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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
504.研究者が研究だけをしていられる環境は、色々なことがうまくまわっているとき。薄氷の上を歩いているときは、周りに気をつけるといい。
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「失敗?」
とチェール・モンスは尖った声をあげた。
「実験は、段階的にだけど成功している。現段階で、失敗という結論を出すのは尚早だ。」
とチェール・モンス。
マーゴットは、チェール・モンスの抗議もなんのその。
「チェール・モンス。今のニンデリー王国で、研究だけをする研究者が生きていく道はない。」
とマーゴット。
「研究者が研究をして、成果を出す。それの何が悪い!」
とチェール・モンス。
「研究者とパトロンが、諸共消される。
諸共じゃないなら、研究者は消される。」
とマーゴット。
「私は王太子殿下と共に、王太子殿下のために、ひいては国のためになる研究をしてきた。そんな私のような研究者が、消される?
馬鹿馬鹿しい話をするために、私を連れてきたのか?
王太子殿下に諫言を弄して、私を王太子殿下から引き離すとは。」
とチェール・モンス。
マーゴットは、チェール・モンスがいきりたとうが、気にする様子はない。
「研究内容が、悪かった。王太子殿下が責任者であったことは、既に隠しおおせる状態ではない。
チェール・モンスが研究者であったことは、当事者しか知らない。
王太子殿下とチェール・モンスが、破滅するか、しないかを決める最後のタイミングが、昨日。
チェール・モンスが、王太子殿下の側から姿を隠し、研究を中止して、王太子殿下の周辺からフェードアウトできるのは、今しかない。
研究を継続したなら、チェール・モンスは、成人前に事切れる。
王太子殿下も、遅かれ早かれ後を追うことになる。」
とマーゴット。
「なんで、なんで、そんなひどいことが言えるんだ!私と王太子殿下は、2人で頑張ってきたのに。」
とチェール・モンス。
「王太子殿下とチェール・モンスと、他にも2人が相談する仲間がいたなら、その全員が、間違えたまま、無知なまま頑張った結果が今。」
とマーゴット。
「王太子殿下がすることなのに間違いになんて。」
とチェール・モンス。
「ニンデリー王国の今の王太子殿下の立場は、強固じゃない。ニンデリー王国の王太子として強権を発動して、他を黙らせることは不可能。
今の王太子殿下は、そのような動きを外に見せたら最後、消される。」
とマーゴットは、淡々と事実を伝える。
混乱するチェール・モンスを見て、研究者の青年は、キャスリーヌの顔を見てから、発言していいですか、と発言の許可をマーゴットに求めた。
「許可する。」
とマーゴット。
「お話されている内容の確認をさせてください。
ニンデリー王国の王太子殿下の権威は、私やチェール・モンスくんが考えているほど、絶対じゃない。
王太子殿下主導で、チェール・モンスくんが任されていた研究内容は、外に漏れたら糾弾される類のものだから、研究を続けるのは、推奨できない。
この認識で合っていますか?」
と研究者の青年。
とチェール・モンスは尖った声をあげた。
「実験は、段階的にだけど成功している。現段階で、失敗という結論を出すのは尚早だ。」
とチェール・モンス。
マーゴットは、チェール・モンスの抗議もなんのその。
「チェール・モンス。今のニンデリー王国で、研究だけをする研究者が生きていく道はない。」
とマーゴット。
「研究者が研究をして、成果を出す。それの何が悪い!」
とチェール・モンス。
「研究者とパトロンが、諸共消される。
諸共じゃないなら、研究者は消される。」
とマーゴット。
「私は王太子殿下と共に、王太子殿下のために、ひいては国のためになる研究をしてきた。そんな私のような研究者が、消される?
馬鹿馬鹿しい話をするために、私を連れてきたのか?
王太子殿下に諫言を弄して、私を王太子殿下から引き離すとは。」
とチェール・モンス。
マーゴットは、チェール・モンスがいきりたとうが、気にする様子はない。
「研究内容が、悪かった。王太子殿下が責任者であったことは、既に隠しおおせる状態ではない。
チェール・モンスが研究者であったことは、当事者しか知らない。
王太子殿下とチェール・モンスが、破滅するか、しないかを決める最後のタイミングが、昨日。
チェール・モンスが、王太子殿下の側から姿を隠し、研究を中止して、王太子殿下の周辺からフェードアウトできるのは、今しかない。
研究を継続したなら、チェール・モンスは、成人前に事切れる。
王太子殿下も、遅かれ早かれ後を追うことになる。」
とマーゴット。
「なんで、なんで、そんなひどいことが言えるんだ!私と王太子殿下は、2人で頑張ってきたのに。」
とチェール・モンス。
「王太子殿下とチェール・モンスと、他にも2人が相談する仲間がいたなら、その全員が、間違えたまま、無知なまま頑張った結果が今。」
とマーゴット。
「王太子殿下がすることなのに間違いになんて。」
とチェール・モンス。
「ニンデリー王国の今の王太子殿下の立場は、強固じゃない。ニンデリー王国の王太子として強権を発動して、他を黙らせることは不可能。
今の王太子殿下は、そのような動きを外に見せたら最後、消される。」
とマーゴットは、淡々と事実を伝える。
混乱するチェール・モンスを見て、研究者の青年は、キャスリーヌの顔を見てから、発言していいですか、と発言の許可をマーゴットに求めた。
「許可する。」
とマーゴット。
「お話されている内容の確認をさせてください。
ニンデリー王国の王太子殿下の権威は、私やチェール・モンスくんが考えているほど、絶対じゃない。
王太子殿下主導で、チェール・モンスくんが任されていた研究内容は、外に漏れたら糾弾される類のものだから、研究を続けるのは、推奨できない。
この認識で合っていますか?」
と研究者の青年。
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