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終章『転生×オメガ=幸せになる』

02※

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まるで飲み物のように溢れる愛液を啜る在昌さんに目を逸らしたくなるが、心の底では見ていたい願望も有って。まるで奉仕をさせているかのような錯覚に陥る。
跪いて秘部に愛撫する在昌さんの股間は苦しそうに膨らんでいた。甘美な絵面だと、思う。

「んぁ…はぁ、ン…気持ちぃよぉ…」

目を見て素直に言葉を紡げば嬉しそうに目を細める在昌さんにきゅん、と胸が鳴る。在昌さんはどちらかと言えば奉仕する方が好きなようで、えっちもだけれど、私生活でもその様子が窺えた。
例えば一緒に入る時とか、介護レベルで奉仕される。風邪を引いたり体調が悪くなった時も然り。
家事は私の仕事だから平日はやらないけれど、土日は私のお休みの日と言って全くやらせてくれない。

本当、スパダリだと思う。

「考え事?余裕だね」
「ひゃああぁんっ!」

ぼーっとしていたのだろうか。不服そうな表情を浮かべた在昌さんが私のナカに指をイれる。そして的確に弱いところを突かれれば、忽ち私の頭は真っ白になってしまって。

「何考えてたの?」
「あぁっ…!ん、ぁう!ひぁあっ…!」
「言えない事でも考えてたのかな?」

違う。貴方の事を考えていたんです、と言いたくても快楽が強すぎて言葉にする事が出来ない。そんな私を責め立てるかのように、グリグリとナカを刺激する。

「ぁうっ…!あ、あぁ…!」
「ほら、あんあん喘いでないで教えてくれないかな」
「きゃう…!だ、って在昌さ、ぁうっ!」

そう言いながら手の動きは止まらない。寧ろ激しさを増していくばかりで。言いたいのに喋らそうとしてくれないのは誰なのか。

じわり、と目尻に涙が滲む。泣き出しそうな私に気付いた在昌さんは指を引き抜き、下から食むような口付けをくれた。

「ごめん、意地悪しすぎちゃったね、可愛くて、つい」
「ぅう…在昌さんのおばか…!」
「真緒におばかって言われるのも悪くないなぁ…」

私の悪口にうんうん、と頷きながら余韻に浸る在昌さんに苦笑するしかない。少しだけ怒っていた。本当だ。けれど、こうやって愛を感じるとどうでも良くなってしまう。

「こほん。さっきは、在昌さんがスパダリだなって思ってたんです」
「すぱだり…?」
「はい。容姿も性格も仕事もハイスペックな男性の事を指します」
「ああ、スーパーダーリンの略かな」

元々はボーイズなラブジャンルで使われていた言葉らしいけれど、それは言わないでおいた。

「俺はスパダリじゃないよ?」
「え、そんな事ないですよ。在昌さんは格好良いし、高身長ですし、お仕事の立場も重役ですし、家事も一人で出来ますし――…」
「けど、真緒が居なきゃ生きていけないからスパダリじゃないよ。寧ろ真緒がスパ嫁だよ。スーパー嫁。可愛いし、身長はすっぽりと収まるサイズだし、淫乱だし、身体はふわふわだし、ご飯は美味しいし、可愛いし、淫乱だし、家事は完璧だし、えっち」
「ウワァァァァ!!」

何回目だこのやり取り!しかもしれっと淫乱連呼しないで…!
上目遣いで褒める在昌さんにチョップしながら言葉を遮る。いや、言い足りないって表情で見ないで。
そして前から言う、私が居ないと生きていけない発言はどうなの。それは私の台詞ですよ。

「スパ嫁の真緒は可愛いなぁ」
「スパダリの在昌さんの方が可愛いです」
「へぇ…?」

にぃ、と笑みを浮かべる在昌さんに背筋がぞわっとする。この笑みを浮かべる在昌さんは悪い事を思いついた時の在昌さんなのだ。身体で実証済みだ。

「じゃあどっちが可愛く鳴けるか勝負しようか?」
「鳴けるかって…!ひぁん!」
「カワポいちー」
「かわぽって…ぅあ、ぁあっ…!」

膣内への愛撫を再開した在昌さんは私が喘ぐ度にカウントする。もしかしてかわぼって可愛いボイスの事だろうか。一体何処からそんな言葉を覚えるのか。それか作っているのか。スパ嫁って言い出すくらいだもの。

それはさておき、狡い。狡すぎる。勝てる訳がない。秘部を人質に取られた私はどうする事も出来ない。せめて一矢報いる為に震える足でジーンズ越しから膨らんだ性器を刺激してみた。

「っ…!」

…まさかの反応だった。一瞬だったけれど、在昌さんの薄い唇から吐息が漏れたのをこの私が聞き逃す訳が無い。

「ン、はぁ…っあ、ン…かわぼ、いちですっ…!」
「…それは今度、ね」
「ンぁっ…!ゃ、あぅ…!あ、あ、きちゃう…!あぁぁ…っ!!」

けれど、それが限界だった。今の反撃で全ての力を使い果たしてしまった私は、グリグリと気持ち良い突起を捏ねられ呆気なく絶頂を迎えてしまった。


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