ、小説を毎日投稿するときみたいな気分! 毎日投稿は結局、毎日その日の分を書くのが精いっぱいだったけどね。

 今日はこの目玉商品でって、ちゃんとスケジューリングして、商品をせめて一週間分準備してってなるし、実際に目玉商品を出した状態でチラシを配るのは、まだまだ先になりそうだ。

 なんとかこのスキル、同じ商品は何作作っても1カウントになるっていう方法ないかな。そうすれば、1か月に同じ目玉商品を何回か出すようにスケジューリングして、余裕ができて、他のことにスキルを使うこともできそうだけど。このままだと目玉商品にしかスキルが使えなくなっちゃう。

しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました

鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。 だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。 チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。 2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。 そこから怒涛の快進撃で最強になりました。 鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。 ※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。 その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。 ─────── 自筆です。 アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞

癒し目的で始めたVRMMO、なぜか最強になっていた。

branche_noir
SF
<カクヨムSFジャンル週間1位> <カクヨム週間総合ランキング最高3位> <小説家になろうVRゲーム日間・週間1位> 現実に疲れたサラリーマン・ユウが始めたのは、超自由度の高いVRMMO《Everdawn Online》。 目的は“癒し”ただそれだけ。焚き火をし、魚を焼き、草の上で昼寝する。 モンスター討伐? レベル上げ? 知らん。俺はキャンプがしたいんだ。 ところが偶然懐いた“仔竜ルゥ”との出会いが、運命を変える。 テイムスキルなし、戦闘ログ0。それでもルゥは俺から離れない。 そして気づけば、森で焚き火してただけの俺が―― 「魔物の軍勢を率いた魔王」と呼ばれていた……!? 癒し系VRMMO生活、誤認されながら進行中! 本人その気なし、でも周囲は大騒ぎ! ▶モフモフと焚き火と、ちょっとの冒険。 ▶のんびり系異色VRMMOファンタジー、ここに開幕! カクヨムで先行配信してます!

もふもふと味わうVRグルメ冒険記 〜遅れて始めたけど、料理だけは最前線でした〜

きっこ
ファンタジー
五感完全再現のフルダイブVRMMO《リアルコード・アース》。 遅れてゲームを始めた童顔ちびっ子キャラの主人公・蓮は、戦うことより“料理”を選んだ。 作るたびに懐いてくるもふもふ、微笑むNPC、ほっこりする食卓―― 今日も炊事場でクッキーを焼けば、なぜか神様にまで目をつけられて!? ただ料理しているだけなのに、気づけば伝説級。 癒しと美味しさが詰まった、もふもふ×グルメなスローゲームライフ、ここに開幕!

ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー

びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。 理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。 今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。 ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』 計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る! この物語はフィクションです。 ※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【状態異常無効】の俺、呪われた秘境に捨てられたけど、毒沼はただの温泉だし、呪いの果実は極上の美味でした

夏見ナイ
ファンタジー
支援術師ルインは【状態異常無効】という地味なスキルしか持たないことから、パーティを追放され、生きては帰れない『魔瘴の森』に捨てられてしまう。 しかし、彼にとってそこは楽園だった!致死性の毒沼は極上の温泉に、呪いの果実は栄養満点の美味に。唯一無二のスキルで死の土地を快適な拠点に変え、自由気ままなスローライフを満喫する。 やがて呪いで石化したエルフの少女を救い、もふもふの神獣を仲間に加え、彼の楽園はさらに賑やかになっていく。 一方、ルインを捨てた元パーティは崩壊寸前で……。 これは、追放された青年が、意図せず世界を救う拠点を作り上げてしまう、勘違い無自覚スローライフ・ファンタジー!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...