ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

文字の大きさ
19 / 255
6章 伝説マン

1

しおりを挟む

ガヤガヤとざわつく屋内。

「お前達静かにせんか!!」

元、二ノ宮の敷地にも新しい校舎と体育館が建てられ今日は再来週に行われる、学校行事の学年対抗スポーツ大会の種目決めのため、学園全校生徒がここへ集まっていた。


バレーやバスケ、サッカー水泳、等々‥

いろんな種目の中から自由に選べるのだが部活をしている生徒は部活と同じ種目を選んではいけない決まりになっていた…


生徒達は学年ごとに分かれて話し会いをし参加種目を決めていく‥


「なえちんは何にする?あたしバスケにしようかな」

「学年対抗だったら3年が勝つに決まってんじゃん!どうせ負けるんだからなんでもいいよ‥‥‥取りあえずバレーにでもしとこうかな?」


諦めがちの苗に由美が言った


「絶対負けるとは限らないじゃんっ
聞いた話しだけど3年前のスポーツ大会は1年が全種目優勝そうなめしたって!やればできるって!!」


「え~いいよぉ勝ったって人生変わる訳じゃないし…第一面倒くさい」


“なお、優勝した学年にはノート10冊と鉛筆1ダース全員に配られるからな!!”

「‥っ!由美!!
短い青春、スポーツで汗流さなくてどうするっ!!
あたし何だか燃えてきたよ!!」

遠くから聞こえた声に苗の目が見開いた。

「‥よかったね」



先生の一言で諦めがちの苗にやる気が湧いた。


選んだ種目ごと男女混合でグループを作り練習日やリーダーなどを話し合い決めてると‥‥‥


「別に勝てる訳ないんだしさぁ‥練習なんかしなくてもいいんじゃね?」


‥んっなにっ!?

苗の隣であぐらをかいて座っていた男子の言葉が苗を奮い起たせる!!


「そこの少年!!
短い青春、そんな堕落した生き方でいいと思ってるのか〰!!」


「な、なんだょ急にっ!?」

突然の苗の言動に男子は怯えた‥

そして堕落した男子の肩をガシッ!と掴み熱弁しはじめる。


「少年よ、知っているか!?なんと、過去に先輩方々に圧勝した1年生達が居ることを!・・・
ところで、君イイ肩をしてるね?」


苗は熱く語りながら少年の肩をさすった‥


「知ってるよ‥
俺の兄貴達の学年だもん…だから、無理なんだよ」


「だから、無理?!
‥なして?」

苗はキョトンとしている。


「結城先輩だよ‥‥

先輩が1年の時にほとんどの種目、掛け持ちで出て得点稼ぎまくったんだよ!

だから、今年は先輩のいる2年が確実に圧勝!!
‥おわかりですか?」

「──…そ、なの…」



「な、なるほど──
・・・いゃ!!でも負けると決まった訳じゃない!!」


苗は無理矢理にでも言い張ると、がっちりと少年の肩を抱きしめた!!

「ちょっ!?何すんだょ///」


そして今後のスケジュールを書き出したミニ黒板を指差して熱く語らう

「少年!!あそこの文字が読めるか!?」


「‥‥け…
“景品・ノート10冊‥”‥」


苗に肩を抱かれたまま、
少年は口に出して苗の指差した文字を読んだ‥


「そうだ!!なんて素晴らしい!そう思わないか!?


‥ところで少年、なんて名前?」

「夏目‥‥大介‥」

「よしっ!
んじゃ、大ちゃん!!
周りのみんなもノート10冊を手に入れらるように頑張ろう!!!
せーの! えぃえぃGO〰!」


― えっ?エイエイ、オーじゃないの!?

取りあえず苗の勢いにつられたメンバー達は掛け声の違いに戸惑いを感じながらも気合いを入れた‥


先生はその生徒達の姿に感動している‥


「あ、大ちゃん!あたし苗って言うのよろしく!!」


初対面であだ名呼びし、まともにフルネームで自己紹介も出来ないほど苗は失礼な奴だった‥‥‥




──ん!?‥なんで苗の奴、男と肩なんか組んでんだ!?

晴樹がひときわ騒がしい声のする方を見ると、苗が男と一緒に肩を組みGOーGOー! 言っている‥

夏目は無理矢理言わされていた。



そんな苗の姿を見て晴樹は何故だか苛つきを覚えていた



「‥‥樹サン…晴樹サン?…
聞いてます?
どうしたんですか?
そんな険しい顔して…」


「!‥え、あ、あぁ‥
何でもない‥聞いてたけど‥もう一回言ってくれ」


晴樹は直哉に話かけられ我に返ったが、平常心を装いつつも胸の中のモヤつきは治まらない‥



「今回も、掛け持ちでやるか聞いて欲しいって他の種目の奴らから言われてるんですけど‥‥」


「直哉‥‥言っとくけど、俺は最年長だぜ!?
老体を労ってくれよ‥
今回は1種目だけにするって伝えてくれ‥」


晴樹は直哉にそれだけ伝えると再び苗を目線で追い始める…肩はもう組んではいないが苗は夏目と楽しそうに話込んでいた‥‥



「‥‥──!?…晴樹サン?
どこ行くんですか!?」


直哉は話合いの途中で突然、その場を外す晴樹に呼びかけた。だが、晴樹にその声は届かないようだった…



「よぉ、苗っ!
この間はご馳走サン‥‥」

晴樹は苗達の間に割り込み話しかけた。

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...