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〜第4章〜
97.『スイの日記 後編』
しおりを挟む『今日は色んなことがあった。
リカ先生に会いに行った。凄く怖かった。シロサキの前で裸にされて靴を舐めさせられた。改めて自分が『犬』だったってことを思い知らされたよ。
けどポチのことはなんとか隠しきれたと思う。
ホテルでポチが待ってくれていた時は嬉しかったな。
正直、私は逃げるんじゃないかって思っていた。
それでポチを守れるならそれも仕方ないと思っていた。
けどポチは私の帰りを待っていてくれた。
ボロボロの私を心配してくれていた。
…本当に嬉しかった。
帰りは散々だった。
まさか警察に追われるなんて…。
それにピンポイントに追跡してくる。
なんで場所がわかるんだ?
上手く巻けたからよかったけど。
帰ってきてからは本当に幸せだった。
ポチが私の全てを受け入れてくれるって言ってくれた。凄く嬉しかった。こんな幸せなことはない。
けどまだ全ては見せれない。
いつか必ずポチにはさらけ出す。
その日まではまだ……』
このページは何故か濡れた形跡があり、文字が滲んでいた。
多分泣きながら書いたのだろう。
『初めてだった。
私の全てを受け入れてくれる人に出会ったのは…。凄く嬉しい。私はポチから愛されていいのかな……これまで私は一方的に愛していっぱい酷いこともをしてきた。そんな私に…ポチは愛してるって言ってくれた。
組織を抜けてポチと一緒に暮らしたい。愛し合いたい。けど絶対組織は抜けられない…多分殺されるだろうな。
嫌だ!死にたくない!
ポチを置いて死にたくない!
組織を裏切ったらこの国にはいられないかもしれない。けど海外に逃げる準備は出来ている。後は実行するだけ。
明日ポチに話してみよう。
ポチなら私についてきてくれる…よね。
今シロサキから電話がかかってきた。
リカ先生のポチのことを報告しろと脅してきた。
もう腹を決めるしかない。
多分この日記もこれが最後だろう。
ポチは必ず守り抜く。
私はポチを心の底から愛してる。』
それ以降は白紙だった。。。
みつ「スイ………。」
みつれはスイの日記を全て読んだ。
自然と涙がこぼれていた。
みつれは手帳と一緒に入っていた写真を見た。
みつ「これは………ふっ……」
写真に写っていたのはみつれの寝ている姿だった。
みつ「隠し撮りしてたんだな…。言ってくれればいくらでも撮ってよかったのに……」
みつれは写真と手帳をポケットにしまおうとした時、手帳から1枚の写真が出てきて床に落ちた。
みつ「ん?もう1枚あったのか……」
みつれはその写真を拾い上げる。
みつ「これは………」
その写真の場所には見覚えがあった。
『ドッグオーディション』のステージだ。
そこには首輪をつけられて全裸にされてるスイと女が写っていた。
みつ「まさか……この女が……リカ!?」
みつれはさっきの日記を読み直した。
『まずは尊厳を奪ってやらないとね。私もリカ先生にやられたなぁ……』
『ポチを『ドッグオーディション』に出すことになった。なんか懐かしいな。無事に上手くいくといいけど……』
みつ「やっぱり…。こいつが…リカ。」
リカはスイの躾役だったことを知ったみつれ。
自然と怒りが込み上げてきた。
みつ「スイも『ドッグオーディション』経験者だったのか……。本当に私と同じだな。」
みつれは写真と手帳をポケットにしまった。。。
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