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第二章 日記帳のスティア
九話
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「ここが…エレノア学院…」
白壁の煉瓦造りでできた校舎はまるでお城の様な佇まいでなんだか神秘的だわ…
背筋の伸びる思いで、会場へ入ると私を見てザワザワと小声で話す声が気になったが、気のせいだと思い込んで、席へ着いた。
入学式が始まると学院長先生がエレノア学院の成り立ちや学院ある意味について話して下さった。
エレノア学院は、マセラート王国とフェラーロ王国の国境を跨ぐように作られた両国の貴族子息が通う学院であり、両国の平和と安寧の象徴として建てられた。
両国の王族もしくは貴族位をもつ子息であれば誰でも通うことが許されており、両国の王族・貴族同士の親交を目的としているのだそうだ。
学院内では身分の良し悪しは関係なく、どんな者であっても平等に扱われるという理念の基、3年間学びを深める場所だと言う。
また、エレノア学院在学中はそれぞれ割り振られた寮での生活を送ることになるようで、学院校舎を真ん中にして東側に男子寮、西側に女子寮が建っている。
男子寮はそれぞれ星や月に関する名前がつけられており、女子寮は花に関する名前がつけられている。
教室でのガイダンスが終わるとそれぞれ割り振られた寮に案内されることになった。
『サクラ寮の新入生はこちらに集まって下さーい!では、出発しまーす!』
私の寮だわ!
ぼーっとしていたら置いていかれるところでしたわ!
慌てて列の最後尾についていく。
わあ…!綺麗…素敵な寮だわ!
着いたのは薄桃色の建物で丸っこい可愛いらしい建物だった。
「貴方がスティア・アストンフォーゲル辺境伯令嬢様ですね。御部屋はこちらです。」
建物の色と同じ薄桃色のスタイをつけたメイドの後をついていくと、2階の角部屋へと案内された。
中へ入ると全体的に薄桃色や水色などパステルカラーで揃えられた落ち着いた家具に桜柄のステンドグラスがはめられた窓が付いている日当たりの良い部屋だった。
「とても素敵な御部屋だわ…!」
「お喜び頂き何よりでございます。私は、サクラ寮付きのメイドで本日よりスティア様の担当となりますララでございます。どうぞ、よろしくお願い致します。」
ララの説明によると学院では、学院生の生活をサポートするために担当のメイドがつくのだと言う。
困ったことや気になること、その他用事が有れば部屋に付いているベルを鳴らすとやってくるらしい。
ララは、チョコレートブラウンの髪の毛にアイオライトのような深い碧眼をもった私よりも少し年上の落ち着いた雰囲気を持っている。
「ええ、よろしくお願いしますわ。」
入学から時が経ち、学期の折り返しであるサマーバケーションが近づいている。
春から夏になる準備として雨が大地を濡らす時期になった。
いつの間にか流れていた可愛い妹に嫉妬してお義母さまとミラを虐める性悪女だと言うウワサから私は学院の人から遠巻きにされていた。
入学式や学院内でコソコソと言われていたのはこのことらしい。
元々、社交的な性格でもなく自分に自信がないこともあって友人はまだいない。
学院生たちは、近くサマーバケーションに向けて一緒に予定を立てていたりして羨ましく思う。
そんな私の心情を映すように外では雨が降っていた。
「はあ…ついていないわね。朝はあんなに晴れていましたのに…」
校舎からサクラ寮までは、少し距離があるわ。
傘をささずに行けば大分濡れてしまうわね…
図書館で本を読んでいる間に人通りもなくなってしまったわ…どうしようかしら…
こういう日はララが傘を持ってきてくれていたけど、そのララも早めのサマーバケーションを取って帰省しているし…
代わりの人は私と目も合わせてくださらないのよね…
「…こんな時間に何をしている?」
覚悟を決めて走って帰ろうと鞄を抱え込んだ瞬間、後ろから声をかけられる。
「いえ!これは…!…アリーヤ王子!」
淑女としてあるまじき姿を見られてしまったわ…!
急いで弁明しようと後ろを振り向くとアリーヤ王子が立っていて驚きのあまり言葉を失う。
「御無礼を御許し下さい。私は、スティア・アストンフォーゲルと申します。御尊顔を拝謁でき光栄でございます。」
なんとか気を取り戻してカーテシーをする。
「アストンフォーゲル?ああ、レオンの妹君か。顔を上げてくれスティア嬢。この学院は身分関係なく学習できる場だ。私のこともアリーヤと呼んでくれ。」
「はい、アリーヤ様。」
「ところで、スティア嬢はこんな時間に何をしていたんだ?」
「図書館で読書をしておりました。その後、帰寮しようとしましたら外では雨が降っていまして…お恥ずかしながら傘の準備がなく走って帰ろうかと…」
「この雨の中をか…!?そのような事をすれば濡れるではないか。お付きのメイドはどうした?」
「普段なら傘を持ってきてくれるのですが、今は帰省中でして…代わりの者とは上手くコミュニケーションが取れず…」
代わりのメイドは私に良い感情を持ってなさそうだったし…仕方ないわよね…
「そうだったのか。それでは、私が寮まで送って行こう。」
アリーヤ様にそんなことさせられないと軽く押し問答になったが、アリーヤ様も引かず結果、送って下さることになった。
アリーヤ様は手に持っていた傘を半分以上私の方へかけて濡れないように気遣って下さる。
「大丈夫か?スティア嬢、女性は冷やすといけないというからな。」
「はい、大丈夫ですわ。なので、もっとアリーヤ様の方へ傾けて下さいまし。」
「気にすることはない。私も濡れていない。それよりも、先ほど図書館で本を読んでいたと言っていたがどんな本を読んでいたんだ?」
「本日の授業で気になるところがありましたのでその本を…後は、古文書を少し。」
「そうなのか。スティア嬢は真面目で勤勉なのだな。」
人気者で常にお側に人が集まるため、普段は絶対にお話しすることが出来ないであろうアリーヤ様を一人占めしていると思うと皆さんに申し訳ない気持ちになるわ。
でも…舞踏会で御姿を拝見してからずっとアリーヤ様に憧れていたから夢のような時間ね。
「サクラ寮はここだな。」
「はい、本日はありがとうございました。」
気づけばあっという間にサクラ寮だわ。
楽しい時間は早く進むって本当なのね…
少し残念に思いながらもアリーヤ様にお別れの挨拶をする。
「ああ。今日は冷えただろうから暖かくして休むのだぞ。」
そう言って歩き出すアリーヤ様の後ろ姿を見えなくなるまで見送った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後までお読み頂きありがとうございます!
ギリギリセーフで本日中に投稿できました!
昨日は投稿できず申し訳ありませんでした。
今回は、学園入学からアリーヤ王子との出会いまででした!
相合い傘をして帰寮なんて青春ですね!
マンドラゴラもそんなキラキラの青春を送ってみたかったです…!
さて、この出会いが破滅フラグを更に加速させていくことになります。
社交界で悪い噂が立ち、友達のいないスティア。そんなスティアがアリーヤ王子と出会いどうなっていくのか是非お楽しみに!
白壁の煉瓦造りでできた校舎はまるでお城の様な佇まいでなんだか神秘的だわ…
背筋の伸びる思いで、会場へ入ると私を見てザワザワと小声で話す声が気になったが、気のせいだと思い込んで、席へ着いた。
入学式が始まると学院長先生がエレノア学院の成り立ちや学院ある意味について話して下さった。
エレノア学院は、マセラート王国とフェラーロ王国の国境を跨ぐように作られた両国の貴族子息が通う学院であり、両国の平和と安寧の象徴として建てられた。
両国の王族もしくは貴族位をもつ子息であれば誰でも通うことが許されており、両国の王族・貴族同士の親交を目的としているのだそうだ。
学院内では身分の良し悪しは関係なく、どんな者であっても平等に扱われるという理念の基、3年間学びを深める場所だと言う。
また、エレノア学院在学中はそれぞれ割り振られた寮での生活を送ることになるようで、学院校舎を真ん中にして東側に男子寮、西側に女子寮が建っている。
男子寮はそれぞれ星や月に関する名前がつけられており、女子寮は花に関する名前がつけられている。
教室でのガイダンスが終わるとそれぞれ割り振られた寮に案内されることになった。
『サクラ寮の新入生はこちらに集まって下さーい!では、出発しまーす!』
私の寮だわ!
ぼーっとしていたら置いていかれるところでしたわ!
慌てて列の最後尾についていく。
わあ…!綺麗…素敵な寮だわ!
着いたのは薄桃色の建物で丸っこい可愛いらしい建物だった。
「貴方がスティア・アストンフォーゲル辺境伯令嬢様ですね。御部屋はこちらです。」
建物の色と同じ薄桃色のスタイをつけたメイドの後をついていくと、2階の角部屋へと案内された。
中へ入ると全体的に薄桃色や水色などパステルカラーで揃えられた落ち着いた家具に桜柄のステンドグラスがはめられた窓が付いている日当たりの良い部屋だった。
「とても素敵な御部屋だわ…!」
「お喜び頂き何よりでございます。私は、サクラ寮付きのメイドで本日よりスティア様の担当となりますララでございます。どうぞ、よろしくお願い致します。」
ララの説明によると学院では、学院生の生活をサポートするために担当のメイドがつくのだと言う。
困ったことや気になること、その他用事が有れば部屋に付いているベルを鳴らすとやってくるらしい。
ララは、チョコレートブラウンの髪の毛にアイオライトのような深い碧眼をもった私よりも少し年上の落ち着いた雰囲気を持っている。
「ええ、よろしくお願いしますわ。」
入学から時が経ち、学期の折り返しであるサマーバケーションが近づいている。
春から夏になる準備として雨が大地を濡らす時期になった。
いつの間にか流れていた可愛い妹に嫉妬してお義母さまとミラを虐める性悪女だと言うウワサから私は学院の人から遠巻きにされていた。
入学式や学院内でコソコソと言われていたのはこのことらしい。
元々、社交的な性格でもなく自分に自信がないこともあって友人はまだいない。
学院生たちは、近くサマーバケーションに向けて一緒に予定を立てていたりして羨ましく思う。
そんな私の心情を映すように外では雨が降っていた。
「はあ…ついていないわね。朝はあんなに晴れていましたのに…」
校舎からサクラ寮までは、少し距離があるわ。
傘をささずに行けば大分濡れてしまうわね…
図書館で本を読んでいる間に人通りもなくなってしまったわ…どうしようかしら…
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「…こんな時間に何をしている?」
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「いえ!これは…!…アリーヤ王子!」
淑女としてあるまじき姿を見られてしまったわ…!
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「はい、アリーヤ様。」
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「はい、大丈夫ですわ。なので、もっとアリーヤ様の方へ傾けて下さいまし。」
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「本日の授業で気になるところがありましたのでその本を…後は、古文書を少し。」
「そうなのか。スティア嬢は真面目で勤勉なのだな。」
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でも…舞踏会で御姿を拝見してからずっとアリーヤ様に憧れていたから夢のような時間ね。
「サクラ寮はここだな。」
「はい、本日はありがとうございました。」
気づけばあっという間にサクラ寮だわ。
楽しい時間は早く進むって本当なのね…
少し残念に思いながらもアリーヤ様にお別れの挨拶をする。
「ああ。今日は冷えただろうから暖かくして休むのだぞ。」
そう言って歩き出すアリーヤ様の後ろ姿を見えなくなるまで見送った。
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昨日は投稿できず申し訳ありませんでした。
今回は、学園入学からアリーヤ王子との出会いまででした!
相合い傘をして帰寮なんて青春ですね!
マンドラゴラもそんなキラキラの青春を送ってみたかったです…!
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