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第4話 ないないないないないない
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俺と未来、それに加えて他2名の部隊員は司令室に呼び出されていた。
司令室は学校の校長室といった風貌をした、小綺麗さと僅かなコーヒーの香りが漂っていた。
呼び出し理由は初陣としての結果。
その結果を踏まえた上での反省点。
そして、未来の隊長辞退の直談判だ。
「本当に私は!向いてないんだってば!!」
「これは決定事項だ。
しかし、今回の戦闘データから考えなければならない点があるのは事実。」
大塚司令が持つタブレットに独断でエッグ・コアに飛び掛かっていく未来の姿が映し出される。
「会話記録データからも柏木に対しての命令も隊長としては不適切。
部隊長は何がなんでも最後まで生き残らなければならないと教わったはずだ。」
「残念ながら、部隊員を危険に晒す命令は私には出せません。
そんな教えは私の出来の悪い脳味噌からは排便のように今朝、排出されました。」
「なら、代わりの隊長がその命令を下したらどうするつもりだ。」
「無視!」
「その命令無視で部隊員全員が死ぬかもしれないぞ。その時はお前は責任を取れるのか?
皆を拾おうすれば皆を失うことになるぞ。
それともお前が全員を守れるのか?」
「それは……。」
そこで、未来は押し黙った。
現実的に不可能だというのは本人もわかっているのだろう。
ここは黙って引き下がるのが賢明だと思ったが隣に立っていた栗色の髪の色をした男が前に出て行くのを目で追った。
「でも、全員を助けたいっていう気持ちは悪くないのではないですか?
全員生き残ればそれだけ軍の力を維持し続けられる。高齢者と幼子が二局的に増え、支えるべき中間層がいない現状、戦力維持は必須事項にも思えます。」
「君は?」
「は!申し遅れました。
小川部隊所属の立花綾人です。」
「そうか、では、君に質問をしよう。
君はもしそういう状況になった時どうする?」
「取り敢えずは皆んなで助かる方法を考えます。そして、手詰まりなら僕一人で囮をします。これなら、軍規に沿ったやり方ですよね。」
「口ではなんとも言えるがな。」
「そうですね。その場に立って初めて僕の本質を見抜けると思います。
仲間を見捨てる奴か自己犠牲の獣か。
それは、今の僕にはわかりません。
でも、ここで出せる答えはそれくらいではないですか?
それにそんな状況にしないための偵察機ドローンを飛ばしているわけですし。
この軍の情報処理部隊と上層部が馬鹿でないと僕は思っています。」
「……それもそうだな。」
「あのー。」
その二人の会話に区切りが見えたところで未来が手を上げた。
「この人に部隊長をやってもらうのはダメですかね?今の会話から適正度ならこの方の方がずっと高いように感じますよ。
どうですか?
アリ寄りのアリというか検討していただけません?」
「いや、僕はまだ実戦経験がないのでお断りしたいな。」
「いやいや、同期で実戦踏んでるの私とヒロだけだよ。それに一回なんて誤差だよ誤差。
ここは一つ頼まれて、てか頼まれろ。」
「丁重にお断りさせていただきます。
柄ではないので。部隊壊滅させますよ?」
「ははん、酷い謙遜は人を傷つけるという事を知らんのかね。」
「人に重大な役割を押し付けるとその人が精神的に壊れることを知らないのかな?」
「壊れる精神の持ち主には見えませんが?
私が部隊長?ないないないないないない。」
「はははは、初陣成功させておいて、謙遜が酷いんじゃない?」
二人は笑顔で会話している。
しかし、声に僅かだが怒気のようなものを感じている。
「仲良いね。あの二人。」
隣に立っていた4人目の女性部隊員。
黒い髪色でウェーブが掛かった髪の毛。
それをポニーテールでまとめた髪型。
身長は170センチぐらいと俺とほぼ同じくらいだ。
名前は確か、藤沢イズミ。
「……そうですね。」
喧嘩するほど仲がいいという言葉はあるが司令官を前にして、それをやっていいものなのか。
黒い髪の女性は僅かに笑みを浮かべて二人を見ていた。
「そうだ、後で初陣の話聞かせてよ。
現場の意見ほど貴重なものはないもんね。」
「わかりました。」
「よし!じゃあ、そろそろ。
こーら!二人とも司令官の前だぞー!!」
ツカツカと前に歩いて行き、口喧嘩する片方の未来を軽々と片手で抱き上げる。
未来は小柄ではあるものの軍に所属する以上、筋力量はそれなりにあり、重いはずなのに。
「あーー、ちょっと!!降ろして!!」
「あー、はいはい。可愛いね。
おーし、おしおし。」
未来は黒髪の女性に頭を撫でられる度に大人しくなり赤面して行く。
足をジタバタしているもののそれは虚しくも空を切っていた。
「ぎらーい!!」
「そんなこと言わないでー!
お姉さん泣いちゃうぞーー!!」
いっそ、撫でられる雑さと速度が上がり、未来はぶすくれた表情になり、大人しくなった。
「大塚司令。私達の部隊は当分はこの2人に交互で部隊長やらせてみてはいかがですか?
部隊の頭が多い事には良いのと思うんですけど。」
「頭が多いということは作戦指示、方針が纏まりを持ちにくくなるぞ。
いざという時の動きだしが鈍くなり、命の危機に見舞われる。オススメはしない。」
「いいえ、そんな事ないですよ。
どうせ、この2人はどちらが部隊長でもぶつかる所はぶつかりますよ、きっと。」
そう図星を突かれた言葉に未来はそっぽを向き、立花は後頭部を触りながら「はははは……」っと苦笑いをしていた。
「それに最初の任務は訓練を含めたものを組んでくれてるんでしょ。」
「緊急時は別だがな。」
「なら、当分は部隊長二人体制で決定って事でいいですね。」
「……わかった。
しかし、緊急時は小川未来を暫定部隊長としろ。」
「はぅ……!?」
「了解です。よかったねー、未来ちゃん。部隊長だよー!頼りになって可愛いね。」
未来は一瞬絶望した表情と悲痛な声にならない悲鳴を上げてから全身を脱力した状態になっている。
「では、私たちはこれで失礼します。」
俺達は司令室を後にした。
******************
・【筋力】身体能力を表す。
・【体力】持久力を表す。
・【気力】集中力、意識を保つ力を表す。
・【速度】反射神経、動体視力を表す。
******************
司令室は学校の校長室といった風貌をした、小綺麗さと僅かなコーヒーの香りが漂っていた。
呼び出し理由は初陣としての結果。
その結果を踏まえた上での反省点。
そして、未来の隊長辞退の直談判だ。
「本当に私は!向いてないんだってば!!」
「これは決定事項だ。
しかし、今回の戦闘データから考えなければならない点があるのは事実。」
大塚司令が持つタブレットに独断でエッグ・コアに飛び掛かっていく未来の姿が映し出される。
「会話記録データからも柏木に対しての命令も隊長としては不適切。
部隊長は何がなんでも最後まで生き残らなければならないと教わったはずだ。」
「残念ながら、部隊員を危険に晒す命令は私には出せません。
そんな教えは私の出来の悪い脳味噌からは排便のように今朝、排出されました。」
「なら、代わりの隊長がその命令を下したらどうするつもりだ。」
「無視!」
「その命令無視で部隊員全員が死ぬかもしれないぞ。その時はお前は責任を取れるのか?
皆を拾おうすれば皆を失うことになるぞ。
それともお前が全員を守れるのか?」
「それは……。」
そこで、未来は押し黙った。
現実的に不可能だというのは本人もわかっているのだろう。
ここは黙って引き下がるのが賢明だと思ったが隣に立っていた栗色の髪の色をした男が前に出て行くのを目で追った。
「でも、全員を助けたいっていう気持ちは悪くないのではないですか?
全員生き残ればそれだけ軍の力を維持し続けられる。高齢者と幼子が二局的に増え、支えるべき中間層がいない現状、戦力維持は必須事項にも思えます。」
「君は?」
「は!申し遅れました。
小川部隊所属の立花綾人です。」
「そうか、では、君に質問をしよう。
君はもしそういう状況になった時どうする?」
「取り敢えずは皆んなで助かる方法を考えます。そして、手詰まりなら僕一人で囮をします。これなら、軍規に沿ったやり方ですよね。」
「口ではなんとも言えるがな。」
「そうですね。その場に立って初めて僕の本質を見抜けると思います。
仲間を見捨てる奴か自己犠牲の獣か。
それは、今の僕にはわかりません。
でも、ここで出せる答えはそれくらいではないですか?
それにそんな状況にしないための偵察機ドローンを飛ばしているわけですし。
この軍の情報処理部隊と上層部が馬鹿でないと僕は思っています。」
「……それもそうだな。」
「あのー。」
その二人の会話に区切りが見えたところで未来が手を上げた。
「この人に部隊長をやってもらうのはダメですかね?今の会話から適正度ならこの方の方がずっと高いように感じますよ。
どうですか?
アリ寄りのアリというか検討していただけません?」
「いや、僕はまだ実戦経験がないのでお断りしたいな。」
「いやいや、同期で実戦踏んでるの私とヒロだけだよ。それに一回なんて誤差だよ誤差。
ここは一つ頼まれて、てか頼まれろ。」
「丁重にお断りさせていただきます。
柄ではないので。部隊壊滅させますよ?」
「ははん、酷い謙遜は人を傷つけるという事を知らんのかね。」
「人に重大な役割を押し付けるとその人が精神的に壊れることを知らないのかな?」
「壊れる精神の持ち主には見えませんが?
私が部隊長?ないないないないないない。」
「はははは、初陣成功させておいて、謙遜が酷いんじゃない?」
二人は笑顔で会話している。
しかし、声に僅かだが怒気のようなものを感じている。
「仲良いね。あの二人。」
隣に立っていた4人目の女性部隊員。
黒い髪色でウェーブが掛かった髪の毛。
それをポニーテールでまとめた髪型。
身長は170センチぐらいと俺とほぼ同じくらいだ。
名前は確か、藤沢イズミ。
「……そうですね。」
喧嘩するほど仲がいいという言葉はあるが司令官を前にして、それをやっていいものなのか。
黒い髪の女性は僅かに笑みを浮かべて二人を見ていた。
「そうだ、後で初陣の話聞かせてよ。
現場の意見ほど貴重なものはないもんね。」
「わかりました。」
「よし!じゃあ、そろそろ。
こーら!二人とも司令官の前だぞー!!」
ツカツカと前に歩いて行き、口喧嘩する片方の未来を軽々と片手で抱き上げる。
未来は小柄ではあるものの軍に所属する以上、筋力量はそれなりにあり、重いはずなのに。
「あーー、ちょっと!!降ろして!!」
「あー、はいはい。可愛いね。
おーし、おしおし。」
未来は黒髪の女性に頭を撫でられる度に大人しくなり赤面して行く。
足をジタバタしているもののそれは虚しくも空を切っていた。
「ぎらーい!!」
「そんなこと言わないでー!
お姉さん泣いちゃうぞーー!!」
いっそ、撫でられる雑さと速度が上がり、未来はぶすくれた表情になり、大人しくなった。
「大塚司令。私達の部隊は当分はこの2人に交互で部隊長やらせてみてはいかがですか?
部隊の頭が多い事には良いのと思うんですけど。」
「頭が多いということは作戦指示、方針が纏まりを持ちにくくなるぞ。
いざという時の動きだしが鈍くなり、命の危機に見舞われる。オススメはしない。」
「いいえ、そんな事ないですよ。
どうせ、この2人はどちらが部隊長でもぶつかる所はぶつかりますよ、きっと。」
そう図星を突かれた言葉に未来はそっぽを向き、立花は後頭部を触りながら「はははは……」っと苦笑いをしていた。
「それに最初の任務は訓練を含めたものを組んでくれてるんでしょ。」
「緊急時は別だがな。」
「なら、当分は部隊長二人体制で決定って事でいいですね。」
「……わかった。
しかし、緊急時は小川未来を暫定部隊長としろ。」
「はぅ……!?」
「了解です。よかったねー、未来ちゃん。部隊長だよー!頼りになって可愛いね。」
未来は一瞬絶望した表情と悲痛な声にならない悲鳴を上げてから全身を脱力した状態になっている。
「では、私たちはこれで失礼します。」
俺達は司令室を後にした。
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・【筋力】身体能力を表す。
・【体力】持久力を表す。
・【気力】集中力、意識を保つ力を表す。
・【速度】反射神経、動体視力を表す。
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