ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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4章 初夏

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中島の言い方に少し違和感を覚えた苗は何かを言いかけたが、ちょうど授業の一限目のチャイムが鳴り中島はそのまま自分の席についた。


「ねぇ、由美‥中ちゃん何怒ってんの!?」


授業が始まってから苗は前の席の由美にコソッと聞いた‥


「そりゃ、怒るょってか‥羨ましい!!」

「羨ましい!?なんで?」

苗は羨ましがられる理由がわからない…

「なえちん、晴樹サンにエライ可愛いがられてるじゃん!しかも、手なんて繋いじゃってさっ!!
あ?ん!あたしだって晴樹サンと手を繋ぎたい!!」



「手!?‥‥あたし手なんて繋いでたっけ!?」


「‥‥あんたって‥」


そう、苗はごく普通に晴樹に手を引かれていたため、ほとんど無意識のうちに晴樹の手を握っていた‥‥



「でも、それなら由美達だって可愛いがってもらえるじゃん!!
前に、食堂で妹みたいだからよろしくっつってたしさっ!」


「そりゃそうだけど妹じゃ意味ないじゃっ‥」

「コラっそこっ!
今、テストに出るとこ言ってるんだぞっ!!
お前達満点とる自信あるんだろうな!?」


「…すいません」「‥へい」


苗達はこの教科を見事赤点で飾りつけてしまうのであった‥‥




‥ん?‥‥やっぱないな…


晴樹は家に帰るなり部屋にこもると、苗のサイズと同じ夏服を持っている卒業生を学園のデータを集めネットで探していた‥

ただ、学園自体が創設5年と歴史が浅いため卒業生は二期生までしかいない‥‥

探し出すのは困難を究めた。


「しょうがないっ、
作ってやるか!」


晴樹の甘やかしが始まった…










「すごい屋上だね‥‥
なんだかセレブって感じがする‥‥」



明くる日のランチタイム‥ペンキもきれいに乾き、彩り華やかな花で飾られた屋上で苗と由美は弁当を広げた‥‥



「うん、でも今屋上に植物植えるの流行ってるじゃん!!なんだっけ‥ヒートアイランド現象を防ぐのに効果的らしいよ!建物も守ってくれるんだってさ」


苗はガイヤの夜明けで仕入れた情報を得意気に話た。

二ノ宮高校での屋上ランチはジベタに座り込んでの食事だったが、ここにはお洒落なテーブルと椅子のセットが何台か用意されてある…

まるで、ちょっとしたガーデンテラスのようだ‥

苗達以外に他のクラスの生徒もきていた‥



そこで咲き誇るのはやっぱり恋ばな‥‥

1年何組の誰がいい、かれがいい‥2年の‥3年の‥
そんな話しで色めいている


晴樹の名前もちらほらと聞こえてくるが、競争率の高そうな相手は端から諦めて手短で手を打つ者もいるようだ。


「ねぇ、1年の夏目君もいいよね‥‥」

「あぁC組の!?
水泳やってるだけあってイイ体してるよね///」


「そぅそぅ‥夏目物産の息子だって‥」

「うそっ!
かなりおいしぃじゃん」








「‥‥ここは女豹の巣窟だね‥‥‥」


「‥‥だね‥‥///」


苗のボヤキに由美は黙るしかなかった‥













「あ、結城サンだ‥‥」

「今日は中島さんの従兄弟とつるんでないんだ‥」



廊下のざわつきに教室でランチをしていた中島達のグループが箸をとめた‥


教室のドアが開き晴樹が顔を覗かせる

誰かを探しているように教室を見渡す晴樹に中島は当てずっぽうで言ってみた。

「苗なら、ここの屋上ですよ‥‥‥」


「あっ!そぅ?サンキュッ」


晴樹は中島に礼を言うと屋上にむかった


‥やっぱり苗か…
何の用なんだろ?…


中島は考え込みながら弁当をつついた…



「でもさぁ、由美はどうなの?
本気で兄さん狙い撃ちするんでしょ?」


「う?ん‥‥‥
だってさ、あたし結城先輩の前だと緊、張し‥ちゃっちゃ‥///」


「何?そのちゃっちゃって?!」


苗が弁当から顔を上げると真っ赤になった由美が口をパクパクしている


すると、椅子に腰掛けている苗の背後から肩にポンと両手を乗せた晴樹が上から顔を覗き込むんでいた…

顔を見上げた苗は“ンガ?”と変な鼻音をならし晴樹を確認する


「弁当旨い?」

「兄さん?‥
あれ、もう一人の兄さんは!?」

「ああ、ちょっと別行動‥
話しがあってね‥‥苗に‥」


二人のやり取りを由美はくいいるように見ている

‥はぁ?やっぱりカッコイイ!!


「話しって?」

目を丸くする苗に晴樹は人差し指をクイクイッと動かすと苗の肩を突然、引き寄せ耳打ちした


…ちょっ/// キャァ‐やだ、耳にキスしてるみたい!!
傾けた顎のラインも素敵っ…///


由美は目の前の光景に真っ赤になりながら脂汗をかいた。

そして晴樹の出現に驚いた周りの生徒も顔を赤らめ奇声をあげると、二人の接近を凝視している。


ただ一人、晴樹に肩を抱かれ耳元で囁かれている張本人の苗だけが平常心だった。

だが、そんな苗も徐々に興奮状態になってくる…


「マジッすか!?
兄さん!!ほんとにいいの!?」

苗は興奮しながら晴樹の両肩を両手でガシッと掴む!


「ああ、でも、内緒だぞ!誰にも言うなっ‥と‥
ちょっ、お前っ!?」


苗はそう釘を刺す晴樹を突然グワシッと情熱的にハグした。


「ありがとう兄さん!!
なんとお礼を言ってよいやら!!!」


「ちょっ…苗!…///」


突然、苗に抱きしめられて晴樹は耳まで一気に真っ赤になる。


…ちょっと!なえちん!!
なんてことするの!?///


由美はそんな苗の行動に赤面しながら驚愕していた。


そして周りからも怒涛のような叫びが上がる

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