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幕間2
黒部 勇人の日常
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ジリリリリリリリッ!
狭い部屋に目覚まし時計の音が鳴り響く。腕を伸ばして時計を探すが、なかなか見つからない。
仕方ないのでベッドから出る。ああ、こんなところにあったか。欠伸をしながら時計を止めた。
久しぶりの俺の部屋。クシナダを寝かしつけて目を閉じ、俺は日本に帰ってきた。前に転移した時は寝る前だったので、そのまま寝たんだっけ。都合1ヶ月近くラフィーアにいたからな……。
顎を手で触ると髭の感触。そういや、髭剃りなんか久しぶりだな。ユートは髭が薄いからな。
欠伸をしながら洗面所に行き、髭を剃って顔を洗う。リビングに行くと母が起きてコーヒーを淹れてくれていた。
「おはよう」
「おはよう。あんた亜紀ちゃんと住む家探してる?まぁ、2人のことだからあんまり言わないけど」
「探してるよ。もうちょっとで引っ越しシーズンだから、そうしたらすぐに決まるって」
「はあ、あんたそればっかり」
コーヒーを飲みながら口うるさい母の相手をする。うん、いつもの日常だ。
なんかまだ言ってるがスルーする。仕方ないだろ、亜紀の条件が厳しいんだから。
俺はどこでもいいんだが、亜紀の希望条件はちょっと厳しい。
実家のマンションの空き部屋か、実家近所のマンションが最低条件だ。亜紀の実家はそこそこ田舎でマンションが少ない。大体一軒家だ。
……タイミング次第なんだよなぁ。
コーヒーを飲み終えて歯を磨き、これまた久しぶりのスーツに着替える。ネクタイの結び方を忘れていなくて複雑な気分になった。
ため息をつきながら鞄を持って玄関へ向かう。革靴も久しぶりだ。
「行ってきます」
「今度亜紀ちゃん連れてきなさい。レストラン予約するから」
「ああ、いつがいいか聞いとくよ」
母はこの頃、亜紀を連れてこいとよく言ってくるようになった。特に用事がある訳じゃない。単純に娘ができて嬉しいんだろ。まあ、うちは親父と俺、それに母の3人家族だからな。
孫の顔が見たいなんてのも言ってくるが、先に新居だっつーの。口うるさいな。
家を出て駅まで歩き、いつもの電車に乗り込む。今日が月曜だったことを思いだし、辟易した。月曜は人が多いんだよ。もうちょっと早く出るべきだったな。
いつもなら座れる電車が月曜の朝だけは混雑する。人混みが嫌いだから、いつもならそれを避けて早めの電車に乗るんだが、今日は失敗した。
まあ、混雑と言ってもラッシュ前だからそこまでは混んでないのが救いかな。
スマホをいじりながら電車に揺られ、2つ乗り継いで会社に向かう。
始業前に無事到着。久々の出勤だ。
自席に座ってPCを立ち上げ、予定を確認する。うーん、久々すぎて覚えてない。
今日の予定は客先へのプレゼン……中身なんだっけ?準備してた資料を見ながら必死で思い出す。
見積も見直すが、原価を見てもピンと来ない。まずい。
周りのみんなは平常運転なのに、俺だけ長期休暇明けみたいになりながら、何とか1日をやり過ごしていく。
手戻りを繰り返しながら仕事をこなす。うん、今日は残業だな。全然終わらねえ。
やっと仕事が片付いたのは21時を過ぎた頃だった。
……日本とラフィーア、どっちかに集中するのは不味いな。留守にしてる方を忘れる。
俺はそんなことを考えながら帰路についた。少なくとも3日交代くらいにしとかないと、訳がわからなくなりそうだ。今後は気を付けよう。
でも今回は、1週間は日本にいよう。うん。リハビリしなきゃな。
それから俺は、見積出したり、受注したり、内容が変更になって身内に怒られたりしながら日々を過ごした。何とか感覚も戻ったみたいだ。
ただ亜紀からは、どうもメールの文面が変だったらしく、毎晩電話を掛けるよう言われてしまった。
お互い終業時間が違うから、遅いことが多い俺が退社してから電話を掛ける。
駅から家までの途中にあるコンビニで、俺は缶コーヒーを買った。そのまま駐車場の隅で、スマホを取り出し電話を掛ける。
数コール目で電話が繋がった。
『もしもし、勇人君?』
亜紀の声がする。
「お疲れ。寝てた?」
『起きてるよー。まだ11時前じゃない。そっちは?家に着いた?』
「ん、もうちょい。今近くのコンビニでコーヒー飲んでる」
俺がそう言うと亜紀が笑う。
『コーヒー好きだね。寒くない?帰ってから電話してくれればいいのに』
「俺の部屋壁薄いからな。電話しにくいって」
『そうだっけ?最近お邪魔してないから忘れちゃった』
「ああ、そう言えば母さんが亜紀連れてこいって。レストランに行きたいんだと。いつ暇?」
数日前に母に言われたことを思い出す。そろそろ返事しないと、またうるさいからな。
『お母さんが?いいよ、行く行く。次の土曜とかどう?日曜でもいいよ?』
「そっか、了解。じゃ、予約取れたら連絡するよ。その日は車で迎えに行くから」
その日は、というか亜紀と会うときは大体俺が車を出すんだけどな。あ、車の運転もリハビリしないと。
『いいの?疲れてるのにいつもごめんね。じゃ、楽しみにしてるね』
「運転は好きだから気にすんな」
俺がそう言うと、亜紀がまた笑ったらしい。
『ふふ……いつもの勇人君だね』
「そんなに変だったか?」
『うーん、ちょっとね。女の勘?』
「いや、聞かれても」
『ま、いいじゃない。また電話してね?』
「……メールでよくね?」
『電話の方が嬉しいよ』
「そういうもんか?じゃあまあ、電話するけど。起こしたらごめんな?」
『ふふ……勇人君だ。大丈夫だよ。早く家が決まればいいね』
「そうだな」
ハードル下げてくれたらすぐ決まるよ?亜紀さん。今は黙っとくけど。
『……おかえり』
「ん?……ああ、ただいま」
まだコンビニの前だけどな。
『明日も頑張ろうね。おやすみなさい』
「おう、亜紀も風邪引くなよ」
『うん』
電話が切れて、電子音が鳴る。スマホをスーツの内ポケットに入れて、冷めた缶コーヒーを飲み干した。
慣れ親しんだ日常が流れていく。ずっと日本にいてもいいんだが……。
(御主人)
クシナダの顔が脳裏に浮かぶ。そろそろ行くかな。
土曜の夜、亜紀と母の食事に付き合った後、俺はまたラフィーアへと転移した。
狭い部屋に目覚まし時計の音が鳴り響く。腕を伸ばして時計を探すが、なかなか見つからない。
仕方ないのでベッドから出る。ああ、こんなところにあったか。欠伸をしながら時計を止めた。
久しぶりの俺の部屋。クシナダを寝かしつけて目を閉じ、俺は日本に帰ってきた。前に転移した時は寝る前だったので、そのまま寝たんだっけ。都合1ヶ月近くラフィーアにいたからな……。
顎を手で触ると髭の感触。そういや、髭剃りなんか久しぶりだな。ユートは髭が薄いからな。
欠伸をしながら洗面所に行き、髭を剃って顔を洗う。リビングに行くと母が起きてコーヒーを淹れてくれていた。
「おはよう」
「おはよう。あんた亜紀ちゃんと住む家探してる?まぁ、2人のことだからあんまり言わないけど」
「探してるよ。もうちょっとで引っ越しシーズンだから、そうしたらすぐに決まるって」
「はあ、あんたそればっかり」
コーヒーを飲みながら口うるさい母の相手をする。うん、いつもの日常だ。
なんかまだ言ってるがスルーする。仕方ないだろ、亜紀の条件が厳しいんだから。
俺はどこでもいいんだが、亜紀の希望条件はちょっと厳しい。
実家のマンションの空き部屋か、実家近所のマンションが最低条件だ。亜紀の実家はそこそこ田舎でマンションが少ない。大体一軒家だ。
……タイミング次第なんだよなぁ。
コーヒーを飲み終えて歯を磨き、これまた久しぶりのスーツに着替える。ネクタイの結び方を忘れていなくて複雑な気分になった。
ため息をつきながら鞄を持って玄関へ向かう。革靴も久しぶりだ。
「行ってきます」
「今度亜紀ちゃん連れてきなさい。レストラン予約するから」
「ああ、いつがいいか聞いとくよ」
母はこの頃、亜紀を連れてこいとよく言ってくるようになった。特に用事がある訳じゃない。単純に娘ができて嬉しいんだろ。まあ、うちは親父と俺、それに母の3人家族だからな。
孫の顔が見たいなんてのも言ってくるが、先に新居だっつーの。口うるさいな。
家を出て駅まで歩き、いつもの電車に乗り込む。今日が月曜だったことを思いだし、辟易した。月曜は人が多いんだよ。もうちょっと早く出るべきだったな。
いつもなら座れる電車が月曜の朝だけは混雑する。人混みが嫌いだから、いつもならそれを避けて早めの電車に乗るんだが、今日は失敗した。
まあ、混雑と言ってもラッシュ前だからそこまでは混んでないのが救いかな。
スマホをいじりながら電車に揺られ、2つ乗り継いで会社に向かう。
始業前に無事到着。久々の出勤だ。
自席に座ってPCを立ち上げ、予定を確認する。うーん、久々すぎて覚えてない。
今日の予定は客先へのプレゼン……中身なんだっけ?準備してた資料を見ながら必死で思い出す。
見積も見直すが、原価を見てもピンと来ない。まずい。
周りのみんなは平常運転なのに、俺だけ長期休暇明けみたいになりながら、何とか1日をやり過ごしていく。
手戻りを繰り返しながら仕事をこなす。うん、今日は残業だな。全然終わらねえ。
やっと仕事が片付いたのは21時を過ぎた頃だった。
……日本とラフィーア、どっちかに集中するのは不味いな。留守にしてる方を忘れる。
俺はそんなことを考えながら帰路についた。少なくとも3日交代くらいにしとかないと、訳がわからなくなりそうだ。今後は気を付けよう。
でも今回は、1週間は日本にいよう。うん。リハビリしなきゃな。
それから俺は、見積出したり、受注したり、内容が変更になって身内に怒られたりしながら日々を過ごした。何とか感覚も戻ったみたいだ。
ただ亜紀からは、どうもメールの文面が変だったらしく、毎晩電話を掛けるよう言われてしまった。
お互い終業時間が違うから、遅いことが多い俺が退社してから電話を掛ける。
駅から家までの途中にあるコンビニで、俺は缶コーヒーを買った。そのまま駐車場の隅で、スマホを取り出し電話を掛ける。
数コール目で電話が繋がった。
『もしもし、勇人君?』
亜紀の声がする。
「お疲れ。寝てた?」
『起きてるよー。まだ11時前じゃない。そっちは?家に着いた?』
「ん、もうちょい。今近くのコンビニでコーヒー飲んでる」
俺がそう言うと亜紀が笑う。
『コーヒー好きだね。寒くない?帰ってから電話してくれればいいのに』
「俺の部屋壁薄いからな。電話しにくいって」
『そうだっけ?最近お邪魔してないから忘れちゃった』
「ああ、そう言えば母さんが亜紀連れてこいって。レストランに行きたいんだと。いつ暇?」
数日前に母に言われたことを思い出す。そろそろ返事しないと、またうるさいからな。
『お母さんが?いいよ、行く行く。次の土曜とかどう?日曜でもいいよ?』
「そっか、了解。じゃ、予約取れたら連絡するよ。その日は車で迎えに行くから」
その日は、というか亜紀と会うときは大体俺が車を出すんだけどな。あ、車の運転もリハビリしないと。
『いいの?疲れてるのにいつもごめんね。じゃ、楽しみにしてるね』
「運転は好きだから気にすんな」
俺がそう言うと、亜紀がまた笑ったらしい。
『ふふ……いつもの勇人君だね』
「そんなに変だったか?」
『うーん、ちょっとね。女の勘?』
「いや、聞かれても」
『ま、いいじゃない。また電話してね?』
「……メールでよくね?」
『電話の方が嬉しいよ』
「そういうもんか?じゃあまあ、電話するけど。起こしたらごめんな?」
『ふふ……勇人君だ。大丈夫だよ。早く家が決まればいいね』
「そうだな」
ハードル下げてくれたらすぐ決まるよ?亜紀さん。今は黙っとくけど。
『……おかえり』
「ん?……ああ、ただいま」
まだコンビニの前だけどな。
『明日も頑張ろうね。おやすみなさい』
「おう、亜紀も風邪引くなよ」
『うん』
電話が切れて、電子音が鳴る。スマホをスーツの内ポケットに入れて、冷めた缶コーヒーを飲み干した。
慣れ親しんだ日常が流れていく。ずっと日本にいてもいいんだが……。
(御主人)
クシナダの顔が脳裏に浮かぶ。そろそろ行くかな。
土曜の夜、亜紀と母の食事に付き合った後、俺はまたラフィーアへと転移した。
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