312 / 576
第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密
311.キャスリーヌと、賑やかな魔導具。
しおりを挟む
キャスリーヌは、ナンシー・ボーンの家族を探し出した。
「ナンシー。ナンシー。」
と呼ぶ成人男性。
「姉ちゃん、帰るよ。」
という男の子の声。
「ナンシー。しっかり。」
という成人女性。
「帰っちゃうの?
まだまだいいよね?
仲間が増えた。
1人、2人、3人。やったね。皆一緒にいようよ。
1人は嫌だよね?」
5歳くらいの男の子の誘う声。
「聞こえているよね?
置いていかないよね?
ずっと一緒にいるよね?
今から1人になんてしないよね?」
男の子の声は、続く。
「ぼくは、お家から誘拐されて、きみ達といるんだよ。
誘拐したのに置いていくなんて、酷いよね。
ぼくもお家が恋しいな。
お父さんお母さん、お姉ちゃん、元気かな?
会いたいな?」
男の子の声は、寂しがった後、ケタケタ笑い出す。
「寂しいなあ。ぼく1人。
1人なんて、つまらない。
あ、そうだ。
つまらないから、何かしようっと。
つまらないから、呪っちゃおう。
呪うぞ、呪うぞ。
ぼくを誘拐した恨みー。」
と男の子の声。
女の子の声が加わる。
「お母さんが、怪我をしたの。だから、ね?
お母さんの痛みを分からせてあげるね。
痛い思いをするのは、誰がいい?
せーので、指をさしてー。きゃはは。」
と女の子の声。
「誰も指をささなかったから、1人選ぶね。
私、男友達がいないから、君にする。
痛いの、痛いの、飛んでこいー。」
と女の子の声。
「頭が痛い。」
と悲鳴を上げる男の子。
「取り立てにきたよ。」
キャスリーヌは、にこにこしながら近づく。
男の子の声と女の子の声は、それぞれ、魔導具だ。
「お支払いは、現金一括払い。不足分は、労働で返すんだよ?
さあ、契約書にサインだよ。」
とキャスリーヌ。
「ナンシー。ナンシー。」
と呼ぶ成人男性。
「姉ちゃん、帰るよ。」
という男の子の声。
「ナンシー。しっかり。」
という成人女性。
「帰っちゃうの?
まだまだいいよね?
仲間が増えた。
1人、2人、3人。やったね。皆一緒にいようよ。
1人は嫌だよね?」
5歳くらいの男の子の誘う声。
「聞こえているよね?
置いていかないよね?
ずっと一緒にいるよね?
今から1人になんてしないよね?」
男の子の声は、続く。
「ぼくは、お家から誘拐されて、きみ達といるんだよ。
誘拐したのに置いていくなんて、酷いよね。
ぼくもお家が恋しいな。
お父さんお母さん、お姉ちゃん、元気かな?
会いたいな?」
男の子の声は、寂しがった後、ケタケタ笑い出す。
「寂しいなあ。ぼく1人。
1人なんて、つまらない。
あ、そうだ。
つまらないから、何かしようっと。
つまらないから、呪っちゃおう。
呪うぞ、呪うぞ。
ぼくを誘拐した恨みー。」
と男の子の声。
女の子の声が加わる。
「お母さんが、怪我をしたの。だから、ね?
お母さんの痛みを分からせてあげるね。
痛い思いをするのは、誰がいい?
せーので、指をさしてー。きゃはは。」
と女の子の声。
「誰も指をささなかったから、1人選ぶね。
私、男友達がいないから、君にする。
痛いの、痛いの、飛んでこいー。」
と女の子の声。
「頭が痛い。」
と悲鳴を上げる男の子。
「取り立てにきたよ。」
キャスリーヌは、にこにこしながら近づく。
男の子の声と女の子の声は、それぞれ、魔導具だ。
「お支払いは、現金一括払い。不足分は、労働で返すんだよ?
さあ、契約書にサインだよ。」
とキャスリーヌ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
103
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる