カミサマの父子手帳~異世界子育て日記~

青空喫茶

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三章

ノクサルの見解

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 ノクサル氏と連れ立ってぷらぷら歩く。クロノリヤにはほとんど滞在していなかったから、俺のことを知っている人はほとんどいない。懐かしの「チコちゃん親衛隊(笑)」の姿も見えない。まあ、クリスティーネ隊長がチコと一緒にいるから、多分今頃エレナンセに集合しているんだろう。
 ベルセンと比べるとクロノリヤは静かだと思うが、それでも人通りは多い。チコ達は里と言うが、俺のイメージする里よりもずいぶんと広い。夕暮れ時の喧騒に包まれながら通りを進む。
「おう、ここだ」
 しばらく歩いて、ノクサル氏が立ち止まる。目の前には他の建物と同様に煉瓦で作られた建物が建っている。茶色い煉瓦の壁に、一部赤い煉瓦が使われていてアクセントになっている。窓が縦に2列並んでいるから2階建てかな。ノクサル氏が扉を開けて俺を手招きしている。
「ユート、遠慮せず入れ」
「ここは?」
「俺の家だ」
 なるほど。ホビットって言っても小さい家に住んでるわけじゃないんだな。チコの自宅は宿だから不思議に思わなかったけど。
 ノクサル氏に続いて家に入れてもらう。床は板敷でそのまま土足で入っていく。ラフィーアコッチに来てから人の家に上がるのは初めてだな。
「お邪魔します」
「おう」
「いらっしゃいませ、ユート様」
「ようこそ、ユート様」
 中に入るとノクサル氏の他に2人が俺を出迎えてくれた。1人は女ホビットでクラシックなメイド服を着ている。チコのお姉さんより少し年上くらいかな。もう1人は執事服を着た男、たぶん人族かな。2人とも丁寧にお辞儀をしてくるもんだから、俺もつられて頭を下げてしまう。
「ども」
 頭を上げると、ノクサル氏が奥の階段に向かっていた。俺を手招きして階段を上っていく。
「ついて来い、ユート。お前達、すまんが俺はこの御仁と話があるからな。誰か来ても下で待たせておけ」
「はい、ヴァン様」
「畏まりました」
 ノクサル氏について俺も階段を上る。階段を上ると廊下が奥まで続いていて、壁沿いに扉が3つ並んでいた。ノクサル氏が奥の部屋の扉を開けて中に入っていく。俺もノクサル氏に続いて部屋に入った。
 部屋の中には応接室のように卓の分厚い、足が短いテーブルが置かれ、テーブルを挟むようにソファが配置されている。テーブルの奥には書類の積まれた執務机があり、背後の窓から夕日が差し込んでいた。
 ノクサル氏が奥のソファを指さして俺に座るように促す。軽く一礼してソファに掛けると、ノクサル氏も反対側のソファに座った。
 程なくして、扉をノックする音がし、メイドさんがお茶を持ってきてくれた。テーブルの上にカップを2つ並べ、手慣れた様子でお茶を淹れてくれる。湯気とともに広がるいい香り、紅茶だな。
「ありがとうございます」
 俺が礼を言うと、メイドさんは微笑んで一礼し、部屋を退出した。扉が閉まるのを確認して、ノクサル氏が口を開く。
「まあ、楽にしてくれ」
 一瞬取引先の重役と話しているような錯覚を起こす。あの会社、俺が行くといつもこんないい部屋に通してくれるんだよな。営業で行ってるってのに、いっつも気を使ってくれてさ。
「なんかすみませんね。客扱いしてもらって」
 俺がそう言うと、ノクサル氏は不思議そうな顔を浮かべた後、ガハハと笑った。
「相変わらず妙な御仁だな。客だよお主は。まぎれもなく俺の客だ」
 ひとしきり笑った後、ノクサル氏が真顔になった。
「タチアナに聞いた。随分無茶をしたらしいな」
 あの戦争のことかな?
「無茶ってほどじゃ……」
阿呆あほう。相手が渡人わたりとなら、何をやっても無茶だ。もしそこに女神の御子がいたら、お主はここにおらんかったかもしれん」
「まあ、そうですね」
 俺は頭を掻いてノクサル氏に同意する。クレイシャンに勝てたのは、確かに運が良かったからだ。それにしても女神の御子か、それは全然考えてなかったな。
「……はあ。まあいい。あの子、クシナダと言ったな。クシナダのために、軽率な行動は控えることだ。タチアナも言っておったが、お主は勝手な行動が目立つ」
 はい、ぐうの音も出ません。ラフィーアコッチで見るもの聞くもの全部が面白いからな。深く考えるより先に体が動くんだよな。不謹慎だけど。
「……控えろよ?」
「善処します」
 俺の言葉にノクサル氏がため息をつく。そんなに大きいため息をつくと老けるよ?
「……まあいい。今後魔力探知に、白や黄色い魔力が現れることがあれば、十分注意して行動しろ。クシナダのためにもな」
 白は渡人わたりとで、黄色は女神の御子だな。クシナダの魔力も黄色い感じがするもんな。
「わかりました」
「まあ、このアグトリ大陸にいる女神の御子は20人もいないがな」
「そうなんですか?」
「今生きている女神の御子は200人もおらん。そのほとんどはクベーチトル大陸に、残りはアグトリ大陸を含めた3大陸と、周辺諸島に住居を構えている」
 へえ、200人もいないのか。少ないのか多いのかはわからんが、とにかく女神の御子は世界中に散らばってるんだな。
「この近くにも女神の御子はいるんですか?」
 少なくともベルセンでそんな話は聞いてないし、テオロス帝国でも黄色い魔力は見ていない。ノクサル氏が嫌そうな顔をする。
「クルムベルクに1人」
 それって、パルジャンス王国の首都だよな。国王フリードリヒ4世がいて、パルジャンス城のある。
「なんでそんな顔してるんです?」
「ひどく真面目なヤツでな。いいヤツではあるんだが、育てた渡人わたりとの影響だろうな、あれは。ちと頭が固い」
 ノクサル氏が苦笑を浮かべる。
「実を言うとな、テオロス帝国が攻めてきた時に、お主が動かんかったらヤツが動いておったはずでな。そうなっておったらテオロス帝国は消滅していたかもしれん」
 いや、それ笑いながら言うことじゃないですよ。
「それほどまでに、俺達女神の御子というのは女神から強力な力を与えられているということだ。国程度なら滅ぼすのは簡単なほどにな」
「……冗談でしょ?」
「冗談なものか。渡人わたりとであるお主でさえ、俺達女神の御子には敵わんよ」
 ってことは、普通の人ならなおさらだな。そんなのが200人近くいるのか……。
「だからこそ女神の御子は、人と共に生きねばならんと思うのよ。少なくとも俺達、アグトリ大陸に住む女神の御子はそう思っておる」
 ノクサル氏が以前言っていたことが頭をよぎる。そう言えば女神の御子にも派閥があるとか言ってたな。ノクサル氏が俺の考えを察して頷く。
「一部の女神の御子の中には、人を導くべきだと言う者もおる。人は弱く愚かだと決めつけてな。まあ、それが人の一面であることは否定できん。今回の戦争のこともある」
 そうだなあ。ラフィーアコッチに限らず、地球アッチでもそうだ。人の歴史は戦争の歴史だってくらい人間は争っているからな。だからこそ戦争の悲惨さを子供の頃から学ぶんだと思うんだけど。それでも争いは無くならない。
「……お主、否定はせんのだな?」
「まあ、俺も人間ですから。それに俺も戦争に首を突っ込みましたしね」
「他者と比較するというのは、どうも人だけが持つ感情らしいからな。俺達にも多少はあるが、人ほどではないからな」
 一概に他者との比較だけが戦争の原因では無いはずだ。考え方の違い、人種の違い、そして宗教の違い。人が戦争を起こす理由は多すぎるよな。
「まあ、それだけでは無いのだろうがな」
 ノクサル氏も俺と同意見らしい。俺はまだ暖かい紅茶に手を伸ばす。美味しい。
「実を言うとな、女神の御子の中で女神フィオネスに会ったものは1人もおらん」
「……え?」
「俺達は皆、女神に呼ばれた渡人わたりとに育てられる。だから、女神の御子の存在意義は誰にも分からん」
「育児放棄した時点で無責任だとは思ってましたけど……」
 呆れる俺を眺めて、ノクサル氏が苦笑する。
「俺はたまたまホビットとして生まれた。俺の主人マスターは優しい人でな。今の俺があるのは主人マスターがあの人だったからだ」
 ノクサル氏が遠い目をしながら続ける。確か、その人はもう亡くなっているはずだ。
主人マスターのいた世界は戦争が日常だったらしい。ラフィーアこことは違いすぎる世界だったようでな、星と星で戦争をしていたと言っていた」
 随分とまたスケールの大きい話だな。もしそれが本当のことだとしたら、ノクサル氏を育てた渡人わたりとはどこから呼ばれたんだ?
「そのツラだと、お主のいた世界はまた違うようだな」
「……ええ、俺のいた世界では人間はまだ1つの星だけに住んでいます。少しずつ外に出ようとはしていますが、まだまだ先になるでしょう」
「パルジャンス城にいる女神の御子を育てた渡人わたりとはな、星という言葉は知っておったが、夜空に光るものとしか考えておらんかった」
「俺のいる世界では、自分の星のことを地球と呼び、地球の外を宇宙、そして宇宙には様々な星があると認識しています」
 ……クレイシャンはどうだったんだろう。あいつもまた、俺の知っている世界とは別の世界から来たんだろうか?
 処刑された今は確認しようがないが……。
「偉そうなことを言って呼びつけておいてすまんが、実のところ何もわからんのよ。女神の御子と言っても姿はばらばらであるしな」
 確かにそうだ。ノクサル氏はホビットだけど、オーナーの師匠はエルフだと言っていた。
「そうですね、クシナダもノクサルさんとは違う」
 ノクサル氏が頷く。
「あの子は魔族だ」
「……魔族?」
 魔族ってあんまりいいイメージ無いんだけど。いや、クシナダは確かにたまにイタズラするけども。
「ああ、誤解するな。俺の主人マスターも初めて魔族と聞いたときはいい顔をしておらんかったが、ラフィーアコッチでは魔族という種は基本的に穏やかな種族だ」
 よかった。ノクサル氏の言葉に素直に安心する。
「魔族というのは、人の中で最も魔力の強い種族だ。それは女神の御子になっても変わらん。恐らくあの子が成長した時、女神の御子の中で1番の魔力を持つようになるはずだ」
「へえ」
「嬉しそうな顔だな。魔族という種族は、遠く離れたウルカアトル大陸にのみ少数で集落を作っておる。魔族は強力な魔力を持ちながら、争いを嫌う性質でな。人の少ないところを選び、穏やかな暮らしを続けている。エルフよりも寿命が長く、それ故に種としての繁殖力が弱くてな。ヘタをすると途絶えてしまうかもしれん。だが、見聞を広めるために旅をしておる者もいると聞く。排他的では無いから、もし出会うことがあれば普通に接してやるといい」
 魔族って地球アッチで言うと、秘境に住む先住民族みたいなものなのかな。クシナダも、その魔族として生まれた……。
「女神の御子の種族を決めるものが何かはわからん。だが、女神の御子で魔族になったものはあの子が初めてのはずだ。成長するまで、お主がしっかり守ってやれ」
 利用されないようにってことかな。人にも、女神の御子にも。
「わかりました」
 ノクサル氏が紅茶を飲む。すっかり冷めた紅茶に苦笑を浮かべる。
「……俺はホビットのためにクロノリヤを作り、敵意が無ければ他の種族も受け入れてきた。お主、タチアナの師匠については聞いておるか?」
「ええ、女神の御子で、エルフだと。今はクベーチトル大陸にいるはずだと」
「クベーチトル大陸にはガレムの森より広い森がある。そこに国を作ると言ってな。もう、100年も前になるか」
「そんなに?」
「エルフの寿命は人族よりも長い。平気で600年は生きる。その分心の成長が遅いがな。クリスティーネはあれで60歳は超えておるはずだ」
「……あれで?」
 嘘だ、あいつ絶対俺より年下だぞ。気が短いし、不愛想だし。
 ……もしかしてスザンヌもそれくらい?
「ああ、あれでな。エルフからすれば、人族やホビットの寿命は短すぎる。だから気に入った者には強い執着を持ちやすい。少しでも長く、そしていつまでも記憶に留めておくために」
 それでか。それでクリスティーネはチコを、スザンヌはクシナダを溺愛してるのか。
「タチアナの師、アーミ=クアッシは優しい男でな。種族にかかわらず、命そのものが愛おしいと言っておった。この広い世界に、争いの無い国が1つくらいあってもいいはずだと、そう言って海を渡って行った」
 ノクサル氏の言葉に、俺はつい笑ってしまう。
「ずいぶん人間臭い人ですね」
「ああ、俺もそう思う。そして、クルムベルクにいるヤツも、頭は固いが俺達同様人のことが好きでな。頭が固くて融通が利かず、それでいて過保護なヤツだが……」
「……嫌いなんですか?」
 俺がツッコミを入れると、ノクサル氏はガハハと笑った。どうも嫌いじゃないらしい。
「口うるさいのよ。まるで姉か何かのようにな」
 へえ、クルムベルクにいる女神の御子は女か。ノクサル氏の口ぶりだと、実際は姉というよりオカンって感じなんだろうな。
「笑うな、ユート。……まあ、なんだ。多少の違いはあるが、俺達はこうして自分の意思で生きている。人と共にな。女神フィオネスが何のために俺達女神の御子を作ったのかはわからん。だが……」
 ノクサル氏は一旦言葉を切り、紅茶を飲み干した。そしてまっすぐな目を俺に向けて話を続ける。
「俺達女神の御子は、それでいいのではないかと思うのよ。人に育てられ、人と共に生きる。そして、何か困ったことがあれば助け合う、それが俺達の存在意義ではないかとな。だから女神は俺達に何も言わず、何も示さず、ただ力だけを与えたのではないかとな。俺はホビットだが、ホビットの寿命をとうに超えておる。アーミもそうだ。恐らくクシナダもな」
「……気が遠くなりますね」
 そうか、クシナダもか……。あの女神、随分ひどいことをするな。
「優しい男だな」
「……俺が?」
「ああ、顔に出とるぞ。だが、少なくとも俺は女神の御子であることを辛いと思ったことは無いがな。主人マスターに育てられてよかったと思っておる。クロノリヤを作ったこともな。そして、長生きできたお陰で、お主と会えた。もちろんクシナダともな」
 ノクサル氏が微笑んで頷いている。できた人だな。
「もしお主がクシナダのことを不憫と思うなら、そう思う以上にあの子を愛してやれ。あの子が世界を愛せるように、お主がいなくなった後も、変わらず世界を愛せるように」
 俺が死んだ後も、か。想像なんかできないけど、もしそうすることで少しでもクシナダのためになるのなら……。
「……はい、わかりました」
 俺はそう返事をして、ゆっくりと頷く。ノクサル氏も満足したように頷いた。
「俺の話はここまでだ。ユート、よい旅を……な」
 よい旅を……か。そうだな、俺にとっても、クシナダにとってもいい旅にしよう。
「ノクサルさん……ありがとう」
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