131 / 197
〜第5章〜
126.『リンの悪夢』
しおりを挟むカエデの要望でしおんはカエデを連れて、ユウゼンの廃ビル跡地にやって来た。
しおんとカエデは瓦礫の中から手掛かりになるものを探す。
しお「カエデちゃーん!なにかみつかったぁ?」
しおんはカエデに声を掛ける。
カエデは奥で瓦礫の中を漁っていた。
カエ「しおんさん!これはどうですか!?」
カエデが見つけたのはシロサキに破壊されたポータブルデバイスだった。
しお「それ……僕の壊されたヤツ……」
しおんはカエデからデバイスを受け取り状態を確認する。
データが入ってるメモリーは幸い無事だった。
しお「これを直せればイケるかも知れない…ッ!御手柄だよカエデちゃん!」
しおんは喜んだ。
破壊された部分を直せれさえすれば組織の情報が手に入る。
カエ「お、お役に立ててよかったです…///」
カエデは少し照れていた。
もうすぐ日没になる。
しおんはカエデを自宅まで送って事務所に帰ってきた。
みつれはまだ戻ってきていなかった。
しおんはカエデが見つけたポータブルデバイスの修理に取り掛かった。
みつれとリンは夜になっても眠っていた。
リンは夢を見ていた。
「先輩……リン先輩……起きてください。」
リンは目が覚める。
そこは警察学校の寮だった。
リン「ん……ハナ…ちゃん?」
ハナ「ほらはよ起きぃや。今日は朝から課題すんねやろ?リン先輩。」
ハナはリンのベッドの横に立っていた。
リン「ん~ッ……おはようハナちゃん。」
ハナ「おはようございますぅ。ほらはよ起きぃ。」
・・・場面は変わり、リンは図書室にいた。
リン「あれ?ここは…図書室?」
リンは辺りを見渡した。
まわりには誰も居ない。
図書室にはリンだけだった。
リンは机を見る。
リン「私…課題してたのか……。」
リンは課題をしていたようだった。
リンは課題のために開いていた資料に目が止まった。
それは拉致監禁に関する資料だった。
リン「・・・そういえばハナちゃんと議論したっけ………。ッ!ハナちゃん!!!」
リンはハナの名前を叫んだ。
図書室を出てハナを探すリン。
教場、食堂、グラウンド、走り回ったがハナはどこにも居なかった。
リン「ハナちゃん……どこ……」
リンは最後に体育館に入る。
するとそこには、シロサキに捕まったハナが椅子に座らされていた。
リン「ハナちゃん!!?」
ハナ「リン……先輩……」
俯いていたハナは顔をあげた。
ハナ「リン先輩は…ウチのこと見捨てるんやね……」
リン「そんな事ない!!!すぐ助ける!!」
ハナ「後退りしてるくせに何言うてんねん。」
リンはそう言われて気がついた。
自分ではハナを助けるために足を前に動かしたはずなのに、足は後ろに動いていた。
リン「なッ!?なんで!?」
リンは前に進もうとしてもどんどん後ろにさがっていく。
ハナ「ウチのことなんかなんとも思ってへんねやろ……。その行動が何よりの証拠やん…。」
ハナは涙を流す。
リン「ち、違うの!!ハナちゃん!!!」
リンは手を伸ばそうとする。
シロ「お前はこの女をその程度にしか思ってないってことだよ。」
シロサキはハナの頭に銃口を向ける。
リン「ッ!?やめろ!シロサキ!!!」
シロサキは引き金を引く指に力を入れる。
ハナ「リン先輩……さよなら………」
リン「ハナちゃん!!!!!」
リンはガバッと起き上がり、目を覚ました。
リン「はぁ……はぁ………夢………?」
リンの声に気付いたみつれがキッチンから駆けつけてきた。
みつ「リン、大丈夫か?」
リンはみつれを見て涙がこぼれた。
リン「みっちゃん……ハナちゃんが……ハナちゃんが………うっ……うっ……」
悪い夢を見たんだろうとみつれはリンを優しく抱きしめた。
みつ「大丈夫だ、リン。…大丈夫だ。」
リンは声をあげて泣いた。。。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる