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遊学

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「お待ちしていました。シュルク姫。」
「…はい。」
私は遊学先のツルグア国についた。
ここでは私は姫となる。
父様がもし私が次期王妃だと分かったら更に危険になると…姫として行かせることにしたのだ。
「ここがあなたの部屋となります。部屋から出てはなりません。」
「…はい。」
私は最低限喋らない
タール様に会いたい
その一言を発しないためだ
「…それと…王子には関わらないでください。王子は単純ですから。あなたを見ればすぐに惹かれるでしょう。」
「…分かりました。」
私は扉を閉めた。
「タール様…会いたいよ…人質なんてなりたくないよ…」
私は1人になった途端に泣き出した。
8歳の少女にそんな重荷を背負わせるなんて無理だったのだ。
メイド達は…この国の王宮で働くことになっている。
住む所は私の部屋の隣だ。
だから会おうと思えば会えるのだが…仕事は夜中まであるから会えるはずがない。
私に求められているのは…ただ静かに過ごすこと。
誰にもその存在が知られてはいけない。
私は…のだ。
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