上司と部下の恋愛事情

朔弥

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狙われた真尋

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 怜司に三浦を連れて帰ってもらい、アパートには海里と真尋の二人だけとなった。だが、真尋は顔を俯かせたまま、海里を見ようとしない。
「···真尋···顔、あげて···」
 真尋は無言で顔を横に振った。海里以外の手で気持ち良くなってしまった嫌悪感で海里の顔が見れなかった。
「俺がもう少し···気にかけていれば良かった···」
 辛そうな海里の声がし、抱きしめている腕に力が込められた。
 襲われる前に防げなかった後悔の念が伝わってくる。真尋は慌てて違うと言った。
「···俺が顔を見れないのは···彼奴あいつの手なんかで···反応した自分が許せない···っていうか···海里に合わせる顔がなくて···」
「真尋が嫌じゃなきゃ、触っていい?彼奴あいつの指なんかより俺の方が気持ちいいって事、教えてあげる···あんなの、感じたうちに入らないって···分かるから」
 海里の囁きに、三浦の指の感触を早く忘れたい真尋は頷いた。
 海里は抱きしめたまま、右手を真尋の半身にかけられた上着の中へと滑り込ませ、もう熱は収まっているが少し濡れている陰茎に指を絡ませる。
 緩やか上下に動かし優しく刺激を与えながら、時々、陰囊を指で転がすように愛撫する。
「··っ···んっ···」
 心地の良い刺激に、真尋の吐息から甘い声が混ざり始めた。
「どう···?気持ちいい?」
 人差し指と中指の間に挟むように手を這わせ扱かれると、躰の芯から快楽が湧き上がり真尋の太腿に力が入る。
「はっ···あっ···ん···気持ち···いい···んぅ···」
 先から滴り始めた液が海里の指の滑りを良くし、濡れた音を立てながら、次第に激しく動かされていく。
「あっ···海···り······海里···」
 何度も名前を呼ぶ真尋の唇に海里は応えるように口づけた。
 薄く開いた唇から舌を軽く抜き差しすると、せがむように真尋の舌が海里の舌を追いかけきた。口腔内を探るように動く真尋の舌に自分の舌を絡ませながら、押し戻すように今度は真尋の口腔内の奥へと舌を入り込ませていく。
「んうっ···っつ···」
 飲みきれない唾液が唇から溢れ、真尋の喉を伝い落ちていく。
 海里は唇を離し、喉に舌を這わせ舐め上げた。
「はっ···ああっ···」
 半身を愛撫され続けている刺激と、喉を這う舌の感触にゾクゾクと快感が走り抜ける。
「もぅ···イき···そ···海里···イかせて···お願い···」
 唾液で濡れた唇で艶っぽく囁く真尋の表情は妖艶で、魅了される。
「いいよ···俺の手でイかせてあげる···」
 海里は再び真尋の唇に口づけると激しくむさぼり、開放を求めて海里の手の中でビクビク震える真尋の陰茎を、絶頂へと導くようにしごいていった。
「んんっ···はぁ···んっ、んぅっ···」
 呼吸を全て奪われる苦しさに喘ぎながら、真尋は込み上げる熱を海里の手の中に放った。
「あ···はぁ、はぁ···はぁ···」
 唇を離された真尋は、海里の腕の中に抱かれながら荒々しく呼吸を繰り返す。
「真尋···大丈夫?」
 優しい海里の声が心地良く、
「ん···」
 と、小さく返事をした。
「真尋···一緒に暮らさないか?もうこんな目に合わせたくないし···この部屋に独りで居たくないだろ?」
 正直、海里が帰ってしまい独りになったら、ここであった出来事を思い出しそうでこの部屋に居たくない。
「···一緒に暮らしてるのが誰かに知られたら、海里に迷惑かけるんじゃ···」
「心配しなくていい···。俺がここに真尋を居させたくないから」
 強い瞳で見つめられ、真尋は顔を赤らめながら小さく頷いた。




─────────────────────



 ここまで読んで下さりありがとうございます!

 襲われた場所で手を出すのは···と迷いましたが、嫌な記憶を上書きして忘れさせたい海里の気持ちで書きました。
 賛否あるかもしれませんが、これもひとつの話しの流れと受け流して頂けたらと思います。

 もう少しだけ続きを書きます。。

       (2022.03.07)


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