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第三部
ジュンの自粛
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「ジュンちゃん──最近お誘いがないのう」
「あ、あぁ、最近は充電期間中だ」
二人が熱心に通っていたソフィアちゃんは二人の相手に疲れて祖国へ帰ったらしい。二人の絶倫相手だとさすがのソフィアちゃんも体力が続かなかったのだろう。
会長は爺の屋敷の縁側で茶を飲んでいた。
会長は最近店に行くのを自粛している。それというのも前に連続セックス人数記録更新をしてみるかと気楽な気持ちで爺に話していたのだが、まさか勝ちを狙って予行練習をするとは思わなかった。
あれからタケちゃんは主治医から性行為を禁止されている。事実上のドクターストップだ。
あの日連絡が来た時に会長は暫く何も手がつけられなかった。俺たちも若くない。無理は禁物だ。
「タケちゃん、最近体調はどうなんだ?」
「もちろんバリバリじゃ! ただ、手首が痛くてのう……最近朝から体を動かしているぞ。いい汗もかいて健康的じゃ」
「タケちゃんが? 運動嫌いなのにな、俺も随分とスポーツに無縁の生活だ……あんな風に自分の体を追い込んで汗を流すなんて物好きしかできんな……まったく」
ただのスポーツよりもカロリーを使う運動をよく行っていることを二人は知らない。特に絶倫になればその消費量は計り知れない。
女を抱くことを空気を吸う感覚でいる二人には健康運動は必要ないだろう。
「健康に良さそうだな。俺も始めてみようか……あぁ、でもジャージから買い揃えないとな。手首サポーターもいるのか……手首を使うスポーツだもんな」
会長はうっすら卓球か何かだと思っている。自慰行為で腱鞘炎になる男が目の前に座っているとは思っていないだろう。
「ジュンちゃんはジャージ派か? ワシはもっぱらももひきスタイルじゃ……結局は一人で部屋でいつでも、いつまでも、何回でも出来るっていうのが魅力じゃ……入院しなければこれを知ることなかったな……ジュンちゃんには感謝じゃ──ありがとう」
「タ、タケちゃん……」
俺の誘いのせいで腹上死しかけたというのに……。女を抱くことしか興味のなかったタケちゃんが運動にのめり込む日がくるとは……人間はやはり変わるらしい。
会長は知らない。
その運動とやらがただの自慰行為で、組長の反対を押し切り月額の有料チャンネルで朝っぱらから抜きまくっていることを……。まさしく女を抱くことしか興味のない男なのは間違いない。今までも、そしてこれからも……そうそう人間は変わらない。
「あ、ジュンちゃんも会員になるかの? ちょうどお友達ご紹介キャンペーン中なんじゃ」
「ああ、また今度頼む……タケちゃん、長生きしような、俺たち」
「……ふ、もちろんじゃ」
二人を拳を天に突き上げた。そのあと会長が爺の右手に触れた。
「ちょっと太くなったか?」
「じゃろうな……どうしても聞き手を使うからな──先生にも逆を使えと言われたがどうしても角度がな……」
「スマッシュが微妙だろうな」
会長の中でもう爺のスポーツは卓球だと確定したらしい。
その日の帰り、爺からお友達ご紹介カードを渡された。
──登録よろしくね。あなたのサツキより
カードには胸がはち切れそうな女の写真が載せてあった。
「タケちゃん……カード渡し間違えてるな、まぁいいか」
会長はポケットしまうと黒塗りの車に乗り込んだ。
「あ、あぁ、最近は充電期間中だ」
二人が熱心に通っていたソフィアちゃんは二人の相手に疲れて祖国へ帰ったらしい。二人の絶倫相手だとさすがのソフィアちゃんも体力が続かなかったのだろう。
会長は爺の屋敷の縁側で茶を飲んでいた。
会長は最近店に行くのを自粛している。それというのも前に連続セックス人数記録更新をしてみるかと気楽な気持ちで爺に話していたのだが、まさか勝ちを狙って予行練習をするとは思わなかった。
あれからタケちゃんは主治医から性行為を禁止されている。事実上のドクターストップだ。
あの日連絡が来た時に会長は暫く何も手がつけられなかった。俺たちも若くない。無理は禁物だ。
「タケちゃん、最近体調はどうなんだ?」
「もちろんバリバリじゃ! ただ、手首が痛くてのう……最近朝から体を動かしているぞ。いい汗もかいて健康的じゃ」
「タケちゃんが? 運動嫌いなのにな、俺も随分とスポーツに無縁の生活だ……あんな風に自分の体を追い込んで汗を流すなんて物好きしかできんな……まったく」
ただのスポーツよりもカロリーを使う運動をよく行っていることを二人は知らない。特に絶倫になればその消費量は計り知れない。
女を抱くことを空気を吸う感覚でいる二人には健康運動は必要ないだろう。
「健康に良さそうだな。俺も始めてみようか……あぁ、でもジャージから買い揃えないとな。手首サポーターもいるのか……手首を使うスポーツだもんな」
会長はうっすら卓球か何かだと思っている。自慰行為で腱鞘炎になる男が目の前に座っているとは思っていないだろう。
「ジュンちゃんはジャージ派か? ワシはもっぱらももひきスタイルじゃ……結局は一人で部屋でいつでも、いつまでも、何回でも出来るっていうのが魅力じゃ……入院しなければこれを知ることなかったな……ジュンちゃんには感謝じゃ──ありがとう」
「タ、タケちゃん……」
俺の誘いのせいで腹上死しかけたというのに……。女を抱くことしか興味のなかったタケちゃんが運動にのめり込む日がくるとは……人間はやはり変わるらしい。
会長は知らない。
その運動とやらがただの自慰行為で、組長の反対を押し切り月額の有料チャンネルで朝っぱらから抜きまくっていることを……。まさしく女を抱くことしか興味のない男なのは間違いない。今までも、そしてこれからも……そうそう人間は変わらない。
「あ、ジュンちゃんも会員になるかの? ちょうどお友達ご紹介キャンペーン中なんじゃ」
「ああ、また今度頼む……タケちゃん、長生きしような、俺たち」
「……ふ、もちろんじゃ」
二人を拳を天に突き上げた。そのあと会長が爺の右手に触れた。
「ちょっと太くなったか?」
「じゃろうな……どうしても聞き手を使うからな──先生にも逆を使えと言われたがどうしても角度がな……」
「スマッシュが微妙だろうな」
会長の中でもう爺のスポーツは卓球だと確定したらしい。
その日の帰り、爺からお友達ご紹介カードを渡された。
──登録よろしくね。あなたのサツキより
カードには胸がはち切れそうな女の写真が載せてあった。
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会長はポケットしまうと黒塗りの車に乗り込んだ。
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