冷血公爵は呪われし美女を溺愛する

ナナスケ

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新たな家族

第二十二話

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その日からアヒンとノエルはローズの付き人として過ごし始めた。

アヒンは物静かで少し前のローズのように無表情な少女であった。しかし、男として育てられていたこともあってか女性へのエスコートも叩き込まれており、さらには剣術の才があった。
そのためアヒンはローズの護衛及びメイドのリリーと共に世話係を務めることになった。

双子の兄であるノエルはアヒンとは違い少し気が弱く人当たりのいい優しい少年であった。彼はまだ子供とはいえ男なのでリアムが世話係の仕事を許さなかった。
ローズはヴェルグラ家の財政を担う仕事をしなければならなくなるためノエルにはその補助を任せることにした。

「奥様、、、」

そして2人はアベルの名を捨てることをローズとリアムに申し出た。
そしてアヒンは本当の母親が付けた名前を名乗ることを許して欲しいと願った。

「旦那様、、、」

「母の娘として、、、ノエルの兄妹として。シエルと名乗ることをお許しください。」

ローズとリアムは特に反対もせずにそう名乗ることを許した。

「しかしいいのか?貴様のの母親はお前を息子だと思っているぞ?」

「、、、構いません。あの女は母の目を潰した本人です。母親と思ったことなど1度もない。」

アヒン改めシエルは無表情に言い放った。

たしかに無表情ではあったがどこか怒りが見え隠れしていたのはローズも気がついていた。

「そうか、、、だが情報が集まるまでは息子を演じてもらうぞ?それが貴様ら2人をロースの庇護下の下に置く条件なのだからな。」

「もちろんでございます。」


ヴェルグラ公爵家に新たな従者が加わった。



朝の支度をしながらローズはチラリとシエルに視線を向ける。
シエルは気にすることも無く朝の紅茶を難なく入れる。
少し前まで子爵子息として育てられてきた故にある程度の雑務は難なくこなしていくシエル。

「ねぇ、シエル?」

「なんでしょう、奥様。」

「シエルっていう名前はメイドのお母様がお付けに?」

椅子に腰掛けるとシエルが紅茶を差し出しながら「左様でございます」とだけ答える。

「そう、よかったわね。素敵な名前よ?」

紅茶を一口含みながらニコッと微笑むローズに思わず目を見開くシエルは「そう、、、ですね。」と呟く。

少しだけ嬉しそうに呟くシエルを満足気に見ると立ち上がりシエルの手を取った。

「リリー、少しこの城を歩きます。この部屋で待っていてちょうだい?」

ローズはそう言うとシエルの手を引いて部屋を後にする。


次回に続く!
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