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デューダイデン・アウグスブルクという男。 !グロ注意!
しおりを挟む冷気を含んだ疾風がごうと吹き抜け、鋼鉄製の鎧に穴を開けた。
胴の真ん中を大きくくり抜かれ、林檎を落としたように同僚だったモノが地面に転がる。その際、かろうじて形を保った金属の部分が耳触りなけたたましい音を夜闇に奏でる。
この異音を聞きつけた通行人が警備隊へ通報してくれることを期待するが、庶民どころか貴族でさえ関わり合いを避ける筆頭のアウグスブルク邸宅周辺に進んで足を運ぶ酔狂、いや命知らずな人間はそうそういないだろう。
安酒に釣られるんじゃなかった。
内心吐き捨てた男は眼前にて蠢く何かを睨む。けれどその目には虚勢の下にしっかりと恐怖が滲んでいた。自分の知識と常識に遠く及ばない異形が瞬く間に同僚を殺害したのだから無理もなかった。しかもそれが立て続けとあってはどんな益荒男でも恐れない方が難しい。
巨大な肉の異形が前腕だろう鋭角を真横に振る。辺りに血液と肉片が飛び散り、鼻が曲がりそうなほど強烈な異臭を撒き散らす。
「今一度問おう」
異形は肉の隙間から口を出し、嗜虐の笑いを浮かべる。
「“それ”を差し出せ。そうすれば貴様の命は見逃してやろう」
「こっ、断る! それよりも貴様のような化け物がどうやってこの皇都に入り込んだ!」
異形の指したそれ、倒れ伏した片腕のない赤髪の冒険者らしき男を背に、男は剣を握り直す。
その切っ先は小刻みに揺れていた。
死体にされた同僚含め、男は皇都ナタールの兵士で、皇都警備隊に属する一兵卒だ。警備隊の多くは市民上がりか家督を継ぐ必要のない低位貴族令息によって構成され、日夜、皇都の治安維持につとめている。つまり何が言いたいか。彼等が相手にするのは専ら人間のみであり、魔物との戦闘経験は片手で数えるほどしかなかった。
正直今すぐにでも逃走を図りたいし、内なる悪魔が幾度も赤髪の男を差し出せと囁いてくるが、彼の中の天使が騎士たる者、騎士道に殉じろとそれらを強く撥ねのける。
「化け物……ふっ、ふはははは。はっーはっはっはっ」
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しかしそれを男は鼻で笑う。
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「…………醜くくない?」
また化け物の雰囲気が変化する。
「母を殺して生まれた私が? 両親に全く似ていなかったが為に不義の子とうたわれた私が? 後妻に疎まれ醜いと虐待された私が? 優秀すぎる弟と比べ続けられ何をしても認められなかった私が? 家督を得んと殺しにきた弟を殺し返した私が? そうか、そうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうかそうか」
背筋も凍る狂気だ。しかしそれは瞬時に薄れ、機嫌のよい笑みを形づくる。
「其方、無能の割にはなかなかどうして、見所のある男ではないか。どうだ。其方さえ良ければ滅びゆくこの街を捨て、私の下で働いてみぬか。給金も今の倍、いや三倍、五倍は弾んでやる。環境も装備も今よりずっと上等なものを揃えてもやろう。警備隊のような安月給では味わえない贅沢が出来るのだ。今のまま正当な評価もされず一生、日の目を浴びることのない雑用人生より遥かにいいぞ」
化け物は両手の手らしき鋭角をバッと広げる。勢いに乗った風は壁に当たり、スジをつける。その異様な鋭利さは、人へ向いたとき、とんでもない凶器に転じると容易に想像がついた。
「お断りだ糞野郎」
男は中指をたてて拒否の姿勢を示す。このまま甘言に乗る振りをすればもっと長く生き存えただろう。だがそれでも警備隊を愚弄されるのだけはどうしても許せなかった。
「金? 装備? 環境? んなもん、なーんも魅力がねえよ。つーか俺は警備隊が心底性に合ってっし、誇りを持ってやってんだ。……あんま舐めた口叩いてんじゃねえよ」
格好良く啖呵を切るはいいものの、男にはコレといって窮地を凌ぐ策があるわけではなかった。
あるとすればただ一つ。
彼は懐の警笛を取り出し、次の瞬間、肺腑の中の空気を吐ききるほどにそれを吹いた。響き渡る高音。
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「貴様っ!」
「おっと。悠長に俺と駄弁っていていいのか。あと数分もしない内に他の警備隊どころか魔法使い様方が駆けつけてくるぜ。そうなりゃテメエなんぞ、あっちゅー間に瞬殺ってもんよ」
「そうか…………残念だ」
デューダイデンと名乗った魔物がゆっくりと腕を動かす。高反発マットレスを全力で押したように鋭角を肉の中に埋める。大変意味不明なポーズだが、決して巫山戯ている訳ではない。
そしてデューダイデンが動く。限界まで収納したそれがバネが弾けるように放たれる。
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「アアアアアアアアアア! ぐ、う、うぅ、くど、い!」
「ならばせめて痛みなく逝かせてやろう」
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「ぼ……ず、に……ろ」
それを最後に男の眼から光が消え、糸の切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。からりと転がったロケットペンダントの口が開く。そこには穴があきながらも幸せそうな家族の肖像画が収まっていた。
デューダイデンはそれを温度のない目で眺める。
「…………くだらん」
デューダイデンから伸びた肉の鋭角がペンダントを粉々に砕く。
その時だった。
「そこで何をしている!」
現れたのは、そこそこ見目麗しい男だった。顔以外ほぼ全身を隠している鮮やかな青色のローブは一目で分かるほど上等なものであり、月明かりを浴びてキラキラと輝いている。手にした金属スタッフの先端には、何かの紋様を刻んだ薄水色の大きな宝石がくっついていた。先程男の話しにあった精鋭とやらだろう。
均整のとれた美しい顔を嫌悪に歪め、男は杖を前に突き出した。
「貴様、やはり魔物であったか!」
「隊長!」
遅れて彼の仲間だろう者達が到着する。皆、デューダイデンを視認するなり、穢らわしいといわんばかりに愁眉を寄せ、武器を構える。
隊長と呼ばれた男が声を張り上げる。
「これより元アウグスブルク侯爵、魔物の討伐を開始する! 総員戦闘準備!」
「「「「ハッッッ!!」」」」
「……喧しい」
「え」
空気を断ち切る強烈な薙ぎ払いが、風の刃となって男達を切り裂いた。
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一拍遅れて棒立ちとなっていた男達全員の上半身がずるりと崩れ、半身を残して道路に落ちた。噴水のように噴き上がる鮮血と新たに加わった臓物の臭いが空気を汚す。
「他愛もない」
再び静寂の戻ったそこへデューダイデンは緩慢な速度で歩を進める。
行き先は倒れ伏した赤毛の男。ヘルブリンによって片腕を吹き飛ばされたオズの元だった。
肉の手がオズの髪を掴み、無理矢理持ち上げる。血を流し過ぎた所為か、その顔は青を通り越して白く染まり、意識はない。
そのまま連れていくのだと思いきや、デューダイデンはその手を離し、踵を返す。
「…………運が良ければ生き残れるだろう。だが魂の殆どを喰われた状態ではそれも無理に等しいだろうがな」
デューダイデンは新たに生やした肉の手で魔法使い達を掴み、そのまま邸宅の方へズルズルと去っていく。
頭上ではデューダイデンを祝福するかのように月の光が照らしていた。
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