ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

文字の大きさ
53 / 255
14章 つながり

1

しおりを挟む

「──たまには、会長も誘って来てくれよ!

現役、退いてからはとんとご無沙汰だからさ」


晴樹は寿司屋の大将に言われ、苦笑いしながら店をでた。


駐車場に止めてある車に乗り込むと苗の家へ向かいながら、晴樹は口を開く。

さっきからずっと気になっているのはやっぱり夏目の事だった。


「苗‥‥」


「なに?」


持ち帰りの寿司を貰ったことで上機嫌の苗は晴樹の問いかけに明るく振り向いた。

「お前、夏目から告られただろ?」


「‥///兄さんは‥‥‥

ただ者じゃあないと見た!てか、何で解るの!?今日着てた服だって当てちゃったしさぁ!」


ねぇなんでなんでぇ!‥そう追及する苗の質問に答えぬまま、晴樹は苗をジッと見つめた‥


「兄さん‥‥‥」

苗はそんな晴樹から目をそらさぬまま口を開く。

「信号青に変わったよ?」


「…っ…///」


苗の指摘で晴樹は前を向いてアクセルを踏んだ。

仕方なしに晴樹は運転に集中しながら再度聞き返す。

「付き合うのか?──
夏目と‥‥‥」



自分で口にしながら胸が締め付けられた‥



その質問にうーん‥と考え込む苗の答えを晴樹は待つ‥‥



クソッ‥すげぇ息苦しい‥‥


こんなこと聞いてどうする?‥‥



晴樹は自分でどうしていいか解らない‥
苗の沈黙が長ければ長いほど胸は痛みを増してくる


晴樹は張り裂けそうな胸の痛みを堪え、そして気持ちを抑え込むように震えるため息を静かに吐いた‥‥‥




「苗?」




一向に答えを返さない苗に晴樹は呼びかける
そして苗は口を開いた‥


「よく解んないょ‥‥」

「解らない?

‥‥なんで?」



晴樹は目を見開き再び苗を見つめる。



「だって、


大ちゃんに付き合ってなんて言われてないもん」



「‥?


‥‥‥‥好きだって言われたんだろ?その返事は?」


苗は困惑しながら首を振った



「保留じゃないのか!?
返事はいつでもいいから、とかって?‥」


苗は首を傾げ考えている。


そんな苗を見て晴樹はバレないようにホッと息をついていた。



‥バカじゃんアイツ‥‥


告っといて付き合ってくれとも、なんにも確認してねぇのかよ‥
まさか、告っただけで満足したのか?



ただ‥

晴樹は夏目のバカさ加減にこの時ほど、心から感謝したことはなかった‥



苗が夏目の告白をOKしていないことで、ほんの少し気持ちに余裕の持てた晴樹はは、苗の家の近くまで来ると車を停車する。

そして車の時計に視線を流した‥



「兄さん、どしたの?」

聞いてくる苗に晴樹は時計を指差して見せる



「01:07分‥‥



‥‥で、これが何?」


苗は時間を読みあげて、いぶかしげに晴樹を見た──


晴樹は苗を見つめる。

そして最高に妖しい笑みを浮かべ呟く


「明日になった‥‥」


「‥うん‥そだね‥‥」


晴樹の不可解な発言に苗は戸惑いながら相づちをうっている‥

そして晴樹は身を乗り出すと助手席側のドアボタンに手をかけていた──

高級車らしく、音もせずにスーーっと座席の背もたれと一緒に苗が倒れて行く‥‥


「ほぇ!?‥」


訳も解らずキョドる苗に晴樹は覆い被さり耳元で囁きかけた‥



「約束したろ‥‥
毎日一回のキス‥‥‥」


「は……っ…」


‥もう、ですか!?
さっきやったばっかりではっ‥‥



言葉は口にしていないが苗の表情は、まさにそう語っていた


晴樹は苗の後頭部を軽く支えると唇をゆっくりとくわえ込む。


そして唇を重ねたまま、何度となく顔の向きを交差して夢中で苗の唇を貪った

焼け焦げそうな程の熱い想いを胸に、かすれる声で晴樹は囁く‥



「‥なえ‥ッ――」


名前を呟く度に熱い想いがほとばしる──


ハァ‥──

胸が疼くッ…
苦しくてしょうがない──


体の中心が熱くなるのがはっきり分かる‥


‥苗っ──‥

クソッ!堪んねぇ!!



こんなことをすれば、我慢できなくなるのは分かってる筈なのに…


晴樹は止められなかった──


狭いシートの上で、もつれ合うように苗を掻き抱き必死で抱きしめる‥

そして、しっとりと温かくて柔らかい唇の感触に晴樹は再び虜になってしまっていた‥

時折、唇を擦りつけるように荒く求めると堪らず苗の声が漏れる‥

控え目に口を開く苗の中に晴樹は強引に熱い舌をねじこみゆっくりと掻き回した‥‥

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい

みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。 それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。 願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。 スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。 ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。 ※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。

東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」 ──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。 購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。 それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、 いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!? 否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。 気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。 ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ! 最後は笑って、ちょっと泣ける。 #誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。

S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…

senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。 地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。 クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。 彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。 しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。 悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。 ――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。 謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。 ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。 この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。 陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!

処理中です...