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(10)高校合格のごほうびは

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第一希望だった高校の合格発表。

「あった!」

翔太は自分の番号を見つけると、感激を押し殺せずに声を上げ、そばにいた麻衣と手を取り合って喜んだ。

彼女は、この高校の卒業生で、いま大学の2年生。
小躍りする彼女の髪が、服の下の胸が、春色のスカートの裾が、揺れた。

翔太と麻衣は、1年半ほど前からの付き合い。
母親どうしが古い友達で、その縁で彼の家庭教師として勉強を教えるようになった。

翔太の両親は仕事の関係で夜が遅く、彼がひとりで留守番していた。
その間の監視役としての役目が、はじめ麻衣にはあったはずだ。

少しぽっちゃりしているけど、割と綺麗で、そして大人の色香をムンムンと発散させていた麻衣。
翔太は勉強に励んだが、どうしても、彼女の胸にチラチラと視線を向けてしまった。

それに気づいた彼女の悪戯心から出された、ひとつの提案。

「今度のテストでどれかひとつでも100点を取ったら、私のおっぱいを見せてあげる」

鼻血が出そうになるほど興奮した中二の彼は、一番得意な理科に的を絞って、猛勉強。
その結果、他の科目は点数を落としたが、理科だけは満点を取ったのだ。

そしてついに、おっぱいを観賞できた!
思春期を迎えて以降、初めて目にする大人の女性のおっぱい。

それは白く輝くなめらかな肌をはち切れさせそうに膨らみ、その頂には乳首と呼ばれる薄紅色の突起を載せていた。
思わずその突起に口を近付けてしまった彼は、麻衣の手のひらでストップを掛けられてついに触らせてはもらえなかった。

しかし、麻衣はこの一件で、坂道に停めた車の輪止めを外したも同然。

翔太はテストのたびにおねだりし、麻衣もそれに応えた。
いや、彼女の方が、彼を利用した面が強かったのかもしれない。

いつの間にか授業の後に毎回、全裸で性器までも晒すようになった麻衣。
性技について何も知らない彼に指図して、性感帯を触らせたり、舐めさせたりした。

早い話が、彼女のオナニーの手助けをする年下の下僕。

頭はクラクラ、胸はドキドキしながら従った彼だったが、不満もあった。
膣に指を入れるのはOKで、どうして性器は入れされてくれないのか、と。

さすがに麻衣もこれだけは拒み続けたが、ブレーキもなく坂道を下るだけの中学男子の性欲。
仕方なく、口でだけはしてやるようになった。

特に彼が好きだったのは、性器の頭を口中に含んでもらってその先っぽを舌先でチロチロされること。
股間から上目遣いに見上げられると、毎度全身が震えるくらい感動した。

しかしそれではそれで、口はOKで、どうして膣はダメなのかという新たな不満を呼んだ。
納得がいかずにおねだりを続け、そしてついに、麻衣の母校に合格したらいいよ、と提案されたのだ。

彼女の母校は、県下で有数の進学校。
当時の彼のレベルでは、まず無理なレベル。

すでに時間は半年しか残されていなかったが、彼は暴走する性欲のエネルギーを勉強にぶつけた。
そうして勝ち取った合格。

賭けに負けた麻衣だったが、まるで自分が合格したかのように喜んでいた。

高校からの帰り道、翔太は麻衣の部屋に招かれた。
彼女の部屋に入るのは初めてだった。

部屋は明るく、整頓されていて、いい匂いがした。
春の陽光が差し込む広窓にレースのカーテンだけ閉めてベッドに上がり、脱ぎ始める麻衣。

「約束は守るから、翔ちゃんも脱ぎなよ」

賭けに負けたのに、笑っている。
笑顔も、白い肌も、眩しい。

妖しい目つきでジロジロ見られて気恥ずかしさを覚えながら、パンツ1枚に。
彼女も、ショーツ1枚で横たわった。

「わたし、今日は何も命令しないから、自由に触っていいよ・・・でもちゃんと感じさせて」

しかし、いざ自由と言われると、何をしていいのか分からない。
補助輪で自転車に乗っていた子供が、いきなりそれを外されたような、戸惑いと危うさ。

とりあえず、おっぱいをそっと撫で、ゆっくり揉み、乳首を舐める。

「うっ・・・くぅ・・・」

目を閉じたまま彼女は声を漏らし、それとともに軽く体を震わせる。

乳首をチュウチュウと吸ったり、唇に挟んで舌先でレロレロと転がし続けてみた。
だんだんと全身の緊張が高まり、息も荒くなってくる麻衣。

「ああ・・・」

腕を上げて顔に手を当てたり、突っ張るように曲げ伸ばしされる脚が、艶かしい。

口は乳首を舐めたまま、手をショーツの下に伸ばしてみる。
濃いブッシュをかき分け、その先の、柔らかくてヌメヌメと濡れた地帯へ。

割れ目に沿って、指を往復させる。
麻衣は、軽く腰をくねらせ始め、彼女の入り口から熱い粘液が湧いてきた。

濡れた指先で、敏感な突起を軽く撫でる。
今まで、強く擦ってしまって彼女を怒らせることも度々だったので、慎重に。

「ああっ・・・あっ・・・ああ~・・・」

全身をうねらせる麻衣。
翔太は口を乳首から離し、彼女の股間を脇から覗き込むように体勢を変えた。

うっすらと股布が濡れるショーツに手を掛けて下にずらすと、麻衣も腰を浮かせて協力する。
興奮してぱっくり開いた性器が露わになった。

重厚感のある肉やその内側も、見慣れた光景。
しかしその後、そこに自分の性器が入るのだと思うと、新鮮だった。

両手を性器の両側の膨らみに添えて、開いてみる。
複雑に入り組んだ肉のトンネルから、透明な粘液が流れ出してくるのが分かった。

手を離すと、ピチャッという音とともに閉じる。
また開いてみる。

「イヤ・・・やめて、恥ずいよ・・・」

麻衣は両手で顔を隠し、首を横に振る。

ひとしきり指を出し入れして、彼女の感じるポイントを抉る。

「ああっ、ああっ・・・」

背中を反らせ気味に感じる麻衣。
だんだんと反応が激しくなっていく。

「ひいっ・・・いい・・・イク・・・」

全身を小刻みに震わせながら、絶頂へ。
お腹をピクピクさせながら、激しく呼吸する。

息が落ち着くのを待って、添い寝するように・・・というよりは、かぶりつくように横になり、聞いた。

「ね、いい?・・・挿れていい? 約束だよ!」

もう翔太の性器はビンビンに張っている。
麻衣は横になったまま手を伸ばし、パンツをずらしてそれを出した。

ピンと直立する性器。
まるでハァハァと息をするように、震えている。

それを軽くしごいてから、彼女は立ち上がり、テレビ台に向かう。
何事かと、翔太は期待に胸と性器を膨らます。

引き出しをごそごそとしていたかと思うと、小袋を持って戻ってきた。
コンドームだった。

彼女は横たわったままの翔太の性器をもう一度軽くしごき、その先端に軽くキス。
そして、慣れた手つきでコンドームを装着した。

まだ少年の翔太の性器には少し緩い感じではあった。
それでもなんとか、しっかりはまっていることを手で確認し、麻衣は横になった。

脚を開いて、膝を立てて・・・。
性器を露わに、翔太を迎え入れる態勢になった。

「いいよ」

それだけ言うと、目を閉じた。
翔太は、自分の高鳴る心音を意識しながら、脚の間から麻衣の体に近づいた。

目の前には、彼を待つ女体。
深い息をしながら、仰向けになっている。

麻衣に覆い被さりながら、性器を当てる。
深呼吸してから、思い切って腰を前に進めたが、うまく入らずに滑ってしまった。

三度やってもうまく入らず焦ったが、麻衣が性器に手を添えて誘導し、無事に挿入。

「あ、あ、ああ・・・」

身を震わせる彼女の中は、柔らかくて、熱くて、ヌメヌメとしていた。

あまりの熱さに、性器がとろけそうな快感を感じたが、それだけではなかった。
彼女と触れている全ての部分の皮膚がゾクゾクとし、背中が震えた。

少しでも動いたら、暴発しそうな性器。
気を逸らそうとして、麻衣に話しかける。

「ひょっとして、僕の、小さいかなぁ」
「そんなことない・・・存在感、ある」

麻衣は、彼を包む内壁を意識的にキュッと締めた。

「うっ・・・」

本当に暴発寸前までいきながら、なんとか耐えた。
しかし、あまりの気持ちよさに、もう昇天しそうな勢い。

麻衣は、彼の状態を知ってか知らずか、言った。

「動いていいよ・・・イッちゃってもいいから」

それを聞いてもう我慢できなくなり、思い切り腰を振る。
性器の根元をいっぱいに締めたつもりだったが、5往復くらいで、全てをぶちまけてしまった。

それまで経験したこともない、目くるめく快感。
しかしあまりの早さに、なんだか惨めな気分と、もったいないと思う気分とに、襲われた。

もっと麻衣の体とくっついていたかったが、ゆっくりと性器を抜き、座り込んだ。
彼女は起き上がり、ティッシュを取って、コンドームを始末。

「ごめん」

翔太は謝った。
しかし麻衣は、彼を慰めるように頭を撫でながら、言った。

「いいよ・・・これから成長していけば」

一旦言葉を切って、彼女は続けた。

「わたし、今の彼と別れようと思ってるんだ。半年くらい、満足できるエッチもしてないし。翔くんの方が、私に合っているかも」

言いながら麻衣は目を閉じた。
翔太は、答えた。

「でも僕、せめてあと3年くらい早く生まれて、一緒に高校に通いたかったなぁ」

そして彼女に唇を重ねた。 (了)
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