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第五十話 実家にて〜その十七
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警察が去った後、登が幸に話し掛ける。
幸は千冬を見る。そして、千冬の目線に合わせて、かがんだ。
「千冬ちゃん。今日は怖い思いさせてごめんね」
「ううん。あたしこそ、ごめんなさい」
「え?」
「あたしが歩く方選んだからこんなことになって・・・・・」
「・・・・・・そんなことはないよ!千冬ちゃんは何一つ悪くない。むしろ、千冬ちゃんが途中、トイレ行きたいって嘘言わなかったら、家に押しかけられて、余計に大変なことになってたかもしれない。だから、気にしないで」
「・・・・・・うん。わかった」
千冬は登の方を向いた。
「登兄もごめんなさい」
「えっ?何が⁉」
「あたしがハンカチ落としたせいで巻き込んじゃって・・・・・・」
「・・・・・・」
登が千冬の目線に合わせるようにかがむ。
「いや、別にあのくらいどうってことないから大丈夫だよ」
「ほんと?」
「ああ。ほんとさ」
「・・・・・・よかった」
千冬は少しホッとした顔をする。登が二人の顔を見る。
「今更だけど、二人とも怪我とかは大丈夫?」
「大丈夫!」
「大丈夫です」
「それならよかった。でも一人で刃物持った相手を押さえるなんて幸さんってすごいんだね」
「ほんと、すごかったよ。相手のナイフを逸らして、腹に思いっ切り膝蹴りして!」
千冬がその時の幸のマネをする。
「ちょっと千冬ちゃん!」
「それはすごいなぁ」
「うん。女優の桃山千遥と同じくらいかっこ良かった!」
「いえ、知り合いの警察官から護身術を教わっていたので、それが運良く上手くいっただけで・・・・・・」
「それでも、そうできることじゃないよ」
「そうだよ」
「・・・・・・ありがとうございます」
幸は千冬を見る。そして、千冬の目線に合わせて、かがんだ。
「千冬ちゃん。今日は怖い思いさせてごめんね」
「ううん。あたしこそ、ごめんなさい」
「え?」
「あたしが歩く方選んだからこんなことになって・・・・・」
「・・・・・・そんなことはないよ!千冬ちゃんは何一つ悪くない。むしろ、千冬ちゃんが途中、トイレ行きたいって嘘言わなかったら、家に押しかけられて、余計に大変なことになってたかもしれない。だから、気にしないで」
「・・・・・・うん。わかった」
千冬は登の方を向いた。
「登兄もごめんなさい」
「えっ?何が⁉」
「あたしがハンカチ落としたせいで巻き込んじゃって・・・・・・」
「・・・・・・」
登が千冬の目線に合わせるようにかがむ。
「いや、別にあのくらいどうってことないから大丈夫だよ」
「ほんと?」
「ああ。ほんとさ」
「・・・・・・よかった」
千冬は少しホッとした顔をする。登が二人の顔を見る。
「今更だけど、二人とも怪我とかは大丈夫?」
「大丈夫!」
「大丈夫です」
「それならよかった。でも一人で刃物持った相手を押さえるなんて幸さんってすごいんだね」
「ほんと、すごかったよ。相手のナイフを逸らして、腹に思いっ切り膝蹴りして!」
千冬がその時の幸のマネをする。
「ちょっと千冬ちゃん!」
「それはすごいなぁ」
「うん。女優の桃山千遥と同じくらいかっこ良かった!」
「いえ、知り合いの警察官から護身術を教わっていたので、それが運良く上手くいっただけで・・・・・・」
「それでも、そうできることじゃないよ」
「そうだよ」
「・・・・・・ありがとうございます」
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