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見つけた!

なのに、レオンが振り向いた時の笑顔を見て何故か悪寒がした。

彼女がレオンと去って行ってから体が動けるようになったが、まだ頭も胸もぽわぽわ?してる。

急いで入学式会場に行って、「新入生代表
ティアリーぜ・アスパルト令嬢」と壇上に立った時はじめて彼女の名前を知った。
名前も可愛い。
アスパルト?って言ったよな?
え?じゃレオンの妹ってこと?
病弱で、ワガママで傲慢な?


ん?
何か忘れてるような??
いや!今は彼女に集中だ!

少し目線を下げながら代表挨拶をはじめた彼女の声は澄んだ湖を連想させるような可憐な声だった。
声も可愛い。

最後にお辞儀をした時彼女の目とあった気がした。
やっぱり運命の人だ!

彼女、いやティアリーゼ嬢が壇上から降りるまで目が離せなかった。
周りの生徒達も一瞬の間の後、一斉に拍手しはじめた。
「美しすぎる」「なんて可憐なの」「あれがアスパルト家の隠された宝珠」
みんな彼女ティアリーゼ嬢のことを絶賛し男たちは頬を染めている。
やめろ!俺のティアリーゼ嬢を見るな!

彼女と交代で兄上が壇上に上がった時にも目が合ったがこれは運命ではない。
ただ兄上の目が一瞬申し訳なさそうな、残念な子を見るような目だったのが気になったが、そんなことはどうでもいい!
やっと会えたからには、俺の事を知ってもらわないことには、始まらない。



ティアリーゼ嬢が入学してから1週間。


移動教室の時間を調べ、偶然を装ってすれ違う時に声をかけよう大作戦!は彼女を見かけただけで動けなくなり近づくこともできない。自分が情けなくて、自室で枕に八つ当たりもしたが、1ヶ月もたつとティアリーゼ嬢とすれ違うこともできるようになった。

いつも友達に囲まれて、頬をピンク色に染めながら笑顔で過ごしてるようで安心した。
彼女は控え目なのがよくわかる。
幼少期のあの噂はなんだったのか気にはなったが真実の彼女は控え目で大人しいタイプだ。

次の目標は声掛けだな!

俺の横では幼馴染の2人が「「ヘタレ」」と言っていたことも気付かなかった。



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