66 / 122
66.ポーション作ってみてもいいですか?
しおりを挟む『自分の中の魔力を掌全体に集めるの。その時に使いたい分の魔力だけを取り出すのよ…』
今、アン様に習ってポーション作りに入る前に魔力コントロールを習っています。
学園でも何度も習ったのですが、どうにもピンと来なくていつも全開でやってしまっていました。
ロウ達のお陰で大事になっていないだけで、下手したら危険だったかもしれないと、気付かされました。
『そうねぇ…感覚的には……ホールケーキ一つ分がこの小瓶のポーション一つ分くらいかしら?』
「ーー!成る程!!」
『とりあえず小瓶のポーションには薬草は一掴み、綺麗な水で浸して…火にかけそして魔力を込める』
フワッと魔力が込められたのだろう少し光ってトロリとした液体ができた。
ちょうど小瓶一本分だった。
『とりあえず完成』
「スゴイ!早い!ていうか誰でも作れるんですか?」
『まあ、向き不向きはあるわね。魔力の質とかにも左右されるから…』
アン様の教え方は見た目によらず?とっても丁寧で分かりやすかった。
今までピンときてなかったのは魔力量これくらいでっていう感覚が分かってなかったんだと気付きました。
『細かく調整する時は…クッキー何枚分かで調整すればいいわよ』
「ーー!!!アン様はなんで私の事そんなに分かってくれているんですか?」
『ん?ヘルからねよく話は聞くからね…リリィはとにかく食べる事が好きって』
ちょっと恥ずかしいではないですか…。
でも、なんか上手くできそうな予感!!
「では、やってみます!」
『はい、がんばって』
「まず、薬草を一掴み、綺麗な水に浸して…火にかける…それから…ゴクリ」
ヤバイ緊張する!
前の世界でも実験とか苦手だったんだよね…。
美容師になってからもカラー配合苦手でやってもらっちゃってたもんな…。
えーい!ガンバレ自分!!
「ホールケーキ一つ分…手の平に…」
アン様が作っていた時とは明らかに違う、ポワンッという音がした。
「……。」
『……。』
「なんかポワンッて鳴りましたよね?」
『ポワンッて鳴ったわね…』
「鳴る事ってありますか?」
『聞いた事ないわね…』
とりあえず出来上がったポーション?を小瓶に移してみる。
「色は…アン様が作ったのと変わりは無さそう?ですよね」
『そうね…とりあえず飲んでみる?』
「ーー。そうですね。飲んでみます!!」
エイッと一口飲んでみる。
「………。」
『どうしたの?』
「えと……効能は…よくわからないのですが…」
『ですが?』
「……味が」
『味が?』
「……イチゴショートの味がします」
『??イチゴショート??』
あ、アン様はイチゴショート食べた事ないのかな?
「飲んでみてもらっていいですか?」
『……頂いてみるわ』
アン様も一口飲んで……。
『……甘いわね。甘くて…美味しい!!ナニコレ!?』
「なんでしょうか…魔力を込める時にイチゴと生クリームのホールケーキを思い浮かべていたからでしょうか……』
『フフフ……そんな事初めて聞いたわ……。アンタって本当に規格外よね…』
えー!?規格外なんて初めて言われた!!
「あ、でもこれポーションとしては…どうなんですか?」
『そうね…一口ですごい回復力ね…』
「?。どういう事ですか?」
『通常のポーションより効きがいいみたいね…』
「え?そうなんですか?」
『ええ。一口でコレだと一瓶飲んだらハイポーションくらいの効能がありそうね……』
「え?でもこの薬草だと普通のポーション…が出来るんでしたよね…?」
『そうなんだけど…アンタの魔力の質が良いのか…何なのか…』
「……成る程!お得って事ですね!!」
『……は?』
「ほら、普通の薬草でいいヤツが出来るのってラッキーじゃないですか?しかも美味しいなんて!」
アン様は一瞬ポカンとした顔をして、笑い始めた。
『…クク……。本当アンタって変わってるわね…こんな…凄い事なのに…お得で片付けるなんて…』
だってよくわからないんだもん!って言っても美味しいポーションが出来たのは大成功なんじゃない??
……待てよ。
ホールケーキを思い浮かべてたらケーキ味……じゃあ他の食べ物を思い浮かべたら?
「アン様!もう少し作ってもいいですか??」
『いいわよ。…好きに使ってちょうだい』
アン様太っ腹!!
ヨシ、じゃあ…魔力はホールケーキのサイズ…味は……プリン!
ポワンッ
「成功?」
ペロリと舐めてみるとプリンの味がする!
次は…チョコレート!
ポワンッ
舐めるとチョコレートの味!
次は…焼肉…!
ポワンッ
舐めると…焼肉味!!スゴイスゴイんですけど!!
「ただ、飲み物がこの味ってのもちょっと気持ち悪いかも?……」
アン様も隣でペロリと試食して、『美味しい!なにこれ!』と騒いでいる。
……コレ固形にならないかな。
イメージしてやってみたら…出来ないかなぁ。
とりあえずやってみるだけやってみよう!
「薬草一掴み、綺麗な水に浸して火にかける。魔力はホールケーキ…味は生姜焼き…それを…固形に!」
ポポワンッ
「できた…!」
『…ポーションの固形化…』
某栄養食品みたいなサイズに出来あがりました。
カリッと食べてみると生姜焼きー!
アン様も、カリッと食べて目が見開いた!
『アンタって天才かもね…ただ、固形は実戦には向かないわね…』
「なぜですか?」
『魔物とか何かと戦いながら回復する事もあるのよ?そんな時にガリガリ噛み砕いて飲み込むのが大変なものなんて…』
「……確かに!そうですよね…じゃあやっぱり…飲むポーションは果物とかスイーツ系にして、固形の方は簡易食料みたいな感覚で……イケる!イケるぞ!」
アン様の所で
・オレンジ味
・アップル味
・コーラ味
の3種類の飲むポーションと
・焼肉味
・生姜焼き味
・カレー味
の3種類の食べるポーションを作り上げたのでした。
アン様的には一番初めのイチゴショート味がNo.1だそうです。
3
あなたにおすすめの小説
転生したら、実家が養鶏場から養コカトリス場にかわり、知らない牧場経営型乙女ゲームがはじまりました
空飛ぶひよこ
恋愛
実家の養鶏場を手伝いながら育ち、後継ぎになることを夢見ていていた梨花。
結局、できちゃった婚を果たした元ヤンの兄(改心済)が後を継ぐことになり、進路に迷っていた矢先、運悪く事故死してしまう。
転生した先は、ゲームのようなファンタジーな世界。
しかし、実家は養鶏場ならぬ、養コカトリス場だった……!
「やった! 今度こそ跡継ぎ……え? 姉さんが婿を取って、跡を継ぐ?」
農家の後継不足が心配される昨今。何故私の周りばかり、後継に恵まれているのか……。
「勤労意欲溢れる素敵なお嬢さん。そんな貴女に御朗報です。新規国営牧場のオーナーになってみませんか? ーー条件は、ただ一つ。牧場でドラゴンの卵も一緒に育てることです」
ーーそして謎の牧場経営型乙女ゲームが始まった。(解せない)
俺、異世界で置き去りにされました!?
星宮歌
恋愛
学校からの帰宅途中、俺は、突如として現れた魔法陣によって、異世界へと召喚される。
……なぜか、女の姿で。
魔王を討伐すると言い張る、男ども、プラス、一人の女。
何が何だか分からないままに脅されて、俺は、女の演技をしながら魔王討伐の旅に付き添い……魔王を討伐した直後、その場に置き去りにされるのだった。
片翼シリーズ第三弾。
今回の舞台は、ヴァイラン魔国です。
転性ものですよ~。
そして、この作品だけでも読めるようになっております。
それでは、どうぞ!
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
モブが乙女ゲームの世界に生まれてどうするの?【完結】
いつき
恋愛
リアラは貧しい男爵家に生まれた容姿も普通の女の子だった。
陰険な意地悪をする義母と義妹が来てから家族仲も悪くなり実の父にも煙たがられる日々
だが、彼女は気にも止めず使用人扱いされても挫ける事は無い
何故なら彼女は前世の記憶が有るからだ
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。
真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。
狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。
私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。
なんとか生きてる。
でも、この世界で、私は最低辺の弱者。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる