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3章『転生×オメガ=溺愛される』

05※

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初めて中に出された在昌さんの精は火傷してしまいそうな程、熱かった。最奥に穿たれ、ドクドクと何度も精を叩き付けられて、何度も失神した。それでも止まない在昌さんの激情に私の頭は真っ白になっていった。

「ぁ…ひ、ぅ…」
「もっと、もっとだよ、真緒」

気付けばベッドに運ばれ、動物のように後ろからガツガツと犯されていて。胸を揉みしだかれ、届かないところまで奥を抉られ、快楽が苦しみに変わっていく。けれど、浅ましい私はその苦しみすら快楽に変わり…のエンドレスだった。天国で、地獄のように感じる。

「はぁ…あ、ぁ…も、あり、まささん…っ」
「辛い?けど、止めてあげない。俺がどれだけ君を愛しているか知ってもらわないと」

君が思っている以上に愛しているよ、と耳元で囁きながら何度目かの精をナカに吐き出した。

今までは絶対にスキンを付けていたのに。その行為がまるで私への想いのように感じた。無責任では無く、真逆の、感情。

もしかしたら批判を受ける行為なのかも知れない。けれど、私は嬉しかったのだ。

「俺の精液と真緒の愛液でぐちゃぐちゃだね」
「ぁう…!」

シーツに溜まった二人の体液を見つめながらうっとりと囁く在昌さんのモノが更に大きくなり、ギチギチだった私の秘部が悲鳴を上げる。

「ゃ、もぅ、おっきぃのやだぁ…っ」
「真緒が可愛いのが悪いんだよ?」

息を荒げながらぐるりと腰を回せばイイ処に何度も当たる。その度に絶頂を迎え、私の体力は限界を超えていた。

「はぁ…、も、だめなの、あり、まささんっ…!」
「…真緒、俺の愛、受け取って貰えた?」

在昌さんの言葉に何度も頷く。早く解放して欲しかった。けれど在昌さんは私の態度に納得いかなかったのか、動きが緩慢になり、ゆっくりと攻め始める。こんな愛撫では在昌さんの終わりが見えない。

「真緒は分かってないね。俺は真緒が居なきゃ生きていけないくらいに愛してるのに」
「はぅ…」
「それでも真緒は不安なの。いつ来るか分からない不安が大切なの」
「違…」

再度在昌さんの表情が陰る。分かってはいたけれど、私が彼を不安にさせているのだ。でもでもだって、と言ってずっと放棄している。彼との未来を。

何度も決断した。けれど私こそ在昌さんが居なければ生きていけない程に彼を愛しているという結論だったのに。言葉にした筈なのに、弱い私が顔を出して全てを否定する。

彼に好きと言った。愛していると言った。けれど、在昌さんの放つ想いの重さとは違ったのかもしれない。きっと在昌さんは私が悩む前から分かっていたのではないだろうか。

私が消えるかも知れないという未知数の未来を。

在昌さんと有沢さんの言う通りなのかも知れない。来るかも分からない未来を悲観して何が変わるというのか。

「…真緒」

私は首を在昌さんの方へと向け、小さな口付けを落とした。そして汗ばんだうなじに張り付く髪の毛を掻き上げてこう言った。

「在昌さんと番になりたいです」

だから、噛んで、と。

やけくそでも何でも無い。
在昌さんに責められたから、でも無い。

本心だった。心から在昌さんと番になりたいと思ったのだ。弱い心を捻じ伏せて、私は本心を言った。

――その私の気持ちは在昌さんに届いたようで、お腹に腕を回し、身体が溶け合う程に密着した。煩い互いの心臓の音が重なりあい、全てが蕩けてしまいそうだった。

興奮と歓喜の狭間で。

「真緒、いいの」
「私の方が在昌さんを愛しているんです。その私が噛んでって言ってるんですよ?」
「いや、俺の方が愛してるし」
「いやいや、私の方が…」

ふと前にも同じようなやり取りをした事を思いだした。それは在昌さんも同じだったようで、二人顔を見合わせて笑い合う。

そんな些細な事が幸せだった。
今まで悩んでいた事が嘘のように心が晴れやかになっていた。

うなじがぽぅ、と熱を持つ。早く噛んでと言っているようで、ねだるように在昌さんに擦り寄った。

「――噛んでしまったらもう戻れないよ?」
「はい」
「他に良い人が現れても俺から逃れられない」
「はい」
「まぁ、逃がさないけど」

クツクツと笑いながら私のうなじに舌を這わす。擽ったくて身を捩れば、更にキツく抱きしめられた。まるで逃がさないと言っているようで、嬉しさが込み上げる。

「真緒、俺の番になってくれる?」
「はい、在昌さんも私の番になってくれますか?」
「勿論。…あぁ、本当に堪らないなぁ…。真緒が俺だけのモノになるんだ」

ちゅう、とうなじを吸いながら囁く在昌さんの声色は本当に嬉しそうだった。同じ気持ちで番になる私達は世界で一番幸せなのではないだろうか。

「…在昌さん……痛み的な意味で怖いんで早めにしてもらっても…」
「あぁ、ごめんね。そうだよね。痛かったら後で俺の首も噛んで良いからね。お揃いだ」

見えない恐怖、というものがある。注射は見ない派だけれど、それはそれで怖いのだ。それと同じで噛む、と言っても可愛らしいものでは無いらしく、歯痕がくっきり残るくらいに噛むらしい。痛い。けれど、それよりも番になりたい気持ちが先行するのだ。

「せーの、で行こうか」
「は、はい。声を掛けてくれると気持ちが楽かも…いったぁぁぁ!!」

何とも色気の無い二人だろうか。番になる神聖な行為をこんなギャグチックで致しても良いのだろうか。けれど、これはこれで私達らしいのかもしれない。



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