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おしまいの後
尾台さんの普通
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尾台さんはあまり自分のネガティブな感情を言葉に出さないハイパー構ってちゃんなのでお世話が大変だ。
でも心は七歳なので、胸の奥に貯め込んで、あの時もあの時も私我慢してたんだからね!! 系ではなくて言葉に出さないだけで、行動には出してくるので分かりやすい。
嫌なことがあっていじけると、直ぐ隅っこ暮らしを始めるし、物影に隠れたり、体が一回転しちゃうくらい顔をツン! ってしてくるから可愛いのだ。
で、怒る理由は、俺が女の子と楽しそうにしてたとか、冷たい言い方したとか、眼鏡かけてないとか、にゃんちゃんって呼んでくれなかったとか、深刻な事ではないのでヨシとしてる。
そして、今日もまた先に家に帰って来た尾台さんが、玄関でおかえりおかえりってピョンピョンしてこなかったので、お……? って首を傾げながら部屋に入ったら、彼女はいたけど……。
「尾台さんどうしたの?」
「どうもしません」
と、まあいつも必ず第一声は怒ってませんなんだよな、絶対不機嫌な癖に、だって正直真っ暗な部屋に入った瞬間、俺とした事が尾台さんにちょっとビビったからな。
シーツの隙間からこっち見てて、おぉ!! って口から出そうになった。
鞄を椅子に置いて、ネクタイ緩めながら近寄ったら、シーツの中に入り口閉じてしまって、あらあら。
そのまま抱き締めたら、中身がふるふるしてるんだけど、いつからここでこうしてたんだろうって考えただけで押し倒したくなるな。
だってテーブルの上には夕飯がもう出来てるから、尾台さんが帰ってきてからの一連の動きを想像しただけで萌える。
「どうしていじけちゃったの?」
「いじけてないですう」
「教えて下さい、何でも言う事聞くから。大好きだよ尾台さん」
シーツの上からいっぱいキスしてあげたら、中から、う、う、って聞こえて尾台さんは顔出してきた。
「袴田君がぁ」
「はい」
「ずっと一緒だよって言ったのに夢に出て来てくれなかったからぁ!」
おっとー? これは新しいパターンだな、夢の中まで俺に依存する尾台さん最の高。
「ごめんね? 起きた時に恋しくて抱き付いて欲しくて隠れてました」
「じゃあ今抱き付く」
「うんおいで」
シーツから出てきて手を広げたから力いっぱい抱き締めてあげた、そのまま立ち上がって辺りを見渡して、ソファーの猫のクッションの位置からすると、俺の事待ってて寝てたんだなー。で、その夢に出てこなかったから怒ったのか、と推測できる。
はあ、面倒臭可愛い、俺もまともに人と付き合ったことがないからわからないし、尾台さんも誰とも付き合った事ないから、これが普通になってるけど、実際の所どうなんだろう。
背中さすってあげたら、ちゅんちゅん! って言い出して顔を見たらキスしてきて最強に可愛かったから、うん、俺達の普通はこれでいいやっと思った。
イラストはmabiさんから頂きました。
でも心は七歳なので、胸の奥に貯め込んで、あの時もあの時も私我慢してたんだからね!! 系ではなくて言葉に出さないだけで、行動には出してくるので分かりやすい。
嫌なことがあっていじけると、直ぐ隅っこ暮らしを始めるし、物影に隠れたり、体が一回転しちゃうくらい顔をツン! ってしてくるから可愛いのだ。
で、怒る理由は、俺が女の子と楽しそうにしてたとか、冷たい言い方したとか、眼鏡かけてないとか、にゃんちゃんって呼んでくれなかったとか、深刻な事ではないのでヨシとしてる。
そして、今日もまた先に家に帰って来た尾台さんが、玄関でおかえりおかえりってピョンピョンしてこなかったので、お……? って首を傾げながら部屋に入ったら、彼女はいたけど……。
「尾台さんどうしたの?」
「どうもしません」
と、まあいつも必ず第一声は怒ってませんなんだよな、絶対不機嫌な癖に、だって正直真っ暗な部屋に入った瞬間、俺とした事が尾台さんにちょっとビビったからな。
シーツの隙間からこっち見てて、おぉ!! って口から出そうになった。
鞄を椅子に置いて、ネクタイ緩めながら近寄ったら、シーツの中に入り口閉じてしまって、あらあら。
そのまま抱き締めたら、中身がふるふるしてるんだけど、いつからここでこうしてたんだろうって考えただけで押し倒したくなるな。
だってテーブルの上には夕飯がもう出来てるから、尾台さんが帰ってきてからの一連の動きを想像しただけで萌える。
「どうしていじけちゃったの?」
「いじけてないですう」
「教えて下さい、何でも言う事聞くから。大好きだよ尾台さん」
シーツの上からいっぱいキスしてあげたら、中から、う、う、って聞こえて尾台さんは顔出してきた。
「袴田君がぁ」
「はい」
「ずっと一緒だよって言ったのに夢に出て来てくれなかったからぁ!」
おっとー? これは新しいパターンだな、夢の中まで俺に依存する尾台さん最の高。
「ごめんね? 起きた時に恋しくて抱き付いて欲しくて隠れてました」
「じゃあ今抱き付く」
「うんおいで」
シーツから出てきて手を広げたから力いっぱい抱き締めてあげた、そのまま立ち上がって辺りを見渡して、ソファーの猫のクッションの位置からすると、俺の事待ってて寝てたんだなー。で、その夢に出てこなかったから怒ったのか、と推測できる。
はあ、面倒臭可愛い、俺もまともに人と付き合ったことがないからわからないし、尾台さんも誰とも付き合った事ないから、これが普通になってるけど、実際の所どうなんだろう。
背中さすってあげたら、ちゅんちゅん! って言い出して顔を見たらキスしてきて最強に可愛かったから、うん、俺達の普通はこれでいいやっと思った。
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