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第三章 王国を包む闇編
80話 運命の日
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――そしてついに今日という日。賢人会議の日を迎えてしまった。
とはいえ、先日の夜、リアンナ長官と飲み明かしてしまったその翌日に私はようやくグラン様とお会いする事ができたのである。
グラン様はとても余裕のない表情をしていたが、私はリフェイラ邸で起きた出来事や知り得た事実をひと通り伝えておいた。
同時に彼からも信じ難い話を聞かされた。
そうしてわずかな時間、互いの話を終えるとグラン様は再びいずこかへと消えてしまった。
またカイン先生にも何度か接触し、シエル殿下の容態について尋ねてみたが、特に代わりはないとの事だったが、会わせてもらう事はできなかった。
さりげなくデイブ魔導卿についても尋ねてみたのだが、彼はずっと他国に行ったままらしく、王宮にはひと月近く帰ってきていないとの事だった。
「いよいよね、デレアちゃん、ナザリーちゃん」
「……新人のデレア、それにナザリー。リアンナ長官の足を引っ張りすぎないようにするんだぞ」
尚書官業務室にて、ミャル先輩とヤリュコフ先輩にそう激励をもらう。
「ぐぅぅ、私もやりたかった! でも、次こそは私も必ず書記に参戦させてもらうわ! だからデレアさん、ナザリー先輩みたいなつまらない失敗なんかして、クビになんかならないでよ!」
カリン先輩はどうやら新人の私が先に書記をやる事にもの凄いライバル心を燃やしているようだ。さりげなくナザリー先輩は馬鹿にされていたが、当人は緊張で耳に入っていないようだ。
「さあ、デレアさん、ナザリーさん、行きましょう」
リアンナ長官に言われ、私とナザリー先輩は尚書官業務室を後にした。
賢人会議は第一大会議室と呼ばれる、この王宮で最も広い会議室で行われる。
集まるのは当然、格式の高い各諸侯や王家の者、そして宮廷官らの一部だ。
そんな場に出るのだからいくら書記とはいえ、私たち尚書官も相当におめかしをしている。
私も今日だけは髪も綺麗に整えて結ってある。
さすがに大勢の人が集まる場所に赴くのは少々億劫だな。
リヒャインから聞いた不穏な噂もあるし、これは色々と思いやられそうだ。
●○●○●
「ひっろ……」
私の第一感想はまずそれだった。
とにかく広い。めちゃめちゃに広い。
王宮は広大だとわかっていたが、そんな敷地内にこれほど馬鹿みたいに広い会議室があったとは知らなかった。
辺りを見回してみるとまだ私たち尚書官しかいない。
リアンナ長官曰く、書記係は誰よりも先に準備をして名簿と出席者の統合も取らなくてはならない為だ。
「大根、大根、大根……」
ナザリー先輩は誰に助言を貰ったのか、賢人会議のメンバーを大根に見立てておけと言われたせいで、さっきからずっと大根と呟き続けている。
「こっちよデレアさん、ナザリーさん。このテーブルが私たち書記係の場所ね」
私たちはリアンナ長官に案内され、そちらの席につく。
記録用紙は大量に用意してある。ペンも予備がたくさんあるな。
問題は声が聞き取れるかどうかだ。ここまで広い会議室となると、遠い席の声は聞こえにくいかもしれない。
「もうすぐ皆様いらっしゃるわ。デレアさん、ナザリーさん、きちんとご挨拶をして粗相のないようにね」
いよいよ、か。
緊張とは無縁だと思っていた私でも、さすがに少し唇が乾いてきた。
そう思っていると会議室の扉が開かれ、続々と人が入ってきた。
私たち尚書官はリアンナ長官を見習って、礼をする。
威厳のある貴族や長官、王族が次々に着席していく。
「あちらがナーベル法官で、後ろにいたのがガウレル徴税官。それとあちらがザイン宰相ね。それから――」
初めて見る顔ぶれと名前を一致させるべく、私はリアンナ長官に教えられながら記憶していく。
ナザリー先輩はすでにあたふたしながらメモ帳を書き殴っていた。
驚かされたのはナーベル法官の事だ。
王国三大宮廷官などと呼ばれ、内政にも大きな影響力を持つ法官がまさかあれほど若い女性だとは思わなかった。
明らかに私よりは歳上だが、見た目だけで言えばリアンナ長官より若そうだな。
ただ、そのナーベル法官と私たち尚書官以外、ここに集められたのは全員が男である。
見た事のある顔も数名いたが、気になったのはやはりひとりの金髪で細目の公爵。
ヴィンセント・ゴルドールだ。
あのシエル殿下の婚約者探し、という裏名目で大舞踏会を開催した例の公爵だ。
彼もヴィクトリア王国内にて、大きな領地を任せられている領主ではあるので賢人会議の場にいるのはおかしな事ではないのだが、リアンナ長官の話によればヴィンセント公爵が参加したのは今回が初めてらしい。
それだけでも今回の賢人会議に私は深い意味を感じ取る。
「で、今最後にいらしたお方が……」
アレがマグナクルス・ヴィクトリア国王陛下か。
豪勢な王冠に身の丈より遥かに大きな真紅のマント。派手な装飾に威厳を見せる口髭。直接見るのは初めてだが、肌艶は綺麗で思ったよりも若そうだ。
総勢、二十三名か。とにかくこれで全員が揃ったな。
もしかしたらグラン様も来るかと思ったが、来なかった。てっきり賢人会議には参加されるものだと思っていたのに。
「皆の者、よく集まってくれた! それではこれより賢人会議を始めるッ!」
ザイン宰相が声をあげて、ついにいよいよ波乱の賢人会議は幕を開けたのだった。
●○●○●
会議は粛々と進められ、様々な議題や国政について討論が広げられた。
私たちはそれらを可能な限り余す事なく記録していく。
しかしやはり筆記は追いつきそうにないな。銃弾のように飛び交う会話や意見を漏れなく書き続けるには手の速度が到底追いつかない。
幸い私は全て頭に入るから良いが、これはナザリー先輩には確かに酷な作業だ。
一方驚かされたのはリアンナ長官だ。
長官は字の丁寧さもさることながら、その異常な速さだ。
思わず私も「うおお」と唸るほど、精密で高速に文字を書き連ねていくのである。
もうそのペン先は目には追えない程で、そういう魔法でも使っているのかと勘違いしてしまう程に高速で議事録を仕上げているのである。
さすがは尚書長官の名は伊達ではなさそうだ。
「さて、ここらで大きな議題はあらかた片付きましたね」
内容がひと段落し、討論が落ち着いたところでナーベル法官が声をあげた。
「では少々皆様に聞いて頂きたい草案がございます」
空気が変わった。
「マグナクルス国王陛下に関する事についてでございます」
ざわめきが会議室を包む。
ここからは場が荒れそうだな。さて、どうなるやら……。
とはいえ、先日の夜、リアンナ長官と飲み明かしてしまったその翌日に私はようやくグラン様とお会いする事ができたのである。
グラン様はとても余裕のない表情をしていたが、私はリフェイラ邸で起きた出来事や知り得た事実をひと通り伝えておいた。
同時に彼からも信じ難い話を聞かされた。
そうしてわずかな時間、互いの話を終えるとグラン様は再びいずこかへと消えてしまった。
またカイン先生にも何度か接触し、シエル殿下の容態について尋ねてみたが、特に代わりはないとの事だったが、会わせてもらう事はできなかった。
さりげなくデイブ魔導卿についても尋ねてみたのだが、彼はずっと他国に行ったままらしく、王宮にはひと月近く帰ってきていないとの事だった。
「いよいよね、デレアちゃん、ナザリーちゃん」
「……新人のデレア、それにナザリー。リアンナ長官の足を引っ張りすぎないようにするんだぞ」
尚書官業務室にて、ミャル先輩とヤリュコフ先輩にそう激励をもらう。
「ぐぅぅ、私もやりたかった! でも、次こそは私も必ず書記に参戦させてもらうわ! だからデレアさん、ナザリー先輩みたいなつまらない失敗なんかして、クビになんかならないでよ!」
カリン先輩はどうやら新人の私が先に書記をやる事にもの凄いライバル心を燃やしているようだ。さりげなくナザリー先輩は馬鹿にされていたが、当人は緊張で耳に入っていないようだ。
「さあ、デレアさん、ナザリーさん、行きましょう」
リアンナ長官に言われ、私とナザリー先輩は尚書官業務室を後にした。
賢人会議は第一大会議室と呼ばれる、この王宮で最も広い会議室で行われる。
集まるのは当然、格式の高い各諸侯や王家の者、そして宮廷官らの一部だ。
そんな場に出るのだからいくら書記とはいえ、私たち尚書官も相当におめかしをしている。
私も今日だけは髪も綺麗に整えて結ってある。
さすがに大勢の人が集まる場所に赴くのは少々億劫だな。
リヒャインから聞いた不穏な噂もあるし、これは色々と思いやられそうだ。
●○●○●
「ひっろ……」
私の第一感想はまずそれだった。
とにかく広い。めちゃめちゃに広い。
王宮は広大だとわかっていたが、そんな敷地内にこれほど馬鹿みたいに広い会議室があったとは知らなかった。
辺りを見回してみるとまだ私たち尚書官しかいない。
リアンナ長官曰く、書記係は誰よりも先に準備をして名簿と出席者の統合も取らなくてはならない為だ。
「大根、大根、大根……」
ナザリー先輩は誰に助言を貰ったのか、賢人会議のメンバーを大根に見立てておけと言われたせいで、さっきからずっと大根と呟き続けている。
「こっちよデレアさん、ナザリーさん。このテーブルが私たち書記係の場所ね」
私たちはリアンナ長官に案内され、そちらの席につく。
記録用紙は大量に用意してある。ペンも予備がたくさんあるな。
問題は声が聞き取れるかどうかだ。ここまで広い会議室となると、遠い席の声は聞こえにくいかもしれない。
「もうすぐ皆様いらっしゃるわ。デレアさん、ナザリーさん、きちんとご挨拶をして粗相のないようにね」
いよいよ、か。
緊張とは無縁だと思っていた私でも、さすがに少し唇が乾いてきた。
そう思っていると会議室の扉が開かれ、続々と人が入ってきた。
私たち尚書官はリアンナ長官を見習って、礼をする。
威厳のある貴族や長官、王族が次々に着席していく。
「あちらがナーベル法官で、後ろにいたのがガウレル徴税官。それとあちらがザイン宰相ね。それから――」
初めて見る顔ぶれと名前を一致させるべく、私はリアンナ長官に教えられながら記憶していく。
ナザリー先輩はすでにあたふたしながらメモ帳を書き殴っていた。
驚かされたのはナーベル法官の事だ。
王国三大宮廷官などと呼ばれ、内政にも大きな影響力を持つ法官がまさかあれほど若い女性だとは思わなかった。
明らかに私よりは歳上だが、見た目だけで言えばリアンナ長官より若そうだな。
ただ、そのナーベル法官と私たち尚書官以外、ここに集められたのは全員が男である。
見た事のある顔も数名いたが、気になったのはやはりひとりの金髪で細目の公爵。
ヴィンセント・ゴルドールだ。
あのシエル殿下の婚約者探し、という裏名目で大舞踏会を開催した例の公爵だ。
彼もヴィクトリア王国内にて、大きな領地を任せられている領主ではあるので賢人会議の場にいるのはおかしな事ではないのだが、リアンナ長官の話によればヴィンセント公爵が参加したのは今回が初めてらしい。
それだけでも今回の賢人会議に私は深い意味を感じ取る。
「で、今最後にいらしたお方が……」
アレがマグナクルス・ヴィクトリア国王陛下か。
豪勢な王冠に身の丈より遥かに大きな真紅のマント。派手な装飾に威厳を見せる口髭。直接見るのは初めてだが、肌艶は綺麗で思ったよりも若そうだ。
総勢、二十三名か。とにかくこれで全員が揃ったな。
もしかしたらグラン様も来るかと思ったが、来なかった。てっきり賢人会議には参加されるものだと思っていたのに。
「皆の者、よく集まってくれた! それではこれより賢人会議を始めるッ!」
ザイン宰相が声をあげて、ついにいよいよ波乱の賢人会議は幕を開けたのだった。
●○●○●
会議は粛々と進められ、様々な議題や国政について討論が広げられた。
私たちはそれらを可能な限り余す事なく記録していく。
しかしやはり筆記は追いつきそうにないな。銃弾のように飛び交う会話や意見を漏れなく書き続けるには手の速度が到底追いつかない。
幸い私は全て頭に入るから良いが、これはナザリー先輩には確かに酷な作業だ。
一方驚かされたのはリアンナ長官だ。
長官は字の丁寧さもさることながら、その異常な速さだ。
思わず私も「うおお」と唸るほど、精密で高速に文字を書き連ねていくのである。
もうそのペン先は目には追えない程で、そういう魔法でも使っているのかと勘違いしてしまう程に高速で議事録を仕上げているのである。
さすがは尚書長官の名は伊達ではなさそうだ。
「さて、ここらで大きな議題はあらかた片付きましたね」
内容がひと段落し、討論が落ち着いたところでナーベル法官が声をあげた。
「では少々皆様に聞いて頂きたい草案がございます」
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