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新章
4-②
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今日、カイナは【ダイブ試験】に望む。案内の研究者の後ろをついて行く。
「これがカプセルです。調整用にでいていますが同じ型です。」
ボブスレーを思い出したのは何故だろうか。振動も動き乗り込んだ私は感じないのに。
水で満たされるのはイメージしただけで怖いけど、その前に寝てしまうので怖さは感じない筈。
周りの白衣やツナギを着た研究者が忙しそうに動くのを眺める。閉塞感を与えないように設計されたクリアなカプセルに入って、透明な窓から眺めた。
あれだ、研究目的でカプセルに入れられたらこんな景色なんだ。
その場合、非人道的な実験をされている設定ではないだろうか?
私は、ゲームの中に。最先端VRの中に入っていくだけだ。
それか、手術台?その想像は、経験がないから細部の想像はできずに。ただ、私は眠りについたらしかった。
「エンター、入りました。」
「接続率、20…40%」
「バイタル、異常ありません。」
その次に私が見えるのは、白い空間。
「わあ、ゲームみたい。」
いや、とてつもない速さでブリッジして避ける映画。あの仮想空間をイメージして作ったと説明を受けたのだった。手は見えるけど、私自身を確認する術は今のところない。
『聞こえるか?』
「はい。」手首にしているデジタルウォッチから電話の通信のような声が届く。
『では、指示に従って操作してみてくれ。』
左手のしたデジタルウォッチを操作して、ウインドウを目の前に浮かせる。見やすくなった半透明の画面は少し読みづらい。字体と太さを設定する。
「すっごくチュートリアル。」
ちょっと籠った自身の声は、ヘッドフォンをしている感覚。注意事項の文章を流し読みして、次へを選択する。
指でのタッチ。インストールしますか?にも<はい>を選べば。自身のアバター、セイナだ。鏡のように等身大に映る私。立体になるとより日本人離れした顔立ちだなと思った。
肌の感じが、加工編集した綺麗すぎる肌に思ったがそういう仕様だと思うことにする。
(私、今はセイナなんだな)
コスプレより没入感と、生身な感じが感覚を鈍くする。素材の香り、動きの抵抗と肩と首も重くない身体。その検証を脇に置き、ミッションを先に進めることにする。
「服、着替えてみる。うん。ゲームと一緒。」
作業の服にした。試験なのだから、記録されていると思うのでヒラヒラな商品は避けてみる。生産の作業の時に使うエプロンとジーパンに、バンダナスタイルだ。
次は、<店舗周辺のマップ>を見る。
建築形式や主な施設、教会と商業ギルドに市場などを画面でチェックした。学習モードをこなす。
30分くらい経って、声がかかる
『今回はここまでにしよう。』
「ログアウト」そう呟くと白い空間は、黒くなった。
待っていれば、カプセルの中で目が覚める。ざぱあっと水が滴りおちるのに少し驚きながらも
透けない検査着は、たっぷり水を吸っていた。寒くはない。
温度を感じる。その時やっと、さっきまでなかった感覚だったと気づいたのだった。
「これがカプセルです。調整用にでいていますが同じ型です。」
ボブスレーを思い出したのは何故だろうか。振動も動き乗り込んだ私は感じないのに。
水で満たされるのはイメージしただけで怖いけど、その前に寝てしまうので怖さは感じない筈。
周りの白衣やツナギを着た研究者が忙しそうに動くのを眺める。閉塞感を与えないように設計されたクリアなカプセルに入って、透明な窓から眺めた。
あれだ、研究目的でカプセルに入れられたらこんな景色なんだ。
その場合、非人道的な実験をされている設定ではないだろうか?
私は、ゲームの中に。最先端VRの中に入っていくだけだ。
それか、手術台?その想像は、経験がないから細部の想像はできずに。ただ、私は眠りについたらしかった。
「エンター、入りました。」
「接続率、20…40%」
「バイタル、異常ありません。」
その次に私が見えるのは、白い空間。
「わあ、ゲームみたい。」
いや、とてつもない速さでブリッジして避ける映画。あの仮想空間をイメージして作ったと説明を受けたのだった。手は見えるけど、私自身を確認する術は今のところない。
『聞こえるか?』
「はい。」手首にしているデジタルウォッチから電話の通信のような声が届く。
『では、指示に従って操作してみてくれ。』
左手のしたデジタルウォッチを操作して、ウインドウを目の前に浮かせる。見やすくなった半透明の画面は少し読みづらい。字体と太さを設定する。
「すっごくチュートリアル。」
ちょっと籠った自身の声は、ヘッドフォンをしている感覚。注意事項の文章を流し読みして、次へを選択する。
指でのタッチ。インストールしますか?にも<はい>を選べば。自身のアバター、セイナだ。鏡のように等身大に映る私。立体になるとより日本人離れした顔立ちだなと思った。
肌の感じが、加工編集した綺麗すぎる肌に思ったがそういう仕様だと思うことにする。
(私、今はセイナなんだな)
コスプレより没入感と、生身な感じが感覚を鈍くする。素材の香り、動きの抵抗と肩と首も重くない身体。その検証を脇に置き、ミッションを先に進めることにする。
「服、着替えてみる。うん。ゲームと一緒。」
作業の服にした。試験なのだから、記録されていると思うのでヒラヒラな商品は避けてみる。生産の作業の時に使うエプロンとジーパンに、バンダナスタイルだ。
次は、<店舗周辺のマップ>を見る。
建築形式や主な施設、教会と商業ギルドに市場などを画面でチェックした。学習モードをこなす。
30分くらい経って、声がかかる
『今回はここまでにしよう。』
「ログアウト」そう呟くと白い空間は、黒くなった。
待っていれば、カプセルの中で目が覚める。ざぱあっと水が滴りおちるのに少し驚きながらも
透けない検査着は、たっぷり水を吸っていた。寒くはない。
温度を感じる。その時やっと、さっきまでなかった感覚だったと気づいたのだった。
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