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第2章
1.ついカッとなってやってしまった。今では反省している
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私はエクレアちゃんはっさい。職業は薬師。
ただいま地獄にいます。
借金地獄という名前の地獄の底にいます。
「うん、こりゃまいったね」
なぜ、わざわざ5000万Gなんて借金を背負ったのか……
自分でやった事ながら、自分がわからない。
「言うなればついカッとなってやってしまった。今では反省している。
っとまぁ反省はサルでもできるし、やっちゃったものは仕方ない。現実的な反省プラン考えよう、うん」
マイお姉ちゃん改め師匠から(勝手に)受け継いだ黒いとんがり帽子…仮名で魔r(ゲフゲフ)魔女の帽子を被りなおしながら現状を確認する事にしたぜ。
うふ、うふ、うふふふふ………
「………」
閑話休題。
エクレアは現在、元師匠のアトリエの居間件調合室にいた。
アトリエはあらゆる傷を癒す『霊薬』の代金の代価として差し押さえられてたが、それをエクレアが5000万の借金をして買い戻したわけだ。
『霊薬』は死に瀕していたエクレアに対して使われたので、自分の借金を改めて背負ったともいう。
結局、借金背負った原因は⑨割ぐらいエクレアの責任だ。
期限は5年。利子はないけど5年過ぎても返せなかったら奴隷行き。
「どんな奴隷になるかは…………今は考えないでおくことにして、とにかくアトリエは自由に使えるわけだし、暮らそうと思えばここで暮らす事もできるんだけど……」
……
…………
………………
「8歳の幼女が村の外の森の中に立つ、ぽつんと一軒家で一人暮らし………却下。これロリコンなHE☆N☆TA☆I☆に襲い掛かってくださいっていってるようなものじゃん。この村って何かとそういった連中がよく外から来るし絶対避けるべき案件」
その原因だが、まずエクレアの住んでいる辺境の村。ゴッドライフの村について説明しよう
この村はストロガノフ王国の西端に位置する辺境であり、西の奥地には300年ほど前に降臨して大暴れした魔王が拠点としていた魔王城が存在する。
RPGでいえば、勇者たちが最後の拠点として立ち寄る村だ。
周辺の敵は段違いに強い。魔王が放つ瘴気……魔物や魔獣を生み出す元凶……が色濃く残ってるせいで、近辺にオーガキングとかバジリスクのような高レベルな魔物や魔獣もまれによくある頻度で出現する程度にやばい村である。
逆に中央部は瘴気が少ないので魔物や魔獣の出現や被害は少ない。
魔物や宝箱を生み出すダンジョンの類も魔王の死と共に活動停止。ただの迷宮となった事もあってか中央は平和なのだ。
平和なので必然的に冒険者の仕事はつまらない雑用とか、地味なものも多くなるわけで……
一攫千金や英雄にあこがれる者は辺境にやってくる。
夢をもって王都から平均して一ヵ月もかかる道のりをかけてこのゴッドライフの村までやってくるのだ。
で、そういった者は大体口だけ達者な馬鹿なので……
「はぁ……そもそも魔物相手に何の準備もなく挑むって本当馬鹿なんだよねぇ。傷薬の売り時ではあるけど、こちらが子供だからと上から目線だし……エクレアちゃんよく我慢してたよね」
その辺り、以前のエクレアは完全に割り切っていたのだろう。
師匠の教えにのっとって、愛想よく薬塗ったり包帯巻いたりしてたわけだし、あれで陥落したモノは大多数いただろう。そういう意味では割と商売人気質なんだろうが……
「その気質を同年代の子供達には発揮させないの、どうかと思うよエクレアちゃん。いくら仲悪くなる原因が向こうにあるといっても、好きの対義語である無関心を貫いちゃ余計心象悪くなっちゃうし」
これじゃいけないっと判断した今のエクレアは、仲を修正改め篭絡することにしたわけだ。
先日森の中でくまさんを討伐したはいいけど、怪我を負った同年代の子供3人組を見かけたので、しっかりと愛想よく手当てしてあげた。
当然向こうはかなり驚いてた。『お前の作った薬の世話にならねーよ』とか『つば直しとけばなおる』とか悪態ついてきたので……
“唾つければ治るんだ。じゃぁ本当かどうか確かめてくれないかなかな~”
なんて言いながら、傷口をペロペロ舐めてあげたら顔真っ赤にして固まった。
その隙に消毒液をかけて、薬を塗って包帯を巻いて、にっこり笑いながら『終わったよ』の一言。
毒気が抜かれたかのように、呆然としながら『あ、ありがとうな』の言葉を残して去っていったわけだ。
聞き耳立てると『あいつ…あんなに可愛かったか?』とか『以前までは目を釣りあげながら、喧嘩腰』とか『ぼくたち大人気過ぎだったんだよ』とか話してたので陥落できたとみていいだろう。
同年代の子供は後々の顧客であり、仕事上のパートナーとなりうる存在。
仲互いなんかしてたら損しかない。腹の中はどうあれ仲良くしてる方が断然お得だ。
ただ、外見美少女で中身小悪魔なエクレアに打算目的で篭絡された少年達がちょっと不憫とは思うも、借金重ねてる身で同情は無用。
利用できそうになったら美味く利用しようっと、エクレアは邪悪な笑みを浮かべつつそう決意をした。
その時のエクレアは『お花畑ヒロイン』のような天然ではなく、意図的に国を滅びへと導く女狐のようにみえた……かもしれない。
ただいま地獄にいます。
借金地獄という名前の地獄の底にいます。
「うん、こりゃまいったね」
なぜ、わざわざ5000万Gなんて借金を背負ったのか……
自分でやった事ながら、自分がわからない。
「言うなればついカッとなってやってしまった。今では反省している。
っとまぁ反省はサルでもできるし、やっちゃったものは仕方ない。現実的な反省プラン考えよう、うん」
マイお姉ちゃん改め師匠から(勝手に)受け継いだ黒いとんがり帽子…仮名で魔r(ゲフゲフ)魔女の帽子を被りなおしながら現状を確認する事にしたぜ。
うふ、うふ、うふふふふ………
「………」
閑話休題。
エクレアは現在、元師匠のアトリエの居間件調合室にいた。
アトリエはあらゆる傷を癒す『霊薬』の代金の代価として差し押さえられてたが、それをエクレアが5000万の借金をして買い戻したわけだ。
『霊薬』は死に瀕していたエクレアに対して使われたので、自分の借金を改めて背負ったともいう。
結局、借金背負った原因は⑨割ぐらいエクレアの責任だ。
期限は5年。利子はないけど5年過ぎても返せなかったら奴隷行き。
「どんな奴隷になるかは…………今は考えないでおくことにして、とにかくアトリエは自由に使えるわけだし、暮らそうと思えばここで暮らす事もできるんだけど……」
……
…………
………………
「8歳の幼女が村の外の森の中に立つ、ぽつんと一軒家で一人暮らし………却下。これロリコンなHE☆N☆TA☆I☆に襲い掛かってくださいっていってるようなものじゃん。この村って何かとそういった連中がよく外から来るし絶対避けるべき案件」
その原因だが、まずエクレアの住んでいる辺境の村。ゴッドライフの村について説明しよう
この村はストロガノフ王国の西端に位置する辺境であり、西の奥地には300年ほど前に降臨して大暴れした魔王が拠点としていた魔王城が存在する。
RPGでいえば、勇者たちが最後の拠点として立ち寄る村だ。
周辺の敵は段違いに強い。魔王が放つ瘴気……魔物や魔獣を生み出す元凶……が色濃く残ってるせいで、近辺にオーガキングとかバジリスクのような高レベルな魔物や魔獣もまれによくある頻度で出現する程度にやばい村である。
逆に中央部は瘴気が少ないので魔物や魔獣の出現や被害は少ない。
魔物や宝箱を生み出すダンジョンの類も魔王の死と共に活動停止。ただの迷宮となった事もあってか中央は平和なのだ。
平和なので必然的に冒険者の仕事はつまらない雑用とか、地味なものも多くなるわけで……
一攫千金や英雄にあこがれる者は辺境にやってくる。
夢をもって王都から平均して一ヵ月もかかる道のりをかけてこのゴッドライフの村までやってくるのだ。
で、そういった者は大体口だけ達者な馬鹿なので……
「はぁ……そもそも魔物相手に何の準備もなく挑むって本当馬鹿なんだよねぇ。傷薬の売り時ではあるけど、こちらが子供だからと上から目線だし……エクレアちゃんよく我慢してたよね」
その辺り、以前のエクレアは完全に割り切っていたのだろう。
師匠の教えにのっとって、愛想よく薬塗ったり包帯巻いたりしてたわけだし、あれで陥落したモノは大多数いただろう。そういう意味では割と商売人気質なんだろうが……
「その気質を同年代の子供達には発揮させないの、どうかと思うよエクレアちゃん。いくら仲悪くなる原因が向こうにあるといっても、好きの対義語である無関心を貫いちゃ余計心象悪くなっちゃうし」
これじゃいけないっと判断した今のエクレアは、仲を修正改め篭絡することにしたわけだ。
先日森の中でくまさんを討伐したはいいけど、怪我を負った同年代の子供3人組を見かけたので、しっかりと愛想よく手当てしてあげた。
当然向こうはかなり驚いてた。『お前の作った薬の世話にならねーよ』とか『つば直しとけばなおる』とか悪態ついてきたので……
“唾つければ治るんだ。じゃぁ本当かどうか確かめてくれないかなかな~”
なんて言いながら、傷口をペロペロ舐めてあげたら顔真っ赤にして固まった。
その隙に消毒液をかけて、薬を塗って包帯を巻いて、にっこり笑いながら『終わったよ』の一言。
毒気が抜かれたかのように、呆然としながら『あ、ありがとうな』の言葉を残して去っていったわけだ。
聞き耳立てると『あいつ…あんなに可愛かったか?』とか『以前までは目を釣りあげながら、喧嘩腰』とか『ぼくたち大人気過ぎだったんだよ』とか話してたので陥落できたとみていいだろう。
同年代の子供は後々の顧客であり、仕事上のパートナーとなりうる存在。
仲互いなんかしてたら損しかない。腹の中はどうあれ仲良くしてる方が断然お得だ。
ただ、外見美少女で中身小悪魔なエクレアに打算目的で篭絡された少年達がちょっと不憫とは思うも、借金重ねてる身で同情は無用。
利用できそうになったら美味く利用しようっと、エクレアは邪悪な笑みを浮かべつつそう決意をした。
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