３０代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

第一章

ボッチ観光希望デスノデ

　偶然会ったアレンさんに、観光を勧められたが、断る！

　ボッチ平気ですから。

　断ったのに着いてくる。

　あー、もう！
　我慢したよ。無視して、市場に行き、野菜屋果物を見た。店を離れると、私の触った物を買ってついて来る。でも、もう限界。
　
　「隣にどうぞ！」（むすぅー。）

　アレンさんは、ニコニコしながら隣に来る。パタパタと犬の尻尾の幻覚が見える。可愛くなんかないからね！

　アレンさんと街を見ていると、屋台ご飯に誘われた。普段なら、断る。レストランでも断る。

　でも、屋台の魅力にはあがらえない。

　さすが、王都！！物価高い。屋台ご飯でも大銅貨2枚とかある。感覚的に2千円。そんなのをいくつか買うと、8千円！一回の食事にしては、高価だ。

　申し訳なくて割り勘をお願いするが、いつのまにかスマートに支払われていた。

　なんか、付き合ってるって噂流れた相手と王都を歩いて、奢られご飯か。小物も貢がれてるしね。
　何かモヤモヤする。

　屋台ご飯は、普通に美味しかった。王都では、ハーブも普及していた。鳥？肉のハーブ塩焼きや、チーズの入ったナンのようなもの。そして、豚骨スープもあった。

　おぅふ。仕事早いなケタイシ領。

　豚骨スープは、ニンニク、ニンジン、玉ねぎ、キノコなど色々な野菜が入っていて美味しかった。

　出汁文化ないと思っていたけど、キノコを入れるとは、やりおるな。干してから戻すと旨味アップですよー。と、心の中で言っておく。

　美味しいご飯を食べてると、なんかもう良いかな？と思って来た。ブローチ壊されたのは許してるし、なんか貢ぎ物いっぱい持ってくる姿は憐れだし。ただ、本当に王都は偶然だよね？ストーカーじゃないよね？

　それに、この人食べ方がキレイなんだよね。一緒にご飯を食べていて気持ちが良い。キレイに、たくさんあった屋台ご飯を全部食べる。

　ふふ、以前あげたラップロールもこんなふうにキレイに食べてくれたのかな？想像すると、優しい気持ちになる。

　何となく距離を縮めたまま、王都の教会本部を見に行く。

　教会は、観光スポットと聞いていたので、楽しみ。

　教会に向かう途中、ぱん！と乾いた音がした。何気なく見ると、女の人が叩かれていた。

　びっくりした。。体の大きな人が女の人を叩いている。